電子マネー及び電子決済に関する懇談会第10回会合の模様(概要)


                                                                                

1.日  時    平成9年3月27日(木)14時00分~16時20分                    

2.場  所    大蔵省第1特別会議室(合同庁舎4号館12階)                      

3.議  題    ・電子的な方法による決済を巡る法律関係について                    

                  電子決済システムの法制度問題                                  

              ・クロス・ボーダーでの電子的な資金取引について                    

4.議事経緯                                                                    

  3月27日(木)、電子マネー及び電子決済に関する懇談会第10回会合が開催された

。会合の模様は概ね以下の通り。                                                  

                                                                                

(1)  最初に、○送信したはずの情報が到達しなかった場合や無権限取引が行われた場合、

情報の送信が錯誤や強迫による場合等における電子的な方法による決済を巡る法律関係に

ついて、○デジタル情報や機器の紛失や破損の場合や偽変造された決済手段を取得した場

合、発行体が破綻した場合等における電子化された決済手段を巡る法律関係について事務

局から説明が行われた。                                                          

                                                                                

(2)  次に、これに関連して、増田参考人(森綜合法律事務所  弁護士)から「電子決済シ

ステムの法制度問題」と題して、○電子マネーは金券と同様に考えることで対抗要件の問

題や時効の問題も回避しうるのではないか。○電子マネーの導入を検討する際には、これ

を現金に替わる支払手段と考え、法律効果もできる限り現金に近づける方向で約款を作成

することが適当ではないか。○電子マネー関連事業者の倒産には、加盟銀行の倒産とオリ

ジネーターの倒産が考えられるが、後者はオリジネーターの位置付けが問題となること、

いずれにしてもその倒産リスクを最小化するため、事業目的の限定、資産の運用制限、検

査や監督が必要と考えられること等の説明があった。                                

                                                                                

(3)  これに対し、質疑応答が行われた。                                            

主な内容は以下のとおり。                                                        

                                                                                

・電子マネーの法的性格付けを考える上では使用される技術が影響することがあるのでは

ないか。                                                                        

・電子マネーを巡る民商法上の権利義務関係の問題は、理論的には重要な内容を含んでい

るが、電子マネーが小額で利用される限りにおいては、実際にはあまり問題にならないの

ではないか。                                                                    

・発行体の倒産に関連して、電子マネーの場合は、偽造電子マネーが出回ることによる倒

産のほか、偽造の噂による取り付けといったことも問題となるのではないか。          

・電子マネーについては、技術進歩が早いこともあり、我が国の国際競争力の維持・強化

の立場から、これを早く普及させるためには、立法を待つだけではなく、約款等をつうじ

て取引慣行を確立することも重要ではないか。                                      

・電子マネーに関する損害保険の導入の可否については、電子マネー自体の小額利用を前

提とすれば、損害額に上限を設定することにより、民間部門が提供する保険も機能しうる

のではないか。                                                                  

・電子マネーの導入を検討する場合、関係当事者の権利義務関係に関して基本的には民商

法の特別規定の立法は不可欠ではないのではないか。その上で、民事執行の場面など、個

別の問題について、必要に応じて立法を検討していけば足りるのではないか。          

・電子マネーの発行体の破綻処理の問題も大事であり、その手続面の整備が必要という観

点で、事務局で引き続き検討すべきではないか。                                    

                                                                                

(4)  次に、事務局から、クロス・ボーダーでの電子的な資金取引について、○国内の発行

者によって発行された電子化された決済手段の海外での使用、○海外の発行者によって発

行された電子化された決済手段の国内での使用、○電子化された決済手段の国境を超えた

使用、という3つの類型に分けた上で、問題点についての説明が行われ、あわせて、外為

法改正法案における電子マネーに係る改正部分についても説明が行われた。            

                                                                                

(5)  これについて、委員からは、電子マネーが国際的に流通するようになった場合の実態

把握のための制度整備の必要性についての発言が多くあった。                        

                                                                                

                                                                                

  次回(第11回)会合は4月11日(金)、第12回会合は4月25日(金)を予定。        

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│                                   国際金融局  調査課      (内線2887)     │

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│    本議事概要は、暫定版であるため今後修正がありえます。                    │

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