未 定 稿

第16回金融審議会第一部会議事要旨


1.

日  時:

平成11年11月16日(火) 14時00分〜16時00分

2.

場  所:

大蔵省第3特別会議室

3.

議  題:

集団投資スキームに関するワーキンググループの検討状況

4.

議事内容


 はじめに、「集団投資スキームに関するワーキンググループ」の座長を務める神田秀樹[かんだ ひでき]委員より、同ワーキンググループにおける検討状況について報告があった。


 続いて、上記神田委員からの報告を踏まえ、集団投資スキーム法制についての自由質疑が行われた。

<自由質疑における委員等からの主な意見>

 総論的意見

 ▼  集団投資スキーム法制については、「投資家にとって魅力あるスキームかどうか」との観点を100%表に出した法制とすることを目指すべきであり、市況対策であるとか、市場対策といった性格は排除すべきである。

 ▼

 信託型の資産流動化スキームがSPC法の枠内で整備されれば、税制上の特例が適用されることに加え、流動化型スキームにおける信託受益権を私法上の有価証券として扱うことが可能となるため、投資家間での転々流通性を確保し、ひいては資金調達コストを引き下げることができるというメリットがあるものと考えられる。

 運用型スキームにおける運用対象資産の拡大について

 ▼  集団投資スキーム法制の整備による、運用対象資産の拡大に際しては、現行制度(証券投資信託及び証券投資法人に関する法律等)に基づく、主として有価証券に投資される運用スキームが広く国民に定着していること等を考慮し、既存の膨大な投資家に無用の混乱が生じたり、あるいは改正を通じて制度に悪い影響が出ないように、十分に配慮すべきではないか。

 ▼

 主として有価証券を投資対象とするスキームが歴史の積み重ねにより国民の間で定着していることと、現行の縦割り型の制度をそのまま残しておくべきということは別問題であり、制度面で幅広い資産への投資運用が可能となる方向で整備すべきではないか。

 ▼

 投資家からすると、スキームの中にどのような資産が組み込まれているのか分かり難いということは好ましくない。ガバナンス・ディスクロージャー・受託者責任といった点がしっかりと手当されることが運用対象拡大の大前提となるのではないか。

 運用型スキームにおける運用会社について

 ▼  運用型スキームにおける運用会社に対して、fit and properという資格要件を要求することは重要であるが、一方であまりに資格要件を厳格化してしまうと、事前チェック型の制度となってしまうので、資格要件と事後チェックという考え方のバランスが重要なのではないか。

 ▼

 集団投資スキーム関連業務への参入について、一定の資格要件を求めるのは理解できるが、一面で様々な資質を有する者が多数市場に参入し、多様な流通チャンネルを用いてビジネスを行う結果として公正な市場価格が形成されることが市場の健全性の最終的な保証になるとも考えられる。従って、資格要件が過度に厳格なものとならないように留意すべきではないか。

 ▼

 不動産を投資対象に含む運用型スキームにかかる運用会社については、有価証券と比較して取引の頻度が低く、登記簿等により取引の捕捉が容易であることを考慮し、利益相反取引の発生可能性を理由に専業制を採用することはせず、不動産に関する情報や管理ノウハウを豊富に有する不動産会社との兼営を認めるべきではないか。

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 運用会社の兼業については、監督の実効性の確保という観点や、運用対象資産の売買の際に販売者と購入者が同一法人格となってしまう可能性がある不都合、あるいは既存の法制においてそうした兼業が禁止されていること(証券投資信託及び証券投資法人に関する法律)等を考慮すれば、規制すべきではないか。

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 運用会社の兼業については、運用効率という観点からは、証券業界・不動産業界に精通するプロに兼業させて行わせる方がよいのであろうが、一方でそうしたプロ自身の経営規律の強化や、業務内容のディスクロージャーについての厳格化を伴わなければ、簡単に認めるべきではないのではないか。

 運用型スキームにおける運用会社の受託者責任について

 ▼  運用型スキームと、その運用会社の利害関係人との不動産取引については、一律禁止するよりも、情報開示の徹底や投資家によるガバナンスの確保等を前提として、ある程度認めた方が適当ではないか。

 その他

 ▼  今後の制度整備に伴い、多数のSPCが設立された場合、監査役に対する需要は極めて大きくなることが予想されるが、その対策として、会社等に監査役を務めさせることも検討すべきではないか。

 ▼

 集団投資スキーム法制のあり方を論じる上で、税制の問題は大変重要である。不動産・利子・配当・キャピタルゲインについての税制が相違すれば、資産の配分が本来あるべき姿と変わってしまうわけであるから、収益率に合致した形での資産配分が達成されるように、税制のあり方も考えていかねばならないのではないか。

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 証券投資信託委託業者のガバナンスは、受益権の販売業者が介在することによっても確保されているのが実態であるが、電子媒体を通じた金融商品の直販の世界では、そうした販売業者が存在しないため、通常の場合と比べてガバナンス構造が異なることになる。電子媒体取引のこうした特質を踏まえた上で、電子媒体取引を意識したルール作りを検討しなければならないのではないか。

   

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