第12回金融機能強化審査会 議事要旨

1.日時:

平成24年8月1日(水)13時00分〜15時30分

2.議題:

  • 経営強化計画(フィデアホールディングス・北都銀行、高知銀行及び宮崎太陽銀行)の審議

3.議事内容

  • 事務局より、フィデアホールディングス・北都銀行、高知銀行及び宮崎太陽銀行から提出された経営強化計画の概要等について説明が行われた。

  • フィデアホールディングスの里村社長及び北都銀行の斉藤頭取より経営強化計画の概要について説明が行われた後、質疑応答が行われた。概要は以下の通り。

    • 今回の計画におけるアグリビジネス等の新しい取組みを、営業現場にどうやって浸透させていくのか。また、アグリビジネスと言っても色々なものが考えられるが、秋田県の強みを生かして具体的にどのようなことに取り組んでいくのか。
      • 部店長会議で周知するほか、毎月の経営会議等を通じて浸透状況のフォローもしていきたい。アグリビジネスでは、首都圏に秋田の野菜を中心に販売していきたいと考えている。将来的には、野菜ジュース等の加工品を扱うことで、雇用の増加にもつなげていきたい。

    • 地域戦略コミティと法人推進コミティの関係を教えてほしい。
      • 地域戦略コミティは、担当の役員4名がそれぞれ1つの地区をカバーしている。その中で、秋田市は県内の事業所の3割が集中しており、重点的に強化するため、地域戦略コミティの中に法人推進コミティを設けている。

    • 「北都維新ビジョン」の実現に当たり、荘内銀行との連携を深めていく点があるのか、また、実効性ある経営管理のための方策について教えていただきたい。
      • フィデアグループは山形県と秋田県を営業基盤としているが、両県は少子高齢化の進行等、地域が抱える課題は共通している。アグリビジネスや風力発電ビジネス、医療・介護ビジネス等の分野については、荘内銀行(山形県)でも当行(秋田県)と同じような取組みを強化していきたい。また、持株会社を通じて両行の良い面を共有化するなど、グループ全体の成果が上がるようにしていきたい。

    • 雇用の確保や地域の基幹産業の支援、市街地の再開発など、公的資金を活用することで可能になったことが非常に明快に書かれた計画だと感じた。一般的に、地域密着型金融は長期的な取組みであり、短期的な目標とは両立し難いとの意見もがあるようだが、地域密着型金融の取組みを加速させることが短期的な目標を達成するためのベストの手段であるということを是非証明していただきたい。
      • 秋田県内は人口が減少し、雇用の確保が難しいなど、大変厳しい状況にある。その中で、新しい産業として農業を育成していきたいと考えており、地元でも農業への興味は高い。真の地域密着型金融に、今後もしっかり取り組んでいきたい。

  • 高知銀行の森下頭取より経営強化計画の概要について説明が行われた後、質疑応答が行われた。概要は以下の通り。

    • 経営改善支援先数が増加しているが、金融機能強化法の趣旨を踏まえながら経営改善支援に取り組んできたことで、地域における雇用の確保等に具体的にどのような影響があったか。
      • 直接的な因果関係等の把握は難しいが、高知県の有効求人倍率は徐々に回復しており、当行の活動も結びついていると思う。経営改善支援への取組みは最重要視しており、今後も変わらない。経営者と連携を密にして支援を行っており、それが引き続き雇用の安定に結びついていくことは間違いないと思う。

    • 新規事業先向け融資の開拓は、高知県内の企業に限られるのか。また、一般的に、新規の融資先に対しては金利面で優遇することもよくあると思うが、本当に当行の収益改善や高知県全体の中小企業金融の円滑化につながっているのか。
      • 新規の先数には県外店舗も含まれる。たしかに新規先については、一定の金利ディスカウントを行う場合もあるし、既存先も含め、利ざやが縮小している面はある。廃業等が進み、事業先数が全体的に縮小しているため、現在の先数を維持するだけでもシェアは高まるが、それに止まらず、事業先数の増加に主眼を置いた営業活動を行っている。

    • 3つの成長分野(医療・福祉、農業・食品加工、防災・環境関連ビジネス)を挙げているが、なぜこの分野なのか。
      • 高知県経済は、高度成長期までは農漁業が、80〜90年代は公共工事が中心となって支えてきたが、日本全体の成長が低迷している中でその前提が崩れてきている。そうした中で、人口成熟社会や環境エネルギー問題への対応が重点的な戦略になると考えており、県もこの分野に力を入れている。また、高知県は日照時間が全国的にも長く、降雨量もあり、森林等の資源も豊富なため、新エネルギーの素材は非常にあると考えている。

    • 単なる商品・サービスの提供ではなく、コンサルティング機能を強化して顧客のニーズに応えていくことが求められるが、行員の意識や組織面など、従来と違う取組みの着実な実施が重要になる。どのように経営管理を行い、実効性を確保していくのか。また、その際に、当行として最も重視することは何か。
      • 行員の意識改革も一つの目的に、私(頭取)を本部長とする営業本部を立ち上げた。預金・貸出金業務に愚直に取り組むことが当行の基本スタンスだが、その推進に当たっては、複数店舗が同一地区で営業するといった体制を、顧客に迷惑をかけない範囲で変えることによって効率化し、余剰となる営業力を他の地域へ振り向ける等の取組みを進めていきたい。

  • 宮崎太陽銀行の川崎頭取より経営強化計画の概要について説明が行われた後、質疑応答が行われた。概要は以下の通り。

    • 本業での収益確保には、小口先のシェア拡大、経営改善支援先へのコミット、顧客の新規事業支援の3つの取組みのバランスが重要になると思われるが、限られた経営資源の中で、どのように考えているか。
      • 収益確保のためには、技術力のある小口先等へのコンサルティングをしっかり行いながら、取引の裾野を拡大していくしかない。非常にコストはかかるが、大口先への集中に対する過去の反省もある。戦略としては、事業先専担者を20名ほど本部に集約し、この2〜3年で提案能力も出てきているので、継続的に取り組んでいきたい。

    • 銀行としての規模が小さく、従業員数も限られる中、農商工連携やメディカルバレー構想等の専門的な分野にどう取り組んでいくのか。例えば、事業再生支援における他の金融機関との連携や、外部専門家の登用など、当行のコンサルティング機能を組み立てていく上での考え方をお聞きしたい。
      • 事業継承やM&A等については、大手行との提携等により専門的な人材を補っていく。また、「東九州メディカルバレー構想特区計画」が国の認定を受け、医療器具製造業への新規参入を希望する企業等からなる研究会に当行も参加している。農業分野については、以前から専担者の配置等の取組みを行っている。

    • 小口の事業先に加え、個人向け金融も強化するとのことであり、コストやリスク管理等の面で、法人とは異なる対応が必要かと思うが、どのように考えているのか。また、非対面チャネルで効果は上がるのか。
      • 消費者金融分野では、顧客が銀行の窓口を訪問することは少ないが、インターネットや電話等での申込みは増えてきている。また、保証会社の保証付きのため、リスクは高くはないと考えている。

    • 既存の事業先には既存の取引銀行があると思うが、当行の新たな顧客としていく上で、当行の強みとして何をアピールしていくのか。
      • 顧客への提案力であり、まさに行員のレベルに関わる部分だが、事業先専担者の提案力のレベルは上がってきていると思う。この2年半程で取引先が約1,300先増加しており、顧客の売上増加や取引先の紹介等、提案力を発揮しながら、資金需要をしっかり喚起するような指導をしていきたい。

  • 3行の頭取が退室した後、3行の経営強化計画について討議が行われた。その際の主な意見は以下の通り。

    • 計画自体に異存はないが、地域を支えるための施策として、いろいろなことを満遍なくというよりも、経営資源や方針を傾注していく部分がもう少しあっても良い。公的資金を生かして地域経済・社会のために何をしたかが重要であり、計画の運用段階で、当局にもよくフォローしてもらいたい。
    • 計画の方向性は正しいと思うが、中小企業金融円滑化法の終了等を考えると、今後、コンサルティング機能を本当に発揮できるか否かが非常に重要になってくる。その意味で、非常に危機感を持っている銀行もあるが、必ずしもそうではない銀行を含め、経営陣の意識面での徹底が重要。
    • 各銀行が計画を実行していくに当たり、本当の意味で地域に密着した取組みが行われているか、当局としてフォローしてもらいたい。
    • 計画自体はこれで結構だと思うし、記載事項を全て達成するに越したことはないが、具体的な取組みにメリハリをつけることも重要ではないか。
  • 以上の討議の後、審査会としてフィデアホールディングス・北都銀行、高知銀行及び宮崎太陽銀行の経営強化計画について了承することとされた。

お問い合わせ先

金融庁 Tel 03-3506-6000(代表)

監督局 総務課・銀行第二課(内線3391、3392)
本議事要旨は暫定版であるため、今後変更があり得ます。

前のページに戻る