未定稿


第13回金融審議会第二部会議事要旨

 

1.日 時 : 平成11年10月13日(水) 10時00分〜12時00分

2.場 所 :

大蔵省第三特別会議室

3.議 題 :

(1)預金保険制度に関する討議
(2)保険基本問題に関するワーキンググループにおける検討状況の報告

4.議事内容


 はじめに、事務局より特例措置終了後の預金保険制度等に関する基本的な考え方についての説明が行われ、続いて自由討議が行われた。


 次に、金融審議会第二部会・保険基本問題に関するワーキンググループにおける検討状況について、事務局及び山下友信[やました とものぶ]委員(保険基本問題に関するワーキンググループ座長)から説明が行われ、続いて自由討議が行われた。


 上記の自由討議の概要は、それぞれ以下の通り。
 

(1)

 

 特例措置終了後の預金保険制度等に関する基本的な考え方について


(1)

 預金保険制度の付保対象について


 中小・零細企業は、取引先銀行の営業が一時ストップしただけでも大きくその信用を失う程であるから、中小・零細企業の信用の源泉である決済性預金は、全額保護とすべきではないか。


 決済性預金の全額保護を行った場合、破綻懸念のある金融機関が預金の全額保護をことさらに強調して高金利の預金を集める、あるいは高金利を期待して破綻懸念のある金融機関に敢えて預金するといった、金融機関・預金者双方のモラルハザードが助長される可能性があるため、決済性預金の保護は預金保険制度とは別の制度的工夫によるべきではないか。


 “小さな預金保険制度”の要請と、中小企業の決済性預金の保護の要請を両立するために、預金保険制度による預金保護の上限額を1,000万円よりも引き上げつつ、1,000万円超の部分の預金については一定のカットを行った上で払い戻すこととしてはどうか。


 決済性預金の保護の問題を考えるに当たっては、決済口座の残高を決済時点での決済所要額ぎりぎりに絞っている大企業と異なり、中小企業では常時決済口座に残高を有するのが通例であることを考慮すべきではないか。


 地方自治体の公金預金の保護を行わなければ、地方自治体の公金預け代えの動きが加速し、地域経済において大規模な信用収縮が発生する可能性があるので、地方自治体の公金預金について、何らかの保護を検討すべきではないか。

(2)

 預金保険料率の設定について


 金融機関の倒産リスクを厳密に反映した可変保険料率制度の導入は実務的には困難であるが、現行の固定保険料率制度の弾力化については、積極的に検討すべきではないか。


 預金保険料とは金融システム維持の共通の費用であって、その負担は平等、公平、一律であるべきなので、基本的には可変保険料率制度を導入すべきではないのではないか。

(3)

 早期是正措置・早期処理について


 早期是正措置は“早期発見・早期治療”のための制度であるにもかかわらず、発動が発表された途端に対象金融機関からの預金の引き出し等が加速し、かえって破綻への急坂を転げ落ちるという事態が見受けられるので、そうした状況を招かないように、適切な運用をしていかなければならないのではないか。


 早期是正措置が発動された金融機関から預金が過度に流出する現象は、自身の預金が付保対象か否かを正確に把握していない預金者が多いことが一因となっていることに鑑み、名寄せを実施した上で、付保対象預金についてはその旨を通帳に明示すること等により、識別を容易にしておくことが必要ではないか。


 検査・監督行政が“早期発見・早期監督”の理念に過度に忠実に遂行されると、検査・監督行政がマニュアル化し、例えば無担保で資金調達しているソフトウェア産業やベンチャー企業等への資金供給が滞るといった弊害を招きかねないことには注意が必要ではないか。


 ペイオフ解禁後は、早期是正措置を含めた早期処理を徹底し、破綻金融機関の処理に伴う損失負担を株主・出資者の範囲に止めるとともに、システミックリスクを防止するようにすべきではないか。


 ペイオフ解禁により金融市場に市場規律がより強く働くようになるとともに、経営の悪化した金融機関の早期退出を迫る圧力が高まることになるが、それと整合性を取るため、金融当局においても、早期処理を行い得る体制を構築しておく必要があるのではないか。


(4)

 金融機関の破綻処理手続について


 破綻処理において損失を負担すべき株主・出資者の範囲は、早期是正措置における自己資本概念と平仄を合わせて定めるべきではないか。


 金融機関は、取引関係に関する情報の開示を伴う破綻処理の事前準備への協力には消極的であることが予想されるため、日本版P&Aを迅速に実施するには、預金保険機構等に強力な調査権限を持たせる必要があるのではないか。


 実際の破綻処理に当たっては、破綻金融機関の金融機能を引継ぐ譲受金融機関を見つけることは容易ではないと予想されるので、譲受金融機関に対する資金援助制度等を整備する必要があるのではないか。


(5)

 その他


 ペイオフ解禁に当たっては、解禁はするが実施はなるべく避けることと、ペイオフの代替手段を整備していることを国民に明確に示して、安心感を与えるべきではないか。


 預金者には氏名・住所等の変更の報告義務がない上に、現状ではソーシャル・セキュリティー・ナンバーのような絶対的な識別キーがないことから、名寄せの正確性の確保には技術的限界があるのではないか。

(2)

 保険の基本問題に関するワーキンググループにおける検討状況の報告について


 保険契約者保護機構による補償額の決定の基準となる責任準備金の算出基準について質疑があった。

 

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