平成18年12月1日
金融庁

大和証券株式会社に対する行政処分について

大和証券株式会社に対する証券取引等監視委員会による検査の結果、以下のとおり法令違反の事実が認められたとして、行政処分を求める勧告新しいウィンドウで開きますが行われた(平成18年11月22日)。

  • (1)内部者取引のおそれのあることを知りながら顧客の有価証券の売買の受託をする行為

    大和証券株式会社姫路支店投資銀行業務担当課長代理A(以下「課長代理A」という。)は、その業務に関し、B社及びB社役員により行われたB社株式に係る内部者取引のうち、B社役員による平成17年10月4日及び6日の当該証券会社姫路支店に開設されたC社名義口座での計2回、1,500株の買付注文について、以下の事情から、証券取引法第166条第1項の規定に違反するおそれのあることを認識していたにもかかわらず、委託注文書を徴求するなどの必要な対応をとることなく、当該買付注文を受託していた。

    • (a)C社名義口座開設の経緯等から、同口座がB社役員の借名口座ではないかとの疑念を抱いていたこと。

    • (b)当該買付注文受注時点において、B社に株式分割を行うという公表されていない重要事実が存在することを認識していたこと。

    • (c)当該買付注文が、B社役員の指示によるものではないかとの疑いを持っており、かつ、同社の他の役員により発注されたものであったこと。

    当該証券会社及び課長代理Aが行った上記行為は、証券取引法第42条第1項第10号に基づく証券会社の行為規制等に関する内閣府令第4条第8号に該当するものと認められる。

  • (2)顧客の有価証券の売買に関する管理の状況が法人関係情報に係る不公正な取引の防止上十分でないと認められる状況

    上記(1)のとおり、課長代理Aは、その業務に関し、内部者取引のおそれのあることを知りながら顧客の有価証券の売買の受託をしていたものであるが、大和証券株式会社姫路支店長D(在籍期間:平成13年4月から平成16年12月まで。以下「支店長D」という。)及びその後任の支店長E(同:平成16年12月から平成18年3月まで。以下「支店長E」という。)は、以下のとおり、内部者取引を防止するための十分な対策を講じないまま業務を行っていた。

    • (a)支店長Dは、その業務に関し、以下のとおり、内部者取引を防止するための十分な対策を講じていなかった。

      • 社内では投資銀行業務担当者が有価証券の売買取引の受託担当となることを運用上、原則として禁止する指導が行われているにもかかわらず、課長代理AがC社名義口座からの売買注文の受託を担当することを指示、容認していた。

      • C社名義口座でのB社株式の売買等に関し、内部者取引等の観点から注意を要するとの懸念を持っていたことから、課長代理Aに対しては内部者取引等には注意するよう指示していたとするものの、同支店の内部管理責任者等に対しては同様の指示はしておらず、また、自ら同口座でのB社株式の売買等についての確認等を行っていなかった。

    • (b)支店長Eは、その業務に関し、C社がB社の紹介顧客であり、B社株式の買付けを継続して行っていること、課長代理AがC社名義口座からの売買注文の受託を担当していること、及び上記(1)(b)の重要事実が存在することを認識していたにもかかわらず、内部者取引を防止するための十分な対策を講じていなかった。

    支店長D及びEが必要な対策を講ずることなく業務を行っていた、当該証券会社の上記の業務の状況は、証券取引法第43条第2号に基づく証券会社の行為規制等に関する内閣府令第10条第4号に該当するものと認められる。

  • (3)本人確認法上の本人確認を行わないまま、顧客の有価証券の売買の注文を受託する行為

    課長代理Aは、その業務に関し、上記(1)(a)のとおり、C社名義口座がB社役員の借名口座ではないかとの疑念を抱いていたにもかかわらず、当該口座について形式的な本人確認を行ったのみで、金融機関等による顧客等の本人確認等及び預金口座等の不正な利用の防止に関する法律に定める本人確認を行っていなかった。

    当該証券会社及び課長代理Aが行った上記行為は、金融機関等による顧客等の本人確認等及び預金口座等の不正な利用の防止に関する法律施行令第3条第1項第29号に規定する「取引の相手方が取引の名義人になりすましている疑いがある場合における当該取引」を行うに際し、本人確認を行わない行為に該当し、金融機関等による顧客等の本人確認等及び預金口座等の不正な利用の防止に関する法律第3条第1項に違反するものと認められる。

以上のことから、本日、同社に対し、証券取引法第56条第1項及び金融機関等による顧客等の本人確認等及び預金口座等の不正な利用の防止に関する法律第9条の規定に基づき、以下の行政処分を行った。

  • 1.  業務停止命令

    平成18年12月19日から同年12月20日までの間、姫路支店の業務のうち証券取引法第166条の規制の対象となる有価証券の売買に係る受託業務(当局が個別に認めたものを除く。)の停止。

  • 2.  業務改善命令及び是正命令

    • (a)姫路支店における内部管理体制の抜本的な見直しを図ること。

    • (b)今回の行政処分の原因となった事実に係る責任の所在の明確化を図ること。

    • (c)当社の支店における内部管理体制のあり方について検証するとともに、再発防止策を策定し、実施すること。

    • (d)研修等により全役職員に対して法令遵守意識の徹底を図ること。

  • 3.  上記2については、その対応状況を平成19年1月4日(木)までに書面にて提出すること。

お問い合わせ先

金融庁 Tel:03-3506-6000(代表)
監督局証券課(内線3352、3355)

サイトマップ

金融庁についてページ一覧を開きます
大臣・副大臣・政務官
金融庁について
所管の法人
予算・決算
採用情報
お知らせ・広報ページ一覧を開きます
報道発表資料
記者会見
講演等
月刊広報誌アクセスFSA
パンフレット
談話等
白書・年次報告
アクセス数の多いページ
更新履歴
車座ふるさとトーク
新着情報メール配信サービス
金融庁twitter新しいウィンドウで開きます
政策・審議会等ページ一覧を開きます
全庁を挙げた取り組み
金融制度等
金融研究センター新しいウィンドウで開きます
取引所関連
企業開示関連
国際関係
銀行等預金取扱金融機関関係
証券会社関係
保険会社関係
金融会社関係
法令関係
その他
法令・指針等ページ一覧を開きます
法令等
金融関連法等の英訳
金融検査マニュアル関係
監督指針・事務ガイドライン
Q&A
金融上の行政処分について
公表物ページ一覧を開きます
審議会・研究会等
委託調査・研究等
政策評価
白書・年次報告
金融機関情報ページ一覧を開きます
全金融機関共通
銀行等預金取扱機関
保険会社関連
金融会社関連
店頭デリバティブ取引規制関連
日本版スチュワードシップ・コード関連
国際関係ページ一覧を開きます
国際関係事務の基本的な方針等
グローバル金融連携センター(GLOPAC)
職員による英文講演新しいウィンドウで開きます
職員が務めた国際会議議長等
日本にある金融関係国際機関
金融安定理事会(FSB)
バーゼル銀行監督委員会(BCBS)
証券監督者国際機構(IOSCO)
保険監督者国際機構(IAIS)
その他

ページの先頭に戻る