第15回金融機能強化審査会 議事要旨

1.日時:

平成24年9月11日(水)9時30分〜11時30分

2.議題:

  • 経営強化計画(東北銀行、きらやか銀行)の審議

3.議事内容

  • 事務局より、東北銀行及びきらやか銀行から提出された経営強化計画の概要等について説明が行われた。

  • 東北銀行の浅沼頭取より経営強化計画の概要について説明が行われた後、質疑応答が行われた。概要は以下の通り。

    • 「地域産業の創出」として、当行でも重視しているアグリビジネス支援や、自動車産業を含む製造業について、今後どのような取組みを行っていくのか。
      • 岩手県は自動車等の製造業が多く進出しており、雇用面でも非常にプラスになっている。今後については、第一次産業が更に発展すると考えており、銀行との取引を拡充しながら、より希望のある産業にしていきたいとの声も聞かれる。取引業者の紹介等を増やしていくことで、県内の主要産業として発展していくよう支援して行きたい。

    • アグリビジネスについては、民間銀行だから取り組める新しい分野の1つとして感銘を受けたが、震災からの復興は、雇用の創出やインフラ整備等、長期にわたる取組みが必要になる。環境ビジネスやPFI等、銀行が主導的に動くことで変わっていくものはあるか。
      • 被災地を上空から見て回ったが、インフラ整備等、様々なことを一からやり直さなければならず、かなり長期の取組みが必要になると感じた。その中でPFI等、当行の手法が活用できるものもあると思う。環境ビジネスについては、林業の盛んな岩手県で当行は先駆的に取り組んでいるが、CO2の排出削減等、まだまだ開発できる部分は大きい。また、事業再建については、立退きが必要になるか不透明な中で大きな工場を建てるよりも、仮設工場でもできるところから再開しようという形で支援している。今は何とか早く動かして、販路を確保していくことが非常に重要と考えている。

    • 震災復興推進本部を設置して長期的な復興支援に取り組む一方、中小事業者に対する足下の支援にも積極的に取り組んでいるようだが、どちらにどう重きを置くのかなど、両者の関係を教えてほしい。
      • 復興支援については、長期間続くという思いで取り組んでいく。債務者区分が悪化した取引先への支援のため、新規融資を実行すれば不良債権比率が上昇する。復興が進むにつれて不良債権比率も下がっていく可能性はあるが、取引先の支援に一生懸命取り組んでいるから不良債権比率も高くならざるを得ない面があるが、積極的に取り組んできた結果である。中小事業者の支援は永続的なものであることから、復興支援とともに今までの取組みを更に拡大しつつ、今後も継続的に取り組んでいきたい。

  • きらやか銀行の粟野頭取より経営強化計画の概要について説明が行われた後、質疑応答が行われた。概要は以下の通り。

    • 震災からの復興には相当時間がかかると思う。その中で、現在は活況であるが、長期的な見通しを立てにくい産業もあれば、成果が出るには時間がかかるが、将来的に育成が必要な産業もある。銀行としても、長期的な視点で考え方や体制等を変えていく必要があると思うが、どのように考え、対応していくのか。
      • ご指摘の通り、震災からの復興は遅れていると思うし、先行きが見通せない中で仙台への進出に踏み切れない業者もいる。防波堤のような物的な復興も必要だが、中長期的には、大きな被害を受けた沿岸部の介護施設や、水揚げされた海産物の流通起点となる物流倉庫の再建等が重要になると考えている。

    • 震災直後の資金供給に続くステップとして、顧客の本業支援が被災地でも重要になってくると思う。経営統合の話が出てから2年程経つと思うが、グループ全体としての本業支援の取組みについて、仙台銀行とどのようなコミュニケーションを図ってきたのか。
      • 本業支援の実践については、仙台銀行とも共通の認識を持っているが、意識を変えていくには少し時間がかかると思っており、両行での取組みは緒についたばかりと認識している。一方、本業支援等に関する両行の情報をマッチングさせる「情報コーディネーター」を今春から仙台銀行にも配置しており、また、両行合同の支店長会議等での啓蒙も行いながら、グループ全体としての「本業支援」を完成させたい。時間はかかるが、スピードを上げながら実践していく。

    • 「じもと復興戦略」の「両行協調による大口資金への対応」等、両行が一緒になって取り組んでいくものについて、統合のメリットを活かすと同時に、具体的な効果を出していく上で留意すべき点もあると思うが、どのように検討しているのか。また、「震災復興融資枠」の具体的な規模や、枠の設定方法についての考え方なども教えてほしい。
      • 1つの銀行ではなかなかリスクを負えないが、複数行であれば対応できるものもあり、実際に、協調融資の案件も出ている。両行の情報網の違いなども活用しながら、顧客の需要を創造していきたいと考えている。また、「震災復興融資枠」はまだ具体化されていないが、広い意味でのファンド的なものを作り上げ、個別企業の資金需要にきちんと対応していきたいと考えている。

    • 仙台銀行との統合により、今後は仙台市と山形市を結んだエリアを中心に活動を強化していくのだと思うが、山形県内の他地域、例えば庄内地方での融資実績はいかがか。
      • 庄内地方も一つの経済圏を形成しており、市町村合併の効果等もあって経済活動が非常に活発なことから、当該地域での融資実績も伸びている。

  • 両行の頭取が退室した後、両行の経営強化計画について討議が行われた。その際の主な意見は以下の通り。

    • 本業支援等については、被災地の銀行間で取組み姿勢にばらつきがあり、同じ銀行の支店間でも濃淡がある。きらやか銀行と仙台銀行が経営統合した後、グループ全体として、本業支援を組織的・継続的に行うとの姿勢が徹底されるよう、当局にはしっかりフォローアップしていただきたい。
    • 震災からの復興支援は長期にわたる取組みである。両行ともに、足下における顧客の販路拡大支援等には取り組んでいるが、短期的な視点と中長期的な視点とのバランスをどう取っていくかは、非常に難しい問題であり、若干の温度差もあったように思う。
    • 東北銀行については、被災地の銀行として復興支援に真摯な態度で取り組んでいることは評価できるが、長期間にわたる取組みをどのような形で続けていくのかについては、今後も見守っていく必要があると感じている。一方、きらやか銀行については、今後、仙台銀行と一体での復興支援をどのように進めていくのかを、よく見ていきたい。
  • 以上の討議の後、審査会として東北銀行及びきらやか銀行の経営強化計画について了承することとされた。

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本議事要旨は暫定版であるため、今後変更があり得ます。