「個人信用情報保護・利用の在り方に関する懇談会」

        第14回会合 議事要旨





1.日    時    平成10年4月7日(火)  15時00分〜17時00分                



                                                                                



2.場    所    通産省本館  第1特別会議室(17F)                            



                                                                                



3.議    題                                                                    



    委員からの意見陳述                                                          



                                                                                



4.委員からの意見の主な内容                                                    



    岩村委員、宇賀(レジュメのみ)から、今までの懇談会を踏まえて意見陳述をしてい



  ただき、それに基づいてディスカションを行ったが、その主な内容は次のとおりであっ



  た。                                                                          



                                                                                



                                                                                



<岩村委員>                                                                    



                                                                                



  ○  現在の個人信用情報交換の仕組みを見ると、与信業者なら誰でも債務者の情報にア  



    クセスできるという現状は、自己情報のコントロールという意味でのプライバシー権  



    を十分保証するものではないと思われる。                                          



                                                                                



  ○  本人のコントロールが発揮されるシステムとして、個人信用情報のデータベースに  



    情報を登録した与信業者と与信を受けた債務者にそれぞれパスワードのようなキーを  



    付与し、キーの保有者しかデータベースにアクセスできないような情報処理システム  



    の構築を提案。                                                                  



                                                                                



  ○  このシステムでは、債務者の情報を名寄せするためには、キーを持つ債務者が直接  



    信用情報機関から自己の情報を入手して与信業者に渡すか、債務者の指図によって機  



    関から与信業者へデータを送るという方法が考えられる。                            



                                                                                



  ○  一方これでは、与信業者はキーを用いて、自らが与信した顧客の情報についてのみ  



    情報の登録・修正等のためのアクセスが可能である。換言すれば与信業者は自分の顧  



    客であるか否かを問わず、信用情報機関からある個人についての情報を勝手に入手す  



    ることができないようにすることができる。                                        



                                                                                



  ○  しかし、前述したシステムを作ったとしても、 1与信業者が顧客に対し、どのよう  



    な情報の開示を求め、どのような情報の開示を禁止するか、 2与信業者が与信判断の  



    ために開示を受けた情報の保管は容認されるのか、 3仮に保管できたとしても、それ  



    らの持ち出しや目的外使用に対して罰則は必要ではないか等の法制度からのアプロー  



    チなしには解決されない問題もある。                                              



                                                                                



                                                                                



<宇賀委員>                                                                    



                                                                                



  ○  個人信用情報がもつ経済的価値に鑑みると、ガイドラインや通達による規制では不  



    十分である。また、これらではEU指令との関係においても不十分であり、立法化に  



    踏み切るべきと考える。                                                          



                                                                                



  ○  民間における個人情報保護のための一般的法規制が行われることは、近い将来にお  



    いては困難と思われる。従って、特に社会的要請の大きい分野から、個別に法制化す  



    る方策を取るほうが現実的であると考える。                                        



                                                                                



  ○  行為規制の対象は、業として個人信用情報を組織的に取り扱うものを広く対象とし  



    なければ実効があがらないと思われる。                                            



                                                                                



  ○  情報主体の自己情報コントロール権の確立という視点から、制度を整備することが  



    必要と思われる。                                                                



                                                                                



  ○  一定の範囲内で刑事罰の導入は不可欠と考えるが、行政的規制も併せて検討する必  



    要がある。                                                                      



                                                                                



                                                                                



(各委員からの意見等)                                                          



                                                                                



  ○  岩村委員のシステムの考え方は素晴らしいと思うが、キャットシステムやデビット    



    カードでさえも完全に普及していない現状であるので、そのシステムの実効性には問  



    題があるのではないかという意見に対し、近い未来に実効可能と思われるという回答



    があった。                                                                  



                                                                                



                                                                          以  上



                                                                                
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なお、本議事要旨は暫定版であるため、今後修正があり得ます。