根拠条項 | 条文(抜粋) | 政省令制定に当たっての基本的方向性 |
第13条の2本文 [アームズ・レングス・ルールが適用される特定関係者の範囲] |
銀行は、その特定関係者(当該銀行の子会社、当該銀行を子会社とする銀行持株会社、当該銀行持株会社の子会社(当該銀行を除く。)その他の当該銀行と政令で定める特殊の関係にある者をいう。以下この条において同じ。)又はその顧客との間で、次に掲げる取引又は行為をしてはならない。 | ・ 「特定関係者」の範囲として、 (1) 支配力基準による銀行の子会社 (2) 影響力基準による銀行の関連会社 (3) 支配力基準による銀行にとっての親会社 (3) 上記 (3)の親会社が連結ベースのディスクロージ ャーで対象とする子会社及び関連会社を規定する。 (注)支配力基準及び影響力基準による企業会計上 会計審議会において検討中。 |
第13条の2本文 [外国銀行支店に係るアームズ・レングス・ルール] [施行令第9条により技術的読替えを行った上で外国銀行支店に適用] |
(省略) | ・ 「特殊関係者」の範囲として、外国銀行支店に係 る外国銀行の (1) 支配力基準による子会社 (2) 影響力基準による関連会社 (3) 支配力基準による親会社 (4) 上記(3)の親会社が連結ベースのディスクロージ を規定し、外国銀行支店と、かかる特殊関係者との (注)支配力基準及び影響力基準による企業会計上 会計審議会において検討中。 |
第13条の2ただし書 [アームズ・レングス・ルールが適用されないやむを得ない理由] |
当該取引又は行為をすることにつき総理府令・大蔵省令で定めるやむを得ない理由 | ・ やむを得ない理由として、 (1) 破綻金融機関及びその救済金融機関との取引に 綻金融機関等の営業が立ち行かない場合 (2) 外国法制等の関係で、支店形態での進出が認め た場合であって、支店形態で進出したのであれば 行ったであろう条件と同様の条件で取引を行わな ければ現地法人の経営が立ち行かない場合 (3) 特定関係者の経営が悪化しており、合理的な経 経営支援を行う場合 (4) その他必要があると金融監督庁長官及び大蔵大 |
第13条の2第1号 [アームズ・レングス・ルールが適用される取引又は行為] |
当該特定関係者との間で行う取引で、その条件が当該銀行の取引の通常の条件に照らして当該銀行に不利益を与えるものとして総理府令・大蔵省令で定める取引 | ・ 当該銀行が、その営む業務の種類、規模及び信用 度等に照らして当該特定関係者と同様であると認め られる当該特定関係者以外の者との間で、当該特定 関係者との間で行う取引と同種及び同量の取引を同 様の状況の下で行った場合に成立することとなる取 引の条件と比べて、当該銀行に不利な条件で行われ る取引を規定する。 |
第13条の2第2号 [アームズ・レングス・ルールが適用される取引又は行為] |
当該特定関係者との間又は当該特定関係者の顧客との間で行う取引又は行為のうち前号に掲げるものに準ずる取引又は行為で、当該銀行の業務の健全かつ適切な遂行に支障を及ぼすおそれのあるものとして総理府令・大蔵省令で定める取引又は行為 | ・ 今回の改正で新たに、銀行と当該銀行の特定関係 者の顧客との間の取引について、当該銀行に不利益 を与えるものとして前号の規定と同様の取引を規定する。 |
第16条の2第1項第3号 [証券専門会社の業務の範囲] |
証券会社のうち、証券業のほか、証券取引法第34条第1項各号に掲げる業務その他の総理府令・大蔵省令で定める業務を専ら営むもの | ・ 従属業務及び金融関連業務(除く保険関連専門業 務)とする。 |
第16条の2第1項第10号 [新たな事業分野を開拓する会社の範囲] |
新たな事業分野を開拓する会社として総理府令・大蔵省令で定める会社 | ・ 資本規模や従業員数からみて会社の規模が十分に 小さいこと、設立から10年以内に子会社でなくな ること等を条件としたベンチャービジネス企業を定 める。 |
第16条の2第1項第11号 [川下持株会社が営むことができる業務の範囲] |
前各号に掲げる会社のみを子会社とする持株会社で総理府令・大蔵省令で定めるもの | ・ 傘下子会社の経営管理並びにこれに附帯する業務 及び銀行子会社が営むことのできる業務範囲を規定 する(ただし、銀行、長期信用銀行、外国銀行、保 険会社、外国保険会社のうちいずれかを子会社とし て保有する場合には、銀行持株会社又は保険持株会 社が営むことができる業務の範囲と同様とする。)。 |
第16条の2第2項第1号 [従属業務の範囲] |
銀行又は前項第2号から第7号までに掲げる会社の業務に従属する業務として総理府令・大蔵省令で定めるもの | ・ 銀行等(銀行、証券専門会社、保険会社、銀行業 を営む外国の会社、証券業を営む外国の会社、保険 業を営む外国の会社)にとって他業ではあるが、銀 行等の営業用不動産の管理、計算業務、担保管理業 等、銀行等の業務効率化のために必要で、事実上銀 行等の業務の一部門と同視しうる業務等を規定する。 |
第16条の2第2項第2号 [金融関連業務の範囲] |
銀行業、証券業、又は保険業に付随し、又は関連する業務として総理府令・大蔵省令で定めるもの | ・ クレジットカード業務、信用保証業務、ファクタ リング業務、リース業務、ベンチャーキャピタル業 務、投資顧問業務、保険募集業務、保険事故調査業 務、貸金業等、銀行等の業務に付随し、又は関連す る業務を規定する。 |
第16条の2第2項第3号 [証券専門関連業務の範囲] |
専ら証券業に付随し、又は関連する業務として総理府令・大蔵省令で定めるもの | ・ 投資事業組合契約の締結又はその媒介等に係る業 務やIR業務等、金融関連業務のうち、専ら証券業 のみに付随し、又は関連する業務を規定する。 |
第16条の2第2項第4号 [保険専門関連業務の範囲] |
専ら保険業に付随し、又は関連する業務として総理府令・大蔵省令で定めるもの | ・ 介護サービス等の健康・福祉関連業務や防災サー ビス業や自動車修理業者等の斡旋・紹介業務等、金 融関連業務のうち、専ら保険業のみに付随し、又は 関連する業務を規定する。 |
第16条の2第2項第5号及び第6号 [証券子会社及び保険子会社の範囲] |
当該銀行の子会社である証券専門会社又は保険会社の子会社のうち総理府令・大蔵省令で定めるもの | ・ 証券・保険子会社の範囲に川下持株会社を加える。 |
第21条 [銀行のディスクロージャー] |
銀行は、……、業務及び財産の状況に関する事項として総理府令・大蔵省令で定めるものを記載した説明書類を作成し、……、公衆の縦覧に供しなければならない。 | ・ 全銀協の統一開示基準や有価証券報告書の記載事 項のうち、預金者保護や銀行等の健全性維持の観点 から必要不可欠である事項(例:業務の概況、主要 な実績、単体及び実質支配力・実質影響力基準の連 結の財務諸表、自己資本比率、リスク管理債権額(S EC基準の不良債権額)、リスク管理体制、有価証 券等の時価情報等)を開示義務化の対象とする。そ の他の事項についても、引き続き自主的な開示拡充 を求める。 ・ 銀行持株会社についてもほぼ同様の規定を整備す ・ 外国銀行支店については、国内の支店の主要な業 国銀行全体についての営業の状況、財務諸表(主要 箇所を和訳したもの)及び年次報告書等(英文その 他も可)の縦覧を求める。 |
銀行が子会社等を有する場合には、当該銀行は、……、当該銀行及び当該子会社等の業務及び財産の状況に関する事項として総理府令・大蔵省令で定めるものを記載した説明書類を作成し、……、公衆の縦覧に供しなければならない。 | ||
第1項又は前項の書類を公衆の縦覧に供する期間その他これらの規定の適用に関し必要な事項は、総理府令・大蔵省令で定める。 | ・ 縦覧の開始時期を決算期末から4か月以内とする。 これを延期する場合には、金融監督庁長官等の承認 を必要とする。 |
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第29条 [資産の国内保有] |
大蔵大臣は、……、政令で定めるところにより、銀行に対し、その資産のうち政令で定めるものを国内において保有することを命ずることができる。 | ・ 資産の保有命令の内容(国内保有の対象となる資 産とその総額の上限、保有の期限)、保有すべき資 産の種類(現金及び国内銀行に対する預金等、有価 証券、国内にある者に対する貸付金その他の債権、 等)を規定する。 |