平成11年4月9日
金 融 監 督 庁

「リスク管理モデルに関する研究会の開催について」

 

 金融監督庁は、リスク管理モデルに関する研究を進めるため、下記のとおり、庁内に「リスク管理モデルに関する研究会」を設置し検討を開始することとした。

1. 研究の目的

 金融機関がその保有するリスクを計測・管理するために導入している数理モデル(リスク管理モデル)については、近年、急速な技術進歩を遂げており、例えば、一定のリスク評価期間におけるポートフォリオの価格分布を、分散・共分散法(デルタ法)により解析的に算出したり、非線形リスクにも対応できるよう乱数を用いてモンテカルロ・シミュレーション法により生成し、それらに基づいて一定の信頼区間でのパーセンタイル値(標準偏差σで示される)を求めてリスク指標を算出する手法(Value at Risk)など、様々な手法が開発されている。
 バーゼル銀行監督委員会においても監督上の観点から高い関心が寄せられており、金融監督庁としては、今後の金融行政に資する観点からその調査・研究を進める。
 

2. 「リスク管理モデルに関する研究会」の設置
 
 経営工学、オペレーションズ・リサーチ、応用数理学、会計学等を含めた専門的・技術的観点からの調査・研究を行うため、監督庁内に「リスク管理モデルに関する研究会」を設ける。
 
 研究会は、次の6名のメンバーのほか、庁内職員等も参加する。
 
 委 員 名       現            職
こんの
今 野   浩
東京工業大学教授・経営工学専攻(数理モデル)
ひびき
枇々木  規 雄
慶應義塾大学理工学部専任講師(数理モデル)
ひろもと
廣 本  敏 郎
一橋大学商学部教授(会計学)
もりだいら
森 平  爽一郎
慶應義塾大学総合政策学部教授(数理モデル)
やまだ
山 田  辰 巳
中央監査法人公認会計士(会計)
よしの
吉 野  直 行
慶應義塾大学経済学部教授(金融論)、金融監督庁顧問

 

3. 今後のスケジュール

 本研究会においては、今後、月2回程度のペースで会合を開催し、金融行政に資する観点からモデルについて調査・研究を行い、その結果を取りまとめて公表する予定である。
 

(注) 本日、初回会合を開催した。

 

本件についての問い合わせ先

金融監督庁 TEL 03-3506-6000(代)

 長官官房企画課・国際室

飯守  内線 3153
木股  内線 3162

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