金融制度調査会・金融機能活性化委員会(第6回会合)議事概要

 


 

1.日 時  平成8年3月19日(火)15時00分〜17時00分

2.場 所  大蔵省第1特別会議室(合同庁舎4号館12F)

3.議 題  ・銀行業の変容について

       ・金融機関における分社化を考えるポイントについて

       ・海外調査報告

 

4.議事経緯

 3月19日(木)に金融機能活性化委員会第6回会合が開かれた。本会合では、前回会

合で、金融市場や金融業が今後どう変わっていくのか、変わっていかなければならないの

かといった展望を持ちつつその中で持株会社といった制度の果たしうる役割を考えていく

必要があるといった意見や、その中で預金者保護等の銀行特有の観点についてどう考えて

いくかという視点が示されたことも踏まえ、こうした点についての議論を深めるべく、池

尾委員・横山委員からの説明、清水委員からの海外調査報告及び質疑応答が行われた。

      

 1) 池尾委員からは「銀行業の変容」と題して、概要以下の通りの説明があった。

   日本を含む先進各国に共通した経済的条件(高齢化と資産蓄積の進行)と技術的条

  件(情報処理・通信技術の発展)の変化により、銀行業は、従来の業務分野にとどま

  っていたのでは、顧客のニ−ズにかなったサ−ビスを提供することが困難となる。そ

  こで顧客に対してメニュ−を豊富化しつつ業務の専門化を行うため、分業体制の高度

  化が必要。そうした中で、何でも提供する古典的なユニバ−サル・バンキングではな

  く、分業体制を組むチ−ムのメンバ−を同一の資本系列の中で揃えようという動きが

  ある。これに金融持株会社が利用される。

  

 2) 横山委員からは、「金融機関における分社化を考えるポイント」と題して、概要以

  下の通りの説明があった。

   組織を変える目的は、それを動かす人を変えるところにある。したがって、組織構

  造等のハ−ドだけでなく「ソフトS」(Staff-人材、Style-行動様式、Shared Value

  - 価値観、Skill-組織能力) が重要である。顧客の立場からは、業界、業態という概

  念は成立しなくなっており、金融業は、これからは異文化との競争になるとととも 

  に、多様な顧客に対応するために異文化を創造し、これを統合するというステップが

  必要となっている。複数の異文化を確立し統合するというステップを、日本の金融機

  関も踏むのではないかという流れの中では、組織の中での一部門や子会社では、新し

  い文化はなかなか強くならない。異なる文化が、それぞれ強いものとして育つように

  「ソフトS」を設計するためには、それぞれが持株会社の下に対等に並ぶということ

  が有効である。

  

 3) 清水委員から海外調査報告 (注) が行われ、持株会社導入の契機と活用状況やグル

  −プ運営の方法等についての金融機関のヒヤリング結果や、監督当局におけるヒヤリ

  ング結果等が紹介された。持株会社の活用状況や運営方法は、それぞれの銀行の経営

  戦略や理念の違いにより、多様であり、組織形態の選択枝拡大のメリットを生かすに

  は、各金融機関が独自の運営理念を明確にもつことが、重要との指摘があった。  

                                        

   (注)出張者 貝塚委員長、清水委員                    

      期間  2月28日〜3月8日                    

      訪問国 英、仏、スイス、オランダ、独、 





  次回(第7回)会合の日程については未定。



 本議事概要は、暫定版であるため今後修正が有り得ます。