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平成16年12月16日
金融庁

ブラジル銀行在日支店に対する行政処分について

I .処分の理由

ブラジル銀行東京支店及びこれに属する各出張所(浜松、名古屋、群馬、茨城、長野、岐阜の計6出張所。以下、東京支店及び当該6出張所を総称して「在日支店」という。)に対する当庁の検査(平成16年9月8日通知)、並びに、銀行法第24条第1項及び第48条の規定に基づく東京支店からの報告によると、以下のとおり、在日支店の法令等遵守(コンプライアンス)態勢及び経営管理(ガバナンス)態勢などに、業務の健全かつ適切な運営の観点から基本的な問題が認められたこと。

  • 1. 法令違反

    • (1)在日支店では、日常の業務運営において、金融機関等による顧客等の本人確認等に関する法律(以下、「本人確認法」という。)第3条に基づく本人確認義務及び第4条に基づく本人確認記録の作成義務等、並びに、組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律(以下、「組織的犯罪防止法」という。)第54条に基づく疑わしい取引の届出義務にかかる法令違反行為を多数行っていた事実が認められること。

    • (2)特に、多数の在日外国人等による送金依頼をとりまとめ、正規の銀行を介して、外貨への交換、及び、予め依頼人から指定された国外の受取人への海外送金を手配する複数の代理送金業者(銀行法違反の無免許営業を行ういわゆる地下銀行)が持ち込む多額の取引を、長年に渡り反復・継続して受け付けていたこと。

      当該業者の中には捜査当局に検挙され有罪確定した取引先もあるが、在日支店では、当該業者の業務内容及び多数の依頼人の存在を認識しながら、本人確認義務及び疑わしい取引の届出義務をまったく履行していなかったこと。さらに、行内で当該業者の業務の適法性に疑義が生じた後も、当庁に対して届出を行わずに、一部の当該業者との取引については継続して受け付けていた事実も認められること。

    • (3)また、在日支店では、行員による預金の横領や署名偽造による現金引き出し等の不祥事件が発生しているにもかかわらず、いずれも当庁に対する届出を行わずに、銀行法第53条第1項第8号、同法施行規則第35条第1項第25号に規定する届出義務の違反が認められること。

  • 2. 経営管理・内部管理態勢の問題

    • (1)在日支店の業務運営を統括管理する東京支店の経営陣、並びに、ブラジル銀行本店(以下、「銀行本店」という。)の業務管理責任部署・責任者による我が国の銀行法及び法令諸規則に対する基本的な認識の欠如が認められ、業務を適切に監督・管理する態勢の未整備、並びに、法令諸規則に準じた自店検査・監査が適正に行われていないなどの問題が認められること。

    • (2)また、在日支店の責任ある部署において適正かつ十分な銀行業務の知識・経験を有していない行員が多数認められ、かつ、外部派遣会社から派遣された社員等に日常の主要な業務を過度に任せているにもかかわらず、監督・管理・教育研修などが適切に行われていないこと。

    • (3)上記(1)及び(2)を主な原因として、在日支店では、法令違反が長年放置され、行員の不祥事件等が発生してきた経緯が認められるが、銀行本店及び在日支店による適時・適切な初期対応、調査及び発生原因分析、再発防止策の検討、所要の報告・届出などが実施されなかった業務運営の監督・管理上の問題が認められること。

II .命令の内容

  • 1. 銀行法第47条第2項及び第27条に基づく命令

    外国為替送金を伴う法人顧客との新規取引業務(既存法人顧客との取引を除く業務)を平成16年12月24日から停止すること。

    ただし、平成17年12月26日以降、東京支店より上記業務の再開についての申し出がある場合には、下記2の命令に対する業務の是正・改善計画の進捗・実施状況等を踏まえ、上記の命令を見直すことがある。

  • 2. 本人確認法第9条、並びに、銀行法第47条第2項、第3項及び第26条第1項に基づく命令

    • (1)法令等遵守を徹底するため、以下の観点から在日支店を監督・管理する経営管理態勢及び内部管理態勢(人的構成と体制の構築を含む。)を確立すること。

      • 本人確認法第3条に基づく本人確認義務及び第4条に基づく本人確認記録の作成義務等の違反を是正するため、顧客管理体制にかかる組織・運営面の抜本的な見直し

      • 組織的犯罪防止法第54条に基づく疑わしい取引の届出義務の履行を確保するため、業務を適正に遂行するための組織・運営面の抜本的な見直し

      • 銀行本店の経営関与の在り方を抜本的に見直すことを前提として、複数の在日営業拠点(支店及び出張所)における業務運営を継続的に、的確かつ適切に監督・管理するための経営管理・内部管理態勢の導入と責任体制の明確化

      • 役職員の法令諸規則に対する理解と遵守の徹底、並びに、法令等遵守意識の醸成・向上

      • 法令諸規則に則った適正な業務運営・管理を確保するために行う在日支店の業務の監査体制・方法等の抜本的な見直し、並びに、監査実施の徹底及び監査後のフォローアップの実施・強化

    • (2)法令違反を含む、上記 I .処分の理由にかかる問題等の原因となった役職員の責任の所在の明確化。

    • (3)上記(1)及び(2)、並びに、検査結果通知及び報告命令に記載された事項にかかる業務の改善計画(改善計画を着実に実施するための経営管理態勢の整備・確立及び実効性確保にかかる責任の分担の明確化を含む。)を平成17年1月17日までに提出し、直ちに実行すること。

    • (4)上記(3)の実行後、当該業務の改善計画の実施完了までの間、平成17年3月末を第一回目とし、以後3ヶ月毎に計画等の進捗・実施及び改善状況をとりまとめ、翌月15日までに報告すること。

本件に関する問い合わせ先

金融庁 TEL 03-3506-6000(代表)
監督局銀行第一課(内線3751、3398)

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