金融機能活性化委員会(第20回会合)議事概要


                                                                                

1.日  時    平成9年5月16日(金)  10時00分~12時00分                  

2.場  所    大蔵省第一特別会議室(4号館12階)                              

3.議  題    持株会社等について                                                

                                                                                

4.議事概要                                                                    

  本会合においては、調査課長より、子会社方式による相互参入の現状及び業務範囲等の

見直し並びに持株会社に関するこれまでの議論等の整理についての説明が行われ、その  

後、自由討議が行われた。                                                        

                                                                                

  各委員の主な意見は概ね以下の通り。                                            

                                                                                

○子会社関係                                                                    

・  銀行の証券子会社においてなお制限されている株式の発行・流通業務は、ビッグバン

  の趣旨からいって、できるだけ早く解禁すべきであり、少なくとも法律で禁止されてい

  る株式のブローキングについては、一連の法改正の中で法律を廃止すべきとの意見があ

  った。                                                                        

・  業態別子会社についてはその業務範囲やファイアーウォールに関する様々な規制が存

  在するが、激変緩和措置といっても制度改革から既に十分時間がたっており、また、利

  用者利便の向上やグローバルスタンダードの観点からは、こうした規制の早急な撤廃が

  望ましいとの意見があった。                                                    

・  銀行の証券子会社による社債引受の実績等からみて銀行の影響力は大きいと考えら  

  れ、証券子会社の残余の業務の全面解禁に当たっては、こうした観点からの検討を行う

  こも必要ではないかとの意見があった。                                          

・  子会社方式等による相互参入や証券子会社の残余の業務の解禁を行うためには、明確

  なタイムスケジュールを示し、業界の積極的な努力を促して実効性のあるものとする必

  要があるとの意見があった。                                                    

・  子会社方式による銀行と保険の相互参入については、利用者利便の向上や保険事業の

  活性化等の観点から、業務範囲制限のない早期の参入が必要との意見があった。      

・  持株会社や子会社を利用した銀行と保険の相互参入については、これを制度として否

  定するものではないが、生損保の経営健全性の問題や安全ネットの構築・定着を見極め

  る必要があること等から、その実施時期等については保険審議会の検討状況を踏まえた

  議論が必要との意見があった。                                                  

                                                                                

○持株会社関係                                                                  

・  持株会社方式は子会社方式に比べてリスク遮断の面でより優れているため、こうした

  差異に着目して規制の違いを明確にすべきという意見と、敢えて区別するほどの大きな

  違いはなく、業務範囲等に差異を設ける必要はないのではないかとの意見があった。  

    持株会社グループに対してどういうガバナンスが働くかということを念頭に置いた議

  論をすべきであり、規制緩和を進めるためにも、行政に頼りすぎるのではなく、株主や

  証券市場に委ねるとか、ディスクロージャーや会計制度を整備する等ガバナンスの多様

  化、複数チャネル化が必要であるとの意見があった。この点に関しては、マーケットに

  よるガバナンスと行政によるガバナンスとのバランスが重要であり、これらの相互チェ

  ックが機能して初めて適正なものとなるとの意見もあった。                        

・  一般の人は銀行は特別な存在とみており、銀行が持株会社グループを形成すると過当

  競争等が起こり、最終的には巨大化・独占化することも懸念されるため、持株会社の議

  論に当たってはこうした観点からの検討が必要との意見があった。他方、21世紀の金融

  の姿を見据えると、経済全体における銀行のプレゼンスが低下し、一般事業とファイナ

  ンスの区別が不明確になることも考えられるため、こうした観点からは、銀行を特別視

  することは適当でなく、むしろ一定の資質を有した企業が金融に進出してくることを歓

  迎すべきとの意見があった。                                                    

・  米国の例をみてもわかる通り、持株会社にも多くの株主が存在し、そのガバナンスは

  機能しているので、持株会社であるからといって独占的であるとか、マーケットのガバ

  ナンスに欠けるというのは必ずしも適当ではないとの意見があった。                

・  銀行と一般事業との間には一定の境界線があり、銀行が一般事業に進出できないので

  あれば、その逆もできない等の整合性をとることが必要との意見があった。          

・  兄弟銀行が破綻の危機にあるときに兄弟会社がこれを助けることができるような柔軟

  な仕組みがあった方が金融の安定化に資するのではないかとの意見があった。        

・  兄弟会社間のファイアーウォールについては、事前規制を極力少なくするという観点

  から出来るだけ緩和することが望ましく、これにより欧米のホールセール銀行のように

  環境変化に対する迅速な対応ができるようになるとの意見があった。                

・  持株会社の解禁等は金融機関の組織形態の自由度の問題であり、具体的な規制や業務

  範囲等をどのように仕組むかは別の問題であるとの意見があった。                  

・  でき上がった持株会社の傘下に銀行があれば、どのような経緯で作られたかには関係

  なく、例えば検査が行われる等銀行を有しているが故に必要な措置が平等に適用される

  べきとの意見があった。                                                        

・  不動産業等銀行にとっての他業をグループ会社で営んでいる証券会社が持株会社を利

  用して銀行業務に参入できるようにするためには、銀行が作る持株会社と証券会社が作

  る持株会社とで規制体系等に差異を設けることも検討する必要があるのではないかとの

  意見があった。                                                                

・  持株会社に対する規制は必要最小限のものとすべきであるが、この場合、銀行単体に

  対する規制のみで対応できるか否かについて判断することは重要な問題であるとの意見

  があった。                                                                    

・  実際に持株会社の利用していくためには、設立時における諸手続の簡素化等のほか、

  連結納税制の導入等設立後の運営面での工夫についても検討していく必要があるのでは

  ないかとの意見があった。                                                      

                                                                              

                                                                              

                                                                              

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│担当者:  大蔵省  銀行局  調査課        松  村、阿久澤                      │

│連絡先:  TEL03-3581-4111   (内線2801)                                      │

│                                                                            │

│  本議事概要は暫定版であるため今後修正があり得ます。                        │

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