電子マネー及び電子決済に関する懇談会第11回会合の模様(概要)


                                                                                

1.日  時    平成9年4月11日(金)10時00分~12時10分                    

2.場  所    大蔵省第1特別会議室(本庁舎3階)                                

3.議  題    ・電子的な方法による決済と金融政策について                        

                  電子マネーと金融政策                                          

4.議事経緯                                                                    

  4月11日(金)、電子マネー及び電子決済に関する懇談会第11回会合が開催された

。会合の模様は概ね以下の通り。                                                  

                                                                                

(1) 最初に、電子化された決済手段の管理について、決済手段としての一般の信認確保や

無秩序な発行を防ぐ観点からの管理の必要性と管理の方法、また、電子化された決済手段

の金融政策への影響という観点から、電子化された決済手段のマクロ経済への影響、中央

銀行の金融調整能力への影響、等の論点について事務局から説明が行われた。          

                                                                                

(2) 次に、これに関連して、池尾委員から「電子マネーと金融政策」と題して、 1ハイパ

ワード・マネーと貨幣乗数の関係、 2短期金融市場金利の誘導、 3通貨発行特権の帰着と

いう観点から説明があった。                                                      

                                                                                

(3) これに対し、質疑応答が行われた。                                            

主な内容は以下のとおり。                                                        

・電子マネーの登場による金融政策への影響については、ハイパワードマネーの需要の安

定性が損なわれない限り金融政策は可能であり、基本的には管理可能といえるのではない

か。ただし、中長期的には、金融政策が実体経済に波及する仕方が変化する可能性もあり

、計数の把握のためのモニタリング等が検討すべき課題となるのではないか。          

・電子マネーに付利する場合には、新たな論点が生じる可能性があると思われるが、現状

においては、運用コストが決して安くはなく、また、資産の安全運用を課すのであれば、

付利することは難しいのではないか。                                              

・安定性を確保する観点から、付利の規制も検討してもよいのではないか。            

・実効的な付利規制は困難ではないか。また、付利を規制するというよりは、参入規制を

緩くして競争を促進することで技術革新の恩恵を広く利用者に還元する方向で考えるべき

ではないか。                                                                    

・電子マネーの普及段階においては、貨幣乗数のダイナミックな動きをも念頭に置いた金

融政策の検討が必要なのではないか。                                              

・電子マネーの登場により、経済主体の行動や反応が変化することが考えられる。その意

味での不安定化が起こりうるのではないか。                                        

                                                                                

(4) その後、各委員から報告書取りまとめに向けた総括的な意見等が自由に述べられた。

主な内容は以下のとおり。                                                        

・クロスボーダーの決済については、電子マネー固有の問題とは言えないが、必ずしも円

で行う必然性が薄れてくるものと思われる。円の利便性を向上するということが必要なの

ではないか。                                                                    

・電子マネーを利用すると、現在の現金以上に、脱税やマネーロンダリング等の可能性が

高まるのではないか。将来の話かもしれないが、その点も重要ではないか。            

・電子マネーを危ないものとして規制すると、デリバティブのように、世界から遅れる可

能性がある。健全に育てることを発想の原点とするべきではないか。                  

・発行体については、何らかの監督が必要であるが、必ずしも現在の銀行免許と同じもの

である必要はなく、見合い資金の運用を安全資産に限定することにより、限定免許もあり

うるのではないか。                                                              

・電子マネーが健全に成長するための環境整備として、既存の法律の適用関係の整理等法

的な障害の除去を考えるべきではないか。                                          

・個々の利用状況についてのプライバシー保護が重要ではないか。                    

・既存の法律の適用関係も、銀行のように、すでに監督規制の及んでいる主体については

余り問題とならないのではないか。                                                

・プリカ法については、そもそも広範に利用される電子マネーを想定していなかったもの

であり、形式的にこれを電子マネーに適用することは必ずしも法の趣旨にそうものではな

いのではないか。発行保証金の供託等についても改めて整理すべきではないか。        

                                                                                

                                                                                

  次回(第12回)会合の日程は未定。                                              

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│    本議事概要は、暫定版であるため今後修正がありえます。                    │

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