(注5)企業会計審議会における平成2年の報告書では、ヘッジ会計の適用に当
たっては、次の条件が満たされなければならないとの考え方が示されてい
る。
1.先物取引がヘッジ取引であることについて、次のいずれかが客観的
に確認できること(事前テスト)
@ ヘッジ取引であることについて、企業の意思が確定していること
A ヘッジ取引を識別する明確な内部規定又は内部統制組織が存在
し、かつ、これに従って処理されていること
2.次のいずれかによりヘッジの効果が客観的に認められること(事後
テスト)
@ ヘッジ対象物の相場変動と先物取引の相場変動の間に高い相関関
係があったかどうかのテスト
A ヘッジ対象物の損益が先物損益によって相当の相殺が行われたか
どうかのテスト
(注6)オフバランス化の基本的な考え方
1.リスク・経済価値アプローチ(IAS E48)
金融資産又は負債のリスクと経済価値のほとんど全てが他者へ移転
した時点で、当該金融資産又は負債を貸借対照表から除く方法。
2.財務構成要素アプローチ(SFAS125、IAS討議資料)
債権流動化・証券化のスキームが進むと、金融商品は財務構成要素
に分解され取引される傾向が強まってくる。財務構成要素に対する支
配が移転した時点で当該財務構成要素を貸借対照表から除き、留保さ
れる財務構成要素は引き続き貸借対照表に認識する方法。
(注7)米国財務会計基準書(SFAS125)におけるオフバランス化の要件
1.金融資産のオフバランス化(以下の3条件をすべて満たす場合に支
配が移転したとみなす)
@ 移転された金融資産が譲渡人から隔離されること、すなわち、た
とえ譲渡人に倒産等の事態が生じても、譲渡人や譲渡人の債権者は
移転された資産に対していかなる請求権もないと推定されること。
A 譲受人がその一存で当該資産を担保に供したり売却したりする権
利を取得し、かつ、そのような権利を行使することを妨げるような
他の条項が存在しないか、又は、譲受人が本基準書に定める要件を
満たす特別目的会社等である場合には、その発行する受益証券等の
保有者が当該受益証券等を担保に供したり売却したりする権利を取
得し、かつ、そのような権利を行使することを妨げるような他の条
項が存在しないこと。
B 譲渡人が満期日以前に譲渡資産を買戻す(又は償還する)権利を
有すると同時に義務を負うような契約が存在しないこと。さらに、
譲渡資産が直ちに入手できないものである場合には、譲渡人が当該
資産を買戻す(又は償還する)権利を持つような契約も存在しない
こと。
2.金融負債のオフバランス化(以下の条件のいずれかを満たすこと)
@ 債務者が債権者に支払いを行い、債務者としての法的責任が解除
された場合。
A 債務者が裁判所又は債権者の意思によって、第一次債務者として
の法的責任を解除された場合。
(注8)要注意先債権及び破綻懸念先債権
1.要注意先債権とは、金利減免・棚上げを行っているなど貸出条件に
問題のある債務者、元本返済若しくは利息支払いが事実上延滞してい
るなど履行状況に問題がある債務者のほか、業況が低調ないしは不安
定な債務者又は財務内容に問題がある債務者など今後の管理に注意を
要する債務者に対する債権をいう。
2.破綻懸念先債権とは、現状、経営破綻の状況にはないが、経営難の
状態にあり、経営改善計画等の進捗状況が芳しくなく、今後、経営破
綻に陥る可能性が大きいと認められる債務者に対する債権をいう。
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