金融審議会「第一部会」第27回会合議事録



日時:


平成12年6月23日(金)17時03分〜18時43分
場所: 大蔵省本庁舎(4階)第三特別会議室




蝋山部会長 お一人の方が席を外されておりますが、ただいまから27回金融審議会「第一部会」を開かせていただきます。
 お忙しいところお集まりいただきまして、ありがとうございました。また時間がいつもと違って5時ということで、お出にくかった面もあるかと思います。御礼申し上げます。
 本日は、前回お示しいたしました金融審議会としての答申案「21世紀を支える金融の新しい枠組みについて」に関する討議を引き続き行うということになっております。
 今回は前回お示しいたしました原案バージョンに、メンバーの皆様からいただいた御指摘、御意見等につきまして文章を直したものを用意してあります。
 初めに、その修文された箇所につきましての説明を事務局から行いまして、その後討議を行うこととしたいと思います。
 前回もお願い申し上げましたけれども、時間も限られておりますので、報告書案の修正をお求めの場合には、できる限り具体的に、この箇所はこういうふうに文章を直した方がいいという御指示をちょうだいできれば幸いです。よろしくお願いいたします。
 では、まず事務局から説明をお願いします。内藤企画課長、よろしく。


内藤企画課長
 それでは御説明をいたします。
 お配りしております金融審議会の答申を御覧をいただきたいと思います。今回、意見として参考にさせていただきましたのは、前回の部会での御議論、それから別途委員の方々から寄せられた御意見もございまして、そうしたもの全体を勘案いたしまして、事務局として整理させていただいたというふうな形になっております。
 まず、この文章の2ページでございますが、前文のところは特段変更はございません。
 3ページはマル1のところなんですが、「規制内容に不整合が生じやすい」という文章が原文だったんですけれども、不整合が生じるということで、どういう問題が起きるのかということをもう少し説明的に書いてもらいたいというふうなコメントがございました。そこで、これは縦割り法制の問題を言っておりまして、「規制内容に不整合が生じるおそれがあり、その結果、金融商品の如何によって保護の程度に差が生じることも予想される」となっております。
 それから次の4ページでございますが、4ページも趣旨は同様でございまして、ここのところはマル2の3行目あたりからですが、「実質的に業態を超えた競争が阻害されたり、金融商品の間の公正な競争が阻害されるために、」というところなんですが、こういった競争の阻害という問題がさらにどういう問題を引き起こしてくるのかということを説明的に書いたくだりでございまして、「公正な競争が阻害されるために、利用者利便の向上につながらない恐れがある」というものをつけ加えたわけでございます。アンダーラインがつけ加えた箇所でございます。
 それから下の方でございますが、マル1で「取引ルールについては、これまでは一般民商法に委ねられてきたが、業者と利用者の情報格差といった金融取引の特性を踏まえると、」というところですが、ここも一般民商法にゆだねてきたところの問題というものを説明的に加えてほしいというふうなコメントがございまして、「金融取引の特性を踏まえると、利用者保護に必ずしも十分とはいえないものと考えられる。したがって、利用者の保護とともに、利用者が安心して金融取引を行い得る環境を整備することにより金融取引の発展を促すため、できるだけ」云々という修正でございます。
 それから6ページでございますが、6ページの最初のマル1のところの原文は「すべての金融商品を横断的に対象とする」というふうなところでございましたけれども、これについては、例えば、郵貯とか問題がございまして、これは先般部会でも、今回、基本的には対象としつつ、この法律の中では具体的には対象になっていないということの趣旨は既に御説明してありますが、一般的にこの文章を見た場合に、いろいろ誤解を招く恐れもあるということで、ここはこういうふうな表現が特段必要という箇所ではございませんので、「様々な金融商品販売業者が取り扱う金融商品を横断的に対象とする」、この横断的にというところに力点があるものですから、こういう表現に変えたという趣旨でございます。
 それから、マル2の集団投資スキームの整備についてというところの3行目でございますが、「民事責任」を変えまして「いわゆる受託者責任の明確化」云々といたしました。後でも受託者責任というくだりがございまして、前回の会合でも、受託者責任というようなもののキーワードを少し明確に書いた方がいいんではないかというふうな御意見がございましたので、このような形にしてあります。
 それから7ページでございますが、ここは金融商品の金融分野における裁判外紛争処理制度の整備についてというところで、(ロ)のところで、「こうした点を考慮すると、金融トラブルに裁判制度のみで対処することには限界があり、」ということで、言葉を補ったというふうにお考えいただきたいと思います。
 それから8ページでございますが、(ハ)のところで、「統一的・包括的な第三者型機関の設立可能性については」というのが原文でございますが、設立可能性については評価すべきということで、若干文章的にやや変な感じを受けるというふうなコメントもございました。そこで、このくだりは、実はワーキングレポートで書いてありますものに、非常に近い表現がございまして、それならということで、いろいろ御議論もあろうかと思われる点でございますので、ワーキングレポートの表現をそのまま使いまして、「第三者型機関を設立するメリットは少なくなく、中長期的には一つの理想型として評価すべき、との議論がなされた。」というふうに修正をしております。
 それから9ページでございますが、この前の会合で、ここは、いわゆる包括的な「裁判外紛争処理のあるべき姿に関する更なる検討の進展を望むものである」というところですが、これをもう少し前向きに書いてもらいたい、部会としての位置づけを明確にしていくべきであるというふうな御意見がございまして、前向きな取り組みを期待するというふうな表現に変えております。
 それから、その下の(2)「金融分野における消費者教育の充実について」というところで、金融分野におけるという言葉を補いました。それから、充実についてというよりは、やはり語幹からいって「推進について」ということではないかという御意見がございまして、そういうふうに修正をしております。
 それからその4行目でございますが、消費者が持つべき知識といいますか、金融の仕組みということだけ書いてあったんですが、取引ルール等のルール、内容というのも当然入ってまいりますので、「や取引ルール等に対する知識を深め、」というふうに言葉を補っております。
 それから、「一方」のところで、「一方、消費者が、このような対応を適切に行っていくためには、金融分野における、必要な知識や情報が消費者に対して提供されることが前提となる。」というくだりを入れております。これは前段のパラグラフに、あるべき消費者像といいますか、そうしたことを書いておりまして、そうしたことをきちっとやっていくためには、こうした情報知識がきちっと提供されることが必要だという文章を入れてほしいというふうな御意見でございまして、その後消費者教育についてどうすべきだというふうな格好に入ってくると。
 それから、その次のくだりのところは「学校教育や社会教育、生涯学習の場において、行政機関や業界等による地道な努力が行われているが、」と、こういうふうな文章に入れかえております。これも説明会の開催とかパンフレットの作成とかいったこともございますけれども、ここはいろいろどういうふうにとらえるかという問題もありますので、地道な努力というところに力点があろうかということで、文章を少し変えました。
 それから、下から3行目でございますが、今後このような努力をしていくというふうなくだりですが、「先ずは、」というところで、さらなる努力がいろいろ求められるというニュアンスを残してほしいというふうな御意見でございました。
 それから10ページでございますが、ここのあたりも、文章の整理というような形で直したところでございまして、「消費者向けにインターネットをより一層活用した情報提供の推進も行われるべきであり、」ということでございます。
 それからその下の、「金融分野における消費者教育に」云々というところでございます。
 それから4ポツのところで、ルールの枠組みの整備という議論がありまして、なお書きでいわゆる実効性の確保、エフォースメントのところについて言及をしてもらいたいという意見がございましたので、「なお、ルールの実効性を確保するためには、取引参加者の自己規律を基本としつつ、ルールの遵守についての監視や、さらに必要な場合には是正措置等の当局による適切な対応も重要である」というふうに修正をしております。
 それから11ページの取引ルールについての部分でございますけれども、まず、この金融商品販売法に言及しておりまして、「同法に基づく」ということを補いました。それから「基づく勧誘方針の策定・公表を行うことにより」、この辺は修辞上の問題でございますが、「市場メカニズムを通じて、金融商品販売業者による自主的な取組みが利用者保護を促すことが期待される。今後の非対面やクロスボーダー取引等の更なる進展のなかで、業者の取組み状況いかんによっては、実効性確保の方策について更に検討することも考えられる。」この部分につきましては、先般の部会で非対面とかクロスボーダー取引、そういった今後の金融取引の進展によってルールもいろいろ見直しが図られてくるという必要性が出てくる、そういうニュアンスを入れるべきだという点、それから、今回は不適切な勧誘行為について、そのコンプライアンスというものを決めるという形で法律が制定されたわけですけれども、さらにいろいろ問題が出てきたときには、そうした実効性確保の方策について更に検討していく、そういうニュアンスも入れてほしいということで、このくだりを入れております。
 それから、「すなわち」というところで、「不適切な勧誘については、上記の対応に加え、各業法の見直しなど業者ルールの強化によって改善を図ることなど」ということで、業者ルールということだけに限定的に見られると、またいろいろあれなんで、その取引ルールも全般含めて、ニュアンスとして含めてほしいという御意見がございまして、このあたりは全体的に取引ルールについて書いてありますけれども、あえて「など」ということで広がりを持たせた表現にしてあります。
 それから、「また」のくだりですが、これは受託者責任の点について、先般の部会でも御意見ございまして、マル1の上段のあたりは、金融商品の販売業者にかかる取引ルールということについての言及でございまして、そのほかということで、「また、このほか、資産運用業者等のいわゆる受託者責任については、今般の集団投資スキーム法制の整備について改善を図ったところである。今後、取引実態の変化等を踏まえ、資産管理業者等それ以外の分野を含め、このような機能別の考え方に基づく更なる取組みが期待される。」という表現に変えたわけでございます。
 それから12ページでございますが、ここは銀行業の業態を超えた参入促進ということに加えて、保険業についてもということで、これは御意見ございまして、これは業態を超えたというといろんな意味がございますので、ここについては同様の観点から、銀行業の「同様の観点から検討する必要がある」ということで、異業者の参入問題について含めた、そういう検討をしていく必要があるという表現にいたしまして、ここの趣旨はむしろその後にございまして、「今後、このような検討を進めていく場合には、機能別・横断的な考え方に立った対応が必要である」という力点でございますので、ここの点についてはこういう表現に直したわけでございます。
 それから、マル3のところでございますが、ここも個人信用情報保護の問題を書いてあるくだりでございますが、「金融グループ内における情報の共有の在り方」といったことで、この点についても、消費者保護といいますか、「同様の観点からのルール整備の検討が考えられる」というふうな表現で、ここのニュアンスを明確に出してほしいという御意見がございましたので入れたわけでございます。
 それから、下から3行目のところが、「小さな努力にせよ、」というのは、そこまであんまり謙譲する必要もないんではないかということで、「こうした努力」をということで表現を変えてございます。
 それから14ページでございますが、上は決済リスクに対する修辞上の問題です。次のところで、前回、金融システム改革の進行等により市場関係者の決済や流動性の点を入れた方がいいという御意見がございましたので、「決済コストや流動性に対する意識が高まってきたこと」というふうな修正を入れてございます。
 それから15ページ、無券面化のくだりですが、これも御意見ございまして、「したがって、」というところで、無券面化法制の整備が必要であるということなんですが、当然ながら権利者(利用者)の保護を確保しつつ、こういう無券面化の法制の整備が必要であるというふうなことで、こういう文言を入れてほしいということでした。
 それから、証券決済機関の在り方の見直しのところございまして、ここでも前回の部会で御意見ございまして、証券決済機関の競争可能性の問題とか、あるいはガバナンスの強化の問題、こういった趣旨を盛り込んでほしいということで、「こうした観点から、」云々の1文を削除しまして、「そのためには、利用者の意見の適切な反映など、ガバナンス機能の充実や、競争可能性の確保が重要である。特に証券保管振替機構の運営については、ガバナンス機能や組織形態の在り方など幅広い観点から見直しを進める必要がある。」というふうに修文しております。
 それから最後の17ページでございますが、おわりにというところで、前回御意見出ましたのは、1つは「経済のグロバール化の更なる進展を想定される」というところが、いかにも認識が弱いので、もうさらに非常に進展しているというふうな御意見でございましたので、「グローバル化が更に進展するなかで、一層の環境変化が見込まれる」と修文しました。
 次に、「制度面においても検討すべき課題は多い」と、したがってこういった対応をしていくというふうな受け身になっているので、もっと積極的に書いてほしいということで、精いっぱいいろいろ考えまして、積極的になるように修文をしたつもりでございますけれども、次のパラグラフの2行目あたりですが、「利用者保護の徹底に努めることが更に重要となってこよう。利用者が安心して金融取引を行い得る環境を整備することにより、金融の円滑化や市場の活性化が実現する。また、電子取引・決済等の進展、国際的な市場間の競争の高まりに伴い、ルールの明確化が一層求められよう。」というところでございます。それから、さらに「効率的で内外の利用者の利便向上につながる、市場インフラの整備に積極的に努めることが、引続き重要である。」ということでございます。
 あと、「こうした」というところは修辞上の点で削除しております。
 以上でございます。


蝋山部会長 ありがとうございました。
 ただいま説明していただきました全体の修正された答申案文につきまして、さらに御意見、御質問、御提案をちょうだいできたらというふうに思います。どうか御自由によろしくお願いいたします。いかがでございましょうか。
 石橋さん、何かおありになりますか。


石橋オブザーバー 内藤課長に御説明いただきましたので、確認の意味で1つだけ質問させていただきます。
 11ページから12ページにかけましての、銀行それから保険業への他業からの参入ということなんですが、具体的には12ページの2行目、同様の観点から保険業についても検討する必要があるというのは、ルール作りが必要だというような趣旨で理解をさせていただいてよろしゅうございますか。


内藤企画課長 はい、そのような趣旨から「同様の観点から」というふうに入れたと認識しております。


石橋オブザーバー はい、ありがとうございます。


蝋山部会長 何かありますでしょうか。
 関さん。


関オブザーバー せっかくの御指名ですから2つ申し上げたいと思います。10ページ、これは私が申し上げたことを留意していただいた点だと思いますが、4の(1)の最後のなお書きの部分ですが、ここは「ルールの遵守についての監視や、さらに必要な場合は是正措置等の当局による適切な対応も重要である」となっていますが、私が申し上げたかったところをもう少し補完していただけるのであれば、「ルールの遵守についての監視体制の整備や、さらに必要な場合には迅速な是正措置等の」という感じではどうでしょうかというのが第1点です。
 それから第2点は、11ページのちょうど真ん中ぐらいにあるマル1のところの8行目から9行目のところ、「業者の取組み状況いかんによっては、実効性確保の方策についてさらに検討することも考えられる。」と。あんまりぐずぐずしてると、さらに鞭をあてるよという趣旨だと思いますけれども、この実効性確保の方策についてということの中身については、何かワーキンググループとか第一部会で具体的に議論がされたイメージというのは、あったかどうか。これはむしろ確認的な意味も含めて伺いたいんですが。


内藤企画課長 後段の11ページの実効性確保の点ですけれども、これは御意見ございましたのは、勧誘の問題について、昨年の部会あるいはワーキングでも、必ずしも結論が出なかった問題として民事項を考えていくべきであるとか、あるいは民事項等の取引ルールという枠組みの中でさらに検討していくべきであろうとか、あるいは業者ルールというものでどういうふうにすべきかと、どういうふうに補強していくかという議論が残っているというふうな指摘がございまして、それは引き続き検討していくべき課題として、当面昨年の12月の段階で、コンプライアンスの整備をしていくということは、今回の販売法で具体化しているわけですけれども、そうした問題は引き続き検討課題として残っているという指摘もございまして、したがって、この点について、今後は、基本的にはコンプライアンスというものでもってやっていくんだけれども、業者の取り組み状況いかんによって、この上に、非対面とかクロスボーダー取引とか、今後これはどういうふうな今後に影響が出てくるかわかりませんので、こういう進展の中で業者の取り組み状況いかんによってはそうした実効性確保の方策についてさらに検討していく、そういう課題であるというふうな表現にしたわけでございます。


関オブザーバー 今の部分につきましては、もちろん業者の取り組み状況のいかんによってはそのように検討するということかもしれませんが、業者の取り組み状況以外によっても検討するというふうになるかもしれませんね。殊さら業者の取り組み状況だけじゃないかもしれない。「非対面やクロスボーダー取引等の更なる進展のなかで」と書いてあるわけですから、そこだけなんでしょうか。


内藤企画課長 おっしゃっている御趣旨はわかるんですが、文章の流れは、金融商品販売業者による自主的な取り組みが利用者保護を促すことが期待されるというのは今の枠組みだというふうに考えているわけです。ただ今後、いろいろ取引の形態がかわってまいりますので、そうした自主的な取り組みの状況いかんによってはという、こういうふうに受けた文章だというふうに思っておりますが。


蝋山部会長 よろしいでしょうか。


関オブザーバー 最初の方は。


内藤企画課長 最初の方は、私どもの認識としては、もちろん体制の問題もあるとは思いますが、ここのルールの遵守についての監視というのは、体制も含めて、結局監視がきちっとやれるかどうか、その成果をどう挙げていくかと、こういう話だろうと思いますし、もちろん是正措置というのは迅速であるというのは当然のことだろうと思いますが。


蝋山部会長 関さんの御主張は、ともかくルールの遵守をどういうふうに実行するかの体制がちゃんとできていないと、そこのところを強調されたい。今の内藤課長さんからの説明では、体制ができてもちゃんと監視しなくちゃいけないんで、そういう監視というところの中には体制の整備も含まれるんだという点が1つ。
 是正措置の場合には適切な対応ということが入っているので、適切の中には迅速性もケースによっては含まれるという答えであるというふうに私は理解しましたが、前者の方、後者の方2点、やはり御不満ですか。


関オブザーバー そう言われますと、そういう説明もできるということになりまして、私の言いたかったことは、むしろ前者です。後者は余計かもしれませんけれども、要するに、監視をするのは当たり前なんですね。今の制度だって監視をしているということですから。その体制がまだ十分じゃないんじゃないかということに言及しておきたいというのが、この間発言しました私の一番の趣旨なんです。


高木参事官 別に我々こだわるものはないんですけれども、いずれにしても、ルールの遵守についての監視とか、必要な場合には是正措置等、適切な対応が重要だということで、内藤君からも御説明したように、全て迅速なという意味も、きちっとした適切な対応をする上で、監視についての体制も含めてということだと理解しているんですが、別に何が何でも直したくないなんていうつもりは毛頭ないんですが。


蝋山部会長 そうか、今の高木さんの説明でわかったんだけど、当局による適切な対応というのは、監視も是正措置も両方含むのね。だから、あえて言えば「是正措置等」の「等」のところに点を入れれば。もうそれは法学者に任せればと思いますが。「適切な対応」というところは、監視の問題と是正措置、両方を含むものであって、そこには当然体制の整備も含まれるという、迅速な執行も含まれると、こういうふうに理解していただきたいということで、今の「ルールの遵守についての監視体制の整備や、さらに必要な場合は迅速な是正措置等の」云々というのは、やや文章の据わりが悪いんじゃないかということだけじゃないかというふうに思います。


関オブザーバー あんまりこだわって申しわけないんですけど、私はその監視が適切な対応に結びついているというふうに読んでいるんです。


蝋山部会長 そうですか。


関オブザーバー その上で、「監視」じゃなくて「監視体制の整備や」というふうに入れた方が、私の趣旨には合うんですがと思って申し上げているわけです。
 それで、もうこれ以上言いませんけれども、どうしてそんなに監視というところにこだわるのかというのは、逆によくわからないんですけど。


高木参事官 私の方もよくわからないんですが、いずれにしても、適切に監視するということがまず行政の仕事であって、そのために、例えば体制が必要だとか、体制に限らずいろんなことをしないと適切に監視はできないんですね。ですから、行政にとって何をしてくれという話になると、きちっとした監視をしてくれと、そのために必要なことは、それは予算等いろいろあるだろうけどというふうに理解しているというだけで、私も全然こだわっていないんですけれども。


関オブザーバー 蝋山部会長に御一任いたします。


蝋山部会長 わかりました。関オブザーバーの意向として、「監視体制の整備や」というふうにしますか。


内藤企画課長 随分狭くなるような気がしますが。


蝋山部会長 本当に文意だけなんです。読み取り方の違いだけなんで、恐らく対象はみんな同じことを言っているだろうと思うんですが、ですからこういうふうにもっと監視体制の整備を強調してほしいということで、「監視体制の整備や」というふうに入れましょう。
 どうぞ、森さん。


森オブザーバー 私、前回欠席していましたので、全文を今読んでいるところなんですけれども、確認をさせていただきたいと思うんですけれども、今回の新しい法律ができて、それに基づいて、例えばリスクの積極的な開示、説明義務というのが出てまいります。それと既存の各業法、縦割りの業法の整合が取れているかどうかという意味で検討する、そして必要であれば業法を見直して変えていくといったようなところがあるのではないかと、実は思っていまして、一例を挙げますと、今のリスクの積極的開示というその中で、どんどん積極的に開示しますと比較情報を提供していくということが出てくるかもわからない。その場合、保険業法では比較表示については別途規制がある、他の法律は存じませんけどね。そういったところをある程度整備しておかないと、特にインターネットでいろんな表示をしていく場合に、新しい金融サービス法と金融商品販売法と従来の業法では、規制がちょっと違うといったところが出てこないかといった意味で、縦割りの従来の業法を一度見直しておく必要がある。そしてそれは、もし必要があれば手当をするといったようなことがどこかに書いてあるかなと思って見ておるんですけども、理解が不足していれば教えていただきたいんですが。11ページ、12ページで見る限りは、横断化、縦割り法制が残っている。業者ルールか取引ルールか存じませんけれども、どっちに該当するかは別として、横断化のところでは、今回の手当、早急に必要な手当もしくは検討というのが、どこかで書かれてあればいいかなと思いまして、教えていただきたいと思います。


内藤企画課長 御質問の趣旨を必ずしも正確に理解しているかどうか、ちょっと懸念しますけれども、私どもの今の御趣旨については、11ページのまず取引ルールのマル1ですが、金融商品販売法を今回制定したわけです。それで、ここに新しい承引が出ればどんどん追加指定をし得るような、そういう仕組みも入れてありますので、これについて不適性な勧誘とかいったことも含めた対応ができるような措置がしてあると。そこで不足があればいろいろ見直す余地がありますよということが、またその後に書いてあります。
 それで、マル1の真ん中あたりですが、特に「上記の対応に加え、各業法の見直しなど業者ルールの強化によっても改善を図ることなども可能と考えられる」というふうな表現も入れておりまして、補完的に業者ルールの強化、これは現在では各業法でまだ課題が残っているというくだりが上にございまして、そうした各業法での手当というのも考えられるというふうな趣旨が入っております。
 それで、マル2の業者ルール、市場ルールのところのくだりですが、ここについて、2行目「また」のところですが、「今後の金融市場の展開等に応じて、利用者保護等の観点から、各業法の整合的な整備に努めることが望まれる。」というところで、利用者保護の観点で、今おっしゃいましたディスクロージャーとも問題も含めて、今後横断的な、いわば法制というものを念頭に入れながら取り組むべきは、現在業者ルールは当面は各業法にございますから、その各業法の整合的な整備をさらに努めていくと。 それからさらに、参入規制が証券取引法ではどんどん進んでおりますので、証券取引法というのも一つの横断的な法制としての性格を非常に色濃く持っておりますので、その文には、そうした商取法の活用というものも考えながら横断的な法制に取り組んでいくというふうなことが書いてあります。
 「特に当面の課題として、」ということで、銀行業の参入の問題、12ページになりますが、保険業の参入に関する問題、そうしたことも同様に検討していくわけですが、これについても、機能別・横断的な考え方(誰が行うのかではなく、何をするのか)という対応で臨んでいくべきだというふうに述べておりまして、趣旨としては、その種々の各業法の整合性を取るということで、不断の見直しを行っていくという点と、それから今後予定されている各法の見直しの課題というところにおいても、機能別・横断的な考え方に立って整理が必要だというふうなことを述べておりまして、今おっしゃいましたディスクロージャーの問題とか開示の問題は、この中に当然入ってくるというふうに考えております。


蝋山部会長 森さんから大変重要な御指摘があったと思いますし、正直なところ痛いところをつかれたという感じですよね。積極的に何か新しいことをやっていこう、そういう点は随分強調されていると思うんですけれども、既存のものをどう考えるかということについては今後の課題だと。基本的な考え方は今、内藤さんが説明された11ページの一番上の「したがって、金融行政当局に求められる今後の課題は、今般制定された取引ルールについて」云々と、この文章のところに言論は出ているわけですね。あと以下の3つは、「具体的な課題は以下のように考えられる」と非常に限定的に書いてあるので、もう少しこの限定性を弱めて、具体的な課題の例としては以下のものが考えられるというような形にしておけば、森さんの御指摘のような問題も出てきたときには、ここでは例示しているに過ぎないわけですから、当然取り上げられるというふうに理解することができるんじゃないかというふうに思います。一つはそういう答えです。
 1は販売勧誘ルールについてのこれから起こるだろう問題、2については、集団投資スキームについて今後対処すべき問題、起こるだろう問題、そういう整理の仕方になっているので、御指摘の点というのはちょっと新しい問題ですから、1、2、3は例示だと考えて、4、5、6、7、8、と出てくることは大いに歓迎というふうに理解する方がいいんじゃないかというふうに思います。言論は一番上の5行の中に入っているというふうに理解すべきなんじゃないかと思いますが。
 よろしいですか、森さん。


森オブザーバー はい。


蝋山部会長 それじゃあどうぞ、原さん。


原委員 2点なんですけれども、今の話と違って将来的なところで恐縮なんですが、8ページと11ページなんですが、8ページのこの中の段で、統一的そして包括的な第三者型機関ということで、これが議論の出発点でもあったというふうに思っているんですが、「メリットは少なくなく」という言葉が書かれたので、少し実現性というか具体性が入ったようには感じられるんですが、「中長期的には一つの理想型として評価すべき」という表現で入ってしまうと、中長期的にもまだ評価すべきというような対象なのかどうかというところが、私としてはちょっと及び腰ではないかなというふうに思っておりまして、少なくとも中長期的には一つの理想型として、評価ではなくて、なお追求していくべきという議論というか、なお検討を加えていくべきだというふうな議論がなされたというような、部会やワーキングでの状況ではなかったかというふうに思っておりまして、ちょっと評価ではないというふうな感じがいたします。
 それから12ページですけれども、あまり議論のなかったところではありますけれども、マル3の「さらに」というところで、個人信用情報の保護の在り方についてということで、これは今、個人情報保護全体についての討議も進められていますけれども、「金融グループ内における情報の共有の在り方についても」というふうにすらっと書かれているんですが、共有ということを前提にしての個人信用情報保護というところもまだ議論があるところで、これは共有ではなくて、同様の観点からという言葉は入ってはいるんですけれども、信用情報保護からのルール整備というところは書かれてはいるんですが、共有化前提というところもまだ議論があるので、保有とかという言葉にならないだろうか、保有の在り方というところではないかというふうにも思っておりますので、その2点、追加で意見を申し述べたいと思います。


蝋山部会長 まず前半の方は。


内藤企画課長 前半の方は、先ほども御説明しましたように、設立可能性については評価すべきという原文ですね。確かにやや文章的に変ではないかというふうなコメントがございまして、それで実は、今参考でお配りしておりますホールセール・リーテイルのワーキンググループ報告の13ページを御覧をいただきたいんです。統一的・包括的な裁判外というところの真ん中から下のくだりのところですが、ワーキングの議論ではというところで、いろいろここの点は随分御議論あった点でございますので、事務局としては、余りここのところでまた新たな文章とか新たなニュアンスということで、なかなか難しかろうというふうに思いまして、設立するメリットは少なくなく、中長期的には一つの理想型として評価すべきとの議論がなされたというふうな表現にさせていただいております。
 それで、確かに原委員の方からの御趣旨というのも、例えば答申案の9ページを御覧いただきますと、先ほども御説明しましたように、先般も裁判外の紛争処理制度のあるべき姿ということについて、いろいろ積極的に取り組んでいってほしいというふうな趣旨の御意見ございました。そこで、さらなる検討の進展を望むべきであるが弱過ぎるということで、そこについては「関する前向きな取組みを期待する」という文言を入れまして、全体としてはそういう御趣旨は取り入れられているのではなかろうかなというふうに思っております。
 それから、第2点目の12ページですが、金融グループ内における情報の共有の在り方、ここはもちろん在り方ですので、いろんな問題も含めてそういう問題はどうかということなんですが、ただここについて、私どもは特段何かこだわるということはございませんので、原委員のおっしゃるように保有ということでも特段大きな意味が変わるようにも思いませんので、もしよろしければ保有ということでもよろしいのではないかなというふうに思っております。以上でございます。


蝋山部会長 情報の保有というのはちょっとおかしい。情報保有なの。それとも情報の扱われ方とか。情報の共有の在り方というふうになっていますが、金融グループ内における情報の扱われ方についてもというような文章の方がまだ……。


原委員 そうですね、共有よりももっと幅広い扱いということの方がいいと思います。


蝋山部会長 そういう形で、我々としてはいいんじゃないでしょうか。
 それから、前半の方は原さんの御意見もよくわかるわけですが、総会の報告としてはワーキンググループの、いわばイの部分の総まとめをそのまま引っ張ってきたわけですね。ですから、そうじゃなくてもっと全面的に書きかえるならば全面的に書きかえるべきだというふうに思います。そういう点で、御対案があればとは思いますが、私としては十分、原さんの御意向はこの文章の中にも、(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)を全部含めた1全体について前向きな取り組みを期待するという締めをいたしましたので、金融分野における裁判外紛争処理制度の整備について、この辺で御勘弁いただけないだろうかと。十分時間があればここの数行を差しかえる文章を作ってもいいんですが、どうかなというふうに思います。


原委員 次のページまでこんなに読み込むとは思わなかったんです。だからここで読み切ってしまうと、中長期とか理想型とか評価すべきとかという、非常に高邁な言葉が使われていたものですから。でもワーキングには所属しておりましたし、全体の議論としては否定されるものでもなく、検討はしていくということであったと思いますので、皆様の御了解が得られればやむを得ないかなとは思います。


蝋山部会長 むしろここだけで読み切らないで、裁判外紛争処理制度(1)を(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)総括的に読んでいただいて、一番最後の今後はというところで、これらのというふうに今までの(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)を全部含めての実施状況や具体的効果の検証云々という形で事態を見守って、裁判外紛争処理制度のあるべき姿に関する前向きな取り組みというふうに、やっぱりここを読まないと、(ハ)のところだけでは、やっぱりいかにも我々の趣旨をむしろ弱めて読んでしまうということになると思いますので、むしろ前向きな取り組みを期待するという気持ちを強調していただきたいなと、読み切っていただきたいなというふうに思うんですが。
 まだありましたら、御納得いただけないようでしたら、また、あれですが。
 じゃあ、高橋さんが先ほど手を挙げておられたので、それから石戸谷さんにお願いします。どうぞ。


高橋委員 金融分野における消費者教育の記述につきまして1カ所御検討をお願いしたいと思います。
 9ページ(2)金融分野における消費者教育の推進についての第2パラグラフ、「一方、」以下の修文部分につきまして、ちょっと読んでみますと、「一方、消費者が、このような対応を適切に行っていくためには、金融分野における、必要な知識や情報が消費者に対して提供されることが前提」という記述になっておりますが、この「金融分野における、必要な知識や情報が」という、その部分が意味するところが伝わりにくいという気がいたします。修文の案としましては、金融分野というところからですが、「金融商品、金融取引について、十分な知識や情報が消費者に対して提供される」と、このような形に直すことを御検討いただけないかと思います。以上です。


蝋山部会長 結構です。何ら異論はございません。その方がわかりやすいと思います。
 それじゃあ石戸谷さん、どうぞ。


石戸谷オブザーバー 前回出ていませんので、もう議論あったかもしれませんが、その節は失礼します。
 2点ありまして、1つは金融商品の問題で、6ページのマル1金融商品の販売・勧誘ルールの整備についてというところで、その2行目のところに、「今後登場が予想される新商品には」というふうになっていまして、政令指定するのが、今後登場される新商品にここでは限っているわけなんですけれども、11ページの方を見ますと、同じマル1のところで、「新しい金融商品が登場した場合等には、」というふうになっていまして、必ずしも新しい商品が登場した場合に限らないような書き方になっていますので、6ページの方もこういうぐあいにしていただけないかということであります。
 それは、国会審議で商品先物がなぜされないのかという論議がいろいろありまして、議事録を子細に見ますと、商品先物は物の取り引きで金融商品というふうに入らないみたいな答弁が何度も何度もありまして、仮にそうだとしても、商品先物にも指数の先物とかオプションとかも入っておりまして、キャッシュフローの移転云々というふうなことで、従来審議会あるいは論点整理の方で議論していたものと若干違う部分があるんじゃないかと。6ページで、新しい金融商品についてだけというふうに限定してしまうと、およそその先物というのは、この法律の適用対象外であるという雰囲気になってしまうので、そこを「等」という11ページのような、状況の変化によっては政令指定することもあり得るような書き方に、ぜひお願いをしたいと、それが1点です。
 それからもう1点は、11ページのところでして、これは先ほど関さんの方からも御指摘があった「業者の取組み状況いかんによっては」というところは、私もこれは必ずしもいらないんじゃないかというふうに思っております。それは、「今後の非対面やクロスボーダー取引等の更なる進展のなかで」というふうになってきますと、当然ネット取引が入ってくるわけですけれども、そうしますと、不適切な勧誘について、今後その必要に応じて対応を検討すべきであるとなっているんですけれども、ネットの場合には、さきの消費者契約法の経企庁の方の解説を見ますと、広告については勧誘に当たらないので消費者契約法の適用がないということを見解として既に出していまして、そうしますと、消費者契約法の適用なしで不適切勧誘というものをネット取引の場合に考えていかなければならないということになってしまうので、マル1の最初の段落の下から3行目のところを、「すなわち、不適切な勧誘や広告については、上記の対応に加え、各業法の見直しなど業者ルールの強化によって改善を図ることなども可能と考えられる」というふうにしていただけないかと思います。必要に応じてというのも、むしろ早急に検討すべきであるというふうにしていただけないか。というのは、今の点以外にも不適切勧誘というのは従来ワーキングとかで議論されていまして、昨年末のワーキングでは、時間がないからそれはまた別途という話になったというふうに認識していますし、今回の部会でも、第三者紛争処理機関のほかに、不適切勧誘というのはテーマとして最初のころ上がっていたはずですけど、それが先送りされたというふうに私は理解したんですけれども、そうであれば引き続き検討すべきだということを、やはりもうちょっとちゃんとうたうべきじゃないかという意味合いで、先ほどのような提案の方でお願いしたい。
 以上2点です。


内藤企画課長 まず第1点目ですが、ここは商品先物云々の話は別の議論としまして、ここはもちろん新商品ということだけではなくて、もっと広がりのあるいろんな場合を想定して対応できると、こういうニュアンスで、確かに11ページの方はそれに合わせて書いてあると思います。6ページはそういう厳密な意味ではなくて、例えば今後、そういう新商品が出た場合にはこういう仕組みがありますよということを書いてあるわけですが、ただそのニュアンスを含めてということであれば、ここは11ページは「等」というふうになっていますので、6ページの方も「等」ということでもよろしいのではないかというふうに思います。
 それから、11ページの下の不適切な勧誘のところですが、私どもは今言われている点も、もちろん不適切な勧誘というものの問題以外に、広告規制の問題をどう考えるかというところは、昨年の中間整備の第二次でも引き続き検討というふうな形になっていまして、実際には第一部会で十分検討するような時間はなかったというのが現状でございます。ですから、広告についてどうのこうのというのはなかなか書きがたいということで、むしろ気持ちとしては、今後の非対面とかクロスボーダー取引、上の段落なんですが、そうしたさらなる進展の中で、いろいろ勧誘方針を出していく、その中でネット取引にかかる勧誘という問題は当然ありますので、広告というよりもむしろネット取引、あるいは非対面のそういった手段を用いた勧誘というものも含めて、必ずしも既使用メカニズムによるだけではうまくいかないという場合には、「実効性確保の方策について更に検討することも考えられる」ということで、「すなわち」ということで受けまして、「上記の対応に加え」ということなんですが、ですからそこのあたりで、私どもとしては、不適切な勧誘という意味合いがもう少し広いという理解で、そこに不適切な勧誘というのを書きまして、ネット取引にかかるいろんなアプローチもかなり含まれるんだと。それから、必要に応じてというところは、語幹なんですけれども、早急にというふうに考えるのか、必要に応じて考えるのかと、このあたり、昨年の12月の中間整理のところでは、必ずしもそういうニュアンスではありませんでしたので、そうしたことも今後の展開に応じて考えていくと。
 まず当面の対応としては、金融商品販売法の枠組みを実施をして、その取り組み状況を十分見計らった上で次の対応が必要であれば考えていくと、こういうふうなのが一応ニュートラルな対応ではないかなということで整理をさせていただいていますので、そのあたり、どういうふうにお考えなのかということでございますけれども、いかがでございましょうか。


蝋山部会長 まず、前半の方は石戸谷さんのおっしゃるとおりなので、これは11ページと同じ表現にしましょう。「新しい商品が登場した場合等には」、だからここは「今後登場が予想される新商品には」ではなくて、「今後新しい商品が登場した場合等には政令指定を行うことにより」云々という形で、文学的にも随分ページの距離があるからそのまま11ページと同じ表現を使ってもいいんじゃないですか。
 それから後半については、一つ僕よくわからないのは、広告って勧誘じゃないんですか。


石戸谷オブザーバー 済みません、一応消費者契約法のですね……。


蝋山部会長 いやいや、我々がここで金融商品の勧誘と言った場合に、僕は当然広告も入ると思ったんですが、法律的に違うんですか。消費者契約法は違いますよ。我々は何も消費者契約法にしたがう必要はないわけでありまして、したがわなくちゃいけないんですか。


石戸谷オブザーバー いやいや、イギリスの場合も広告と勧誘というのを分けていたのを新しくプロモーションという概念に統一したわけですね。だから従来的には、広告と勧誘というのはむしろ別々に議論してきたんじゃないかと思うんですよね。ワーキングの方でも、確かに適合性の原則と不招請勧誘についてはいろいろ議論をして、コンプライアンスの方でというふうなことでまとまったと思いますけども、それとは別途、不適切勧誘についてという論点があったわけでして、私はそういうものだと思って、昨年の第二次をまとめるについての中間整理で、ここの部会の席でも、冒頭に、広告の問題を取り上げていただきたい、不適切勧誘もじゃあ大事だと。論点としては別々に立ててあったというふうにずっと認識していたんですが、それは違うんですか。


蝋山部会長 いやいや、僕はよくわからないので伺っているわけです。勧誘というのを、この場合はある程度広く理解してもいいんじゃないかなというふうに、僕は思っていたんですけれども、石戸谷さんは初めから、今思い出しましたけれども、おっしゃるように、勧誘というのを狭く解釈して、勧誘プラス別の次元で宣伝広告というものをお考えになっているという御意見で、そのことをちゃんとやらなきゃいけないとおっしゃったことを思い出しましたが、ここで不適切な勧誘という言葉を使っているときに、その勧誘というのはもう少し広く、イギリスの金融サービス市場法で使われているようなプロモーションのような概念でも使い分けてもいいんじゃないかなというふうにちょっと思ったものですから、むしろ伺ったわけです。


石戸谷オブザーバー そうですか。それであればそういう趣旨でぜひわかるように書いていただきたいと思います。普通は勧誘と広告というのは使い分けているんですけれども。


蝋山部会長 そう。僕は勧誘の手段として広告があるとか対面訪問があるとか、電話をかけるとか、そういうのだと僕は理解していたんです。その辺のところ、法律的な整理とか、そういうところは、あるいは消費者問題の観点からいってどういうふうに理解するのが普通なんでしょうか。


石戸谷オブザーバー でも、不招請勧誘というふうになっちゃうと、不招請勧誘の禁止ということだと、広告の禁止と同じことになっちゃうんですよね。通常、勧誘は勧誘、広告は広告というふうに分けて、広告の適正化、勧誘はどうあるべきかというふうに議論しているんじゃないかと思いますけれども、それは違うんですかね。


蝋山部会長 いやいや、わかりません。僕、整理を伺っているんです。確かに不招請勧誘という言葉がある場合について、この5文字の意味は確かに狭い、勧誘というのは非常に狭いんですよね。無理やりという意味があるでしょう。広告は無理やりじゃなくて見ない自由もあるわけですから。その辺のところをどういうふうに考えたらいいのか、むしろ私は、消費者契約法ではすごくおかしいと思ったわけです。


石戸谷オブザーバー それは私もおかしいと思いました。


蝋山部会長 それを前提にして話をしてしまうと、むしろもっとおかしくなっちゃうんじゃないかなというふうに思うので、ちょっとその辺のところ、岩村さんや神田さんに教えてもらいたいと思います。


神田委員 よろしいですか、感想を……。私も広告の専門じゃないのでよくわからないんですけれども、法律上の概念を使うのがいいのか、もう少し一般的な概念を使うのがいいかという問題が一つありまして、さらに法律も今は存在する、例えば証券取引法には勧誘という概念がありますので、そういうものを考えるのか、あるいは証券取引以外の法律もありますので、もうちょっと一般的なと言うんでしょうか、もうちょっと抽象的、一般的なレベルで、やや法的な概念として考えるかとか、いろんな次元があると思いますので、うまく言えないんですけれども、一般的に言うと、一般的というのは一方的な意味も除いて申しますと、多分広告という概念と勧誘の概念は違うと思うんですね。例えば広告というのは、新聞広告、テレビのコマーシャルとか、そういう概念だと思うんですね。法律的に申しますと、広告のうちでも、やり方によっては、例えば証券取引法上の勧誘に当たる場合があると。例えば具体的な証券を発行いたしますという広告の場合には、これは不特定多数のものに向けた勧誘というふうに解釈されることがある。そういう意味では、重なり合う部分があるわけですね。ただ一般に広告というと、そういう具体性のないと言っちゃなんなんですけれども、勧誘に当たらない広告という部分があるという場合も、やはりあり得るのではないかと思います。
 それで、実はイギリスが両者をあれしましたのが、従来の金融サービス法はそれぞれ広告には広告に対する規制、それで勧誘には勧誘に対する規制という形で、いわば狭い意味のというんでしょうか、法律の枠内で用件交換というか、そういうものを定めていったものですから、そうすると、インターネットなんかになってきたときに、これはどっちなんだということになりまして、それなら、その範囲では一本化した方がいいのではないかという議論なんですね。我々が議論しておりますのは、金策市場法のような業者法ではありませんで、ここでは主として取引法の話をしておられるんだと思いますので、なかなかすぐにイギリスが参考になるわけでもないんですけれども、ですから、私の感じといたしましては、余り厳密な法律論に立ち入るよりも、私ワーキングに参加していないものですから、ちょっと誤解があるかもしれませんけれども、もし広告についても検討するんだということがちゃんとうたわれていたのであれば、何らかの形で広告ということも触れておいた方がわかりやすいのではないかという気がいたします。
 ただ触れていない場合には、今申しましたように、広告を含まないのかというとそういうことでは決してなくて、勧誘規制の中に広告でもやはり勧誘に当たるものは入ってき得るわけですから、そういう意味では、書いていないから広告は除いているんだということにはならないと思うんです。わかりやすさというと、先ほど申しましたような感じがいたします。


蝋山部会長 石戸谷さんはワーキンググループのメンバーだったわけでありまして、ワーキンググループのほかの方から、今の石戸谷さんから出された問題について、議論の内容も考慮して何か御意見ございませんか。
 原さん、どうぞ。


原委員 ワーキングを去年11月に精力的にやりましたけれども、そのときの立て方というのが、重要事項の説明義務と適合性原則と、不招請の勧誘と広告表示という4本の柱だったんですね。勧誘のところに不招請の勧誘というふうにつくとすごく限定的な勧誘になるんですが、ここは不適切なという言葉が書かれているので、不適切な勧誘というふうに広げてしまうと、広告ももちろんその概念としては入り得るのかなというふうに思うんですが、やはりこれが外に出たときの一般の人の見やすさというんでしょうか、何をやろうとしているのかを見るときには、私も不適切な勧誘と広告というのがダブる部分はあるにしても、併記をしてある方が、特に今投資信託商品とか、いろんな保険商品が新聞広告とかテレビのコマーシャルとかで随分たくさん出ていますので、やっぱりそこにも取り組む姿勢があるんだということは、私は明示した方がいいというふうに考えます。


蝋山部会長 後で事務局から、これは内藤さんに全部あれですね。
 ほかに御意見。高橋さん、今の点についてありますか。


高橋委員 ワーキングの方での広告の検討状況について他の先生から御質問ありましたけれども、第一次の中間報告が出る前にやるかやらないかという議論があったのですけど、だんだん人的勧誘のところに絞っていったという経緯があって、原先生おっしゃったように、また昨年ちょっと出たんですけれども、必要ではあるんだけど時間切れというような印象を私の方は受けております。ですから、検討は必要なんですけれども、具体的な検討はしていないというのが現状だというふうに認識しています。


蝋山部会長 ということで、事務局として今の石戸谷さんのプロポーザルに対してのある種のディスポンスを示してください。


内藤企画課長 おっしゃるように、昨年の中間整備の第二次では、不適切な勧誘行為に対する更なる対応については、最終報告に向け引き続き検討する、また広告に関するルールについて検討するべきとの指摘があったと部会報告では整理しております。つまり、不適切な勧誘の問題は、一つはコンプライアンスの問題として、当面できる措置という形で法的な意味での整理をしたわけです。ただ、さらなる対応ということについては、例えば民事項をつけるとか、そういったことはかなり難しい問題を含んでいますので、これは引き続き検討するというふうな整理になりました。
 広告については、当然関連する問題ではあるんですけれども、同じような形でとらえるというよりも、実はまた一段薄めた形の整理になっていまして、そういう検討すべきとの指摘があったということにとどまっています。それが去年の整理でありました。
 それで、ここのくだりは、全体としては不適切な勧誘というところで、これが十分でない場合にはいろいろ見直しをしていく必要があるということで、すなわち不適切な勧誘についてはということの全体の流れになっていますので、広告ということになりますと、先ほど神田先生からの御説明で入る部分ももちろんあるんですが、広告自体として規制のあり方をどう考えるかというのも、部会の中での指摘としてあるというふうな記述になっておりますので、それをどういうふうに生かすか、あるいはどう考えるかというふうなことだろうと思うんですね。ですから「すなわち、不適切な勧誘及び広告は」ということになると、ちょっと全体の文章の流れがやや変な形になるのかなという感じがいたします。


蝋山部会長 それで、具体的には。
 石戸谷さんには不満だろうけれど、なお広告についても、広告に関する部分について検討すべきとの指摘があったというふうに入れるだけでは、石戸谷さんは御不満でしょうか。


石戸谷オブザーバー 先ほどのように、勧誘に広告が入るんだということであれば、わざわざ入れていただく必要はむしろないわけなんですけれどね。そういう意味では、その方がじゃあよかったのかという話になってきちゃいますから。


蝋山部会長 私も、会社のイメージ広告とか、そういうことを全部勧誘だと思っていたわけね。だけど、商取法では違うらしいね。


高木参事官 一言ちょっといいですか。広告については、ほかのと違ってそんなに議論が深まっていないんですよね。ですから蝋山会長のおっしゃるように、ふわっとした形でこのままにしておくか、あるいは深まっていないので特記しようとすると、今申し上げたように、なお書きでとりあえず前の報告書の文章を踏襲するかということじゃないかなと思うんですけども。


石戸谷オブザーバー 済みません。特に非対面クロスボーダーと入っているものですから、そうすると、どうしても何かそこに人的勧誘が全然ない世界で検討しなきゃならないと、こうなるものですから、そことの絡みで、いわゆる従来型の勧誘がない世界のルールも検討しなきゃいけないんだよというふうなものがあれば結構なんじゃないかということなんで、文章的には何らかの形で入れていただければ、私の方としてはいいんですけれども。


蝋山部会長 このクロスボーダー取引云々というのは、苦し紛れに入れたわけですよね。もともとの原文にはなかったんです。だから意味としては、「今後非対面やクロスボーダー取引等の更なる進展もある中で」というアディッショナルな条件なんです。そういう点では、ずっと流れとしては対面ということも当然あって、さらにそれに、非対面やあるいは国内だけじゃなくて海外からの取引勧誘といったものも積極的に加わる中でという意味なんですね。ですから、アンダーラインされた「非対面取引やクロスボーダー」というのがあるからというんじゃないんです、もともと文章の作り方から言いますと。それで一言申し上げたんですけれども。
 広告についてはどうしましょうか。


高木参事官 要は、石戸谷さんのお話を踏まえると、このまま受けている方が一番ふわっと入っていますけれどもね。今の御発言を聞いてそういう感じがしたんですけど。


蝋山部会長 しかし、それは法律的にはなかなか無理なんでしょう。


神田委員 いえいえ、余り法律的に厳密にやる必要があるかどうか。というのも、法律にもいろいろありますから。ですけど、石戸谷先生のおっしゃったように、もしネット取引なんかになった場合には、常識語で言う広告であっても、むしろ法律的には勧誘に当たる場合がふえることは事実だと思うんですね。ですから、そのものがここで読み込まれているんだと。むしろ広告一般について検討というのは一段下がっているという文章が加わるよりは、ここで読み込まれている方がむしろいいんだという御趣旨であれば原文維持でいいと思いますし、それから皆様方の御趣旨がそのまま、一段ダウンになっているとはいえ、広告一般についてもやはり横断的な検討という、あるいは取引ルールという議論が本来すべきであるという御趣旨であれば、一段落ちた形で、先ほど内藤さんから御紹介があったように、昨年の10月に受けたような文章をつけ加えるということでもいいんではないかと思います。
 ただ、石戸谷さんの趣旨はどうも前者かなというふうに、お話を伺って感じます。


蝋山部会長 石戸谷さんの今の議論は、石戸谷さんが消さなければ議論には乗るわけで、問題の指摘というのは何らかの形で残っていくだろうとは思いますが、しかしここで石戸谷さん、どうした方がいいと御提案なさいますか。


石戸谷オブザーバー それは神田先生おっしゃったとおりでして、部会長の力強いお言葉で、これに全部入っているんだということを踏まえて、このままということでも私はいいんじゃないかと。


蝋山部会長 じゃあこのまんまでいきましょう。ただ、「進展の中で」というとそれだけ取り上げられるように見えるから、進展もある中で、従来の流れプラスこういうのがある中で……。


内藤企画課長 クロスボーダー取引等の更なる進展のなかで。


蝋山部会長 等と言ったらほかにもまだあるわけだ。だから……。


内藤企画課長 かなり広がる感じ。


蝋山部会長 広がるんだけど、それは新しい事情なわけ。新しい事情じゃなくて、古い流れの中に加えて新しい環境の変化、新しい流れがある中でというふうに読めば、当然昔からある広告の問題も、不適切な勧誘に結びつくようなケースは考えようと、消費者契約法のように、広告と勧誘は全然別ですよというふうな考え方をとっていませんということは、自然に出て来るんじゃないの。そんなふうに私は思いますが、よろしいでしょうか。
 高橋さん、どうぞ。


高橋委員 先ほど原委員から御指摘のありました8ページのハの第三者型機関がらみのところで、1点御提案をさせていただきたいと思います。
 現在のままですと、ハのところの最後に「評価すべき」というものがあって、9ページの方で「前向きな取り組みを期待する」というふうに続けて考えるのが非常に難しいのですが、解決策として、9ページの6行目、「なお」とその前の6のパラグラフの間に1行あきというのを入れていただきたいということなんです。というのは、この全体の構成を今確認しましたらば、第1章も第2章もこの1節とか2節で結論めいたところには必ず1行あきがあるのですが、この3節だけないんですね。
 申しわけないんですが、ついでに次の消費者教育のところも同じ扱いになっていまして、10ページのところの4行目、「これらの」と、これの前に1行入れていただくことで、大分そこで全体に及ぶという解釈ができると思いますので、よろしくお願いいたします。


蝋山部会長 はい、わかりました。9ページの「今後は」というところ、(1)の一番最後のところは、先ほど私は強調して、前の(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)を全部指すんだというふうに言ったけれども、文章の構成上は、表現上はそうなっていないじゃないかと。ニの1つとして書いてあるじゃないかと。だからここの間に1行入れてと、こういうことですか。


高橋委員 ただ、「今後は」というところなのか、その前のパラグラフの「なお」というところがこの6までを全部受けているのではないかと思われるのですが。
 「なお」の前に1行……。


蝋山部会長 はい、わかりました。そうしましょう。


高橋委員 それと確認ですが、10ページの方では、4行目の「これらの施策の実施」の前に1行ということでお願いいたします。


蝋山部会長 それぞれ各項について、項というのか款というのか、よくわからないけど、各項によって締めくくりを意味する文章がある場合には、それを1行あけて示すということですね。
 はい、結構です。


神田委員 それで結構なんですが、もし1行あけるんであれば「なお」という言葉をとらないといけないと思いますので、「なお、」をとって「こうした」……。


蝋山部会長 はい、9ページの6行目の「協議会を設置すべきである」、それで1行あけて、「こうした施策の実現に当たっては、」云々と。ちょっと待てよ、やっぱりそうじゃないんです。そうなってくると違うんです。


神田委員 蝋山先生がおっしゃったように、下の方で1行あけて。


蝋山部会長 「今後は」のところに1行入れた方がいいですね。「なお」のところはマル1からマル6までの施策の実施に当たってはということになりますので、高橋さん、よろしいですか。そして「今後は」というのはこれらのというちゃんと複数になっていて、これは、(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)という全体を指すんだというふうに御理解ください。


高橋委員 はい。


蝋山部会長 ほかにございませんか。よろしゅうございますでしょうか。
 それでは、何か改めて確認する必要がありますか。金融審議会総会がしゃんしゃんしゃんに終わらないためには、あんまり確認しないでおいた方がいいのかもしれないね。しかし第二部会の方からの報告書もあるようですので。
 ほぼ意見は出尽くした感がいたしますので、ありがとうございました。
 この答申案、きょう御指摘の点も含めてもう一度修文を行いまして、来週の27日に開催が予定されております金融審議会総会に提出するという扱いにさせていただきます。
 こうしてよろしゅうございますね。
 ありがとうございます。
 27日に開催予定の総会に御審議いただきまして、総会の了承が得られるならば、そこで同日公表されるということになっております。したがいまして、この答申案はまだ形式的には確定したものではございませんので、申しわけありませんが回収させていただきます。お帰りの際、席上に残していただくようにお願い申し上げますが、委員の皆様におかれては、バイラテラルネゴシエーションは可能でございます。
 今回をもちまして、大蔵省金融企画局を事務局とする金融審議会第一部会の活動は終わりということになりまして、今後は金融庁に設置されます金融審議会に引き継がれるということになります。何かこれは、聞くところによると、我々の委員の任期は2年間なので、7月の末までですか、我々が大蔵大臣から辞令をもらったのはそのまんまと……。


内藤企画課長 総会の委員の方ですね。総会の委員は部会の委員さん、部会の委員さんでも総会の委員じゃない方々もいらっしゃいます。


蝋山部会長 ああそうですか。どうも失礼しました。総会の委員は僕、よくわからなくて。
 はい、どうぞ。


三國谷総務課長 私も別にメモを準備してきていませんので、正確に申し上げられる自信がございませんが、今後金融審議会の取り扱いにつきましては、恐らく今度の7月の金融庁への移行の段階と、13年1月の移行の段階と、その2段階があります。主体が大蔵省から金融庁へ移り、その後また再生委員会と統合されたものに移るという、この2段階ありまして、非常にマトリックス的になっております。これはいろんな議論と経緯を経てきていることにもより、そう簡単にはいかないところでございますが、さらにそれを制度論的に3つに分けますと、箱の問題と、諮問の問題と、個人のメンバーの問題と、こういうぐあいに3つぐらいに分かれるかと思います。
 箱につきましては、金融審議会は継続いたしますが、その場合に総会の現在の委員の残存期間はこのまま継続されます。しかしながら部会の場合には委員の身分の引継規定がありませんので、部会というのは一たんここで店じまいという形になろうかと思います。諮問は、これは一応引き継がれないということのようでございますので、もう一回、実質的にどうするかは別として、これから新金融庁の下で検討されますが、諮問の権利は大蔵大臣から今度は金融再生大臣、内閣総理大臣、それから大蔵大臣という形で、その辺の入り繰りがございますので、その辺を整理する必要がございます。
 なおさらに、その次の1月6日になりますと、この金融審議会というものが、今度は臨時金利調整審議会でございますか、その他のものも一部統合した上で、本審議会は分科会という形で実質的に引き継がれるとかいったことがございます。そういった中でどう運営するかということにつきましては、また新しい組織になりましてから、会長、部会長とまた新金融庁が相談することでございますので、それ以上申し上げる立場にはございませんけれども、とりあえず結論から申し上げますと、総会の委員の身分は残存期間延長する、部会は一応形の上でこれで最後となります。


蝋山部会長 きょうは部会の会合でございますので、これが最後ということになります。そういう点では、大変長い間ありがとうございました。約1年半、この会合が続いたというふうに思います。
 ト書きはいろいろ書いてあるんですが、何をやったかということは皆さん方十分御承知だろうと思いますし、のちに局長の方からより審議会全体のすさまじい会合ぶりについては御紹介があるかと思いますが、ともかくうん十回のワーキンググループの会合も含めて、うん十回の会合を開かせていただきまして、大変熱心に御討議をいただいたことは感謝したいというふうに思います。
 振りかえってみますと、この第一部会は、私のいろいろスロッピーな発言もありまして、非常にピンチに立ったこともあります。思い起こすと、一番初めは非常に私自身の見通す力が弱かったわけでありました。乏しかった、あるいは下手だったわけでありまして、もう少し金融審議会のような、かつての証取審、金融制度調査会、保険審議会というふうに分断されていたのではなくて、金融審議会になったんだから、もう少しそれこそ横断的な制度の実現に力を持っているんではないか、こういう甘い考え方を持ちまして、それをロマンティックと新聞でからかわれたわけですが、日本版金融サービス法というのが一挙に実現できるんではないかと、そういう考え方を持っておりました。これは正直なところ、そういう考え方を持っておったことは否定しません。
 そして、その方向の議論を詰めていけば、法制もそれについて来るだろうというふうに考えていたわけでありますが、だんだん議論を重ねるにしたがって、そういう考え方は、非常に実現することが難しいということがわかるようになりました。その難しさの原因はいろいろあります。内正的なものもあれば、外正的な金融審議会の外側の条件というものもあるように私は認識しております。したがってどこかで、いわば大きな戦略は変わらないにしても、それを実現する戦術は変えなきゃいかんじゃないかというふうに思うようになりました。そこで戦術転換をするというふうに申し上げたところ、それが誤解されて、新聞報道では、大蔵省の金融審議会は、金融サービス法の制定をねらうことをあきらめたといういうような報道にもなりまして、大変皆さんに御迷惑をかけたというふうに思っております。
 行くべき方向は、あるいは到達すべき姿はかつて考えていたようなものと変わらないにしても、すなわち、機能別の横断的な法制をきちんとあらゆる金融分野についてかぶせるというふうにしても、それに至るプロセスというものはいろんなやり方があって、従来の考え方はややまずいんではないかと。あらゆる点で、日本版金融サービス法という形で、いわばどんとぶつかるのはまずい。そういうことで、少し戦術を変えることで、金融商品の販売勧誘に関する法律を具体的に論点を詰めてやっていく、あるいは集団投資スキームという名前はつけられなかったにしても、SPC法の改正と、それから証券投資信託並びに証券投資法人法に関する改正を実現させて、投資信託、並びに投資信託法人という形で、事実上、流動化あるいは資産管理型のそういう集団投資スキームの法制を作った。そういう、いわば名を捨てて実をとるといいますか、あるいは投網よりもむしろ1本釣りで、一つ一つこの問題を実現させて、懸案事項を解決していくような仕組みをとれば、いつかは日本版金融サービス法というものにたどり着くんではないかということで、やらせていただいたというふうに私個人は思っております。
 その辺のところをどの程度まで御理解いただけたかどうか、あるいは御賛成いただいたかどうかは、私はわかりません。そういうこと自体を議論するのはあんまり、それ自体として生産的ではありませんから、具体的に集団投資スキームの問題にしても、あるいは金融商品の販売勧誘の問題にしても、あるいはさらに裁判外紛争処理制度にしても、そういう具体的な問題を投げかけることで、実際に機能別の横断的な仕組みを作っていくというふうに、いつの間にか方針が切りかわって、皆さん方それに乗っていただいたというふうに思います。
 しかし振りかえってみますと、そういう点、ある種の紆余曲折があったということは否定できないわけでありまして、その間いろいろお考えをお持ちの委員の方々、あるいはオブザーバーの方々に対して、御心配をおかけしたのではないかと思っております。大変そういう点で申しわけなかったというふうに思いますが、ともかく、成果としては、幾つかそういう機能別横断的な法制度というものが、全部を網羅することはあたわないにせよ、できあがったということは、私は金融審議会の仕事として評価していただきたいというふうに思いますし、また公正も一定の評価を下すことになるのではないかと思います。
 理想系を言えば、確かにいろんな理想的な姿を実現させるということができればそれに越したことはないわけですけれども、日本の現実は、何も行政、霞が関内に限らず、永田町との関係にしても、あるいは霞が関の中の問題にしても、社会との関係にしても、そう甘くはないということを非常によく教育していただいた1年と半年余りではなかったかというふうに思っております。
 長々と申し上げたかもしれませんけれども、皆さん方の御協力で、この審議会がただの飾り物ではなくて一定の仕事をしたということを、私は誇りに思っていいのではないかというふうに思います。今後金融庁がどういうふうな態度で、あるいはどういう原理的な考え方で金融審議会を使っていくか、あるいは立てていくか、あるいは仕事をさせるか、これは全くわかりません。しかし、こういう大蔵省から金融に関する企画、立案権利というか、権能というものが金融庁に移るという歴史的な大きな最後の局面で、いろいろおもしろい仕事をさせていただいたということは、先ほど申しましたけれども、ハッピーだったというふうに思います。そういうことを許して、可能にしていただいた局長を初め金融企画局の局員の皆さん方に対して、恐らくそして委員の皆さん方、オブザーバーの皆さん方、私と同じだと思いますが、感謝の意を表したいというふうに思います。
 いろいろお詫びとそれからありがとうございましたということを、ごっちゃ混ぜにしてごあいさつとさせていただきましたが、どうもいろいろありがとうございました。
 以上をもちまして、私からの第一部会のあいさつをしろというト書きでありますので、させていただきました。ありがとうございました。
 それでは福田局長、よろしくお願いいたします。


福田金融企画局長 では一言だけごあいさつ申し上げます。
 委員の皆様方、オブザーバーの皆様方、大変長きにわたり、かつ最後の最後まで活発な御議論をいただきましてどうもありがとうございました。特に蝋山部会長ありがとうございました。
 私もト書きどおり申し上げないつもりでございますが、金融審議会は一昨年8月の発足でございまして、21世紀を見据え、安心で活力ある金融システムの構築に向けて、金融制度及び証券取引制度の改善に関する事項について審議を求めるという大臣からの諮問に基づいて御議論をいただきました。
 この第一部会では、21世紀の金融取引やサービスのあり方いかんという大変大きなテーマを掲げていただきまして、もう詳細は申し上げませんが、いわゆる日本版金融サービス法の理念のもとでの諸課題、そして21世紀の証券市場を支えるインフラの整備という諸課題につきまして、精力的に検討を重ねていただきました。
 ちなみに今、部会長もおっしゃったことですが、発足以来1年半ございましたが、第一部会の開催回数が合計で27回に及んでおりますし、部会のもとでの複数のワーキンググループにおきましても延べ56回、御多忙の方々がこれだけの回数をこなしていただいたということで、まさに感謝の言葉もございません。そういう御努力の成果が、最後は、きょうとりまとめていただいております答申として、21世紀を支える金融の新しい枠組みについてということで、一くくりとなるわけでございます。これまでも第一部会で、第一次、第二次と中間整理をいただきましたし、証券取引所等の組織形態のあり方についても2月にいただいています。また、ワーキンググループにおきましてさらにいろいろお願いいたしまして、ホールセールリーテイルの報告、集団投資スキームに関する報告、証券決済システムの改革に関する御報告等々、類似の御報告として公表されております。既にさきの通常国会で金融インフラ三法という形で結実してございます。
 今、部会長からお話ございましたように、まだまだこれで済んでいるわけではございませんで、非常に課題の多い、またスピードの早い金融分野でございますので、これらの難題に取り組んでいただきましたけれども、ぜひ今後とも御指導賜りたいと切にお願いいたしたいと存じます。
 大変難しいテーマでございました上に、事務局の方の不手際が多々ございまして、この席でお詫び申し上げますとともに、今後とも御指導をお願いしたいということで、大変きょうはお疲れさまでした。最後のごあいさつにさせていただきます。
 どうもありがとうございました。


蝋山部会長 それでは、以上で第一部会として本日予定しておりました議事は終了ということになります。金融庁に移管された後の審議会の活動等につきましては、追って事務局よりある種の広報活動、御連絡があろうかというふうに思います。
 これは事務連絡として、僕が言った方が効き目があるということなので、本体制下の金融審議会が今月いっぱいで区切りとなるので、2年間に及ぶ皆さん方の御尽力に感謝し、またメンバー及び事務局の労をねぎらうと、こういう意味で、27日の総会終了後の午後6時から、審議会の総会及び部会の参加者と事務局との懇親会が企画されております。これは立食のパーティーだそうであります。


福田金融企画局長 ささやかですけど。


蝋山部会長 ささやかな立食のパーティーだそうでありますので、公務員倫理規定には引っかからないということでございます。皆様どうぞ奮って御参加いただきますようお誘い申し上げます。
 どうも1年半本当にどうもありがとうございました。

(以 上)