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平成18年7月27日
金融庁

平成18検査事務年度検査基本方針及び検査基本計画について

金融庁では、「平成18検査事務年度検査基本方針及び検査基本計画」を別紙のとおり策定し、各財務(支)局長、沖縄総合事務局長宛て通知しましたので公表いたします。

お問い合わせ先

金融庁 Tel:03-3506-6000(代表)
検査局総務課(内線2535、2533)


平成18年7月27日
金融庁

平成18検査事務年度検査基本方針及び検査基本計画

I  検査基本方針

金融庁は、「金融改革プログラム」の下、利用者の満足度が高く、国際的にも高い評価の得られる金融システムの実現を目指している。また、検査においては、「金融検査に関する基本指針」の運用等により金融機関との双方向の議論を重視して検査を行うほか、金融検査評定制度の定着に努めているところである。

こうした中、平成18検査事務年度は、利用者保護の徹底の要請やバーゼル II (新しい自己資本比率規制)の開始等現下の金融機関を取り巻く情勢の変化に留意し、金融機関の業務の健全かつ適切な運営を確保するため、以下の基本方針に基づき、適正でかつ実効性ある検査の実施に努めることとする。

1 検査実施の基本的考え方

検査の透明性確保等の観点から、昨年7月より「金融検査に関する基本指針」を運用しているが、本検査事務年度においても、検査モニター等において寄せられた金融機関からの意見も踏まえ運用の改善を図り、双方向の議論の下、個別事案の取扱いの適切性の検証のみならずプロセス・チェックに重点を置き、適正な検査の実施に努めることとする。

検査に当たっては、個々の金融機関の業務や財務内容に応じ特定のリスクに焦点を当てた検査を行うほか、内部監査の有効性に応じて検証範囲等にメリハリを付けるなど効果的かつ効率的な実施に努める。また、引き続き監督部局との緊密な連携に努めるほか、共同検査の活用等により財務局との連携を一層強化し検査の実効性の向上を図るとともに、電子媒体の活用等による検査の効率化を促進する。

さらに、金融検査評定制度については、本年1月より試行を開始し、検査局及び財務局において、評定に係るデータやノウハウの蓄積及び研修等を実施しているところである。また、本年3月には「金融検査評定制度の試行に関するQ&A」を公表し、7月には「金融検査指摘事例集」において評定に関する事例を公表したところである。こうした取組みによる制度の定着の度合いや運用状況等を見極めつつ、本格施行に移すこととする。

2 検査重点事項

金融機関を取り巻く現下の情勢にかんがみ、以下の事項を重点として検査を行う。特に、昨今、利用者保護の徹底の要請が高まっているほか、資産運用や業務の多様化、金利変動等の経済環境の変化に伴いリスク管理の高度化が求められるなど、金融機関が取り組むべき課題は多岐にわたっている。これら多くの課題に適切に対応するため、金融機関の経営陣には、内部監査をはじめとする適切な内部統制の整備が一層求められているところである。したがって、検査においては、個々の事象や取引の適切性のみならず、これまで以上に金融機関の内部管理態勢(ガバナンス)に重点を置いて、法令等遵守態勢及び各種リスク管理態勢等の検証を行う。

  • (1)利用者保護の徹底

    金融商品取引法が制定される中、金融取引における利用者保護を徹底する観点から、顧客保護等管理態勢等に重点を置き、金融機関の利用者保護への取組みを検証する。検査に当たっては、検査情報受付窓口に寄せられた情報のほか、昨年7月に開設した金融サービス利用者相談室等の情報も引き続き積極的に活用する。

    • 説明責任及び契約の履行状況

      • 説明責任の履行状況

        金融商品の多様化、複雑化を踏まえ、預金者・保険契約者・投資家等の顧客が、デリバティブ預金、保険商品、投資信託等各種金融商品の様々なリスクを理解した上で取引できるよう、十分に説明責任が果たされているか検証する。また、貸出先等に対して、金融機関としての取引上の優越的地位を利用し不利益を与える行為を行っていないか、融資に伴う個人保証の取得の際に、保証の法的効果やリスクを適切に説明しているかを検証する。その際、プロセス・チェックの観点から、説明内容及び説明方法等の適切性を確保するための管理態勢の検証に重点を置く。

        また、貸金業者については、資金需要者等の保護の観点から、借り手や保証人が負担する債務の内容を正確に把握できるよう十分に説明責任が果たされているか検証するとともに、そのための適切な措置が講じられているかなどを検証する。

      • 契約の履行状況

        保険契約について、保険金等の支払の迅速性・適切性等に関する支払管理態勢の適切性、解約等への対応事務や契約失効に係る取扱い等に関する保険契約管理態勢の適切性について検証する。

        信託契約について、財産の分別管理や権利保全の確実な実施など、忠実義務や善管注意義務を履行し財産管理等を適切に行う態勢ができているかなどを検証する。

    • 苦情等処理態勢

      苦情等処理態勢に問題が認められる指摘事例が多数あることを踏まえ、苦情等に際しての顧客対応や経営陣への報告が適時・適切に行われているか、また、苦情等の原因・背景の十分な分析や再発防止のための検討・対処が迅速かつ適切になされているかなど、苦情等処理態勢について検証する。

    • 金融取引の安全の確保への取組み

      いわゆる偽造・盗難カード預金者保護法を踏まえ、ATMに係るシステムの安全性の確保及びキャッシュカード等の不正利用の未然防止措置の実施状況等について検証するほか、インターネットによる不正行為の防止等、情報セキュリティへの取組みについて検証する。

    • 個人情報保護等

      依然として金融機関の個人情報等の取扱いに問題がある事例が見られることから、個人情報に係る安全管理措置の適切性等について、引き続き検証する。

    • 情報開示の適切性

      昨年4月のペイオフ解禁以降、情報開示の充実による市場規律の下での金融機関経営の強化が求められていること、またバーゼル II においても金融機関の情報開示の充実が第三の柱と位置付けられていること等を踏まえ、金融機関の情報開示の適切性について検証する。

  • (2)リスクの多様化及びリスク管理の高度化についての検証

    金融機関の資産運用や業務が多岐にわたってきていることによるリスクの多様化や金融機関のリスク管理の高度化について適切な検査を行う。

    • 金融機関の抱えるリスクの多様化

      金融機関によるヘッジファンド、不動産ファンド等各種ファンド商品及び仕組債等の保有、ノンリコースローンを通じた不動産関連融資やシンジケートローン・仕組ローン等の形態による資産運用が拡大するほか、証券化・流動化、投資銀行業務等複雑かつ高度な取組みも活発化している。こうした中、金利変動も想定し、適切なALM(資産負債管理)を行うための体制の整備がなされているか、また、個々の資産の保有や業務の実施に関しても、リスクを十分に認識した上で、適切なリスク管理態勢を整備しているか検証する。

    • 統合的なリスク管理

      金融機関の抱えるリスクの多様化・複雑化に伴い、金融機関が自発的にリスク管理の高度化に取り組むことが求められる中、規模やリスク特性に応じてリスクを総体的に把握・管理する統合的なリスク管理態勢を適切に整備しているか検証する。

    • バーゼル II への対応

      平成19年3月期より実施されるバーゼル II に対応し、金融機関がバーゼル II の手法・内容に則って自己資本比率を適正に算出・管理するとともに、自己資本の水準を適切に評価・管理する自己資本管理態勢を整備しているか検証する。また、バーゼル II の趣旨に対応した統合的なリスク管理及び個々のリスク管理の高度化に向けた金融機関の取組み状況について検証する。なお、バーゼル II への対応も含め、「金融検査マニュアル」の改訂を行う。

  • (3)金融業務の国際化・構造変化を踏まえた検証

    金融業務における国際化や構造変化、業務の外部委託の増加及び新たな事業者の参入に対して適切に対応する。

    • 金融コングロマリット化に対応し、グループレベルでの統合的なリスク管理態勢について検証する。その際、グループを構成する証券会社等に対しては、必要に応じ証券取引等監視委員会との同時検査を行うほか、貸金業者については検査局による検査も実施する。また、海外営業に係る適切なリスク管理態勢及び法令等遵守態勢を確保する観点から、国際業務統括部門等による海外営業拠点の管理態勢の適切性等について検証する。

    • マネー・ローンダリングに関する国際基準であるFATF(金融活動作業部会)改訂勧告の国内法制化の動向等を踏まえ、金融機関のマネー・ローンダリングの防止及び本人確認への取組みについて検証する。

    • 金融機関の業務の外部委託の増加及び委託業務の多様化を踏まえ、委託業務のモニタリング態勢など金融機関の委託業務に係る管理態勢について、必要に応じ業務委託先に対する検査を実施し検証するほか、本年4月より制度が導入された銀行代理業者や少額短期保険業者等について、必要に応じ検査を実施する。

  • (4)中小企業金融についての検証

    金融機能の強化を通じて、中小企業の事業再生や地域経済の再生・活性化を図る観点から、金融機関による中小企業の実態把握の状況を勘案し、地域金融機関における中小企業の事業再生に向けた取組みを検証するなど、中小企業の経営実態等に即した検査を推進する。

    • 中小企業の経営実態等に即した検査

      中小企業向け融資については、「金融検査マニュアル別冊(中小企業融資編)」(以下「マニュアル別冊」という。)に基づき、中小企業の経営実態等に即した的確な検査を推進する。また、検査モニターにおいて、被検査金融機関からマニュアル別冊の運用状況について確認し、その運用の適切性を確保する。

    • 地域金融機関における中小企業の事業再生に向けた取組みの検証

      地域金融機関については、引き続きマニュアル別冊等を踏まえ、中小企業の事業再生に向けた取組みを十分に検証する。

3 業態別重点事項

上記の検査重点事項を踏まえ、各業態について、以下の事項を重点として検査を行う。

  • (1)預金等受入金融機関

    預金等受入金融機関については、顧客に対する説明責任の履行状況等の利用者保護に対する取組みの検証を行うほか、個別の金融機関の財務内容や資産運用の状況に応じ、大口与信管理態勢をはじめとする信用リスク管理態勢や市場リスク管理態勢の検証を行うなど、規模及び特性に応じた検査を行う。

  • (2)信託銀行等

    信託銀行等の信託業務については、不動産流動化案件に用いられた不動産管理処分信託の受託審査に問題がある事例が見られたこと等を踏まえ、本年7月に策定・公表した「信託検査マニュアル」に基づき、信託の引受審査態勢の整備状況を検証するほか、利益相反行為の防止など財産運用を適切に行う態勢の整備状況等について検証する。

  • (3)保険会社

    保険会社については、適正な保険募集や保険金等支払いがその基本的な役割であり、保険事業の運営にとって極めて重要であることから、本年6月に改訂した「保険検査マニュアル」に基づき、保険募集管理態勢や保険金等支払管理態勢を含む顧客保護等管理態勢を検証する。また、内部管理態勢や法令等遵守態勢をはじめとして、財務の健全性・保険計理、商品開発、各種リスク管理態勢について検証する。

  • (4)外資系金融機関

    外資系金融機関については、上記の業態別の事項を踏まえつつ、我が国の法令等を遵守する態勢の整備状況について検証するとともに、グループとしてのリスク管理態勢について検証する。また、プライベートバンキング業務等の比較的新しい業務が、顧客保護等の観点から適切な管理態勢の下で実施されているか検証する。

  • (5)貸金業者等

    貸金業者については、貸金業の規制等に関する法律等を踏まえ、金利規制及び取立て行為規制等の法令等遵守状況を検証する。また、過剰貸付について、事務ガイドラインの改正等を踏まえた適切な検証を行う。

    前払式証票発行者については、発行保証金の供託状況等について検証する。

  • (6)政策金融機関及び日本郵政公社

    政策金融機関及び日本郵政公社については、政策金融改革及び郵政民営化の進展の中で、各機関の特性も踏まえ、民間金融機関に適用している「金融検査マニュアル」、改訂「保険検査マニュアル」等を用いて検査を実施する。

II  検査基本計画

(注1)上記検査実施予定数は変動することがあり得る。

(注2)銀行持株会社は銀行に、保険持株会社は保険会社に含めている。

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