未定稿

第5回金融審議会総会議事要旨

 

1. 日  時 平成11年10月19日(火) 10時00分〜12時00分

2.

場  所


大蔵省第四特別会議室

3.

議  題


(1)

特例措置終了後の預金保険制度等に関する基本的な考え方について

(2)

金融審議会部会・ワーキンググループの活動状況について

4.

議事内容


 はじめに、今回より総会に参加することとなった八木良樹[やぎ よしき]委員及び森昭治[もり しょうじ]金融再生委員会事務局長が紹介された。


 次に、大野功統[おおの よしのり]大蔵総括政務次官からの挨拶があった。


 次に、事務局、倉澤康一郎[くらさわ やすいちろう]第二部会長及び神田秀樹[かんだ ひでき]預金保険制度に関するワーキンググループ座長より、「特例措置終了後の預金保険制度等に関する基本的な考え方」についての説明が行われ、続いて自由討議が行われた。この自由討議の終了に際し、「特例処置終了後の預金保険制度等に関する基本的な考え方」を対外公表するとともに、パブリック・コメントに付すことが了承された。


 最後に、金融審議会の部会・ワーキンググループの活動状況の説明、及び金融審議会第一部会「中間整理(第一次)」に対して寄せられたパブリック・コメントの紹介が、事務局、蝋山昌一[ろうやま しょういち]第一部会長及び倉澤第二部会長から行われ、続いて自由討議が行われた。


 上記の自由討議の概要は、それぞれ以下の通り。

(1)

特例措置終了後の預金保険制度等に関する基本的な考え方について


総論的意見


 新たな制度の導入の際には、その必要性だけではなく、コスト/ベネフィット比較を行うことが重要であるが、「特例措置終了後の預金保険制度等に関する基本的な考え方」がそうした観点から議論を出発させていることは評価できる。


 預金保険制度について検討する際には、恒久的な預金保険制度のあり方と、制度移行にまつわる問題とを区別して整理すべきではないか。


 制度移行に伴う混乱にどのように対処すべきかはともかく、恒久的制度としては“小さな預金保険制度”を目指すべきである。


付保対象についての意見


 恒久的制度としては“小さな預金保険制度”を目指すことで異論はないが、企業の決済・資金調達慣行の現状に鑑みれば、3〜5年程度の移行期間を設け、流動性預金についての暫定的措置を設けるべきではないか。


 流動性預金の問題については預金保険制度による保護以外の手段によっても対応できるのであり、ペイオフ解禁までの残された期間に金融機関の経営改善を図ることも出来るのであるから、流動性預金についての暫定措置を導入する必要はないのではないか。むしろ、暫定措置を導入することにより、日本の金融のあるべき姿への立ち上がりを遅らせるという弊害を生むのではないか。


 1,000万円を超える部分の預金についても預金保険制度により保護した場合、不良債権を多く抱えた銀行を生き延びさせることによって、我々の世代にも、後の世代にも大きな負担がかかることとなることを認識すべきである。


 付保対象となる金融商品を選定するための要件については、多様な金融商品に対応できるように、今後も継続的な検討が必要ではないか。


金融機関に対する監督のあり方についての意見


 その社会的責任や公共性に鑑み、銀行は平素より厳格な監督を受けるとともに、名寄せや資産内容のディスクロージャーの実施を徹底すべきではないか。


 金融機関の経営改善を狙って早期是正措置を発動したはいいが、かえって預金流出等を招いて金融機関の経営を悪化させてしまうことのないように、早期是正措置の運用を工夫すべきではないか。


その他の意見


 “ペイオフ”概念については、一般の人々の間で、○ペイオフが解禁された場合には、1,000万円を超える部分の預金は一切戻らなくなる、○P&A等のペイオフ以外の破綻処理手法を用いた場合には預金額のカットがない、といった議論の混乱が見られる。従って、“ペイオフ”概念の正確な意味内容を国民に周知するように努力すべきではないか。


 金融機関の破綻処理に当たり、譲受金融機関が現れることを当然の前提と考えず、譲受金融機関が登場しやすくなるような強いインセンティブ・メカニズムを預金保険制度等の中にビルトインすべきではないか。


 システミックリスクの発生を回避するため、金融再生法・健全化法等を参考にしつつ、何らかの特例的措置制度を用意すべきではないか。


 破綻金融機関に滞留する仕掛かり中の決済取引の問題については、大半の企業が銀行による決済システムが常に安定稼動し続けることを前提にした資金決済を行っていることに鑑み、実務面からの詳細な検討を行うべきではないか。


 現在、預金保険機構はその活動資金をかなりの程度中央銀行に依存しているが、今後中央銀行の資金の性質を踏まえつつ、預金保険制度のファンディングのあり方についての議論を行うべきではないか。

(2)

金融審議会部会・ワーキンググループの活動状況について


 いわゆる金融サービス法の問題を考えるに当たっては、金融ビッグ・バンの原理に立ち帰り、あくまでイギリス並みの包括的・統一的金融法制を目指すべきではないか。


 最終目標としては統一的・包括的金融法制を目指すとしても、金融のフィールドは金融審議会が現在カバー出来ている範囲以上に広大であるから、まずは基本的考え方をしっかりと固めた上で、それと矛盾しない形で、可能な範囲で制度整備を図るのが正攻法ではないか。
 
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