保険審議会第10回基本問題部会議事概要

                                                                                
1.日  時    平成9年6月6日(金)14時00分〜15時50分                  
2.場  所    4号館共用第一特別会議室                                      
3.議  題    報告書案の検討                                                
                                                                            
4.議事概要                                                                
  ・  6月6日(金)に保険審議会第10回基本問題部会が開かれた。              
  ・  報告書案について、事務局による説明に続き、自由討議が行われた後、修文等
    の調整について部会長に一任された。                                      
                                                                            
      自由討議で出された意見は、おおむね以下のとおり。                      
                                                                                
                                                                            
 (1)  算定会の改革等、自由化措置                                            
    ○  算定会改革において、純率で参考料率を出していくこととなるのは、保険業
      界に非常に大きな変化をもたらすものである、との意見があった。          
    ○  法令、通達等の検討の際には、例えば、損害査定の際の外部委託の調査費用
      は具体的にどの範囲まで含むのかどうか、といった点について、透明性、公平
      性の観点から、明確なガイドラインを設けて検討することが必要である、との
      意見があった。                                                        
                                                                            
 (2)  業態間の参入促進                                                      
    ○  競争を過度に促進すると、過当競争に陥り、独占等の弊害が生じ、かえって
      消費者の利便性を損なうことにもなりかねないので、十分な弊害防止措置とそ
      の実効性を担保する手段を講じる必要がある、との意見があった。          
    ○  実施の時期については、早期是正措置や支払保証制度、さらには日米保険協
      議で設けられた第三分野について激変緩和措置の終了による生損保の完全相互
      乗り入れを見極める必要があることから、2001年以降のできるだけ早い時
      期とすべきである、との意見があった。                                  
    ○  実施時期等については、生保業界の健全性回復の問題と、今後の実態や推移
      を十分に見極めた上で、実施することが適当である、との意見があった。      
    ○  保険が銀行業務に参入する場合のクロスセリングを可能とするために、保険
      会社の業務として他の金融機関の業務の代理を行えることを保険業法上明確に
      する必要があり、これに関して早急に検討する必要がある、との意見があった。  
                                                                            
 (3)  持株会社制度の導入                                                    
    ○  持株相互会社については、報告書に何らかの形で触れるべきである、との意
      見があった。                                                          
                                                                            
 (4)  銀行等による保険販売等                                                
    ○  銀行等による影響力を行使した販売による弊害の解決は進んでいないこと、
      銀行が保険を販売できないことによって消費者が不利益を被っているとは考え
      られないこと、等を踏まえれば、銀行による保険販売は、早期に認めることが
      できる状況にはなく、業態間の相互参入を見極めた後に検討すべきである、と
      の意見があった。                                                      
    ○  銀行等による保険販売について弊害の発生のおそれがあるというだけなので、
      銀行は悪である、との誤解を受けるような表現は避けるべきである、との意見
      があった。                                                            
    ○  1200兆円の個人金融資産を有効に使うことについては、保険分野も重要
      であり、そこに様々な運用のノウハウ等をもっている者が参入していく、ある
      いは多様なチャネルを通じてコストを下げていく、ことが重要である、との意
      見があった。                                                          
    ○  販売商品を限定することは適当ではなく、弾力的な表現ぶりにしておく、あ
      るいは、少なくとも弊害防止措置や銀行の影響力を見極めることについて継続
      して検討することとする必要がある、との意見があった。                  
    ○  販売できる商品について弾力的な表現ぶりにすると、その範囲が際限なく広
      がっていってしまうことになりかねず、そうした表現は適当でない、との意見
      があった。                                                            
    ○  報告書に盛り込まれた事項についての今後の立法作業に当たっては、例えば、
      銀行等の保険販売に係る弊害防止措置や具体的な販売方法についての検討、あ
      るいは川下持株会社の具体的な業務範囲を極力柔軟なものにする方向での検討、
      等部会における意見を十分に踏まえて、慎重に検討すべきである、との意見が
      あった。                                                              
    ○  証券会社の保険販売は、銀行等と同様の弊害があるので、弊害防止措置や解
      禁の時期等については、改革全体のバランスを十分に見極めて、慎重に検討を
      進める必要がある、との意見があった。                                  
    ○  販売できる商品は解禁される時点で判断すればいいのであって、今から止め
      ておくことは疑問である、との意見があった。                            
    ○  販売できる商品を不明確にすると、誰がそれを決めるのかという問題が出て
      きて、消費者にとって不透明である、との意見があった。                  
                                                                            
 (5)  全体                                                                  
    ○  金融・保険全体についての利用者保護のための懇談会を設置し、一般の利用
      者からのヒアリングを徹底的に行ってはどうか、との意見があった。        
    ○  報告書案は、各委員の御主張、御意見を最大限に取り入れたもので、全体と
      しては、金融システム改革にも対応する保険制度改革の将来方向を示している、
      との意見があった。                                                    
    ○  株式会社への組織変更、早期是正措置等の経営健全性確保策、あるいは経営
      危機対応制度、といった問題について早期に具体化すべく検討が必要である、
      との意見があった。                                                    
    ○  今後、法律作成の段階、運用に当たっては、(1)自由競争時代を迎えるに当た
      って、時間的な面から、猶予期間を設けること、物事を進める順序立てを明確
      にすること、(2)公平・公正な競争のできる市場環境を作ること、(3)透明性の徹
      底追求、すなわちディスクロージャー情報の質・量の両面での拡充、(4)責任の
      明確化、(5)技術や社会の仕組みの変化に遅滞なく対応できるような保険商品を
      作り出すために、ユーザー・ニーズをこれまで以上に積極的に汲み取るような
      姿勢での運営、を行うことが重要である、との意見があった。              
    ○  報告書案は、部会の大方の委員の意見が反映された案になっている、との意
      見があった。                                                          
    ○  審議会の検討の背景として、金融システム改革の一環として保険制度の改革
      の必要性を強調するべきである、との意見があった。                      
    ○  実効性を踏まえて改革を進める、という本報告書の基本的な考え方は適当で
      ある、との意見があった。                                              
    ○  年号の取扱いについては、西洋暦か和暦に統一すべきではないか、との意見
      があった。                                                            
    ○  本報告書案において、何が利用者の真の利益につながるのかという観点が重
      視されていること、双方向の相互参入による自由競争のシステムを構築するこ
      と、公平かつ公正な競争を行うために弊害防止措置の必要性が重視されている
      こと、消費者の混乱防止や保険会社の経営の健全性維持に配慮されていること、
      保険会社の投資信託販売も証取法による投資家保護規制を前提に解禁が打ち出
      されていること、は適当である、との意見があった。                      
    ○  これまでの10回の議論のまとめとしては、報告書案に大筋で賛成である、
      との意見があった。                                                    
    ○  将来の展望が開けるような形をはっきりさせておくことが重要であることか
      ら、情報開示や消費者教育の充実を具体的にどのように進めていくのかについ
      て今後検討する必要がある、との意見があった。                          
    ○  業態間の参入促進、持株会社制度の導入、銀行等による保険販売について、
      弊害防止措置については、その遵守のために必要な監督を行うとともに、必要
      に応じ見直しを行うことにより、常に実効性を確保していく必要がある、とす
      ることは適当である、との意見があった。                                
    ○  弊害防止措置の実効性が確保されるように、今後、何らかの確認と合意のプ
      ロセスが必要である、との意見があった。                                
    ○  見直しの実施に当たっては、利用者の自己責任原則が求められる中で、利用
      者が自らの利益を守るためには、保険会社による情報開示の充実等による十分
      な情報提供が必要であるとともに、適切な監督行政及び消費者自らが学べる場、
      機会の充実を図っていくことが必要である、との意見があった。            
    ○  相互参入、2001年の第三分野の自由化を踏まえれば、生命保険、損害保
      険ということではなくて、保険がトータルに学べる保険文化センターのような
      ものが必要なのではないか、との意見があった。                          
    ○  若干の言葉の表現については、各委員に御不満があったわけであるが、ここ
      までくれば、賢明でバランス感覚のある部会長に、これまでの意見を考えて、
      お任せしたらどうか、との意見があった。                                
    ○  国際的な誤解を回避するためにも、審議会報告を発表する場合には、英文を
      用意することが必要ではないか、との意見があった。                      
                                                                            
                                                                            
                                                                            
担 当: 大蔵省銀行局保険部保険第一課調査室
連絡先: 電話(代表) (3581)4111 内線 2812
本議事概要は暫定版であるため今後修正があり得ます。