五味金融庁長官記者会見の概要

(平成17年10月24日(月)17時02分~17時07分 場所:金融庁会見室)

【質疑応答】

問)

先週金曜日に明治安田生命が、内部調査の報告書と3人の役員の辞任の方針を発表されたのですけれども、この件について1,000件以上の不払いということで、かなり重大な事態であると思うのですが、これについて長官のお考え、御認識をお伺いしたいと思います。また合わせて、行政処分といった今後の対応についてのお考えもお聞かせいただければと思います。

答)

明治安田生命が発表なさいました報告書、これは社内の独立委員会で調査をなさった結果であると承知しています。これは会社が独自になさった個別の事項でございますから、当局からコメントすることは控えさせていただきます。

今、役員の人事に関するお話もございましたけれども、この点についても同様でございますが、会社の経営判断事項でございますから、私からのコメントは控えます。

それから、今後の行政処分に関連しての考えは、というお話でございましたが、この点については、先般実施をいたしました立入検査で把握をした事実、それから検査の結果に対する報告徴求、これにより把握した事実、こうしたこと等に基づいて、厳正に行政対応を検討するという立場でございます。

いずれにいたしましても、明治安田生命にとって非常に大事なことは、適切な経営管理ができる経営陣を選任して、経営の体制を確立していただくこと。そして、その体制の下で、保険金等の支払い管理態勢を始めとする内部管理態勢の改善、或いは整備を図っていただくこと、これが大変大事なことであると考えています。

問)

先週、自民党の企業会計等の小委員会で、カネボウの粉飾事件を受けた会計監査のあり方を検討されていて、その中で、公認会計士のローテーション期間の短縮を始めとする提案をまとめられたと認識しているのですが、この件について、制度整備の関係は金融庁に最も関ってくる部分かと思いますけれども、その辺の検討方針やお考えについてお聞かせください。

答)

厳正な会計監査の確保等を通じて、適正なディスクロージャーに対する国民の信頼を確保する、これは大変重要な政策課題であるというのが、私共の考えです。自民党におかれましても、こうした観点から活発な御議論が行われまして、今お話のありました提言が取りまとめられたと承知しています。この御提言の中には、将来的な検討課題として、引き続き幅広い検討を要するもの等も含めて、この提言内容、非常に多岐にわたっております。従って、提言の各項目一つ一つについて、精査、検討をすることが必要だと考えておりまして、今、現段階において、今後の具体的な対応策について、確たることを申し上げるのは、困難な状況でございます。ただ金融庁といたしましては、御提言も踏まえて、会計監査の信頼性確保等に向けて、関係者と密接に連携して適切な対応をしたい、関係者と申しますと、例えば公認会計士・監査審査会、或いは日本公認会計士協会等になると思います。こうした方達とも密接に連携をして、適切な対応をしていく考えでございます。

(以上)

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