日銀法改正小委員会(第3回会合)議事概要


                                                                                

1.日  時    平成8年12月13日(金)10時00分~12時00分                  

2.場  所    大蔵省第2特別会議室(合同庁舎4号館4F)                        

3.議  題    信用制度の保持関連業務、政策委員会の運営等のあり方                

                                                                                

4.議事概要                                                                    

(1) 先ず、調査課長より、「中央銀行研究会報告」、「論点メモ(別添)」等に従って、

  日本銀行が行う信用制度の保持関連業務と日本銀行の政策委員会の運営等のあり方に関

  する論点及び関連事項について説明。                                            

                                                                                

  (その後の自由討議の内容は概ね以下の通り。)                                  

                                                                                

(2) 信用秩序維持のための方策                                                    

・  ソルベンシーの問題のない金融機関が一時的かつ緊急の流動性不足に陥った場合、一

  定の条件の下(例えば期間制限)、日銀独自の判断で適切な流動性供給を行うという点

  については、異論がなかった。                                                  

    他方、経営の健全性につき問題がある金融機関の処理は政府の責務であり、政府がス

  キームを作るまでの間、政府の要請の下、日銀は、その判断でシステミックリスクに陥

  らないよう流動性供給を行うことが適当とされた。                                

    なお、期間制限を超えて流動性不足が続いている金融機関については、ソルベンシー

  の問題が存在している可能性があり、こうしたソルベンシーが明確でない金融機関は、

  制限期間後に再度見直した上、必要があれば、政府が中心となって破綻処理スキームを

  策定するべきとの指摘があった。                                                

                                                                                

・  金融機関のソルベンシーがはっきりしない段階での信用不安への具体的な対処方針に

  ついては、意見の一致が見られなかった。                                        

    すなわち、金融機関の健全性の基準としては、早期是正措置の基準に当てはめ、健全

  な金融機関に流動性を供給すればよいとの意見があったが、他方、早期是正措置は健全

  性の基準としてはまだ問題が多く、マーケットでの資金調達が不可能で最後の貸手とし

  ての日銀が不可欠、システミックリスクの顕在化等の基準で判断すべきとの意見があっ

  た。                                                                          

                                                                                

                                                                                

・  これに対し、日銀法の議論については、ソルベンシーの客観的基準が存在しない現在

  の状況を前提に考えるのでは、モラルハザードが生じ、将来にわたる日銀法のあり方を

  歪めることになるとの指摘があり、客観的基準による早期是正措置がきちんと仕組まれ

  ることを前提に、日銀の流動性供給を考えるべきとの点について異論はなかった。    

                                                                                

・  緊急時の政府の指示権の発動の要件等について一致した意見はみられなかった。この

  中で、「恐慌」や「天災」を日銀法上定義する必要があるのかどうか、仮に定義すると

  した場合には、具体的な規定振りにする必要があるのではないかという議論があった。

  いずれにせよ、今後、事務局において厳格に検討することとされた。                

                                                                                

(3) 決済サービスの適切な提供                                                    

・  日銀が決済サービスを提供する際には、形式要件を満たした全ての金融機関が無差別

  に参加できることが必要であること、国際的な競争の中で、わが国の金融機関がリーズ

  ナブルなサービスを享受できるような仕組みが求められること等の意見があった。ま  

  た、日銀が独占的地位に立って決済サービスを提供するような仕組みを仕組むことは、

  変化の激しい金融の世界において技術の発展そのものを阻害する可能性もあり、好まし

  くないとの意見が示された。                                                    

                                                                                

・  決済サービスの提供を日銀の業務として日銀法上明定するか否かについては意見が分

  かれ、仮に規定するとしても、無限定・包括的な規定ではなく、ある程度具体的な規定

  振りとすることが適当との意見が示された。                                      

                                                                                

・  日銀が過度に決済リスクを負うことを避け、適切なサービスを提供することを担保す

  る手段としては、適切なディスクロージャーや外部監査により国民の監視の下におくこ

  とが考えられないかとの意見があった。                                          

                                                                                

(4) 本日議題として予定されていた政策委員会の運営等のあり方については、次回以降に

  審議することとなった。                                                        

                                                                                

                                                                                

                                                                    以  上      

                                                                                

                                                                                



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            |  担当者:  大蔵省  銀行局  調査課        吉  井、阿久澤        |

            |  連絡先:  TEL 03-3581-4111   (内線2801)                       |

            |                                                                |

            |    本議事概要は暫定版であるため今後修正があり得ます。          |

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