「個人信用情報保護・利用の在り方に関する懇談会」第11回会合 議事要旨




                                                                                



                                                                                



1.日  時      平成10年1月16日(金)  15時00分〜17時00分              



                                                                                



2.場  所      大蔵省本館  第1特別会議室(3F)                              



                                                                                



3.議  題                                                                      



  ・委員からの意見陳述                                                          



                                                                                



4.委員からの意見の主な内容                                                    



  江夏委員及び松本委員から、今までの懇談会を踏まえて意見陳述をしていただき、それ



に基づいてディスカッションを行ったが、その主な内容は次のとおりであった。        



                                                                                



<江夏委員>                                                                    



○米国の構造を引用した説明があった。米国では現在すでに消費者保護法等が整備され、



  消費者信用経済には消費者がメインに置かれている構造を形成しているが、日本では経



  済基盤の上に位置するものは信用供与者である。また、信用情報機関についても、日本



  のレンダースエクスチェンジに対し、米国はクレジット・ビューローである。        



○日本は現在、プライバシー保護法を基盤として持たない状態で、しかも個人信用情報の



  範囲や精度がまちまちな現状に鑑みると、一挙に包括的な個人信用情報保護法の制定は



  困難ではないか。まずプライバシー保護法の制定に力を注ぎ、その間は必要最小限のル



  ール化に止め、しばらくは自主規制によらざるを得ないかもしれない。              



○また、名簿屋等に対する規制は別途定めるのが望ましい。                          



                                                                                



<松本委員>                                                                    



○個人信用情報の交換をめぐる利害は、与信業者の利益、消費者の利益、社会的利益があ



  るが、社会的利益を重視し、広く情報の交流を行う反面、保護もきっちり行うべきであ



  る。                                                                          



○個人信用情報は、A交換してはいけない情報、B交換してもよい情報、C交換を義務づ



  けられた情報に分けられるが、ブラック情報と残高情報はC類型である。個人信用情報



  の交換が与信業者の権利であり、かつ義務でもある。                              



○残高情報とホワイト情報一般とは別の情報であり、残高情報のみの交流であれば、優良



  顧客リストの流失にはならない(与信業者名を匿名にしたり、総額を合算するという抽



  象化も考えられる。)。                                                        



○ブラック情報の登録を促進するための論点として、登録しなかった債権者に対し、倒  



  産、個人債務調整、任意整理等において不利益に扱う等によりブラック情報の登録を促



  進できないか。                                                                



○今後の論点として、開示請求権と誤情報の訂正の権利、個人信用情報を扱う事業者の内



  のどこまでの者を対象とするか等が考えられる。                                  



                                                                                



(各委員からの意見等)                                                          



○プライバシー保護全般を対象とした法制化が優先すべき、との意見については、諸外国



  においても、一度にプライバシー保護法の整備がなされたわけではなく、特定分野にお



  けるプライバシー保護が図られてきていることから、適当でないのではないか。      



○名簿屋等に対する規制は別途定めるのが望ましい。との意見については、個人信用情報



  を扱うという点では、法で網をかけることができるのではないか。仮に業法があれば、



  それについても改正していけばよい。                                            



○与信判断に必要な情報という定義で括れば、個人信用情報は特定し易いのではないか。



○同意のない情報の流通は厳禁すべきであろう。ただし、同意を得たものについては、一



  定のルールの下認めることは許容できるのではないか。                            



○プライバシー保護の対象を特定することは難しいが、自分の財産情報を覗かれるのはイ



  ヤであるから、個人信用情報については、プライバシー保護の対象として特定すること



  は行い易いのではないか。                                                      



○登録しなかった又は照会しなかった債権者を不利益に扱うことは民法上可能か。      



○個人信用情報を不正入手等する者については何人も刑事罰を課す必要がある。しかし、



  不正漏洩のように守秘義務違反については、行為義務者に罰則が課せられる。        



                                                                                



                                                                        以  上  



                                                                                



                                                                                
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なお、本議事要旨は暫定版であるため、今後修正があり得ます。