午後2時0分開会

○三原小委員長
 それでは、予定の時間も参りましたので、ただいまから、「監査制度小委員会」の第2回会合を開催いたします。
 最初に、御都合により、第1回の会合に御欠席されました委員の方を御紹介申し上げます。
 岸田雅雄委員を御紹介いたします。

○岸田委員
 神戸大学の岸田でございます。よろしくお願いいたします。

○三原小委員長
 富山正次委員を御紹介いたします。

○富山委員
 富山でございます。

○三原小委員長
 中原 眞委員を御紹介いたします。

○中原委員
 中原でございます。よろしくお願いいたします。

○三原小委員長
 中村芳夫委員を御紹介いたします。

○中村委員
 中村でございます。よろしくお願いします。

○三原小委員長
 なお、本日は、白石健治委員が御都合により欠席でございます。
 本日は、まず最初に、前回会合時の御意見に基づきまして、第2回会合において皆様にお諮りすることになっておりました、当小委員会における検討事項及び今後のスケジュールにつきまして、事務局で案を作っていただきましたので、これらにつきまして、事務局から説明をしていただきますとともに、皆様から御意見を伺いたいと、このように思っております。
 次に、各検討項目につきまして、諸外国においてはどのような制度になっているかということについて、日本公認会計士協会の方から我が国と比較する形で御説明をいただきます。続いて、参考人の方から、アメリカにおける監査等の御経験を踏まえた御意見をいただくこととして、その後に質疑応答に移らせていただきます。
 それでは、最初に事務局から、当小委員会の検討事項及び今後のスケジュールについて説明をしていただきたいと思います。どうぞお願いいたします。

○大藤参事官
 参事官の大藤でございます。それでは、今後の当小委員会の検討事項及び今後のスケジュールにつきまして、事務局といたしまして案を作ってみましたので、お諮りいたしたいと思います。
 資料は、「資料1−1」と、「資料1−2」を御覧いただきたいと思います。
 前回の小委員会で各方面、具体的に申しますと、公認会計士審査会の下に設けられましたワーキンググループ、それから、自民党の企業会計小委員会、それから、規制改革委員会からの指摘も踏まえまして、考えられる検討項目について説明させていただいたところでございます。
 そこで、今後の進め方についてでございますけれども、これらの検討事項として考えられる項目につきまして、関連する項目をグルーピングいたしまして御議論いただくことが効率的ではないかという考え方でスケジュールを作ってみたところでございます。それが「資料1−1」でございます。
 「資料1−1」を御覧いただきますと、三つのテーマに分けて考えられる論点をグルーピング化しているところでございます。
 第1番目のテーマが「適正・公正な監査の確保に向けて」ということでございまして、具体的に考えられる論点といたしましては、「単独・同一監査人の継続的監査に係る問題について」、このような問題についてどう考えるか。
 それから、第2点目が「監査法人の内部審査及び外部審査体制のあり方」についてどう考えるか。
 それから、第3点目が「監査報告書の署名のあり方」。現在、監査法人とともに、関与社員の方がサインをしているわけでございますけれども、これは日本独特の制度というようなこともございまして、この点についてどう考えるか。
 それから、第4点目が「公認会計士・監査法人の処分・責任のあり方」についてどう考えるか。
 それから、第5点目が「適正な監査日数等の確保と監査報酬のあり方」ということで、各個別のケースで、どうすれば適正な監査日数が確保できるかというような観点からの切り口でございます。
 それから、第2番目のテーマが、「公認会計士の質の充実に向けて」ということでございまして、具体的な論点としては3点考えております。
 第1点が「公認会計士の登録制度のあり方」。
 それから、第2点が「継続的研修制度のあり方」。
 それから、第3点が「公認会計士協会への強制入会制度のあり方」でございます。
 それから、第3番目のテーマが「環境の変化に適合した監査法人制度及び業務範囲等のあり方」ということでございまして、具体的には4点掲げてございます。
 第1点が「監査法人制度のあり方」。責任形態等々の観点が考えられると思います。
 それから、第2点が「業務範囲のあり方」。
 それから、第3点が「広告規制のあり方」。
 第4点が「公認会計士法の目的規定の要否等」ということでございます。
 これらのいわゆる検討項目のグルーピング化したテーマに基づきまして、今後のスケジュールを考えたものが、「資料1−2」でございます。
 本日は第2回ということでございますけれども、第3回から第5回にかけまして、それぞれ今お話し申し上げましたようなテーマにつきまして、事務局から概要を説明させていただいた後で、参考人の方から意見を聴取させていただき、論点について質疑をしていただいてはいかがかということでございます。
 それから、第6回目から第8回目は、3回目から5回目の議論が具体的にどのように行われるかということにもよると思いますけれども、いわゆる総括審議、個別論点の掘り下げといったようなものをしていただいてはいかがかと考えております。
 それから、5月下旬に第9回目ということで、審議結果の取りまとめを目指すということではいかがかと考えているところでございます。
 それから、(注2)でございますけれども、当小委員会の検討状況につきましては、しかるべき時期に、企業会計審議会第二部会でも監査基準を御検討いただいておりますので、企業会計審議会あるいは日本公認会計士協会の検討状況と併せまして、「会計士監査に関するワーキンググループ」にお諮りするといったことを考えてはいかがかと考えております。
 それから、当然、公認会計士審査会への御報告というものも5月下旬の取りまとめ以降考えているところでございます。
 私からの説明は、以上でございます。

○三原小委員長
 どうもありがとうございました。
 ただいま、今後の審議のスケジュールと全体の検討項目、三つにグループ分けをして検討するということで、事務局の方で取りまとめてもらったわけでございますが、若干私の方から補足させていただきますと、第6回、第7回、第8回、それぞれ一応この案が了承されればの話ですが、グループごとに改革試案をたたき台として作っていただいて、それについて議論していただくということを一応今考えておりますが、時間の関係で、もし検討し切れない場合には、例えば第6回のうちの一部が第7回にずれ込む、あるいは第7回の分が第8回にずれ込むと、そういうふうなずれ込みもあり得ると考えているところでございます。
 それから、前回の経緯のときに御説明したわけでございますが、当小委員会はワーキンググループの検討結果を踏まえて設けられまして、このワーキンググループは、それぞれ各関係機関にまた個別の審議を今お願いしているわけでございますが、そういったものも併せまして、報告なり諮問を受けて、そしてフォローアップをすると、こういう建前になっておりますので、いずれかの時期に、ワーキンググループへの報告等というようなことも考えているということでございます。
 そんなところで、今、事務局から御説明があったわけでございますが、この検討事項及びスケジュールにつきまして、いかがでございましょうか。何か御意見なり御質問がありましたら、お願いいたします。
 ちょっと私の方から確認的にお伺いしたいのですが、グループを三つに分けていただいた、その最初の「適正・公正な監査の確保に向けて」ということで1)から5)まで上がっているわけですが、その最初の言葉の「適正な監査」あるいは「公正な監査」ですね。これは今までの議論の中でも出てきた言葉だと思うんですが、ちょっと意思統一を図る意味で、「適正な監査」というのは何を考えているのか、あるいは「公正な監査」というのはどういうことなのかということについての事務局の考え、それから、公認会計士協会の方でもよくこういうことを言っておられると思うんですが、公認会計士協会の方々が、どのようにこの辺の意味を考えておられるのか。その辺を頭に入れておくと、これからの議論がしやすいのではないかと思うんですが、ちょっとお聞かせいただきたいと思います。
 「適正な監査」というのは何となく分かるような気がするんですが、ちょっと私も「公正な監査」というのはどういうことかなというのはちょっと分りかねるところもあったものですから、はっきりさせておきたいと思います。
 奥山委員、お願いいたします。

○奥山委員
 私どもの方では、「適正な監査」と言い方はあるかと思うんですけれども、「公正な監査」というのは余り使ってないんですね。ですから、「公正な」という用語をお使いになるのはむしろ事務局の方へ伺ってほしいと思うんですが、「適正な監査」という言い方は、監査を充実して、きちんとした監査意見が出せると、そういう状況を考えて「適正な監査」と、こういうことだと思います。

○三原小委員長 今の奥山委員のお話なんですが、「適正な監査」というのは、きちんとした監査計画を立てて、きちんした監査をすると、それにとどまらず、監査した結果をきちんと報告すると、こういうことも含むというふうに考えてよろしゅうございますか。

○奥山委員
 はい。

○三原小委員長
 どうも「公正な監査」というのはちょっと分かりにくいという感じなんですが、どうでしょうか。

○関委員
 よろしいですか。

○三原小委員長
 関委員お願いいたします。

○関委員
 今ちょっと法規集見ていましたら、「監査法人の要件」という中に、「業務を公正かつ的確に遂行することができる人的構成、施設を有すること」というように「公正」にはなっていますね。ですから、監査法人の業務の公正という言葉は入っている。そういう解釈になっている。私も詳しく分かりません。

○三原小委員長
 法律にあるわけですね。

○関委員
 ここに書いてある。

○宮島委員
 これ、適正・公正という意味で、適正の方は今お話聞いて分かったので、公正というのは、僕らから考えてみると、公正性を疑われないという意味なのかということで、同一監査人が継続的監査をしたりしてはいけない、そこのところが問題だろう。あるいは監査報酬がどこから来るんだろうかという、そういう意味で適正な監査はあっても、公正性を疑われないという意味で両方言葉を使っているのかなという感じがするんですけれども。

○三原小委員長
 言葉として、おっしゃるとおり公正性を疑われないということなんですが、そもそも不公正な監査って何だというところがちょっと疑問だったものですから、今おっしゃるように、例えば特別な関係があったりして、言うべきことをきちんと言ってないというようなことであれば、あるいはこの「適正な監査」という概念の中に包含されるかもしれない。
 ただ、今、関委員おっしゃったように法律であるんですから、法律の解釈として、その辺は明確にしておいた方がいいんじゃないかなという気がいたしますが……。

○大藤参事官
 私どもここで掲げておりますのは、誠に申し訳ございませんが、必ずしも厳密な議論を経たものではございませんけれども、適正というのは、やはり中身と申しましょうか、監査のまさに中身の話でございます。
 それから、公正な監査というのは、これは当然適正ということであれば、公正ということも兼ね備えるということなんだろうと思いますけれども、現在ややもすると、各方面からの御指摘でございますけれども、公正・中立な立場でしっかり本当に監査が行われているのかということで、ちょっと厳しい言い方になるかも分かりませんけれども、いわゆる企業寄りの監査になっているのではないかとかというようなことで問題の指摘が行われているケースもございますので、そういう意味で、中身は同じものになる可能性が強いと思いますけれども、ちょっとその見方を変えて、「適正・公正な」ということで本日の資料にはワーディングさせていただいたということでございます。そこら辺につきましては、本日の御意見を踏まえまして、もう少し考えさせていただきたいと思います。

○三原小委員長
 では、伊藤委員お願いいたします。

○伊藤委員
 私は産業界なんですけど、今日は中原さんもいらっしゃって、金融界もあるんですけれども、産業界と金融界で、例えば若干監査のあり方も違うというようなことも実態面でありますし、そういう点では、適正というのはやっぱり充実されているものだということと、公正というのは、やっぱりそういう意味でのバランスがきちっとどの部分でも常に同じように行われている必要がある。そうした意味で、やっぱりあった方がいいように思います。

○三原小委員長
 山浦委員、どうぞ。

○山浦小委員長代理
 先ほど関委員の方で御指摘あったように、法の条文で「公正かつ的確に監査を遂行する」そういった条文がありますし、大体私ども「公正」という言葉を使う場合には、法の目的に照らして、公共の福祉に資するとか、そういったニュアンスで使っていますので、やはり「適正かつ公正」というのは、意味が違うというのではなくて、やはりここで一緒に使った方が、これからの議論の目的として的確じゃないかと思うんですけれどもね。
 それから、「適正」という言葉なんですけれども、今、奥山委員の方から、きちんと監査をすると、まさにそこなんですけど、ただ、これもやはり我々監査の研究者の側からしますと、監査というのはあくまでも一つの社会的な制度であるんですけれども、完璧にその目的を達成するということはできないんですね。
 というのは、ある限られた報酬の範囲内で仕事をするしかないわけですね。しかも、基本的にはサンプリングというか、抜き取り検査がベースになっております。ですから、その報酬の範囲で、そして、いわば監査人が負う責任とのバランスがとれた範囲で、ここで言う適切な監査を実行すると、そういったニュアンスがこの「適正」という言葉に含まれているんですね。
 ですから、完璧な絶対的な証明をするとかいう意味じゃないので、もう少し社会制度として考えたときの目的観を表した言葉だというふうに理解された方がいいんじゃないかと思うんですね。
 以上です。

○三原小委員長
 中村委員お願いいたします。

○中村委員
 先ほど公正というもので大藤参事官から、企業寄りの監査が行われたのではないかというお話がありました。そういう面もあるんじゃないかということがありましたが、この会計士監査は、企業サイドがあれば、また行政サイドがある。行政の監督という面で公正さが保たれていたのかという点もここには含まれているのではないかなという感じがいたします。

○三原小委員長
 これまでの御意見で大分適正・公正の意味が分かってきたような感じがいたします。いろいろ御意見伺いますと、適正と公正、それぞれ若干ニュアンスの違いはあるようでございますし、法律にも「公正」という言葉を使っているわけでございますので、一応このままの言葉を残した方がいいかなと思っております。
 では、これは概念を明確にする意味でお伺いしただけでございますが、ほかに何か、ただいまの事務局の説明に関して御意見ございましょうか。
 なければ、大体この線でやらせていただきたいと思います。
 それでは、当小委員会の検討事項につきましては、当小委員会が担当する個別の検討事項を大きく三つのグループに分けまして、諸外国の制度、その他の資格制度、有識者等からのヒアリングによる意見なども踏まえ、具体的な改革試案を検討することといたしまして、なお、自民党「企業会計に関する小委員会」などでもし新たな具体的な提案がなされた場合には、その時点で改めて皆様にお諮りして、御了承いただいた場合には検討事項に追加すると、こういうことにいたしたいと思います。
 それから、今後の検討スケジュールにつきましても、概ね事務局から説明のありましたような日程で進めることにいたしたいと思います。そういうことでよろしゅうございましょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○三原小委員長
 ありがとうございます。
 それでは、続きまして、ただいま御同意いただきました当小委員会における検討事項につきまして、諸外国における制度はどのようになっているかにつきまして、日本公認会計士協会リサーチセンターの関主任研究員より、日本の制度と比較する形で御説明をいただきたいと思います。
 どうぞ、お願いいたします。

○関主任研究員
 会計士協会の主任研究員の関でございます。それでは、今、お手元の資料、「資料2−1」をベースに御説明させていただきたいと思います。それから、「資料2−2」「資料2−3」とございますが、主として「資料2−1」を中心に御説明させていただきます。ただ、ここで(暫定)となっておりますのは、本日の目的のために、急遽集めました資料でございまして、私どもの協会の事務局にあるもの、あるいはインターネットで取れるものをベースに作ってありまして、今回のこの資料作成のために改めて各国に問い合わせあるいは質問はいたしておりません。そういう意味で「暫定」という言葉を使わせていただいております。
 それでは、1ページから御説明させていただきたいと思います。項目に沿いまして、1番の1)でございますが、単独・同一監査人の継続的監査に係る問題。いわゆるローテーションの問題でございます。
 我が国の場合は、法制上、具体的には公認会計士法上、証取法上、商法上、監査担当パートナーの年限の制限はないと理解しております。
  ただし、協会の監査基準委員会報告書第12号というのがございまして、その中の 「監査の品質管理」、これは本日、「資料2−2」として配付させていただいておりますが、ここにこういう言葉がございます。
 これは監査法人に限定でございますが、証券取引法監査における監査法人の関与社員の交替について、継続して関与社員が担当する最長の期間を、例えば、概ね10年としております。従いまして、これは監査法人で証取監査の場合に、例えばということで一応10年という年限を協会が示しております。 
 アメリカの場合でございますが、一般の基準にはございませんで、AICPAの中にSECプラクティス・セクションというのがございます。これはSECの監査を担当している事務所が会員になるSECプラクティス・セクションでございますが、そのSECプラクティス・セクションのメンバーになる要件の一つに、SECクライアントの監査パートナーは連続7年を超え同一監査クライアントを担当することはできないという規定がございます。これが一つの拠り所になっております。7年たちまして、例えば2年休めば、また復帰することは可能でございます。規定上は可能になっております。
 ただ、具体的に、各監査法人ではこれとは別の独自の規定を持ってございまして、この規定は7年でございますが、具体的には、例えばビッグ・ファイブなどは、これより短い6年とか5年というのを内規として持っているというように私は理解しております。規定上は最長7年ということになっております。
 それから、こういう規定があります。「ただし、小監査事務所(SEC監査クライアントが5社未満、かつ、パートナーの数が10名未満)につきましては、この規定は適用しませんということがメンバーの上限のエグゼンプションという形でなっております。
 それから、英国の場合でございますが、同じ考え方、やはり最長7年でございますが、また、同一クライアントの担当に復帰するためには、少なくとも5年以内に戻ることができないという規定になっております。多分大きな法人の場合には、また同じ人が戻ることは余りないんでしょうけれども、中規模、小規模の場合には人数の制限からこういうことがあり得るのかと思われます。ということで、休む期間をそれぞれ規定しております。
 今のは個人のものでございますが、次の監査法人のローテーションの規定につきましては、我が国、アメリカ、英国とも、規定はございません。
 次に、2ページ目にまいりたいと思いますが、今度は監査法人の審査体制であります。
 我が国の場合は、先ほど申しました協会監査基準委員会報告書第12号「監査の品質管理」に規定されております。規定の内容は、右の米国の規定にほぼ内容的には沿っております。従いまして、まずアメリカの方、米国の場合を御説明したいと思います。
 アメリカの場合は、この審査体制につきましては、Statement on Quality Control   Standards というAICPAの規定がございます。その規定の中で、以下のようになっているんですが、第1段階、第2段階、第3段階としましたのは、これは私が勝手に付けた言葉でございまして、AICPAの規定にこういう表現はございません。内容的に私なりに三つに分けられると考えております。
 第1段階は、監査チーム内での審査。アシスタントがやりましたのはシニアアカウンタントがレビューし、シニアアカウンタントがレビューしたものをマネジャーがレビューする。マネジャーがレビューしたものを最終の監査パートナーがレビューすると、こういう感じですね。これが第1段階。だから、これはチームの中での監査責任者のレビューということになります。
 第2段階は、その当該監査に直接関与してない他の専門家のパートナーのレビュー。普通はパートナーが一般的だと思われますが、当該監査に直接関与してないいわゆるパートナーのレビュー。これはアメリカではConcurring Review と一般的に言われております。これは監査報告書を出す前と出た後と両方で行われております。この場合のコンカリングレビューの対象がはっきり限定されておりまして、監査調書と監査報告書のドラフト、それと、それに添付されている企業の財務諸表と、この三つがコンカリングレビューの対象になっております。これは規定ではっきり限定しております。
 それから、第3段階としましては、同じ法人の中にレビューチームを作りまして、例えば、監査法人の本部が仮にニューヨークにあるといたしますと、ニューヨークでそういうチームを作りまして、もちろんそのチームはロサンゼルスとかシカゴとか、いろいろな事務所から人を集めると思うんですが、レビューチームを作りまして、定期的にシカゴの事務所をレビューするとか、サンフランシスコの事務所をレビューするとか、そういう形のレビューですね。これが第3段階のレビューです。ただ、これはあくまでも監査法人内のレビューであります。
 それから、ここにまた若干AICPAの規定がございまして、「なお、」以下でございますが、小監査事務所では、第2段階の査閲は適用されない。コンカリングレビューですね。これは小さな事務所では人の関係でできない。しかし、事務所外の会計士と契約して、第2段階のレビューを依頼することが考えられる。この「考えられる」という表現、私は「推奨されている」というふうに読み直していただきたいと思いますが、そういう小さな事務所では、むしろ外部の会計士と契約をいたしまして、第2段階のコンカリングレビューの機能を全うしてもらう、やってもらうということが規定されております。
 特にSECプラクティス・セクションの場合にはこのコンカリングレビューが非常に強調されておりまして、これを受けられないような体制の事務所では、このSECプラクティス・セクションのメンバーになれないというふうなこともあるようでございますので、実質これは外部に第2段階のコンカリングレビューを委嘱して、報酬を払って外部の監査人に委嘱するということが多分現実的に行われているのではないかと想定されます。これはあくまでも私の想定でございまして、本当にそうなのかは、情報は取れておりません。
 それから、英国の場合でございますが、ほぼ同じような規定がございます。英国の場合も第1、第2、第3段階の同じような規定がございます。ここで説明がちょっと漏れておりますが、小監査事務所につきましては英国では、はっきりと外部に委嘱するという表現をとっております。external consultation を受けるという表現です。これは英国の場合です。
 それから、もう一つは、審査体制の外部審査。協会では昨年からスタートいたしましたが、日本の場合は協会主導による品質管理レビューですね。これはカナダ型と呼ばれておりますが、協会主導によるものです。
 アメリカの場合は、もう御承知のとおりでございまして、Peer Review と言って事務所対事務所で品質管理レビューを行う。
 それから、ほかの国は、時間が足りませんで調べておりません。
 3ページにまいります。今度、監査報告書の署名でございますが、我が国の場合には、個人名。ただし、監査法人あるいは事務所の場合には、その事務所名を付するというのが協会の監査委員会報告の41号と64号の、ひな形の中で明示されております。いずれにしましても、日本では個人名です。
 アメリカの場合には、AICPAの監査基準SASのAU508-08というところに、監査報告書のスタンダードが紹介してありますが、そこにfirm name というふうにはっきりうたわれております。
それから、英国の場合は、そこに書いてありますように、そういう規定の中に、通常は監査事務所の事務所名で署名する。ただ、個人で署名することも認められているようでありますが、現実には監査事務所名が一般的のようであります。
次のページにまいります。公認会計士の処分と責任でございますが、これはなかなか難しくて、ここに御紹介したのが果たして期待されている回答になっているかどうか、ちょっと自信がございませんが、一応御説明させていただきますと、日本の場合には公認会計士法に懲戒処分の規定がございます。戒告、1年以内の業務停止、登録抹消。
 それから、協会会則の中に懲戒処分がございまして、そこでは、戒告、会員権停止、除名、大蔵大臣への懲戒処分の請求と、こういうような規定になっております。
 それから、会員と準会員の懲戒に関する事項は、協会内の綱紀委員会で取り扱うと協会会則31条の2に規定しております。これは特に後ほど御紹介したいと思いますが、英国とちょっと形が違うものであります。我が国の場合はあくまでも会計士協会内に綱紀委員会が設置されておりまして、そこで処理されております。
 今度アメリカの場合でございますが、アメリカの場合は、これもなかなか難しいのですが、大まかに四つの機関でそれぞれ処分を行っている。
 まず、行政機関による処分でございますが、SECと各州のステートCPAボード。これはインディペンデントに審議され、処分が行われているようであります。
 それから、民間機関ではAICPAと各州にあります州の公認会計士協会、State CPA Societyというところです。
 このように、四つのところがあるんですが、実務的にはAICPAと各州の公認会計士協会とは、通常ジョイントの審議会、最後から2行目でございますが、Joint Trial Board という形のものを持ちまして、ジョイントで行われているようであります。
 ここで、AICPAの場合も日本と同じく、AICPA内の審理審議会、(Trial Board)で審議されている。即ち、外部機関ではなく、日本と同じようにAICPAの中で審議が行われております。

 英国でございますが、別紙の「資料2−3」をちょっと御覧いただきたいと思います。
 英国では、去年こういう形ができまして、これはインターネットで取った情報でございますが、今年の1月1日から発効ということになっていると私は理解しております。あるいはその後変わっているかもしれませんが、2〜3カ月前に取った情報でございます。
 そこでは、まず会計士団体、英国には六つの会計士団体がございますが、従来は、会計士団体の真下にあります調査・規律関係という、我々で言いますと綱紀委員会に相当するところだと思われますが、そこで審査されていた。それをやはり社会の期待する透明性を高めるという意味から、外部機関に委嘱した。それが「財団」というものです。左側の点線で示してあります「財団」。財団のコントロールの下に、エスシ クスを作る審議会とか、それから、二重枠で囲みました調査・規律審議会、これはInvestigation and Discipline Boardの略でございますが、IDB(調査・規律審議会)。これは綱紀委員会に相当するものだと思われますが、外部機関に持っていった。これで透明性を高めようということのようでございます。
 それの構成が、財団は6名〜8名、最大8名で外部の有識者ということになってお ります。これは具体的には、Bank of England とか、それから、London Stock  Exchangeとか、あるいはPreparerの代表であるとか、投資家の代表であるとか、そういう機関から委員を6名〜8名指名していただく。ただし、財政的には六つの会計士団体がサポートする。資金提供は会計士団体がサポートしますが、口は一切出さないという形のものであります。
 それから、この調査・規律審議会(IDB)でございますが、60%は会計士でない者。ですから、過半数は非会計士という形でスタートしたようでございます。これはあくまでも社会に対する透明性の確保ということだと思われます。
 それから、次の5)の監査報酬のあり方でございますが、我が国の場合は御承知のように、公認会計士法第44条の規定を受けまして、協会の中にこういう報酬規定が幾つかございます。
 ところが、アメリカ、英国ともに協会としての標準報酬規定は定めておりません。特に英国の場合には、規定ではっきりそういうのは定めないという積極的な規定がございます。
 次のページ、5ページに入ります。公認会計士の開業登録機関でございますが、日本の場合は、公認会計士法によりまして公認会計士協会。
 アメリカの場合は、州の公認会計士審査会(State Board of Accountancy)への登録が義務付けられております。括弧で書きましたのは、なかなか紛らわしいのでございますが、アメリカの場合は、公認会計士協会、これは連邦ですね。国としてのAICPA、あるいは州の公認会計士協会(State CPA Society)への加入は、通常はほとんど特にAICPAにはみんな加入しているんですが、これは任意でありまして、「私は嫌だ」と言えば、入らなくても、それはそれでいいようでございます。ただ、実質にはほとんど、特に、SECクライアントを担当している者は、先ほどのSECプラクティス・セクションのメンバーの条件としてAICPAのメンバーであることが規定してございますし、そういう観点から実質は加入しているようであります。
 それから、英国、ドイツ、フランスともに、開業する場合にはそれぞれ会計士協会への登録が義務付けられております。
 それから、ドイツとフランスの場合には、ドイツには二つ、フランスにも二つの団体がございますが、上の方に加入を義務付けられておりまして、下の方はどうも任意のようでございます。ただ、ほとんど両方とも重なって加入しているというのが実情のようでございます。
 次に、資格の更新制でありますが、日本はございません。
 アメリカの場合は更新制がございますが、これは州によって更新の年限は違っておりまして、例えばカリフォルニア州の場合は2年ごと、ニューヨーク州は3年ごと。これは、今、日本に駐在しているアメリカ人会計士から得た情報でございます。
 それから、英国の場合は毎年更新ということになっております。
 ドイツ、フランスは日本と同じように、一度資格を取りますと、永久に業務従事ができる。例えばCPEは、別の観点から受けることが要請されておりますが、ドイツにしてもフランスにしても、資格更新の要件にはなっていないようであります。
 次に、継続的研修制度(CPE)でございますが、日本は今日現在は、自発的参加。ほかの主要国は全部強制であります。
 それから、最低履修単位でございますが、これは、属しているポジションにより、例えば監査に従事している会員と、監査以外の例えばコンサルティングに関与している会計士と、あるいは全く実務をやってない、例えば官庁とか大学の先生とか、あるいは一般企業にいる会員とは、それぞれ国によってみんな違うようでございますが、ここでは標準的な例といたしまして、監査に従事している会員の場合を一応前提にしております。ほとんどが40時間ですね。
 英国だけが時間ではなくて、 150ポイントという形になっております。指定CPEというのは集合研修ですね。集合研修的なものの場合は3ポイントを1時間と換算しましょうと。自習の場合は1時間1ポイントですよと、こういうように英国の場合はなっております。英国の場合と申しましても、資料を取りましたのはイングランド・ウェールズ勅許会計士協会の情報であります。ですが、多分、スコットランド、アイルランドはほぼ同様だと思われますが、ほかの三つの会計士団体は多分違った形ではないかと思われるんですが、そこまでは情報を取っておりません。
 それから、資格者団体への強制加入制度でありますが、日本は公認会計士法によりまして、強制加入が義務付けられております。ただし、会計士補につきましては、任意であります。
 アメリカの場合は、先ほど申しましたように、通常は義務付けられているとは言い切れないようでございます。
 英国、ドイツ、フランスにつきましては、入手しました資料からは、みんな義務というふうな表現でうたわれております。
 次にまいります。6ページでございますが、有限責任形態であります。これを四つに分けまして、まず、会計事務所の組織形態を国別に追ってみました。
 我が国の場合は、個人事務所、共同事務所、これは法的には個人事務所の変形だと思われます、それと監査法人。
 アメリカの場合は、マル1からマル7まで7種類の形態があり得る。下へいきますが、アメリカの場合、そのうち、有限責任組織はマル3マル4マル5マル6と、この四つが有限責任であります。それ以外は無限責任。ほとんどがこのマル4の形態をとっております。例えばビッグ・ファイブは全部だと思います。ほかの国も同じような感じでございます。
 次は、損害賠償の限度額、いわゆるキャッピングですね。キャッピングの有無でございますが、ドイツを除いてこれはなしということになっております。ドイツにつきましては、上場会社の監査につきましては 800万マルク、円換算約5億 2,000万円の限度があるようでございます。ただし、第三者に対する責任については明記されておりません。ですから、この辺が余り自信がないんですが、これは会計士協会の別のプロジェクトで過去1年間、詳細な調査を行いまして、その資料によっております。この点は、隣に座っておられます富山先生がそのチームをリードされました。もしさらに詳細な御質問がございましたら、富山先生の方から御説明いただければと思います。 次の、比例責任制度でありますが、これは例えば会社の経営者と責任の度合いに応じて分担するという制度ですが、日本ではもちろん法的にはございません。
 英国、ドイツ、フランスもございません。ただ、アメリカの場合には18州で導入。21州で修正比例責任制度、若干modifyした形の比例責任制度がもう導入されております。それから、四つの州では裁判所でこの概念を導入しているということのようでございます。
 7ページ目の業務範囲でございますが、これはアメリカ、英国、ドイツ、フランスともに公認会計士の資格で原則何でもできるということのようでございます。ちょっとアメリカの欄を御覧いただきたいのですが、ただし、独立性保持の観点から、同一監査のクライアントに対するマネジメント・コンサルティング(MC)サービス、あるいは税務サービスについては一定の制限が加えられております。
 例えば、今アメリカでSECが一番関心を持っておりまして、監査のfee を超える大きなマネジメント・サービスを提供しているような場合、それが例えばマネジメントの経営判断に係るような問題、これはもういけないと。抽象的な表現でありますが、経営判断に係るようなコンサルティング・サービスは監査クライアントに対してはやってはいけないと、そういう基本的な規定はございますが、金額的な、これくらいの割合までならいいとか、という具体的な規定はございません。
 「また、」以下ですが、「監査のクライアントに対するMCサービスないし税務サービスが監査人の独立性を阻害するケースがあるとして、現在、SECの協力を得て、AICPA主導による「独立性基準審議会」(Independence Standards Board)が発足している。」とありますが、これはSECから大きな問題提起がございまして、AICPAとしては、規則で規制されてはかなわないというので、これはアメリカ的な発想だと思いますが、自分たち独自で自主的にちゃんと規制をやりますと、Self−Regulation作りますという一環だと思われますが、従いまして、AICPAの主導の下に、SECからオブザーバーとして参加していただきまして、このIndependence Standards Boardが去年だったと思います、スタートしております。ここで具体的なことが今議論されているようでございます。今どういう状況かにつきましては、これは多分インターネットで取れると思います。
 それから、日本の場合は、もう御承知のとおりでありまして、公認会計士の称号を用いて行える業務は、公認会計士法第2条で記述のように限定されております。
 次に、広告のあり方でございますが、これは一般的な規定をそれぞれ列挙いたしました。ただ、言えますことは、アメリカは、過去、毎年のように広告につきましては規制が緩くなっているなという印象は持っております。ですから、20年前と10年前と今とでは、それぞれ非常に緩くなっている。皆さん、海外へ旅行されますと、飛行場の中にも、あれは監査法人ではございませんですが、コンサルティング事務所だと思われますが、大々的に広告もしておりますね。ですから、監査法人の場合もかなり緩くなっていると、私はそんな認識を持っております。あるいは内田先生からもう少し違った形の御説明いただければと思いますが……。
 日本の場合は法律で規定してありまして、例えば、規模とか業績などを広告をしてはいけないというのが基本的な考え方だと思います。
 一番最後になりました「公認会計士法の目的規定」でございますが、これは我が国の場合はもちろん目的規定はございません。
 アメリカ、英国の場合も、それらしきものを調べたのですが、もともと我が国の公認会計士法に相当する法律がございませんので、大変苦労いたしました。アメリカの場合は、ちょっと趣旨が違うかと思いますが、AICPAの設立の目的がAICPAのBylaw 、定款に出ておりましたので、それの翻訳をここに紹介させていただきました。ちょっと趣旨が違うかと思いますが、そういう意味で(参考)という形をとらせていただきました。
 それから、英国の場合もそこに書いてありますように、Royal Charter of the 11th May 1880というものに、これはイングランド・ウェールズの勅許会計士協会の場合でございますが、この勅許会計士協会の目的がうたってあります。参考ということで御覧いただければと思います。
 以上でございます。

○三原小委員長
 どうもありがとうございました。
 ただいまの説明に対する質問は後でまとめて伺うことにいたしまして、続きまして、参考人として御出席いただいておりますプライスウォーターハウスクーパースコンサルタントの内田士郎取締役を御紹介いたします。

〔内田取締役会釈〕

○三原小委員長
 内田取締役は、我が国の公認会計士資格とともに米国公認会計士の資格をお持ちで、米国では、SEC監査にも携わっておられたと伺っておりますが、アメリカにおける監査等の御経験を踏まえて御意見を伺いたいと存じます。
 それでは、内田取締役お願いいたします。

○内田参考人
 内田でございます。私、13年間アメリカの方に行ってまいりまして、米国では主として監査業務に従事しておりました。監査を始めてから、いろいろな会社の方々へのコンサルテーションの比重がだんだん増えてきました関係から、この10月に日本に戻ってまいりまして、私どものコンサルティング部門に着任している次第です。
 私、日本でも会計士業務はしておりまして、86年にアメリカに渡りまして、アメリカのシリコンバレーに6年、その後93年からシカゴを中心とした中西部におきまして、いわゆるビッグ・ファイブの中で監査を主体にした業務経験からの私自身の所感ということで今日お話し申し上げたいと思います。
 先ほど関主任研究員の方から御報告がございました米国、日本との比較という観点に加えまして、まず私が思っておりますのは、公認会計士制度に対する社会からの見方というのが随分違うのではないかということです。
 例えば、私がアメリカに参りましたときに、ちょうど80年代後半から90年代前半にかけまして、いわゆる貯蓄銀行、セービンクバンクの倒産等が非常に多うございまして、そこで、監査法人に対する訴訟が非常に多かった時代です。多い場合には、1件当たり 500億という多額の損害賠償金の支払命令が行われておりました。その当時はビッグ・シックスだったんですけど、ビッグ・シックスの監査法人の中で、ある監査法人は 450億の支払いをしました。倒産のうわさが出たので、新聞に全面広告を出して、「我々は倒れません」という広告を出したのを記憶しております。
 私が90年に向こうでパートナーにアドミットされまして、そのときに事務所の所長、パートナーたちのお祝いのランチに連れていかれたときに、まず最初に言われたのは、「うちへ帰ったら、今日、奥さんとゆっくり話しなさい」と。あなたの家の名義を奥さんの名義にするか、自分の名義にしておくかという、冗談なんですけれども、基本的にそこで言われたのは、奥さんの名義にしたら、離婚したら持っていかれる。自分のままにしておいたら、訴訟で持っていかれる可能性があるので、それを考えなさいということなのでしょう。自己責任の原則が非常に貫かれていまして、規定でどうなっているか云々よりも、訴訟で負けてしまったらおしまいと、皆が肌で感じていたということです。
 現実に90年代の始めだったと思うんですけれども、ビッグ・シックスの下のセカンドティアと言いまして、ビッグ・シックスの下の中規模監査法人の中でレベンスホールホアースという会社が多大な訴訟で負けまして、会社は自己破産いたしました。ですから、監査法人もつぶれる時代が来たということで、そこから我々は、自分たちの身を守るという意味で、いろいろなリスクアセスメント、自分たちのクォリティを高めなければいけないし、それを守っていかなければいけないというところから、いろいろな諸策を講じてまいりました。それについて今日、簡単に御説明させていただきたいと思います。
 まず、その前に、監査というものが、なぜ会計事務所の監査で終わるのか。会社がお作りになった財務諸表を監査人が監査して、なぜ終わるのかと申しますと、私自身が考えておりますのは、それは基本的にその監査をする専門能力を持っていること。それと、もう一つ一番大きなものは独立性だと思うんですね。経済的にも精神的にも独立しているということで、その独立性というものと専門能力を合わせて初めて社会から信頼される監査ができる。
 ですから、企業側におもねいているような、社会からそういう形で見られてしまったら独立性がないという形になりますので、私どもの業界では独立性というものを非常に厳しく規制されておりまして、毎年お客様のリスト一覧に対して、私はそこに対する株を一切持ってないという誓約書を書かされます。それと、自分が持っている財産等、今データベースになっているんですけど、私も今USのパートナーシップに入っておりますので、自分の持っている有価証券、投資信託について全部リストして、データベースに入れております。
 それで、逆に言うと、いろいろな会社が合併とか統合を繰り返していらっしゃるので、また新しいお客様が入ってきた場合に、そのデータベースで、そのノーティスが参ります。その場合に、逆に言えば、関与する場合にはそこの株を手放さなければいけなかったり、又はやめなければいけない。事務所を退所しなければいけないという形で厳しい規制を受けております。
 ただ、現在、プライスウォーターハウスクーパースということで2年前に合併したんですけれども、その合併した時点で、プライスウォーターハウスと旧クーパースとそれぞれ関与先が一緒になりました関係から、投資信託を運用している会社を監査していても、そこの投資信託を買えないとか、銀行を監査した場合、無担保のローンを借りてはいけないとか、そういう細かい規制がありまして、先般、新聞にも出ていたと思うんですけれども、合併のごたごたで、旧事務所が相手側の事務所の投資信託などを持っていたということで、SECからの指摘を受けて、今それの作業で全部整理をして、副次的には、それでもう運用先がないじゃないかというパートナーの悲鳴が聞こえているのが現状でございます。それほど独立性というものに対して非常に厳しい態度を持っているということの一環かと思います。
 それと、専門能力の確保につきましても、これは基本的には、会計士試験を通ったということは、あくまでも私の主観から申し上げますと、日本ですと、非常に難しい試験を通って、すなわち、二次試験を通って、その後補習所へ通って、三次試験を通って晴れて公認会計士になれるわけです。その後の研修制度等も含めて、日本の会計士の先生方の質は非常に高いと思います。
 ただ、アメリカの場合は、低いというわけじゃないですけれども、試験は日本ほど難しくない。ですから、イメージとしては、先ほど関さんがおっしゃっていたような形で、更新があるというふうにおっしゃっていましたけれども、私のイメージで、ドライバーズライセンスと同じような感じなんですね。監査業務をしていくためのライセンスでしかない。ですから、それを州に必ず届けなければなりません。私の場合、イリノイ州とインディアナ州とミシガン州とケンタッキー州とオハイオ州ですね。あとニューヨーク州と、私の関与先のいるところについて全部州に登録しておかないと自分のサインができません。ですから、そういう形で登録制で免許みたいな形で、そこで運転をするためのライセンスというようなイメージでお考えいただいた方が現実的かと思います。
 それで、お手元の「資料3」に、今日お話ししたいと思いました概略をまとめております。まず1番目の「独立性と専門能力の確保」というところで、まず自己責任の原則から、自分の身は自分で守らなければいけないということで、独立性と専門能力の確保については、非常に厳しい自己規制を課しております。
 それと、基本的に「リスクマネジメント」というふうに我々呼んでいるんですけれども、ここの項目は、私どもの全世界からアクセスできるデーターベースでオーディット、いわゆる監査業務に携わる場合のリスクマネジメント・ステップを事細かに決められているものでございます。
 ここでは、まず、「契約時の評価」からはじまりまして、最終的な「品質管理」まで。品質管理につきましては、後でまた項目を改めて御説明させていただきたいと思います。
 私、アメリカに参りまして、最初に驚いたことは、監査関与先を獲得する。獲得して監査をさせていただく。当時私、日本企業の在米進出の会社を主に担当しておりました関係からお客様になっていただいて、喜んで事務所に戻ります。それで、こういう形で監査をやりたいと言うと、ちょっと待てと。どういう会社なんだという形で非常に事細かな、お客様になっていただくための審査がございます。
 と申しますのは、監査を一旦受けて、受託した後またそれをお断りするのは非常に難しいので、関与先になっていただくかどうかということを、誠に僣越なんですけれども、私どもの事務所の方で非常に細かなチェックをさせていただきます。それをしませんと、私どもの事務所としての評判とか、あとは思わぬ損害賠償等を被ることになりかねないということと、お客様に対しても御迷惑かけるのではないかということで、まず、会社の概要とかそういうものから始まりまして、経営者と面談させていただいて、新規で会社を設立される場合には、そこで経営者のレピュテーションとか、経営者の資質とか、そういうものも我々の方で審査いたしますし、その後弁護士、銀行ともお話しして、どういう会社か。あとはいろいろなデータベースから、過去、訴訟を受けてないかどうか、それから、不正等を行っていないかどうか、そういうようなことについて事細かく調査いたします。
 それと、逆に他の監査人が監査されていて、それを私どもの方の事務所に替えたいというお話を伺ったときには、それについて、なぜ替えなければいけないのかという理由を会社にもお聞きすると同時に、他の監査法人のところに、もちろん事前にいろいろな秘密保持契約とかそういうのがございますので、お客様のお許しを得てですけれども、確認させていただきます。ですから、よく例えば不正とか何かで意見が相違して、適正意見出せるか、出せないかというときに、では、監査人替えて、ほかのにするよということも多々ございますので、そういう場合に、「なぜお替えになるんですか」ということをまず聞かせていただき、また、当該前監査人にもお話を聞かせていただく。
 この審査を通らないと、我々クライアントアクセプタンスと言っているんですけれども、クライアントとして登録できません。過去、そのクライアントアクセプタンスではねられた経緯もデータベースに入っていまして、そこでのリサーチも含めて、いつ、どういうインクワイアリがあって、それに対してお答えしたか。それに対してどういう形をしたかということで、まず入口のところでの非常に厳しい審査がございます。この審査を私個人としては、逆に言えばお客様とお話しして、ぜひお手伝いしたいという形でも、それをうちの審査機関といいますか、一定のアプールバルの過程を経ますので、第三者、関与してない人間が見ていきますので、そこで説得しないと前へ進めないという状況で、そこの部分でまず独立性を確保するという観点から、非常に厳しい規制を受けております。
 それで、初めてそれを受けてプロポーザルを出させていただく。ただ、その審査を待ってプロポーザルを出していますとスピードが落ちますので、提案書というか、こういう形で私どもに監査をさせてくださいというプロポーザルを出させていただくときに、但書で、今審査中ですので、うちの方からお断りすることもあるかもしれませんという、何か商売する気があるのかと怒られるような文言も入れて、お出ししているのが現状です。
 それで、プロポーザルでお受けさせていただくとき、このときに、もう一つは会社のレピュテーションもそうですけれども、我々も経済性の原則を持っていまして、赤字受注とかそういうものはもちろんまかりならないわけですし、我々が必要だと思う時間等を見積もって、費用を見積もります。そのときに他社との競争もございますので、ある意味で低廉の価格で受注しなければいけない場合もございますけれども、その後のいわゆる金額を標準報酬にいかに近づけていくかということを我々パートナーから審査に話をしまして、それを通さないと、やはりそれも通らない。いわゆる低廉での受注を非常に厳しく査定される。それは我々の経済性の原則もございますけれども、いわゆる安かろう、悪かろうというか、安いことによって手抜きがあってはいけない。それから、やらなければいけないことに対して御理解いただけないお客様であるんだったら、我々はお受けしないという形で、そこの入口の社内的な規制が非常に厳しくなっております。
 それで、晴れてプロポーザルを出させていただいてお客様になっていただく承諾をいただきますと、今度、我々は、エンゲージメントレターという形で、契約書として、その当該契約に対して、お客様と私どもの間で誤解のないように、いつ、何に対して、どういうことをやらせていただいて、いつまでにそれをお出しして、それに対する費用はお幾らで、期間はこれくらいでやらせていただくということを書面で毎年提出させていただきます。それに対しては我々の方では、お客様のアクセプタンス、お客様のサインをいただかないと前に作業が進めない状況になっております。
 新規でお客様に初めて契約していただくときは、こういうステップをとりますけれども、監査というのは、一度御契約いただきますと、毎年続けて監査契約というのは継続していくのが通常なんですけれども、実はそのところでも毎年、コンテニュアンスアクセプタンス、継続監査として受けていいお客様かどうということをやはり審査がございます。その場合、例えば経営者が代わるとか、今までの状況が非常に変わってきたとか、それから、他社との状況から非常に厳しい状況になっているとか、そういうものについてのアセスメントがございまして、これはお客様に見せるわけではございませんけれども、そこでもやはり担当のパートナーと事務所内の審査部との攻防がございます。私どもはもちろん、私自身担当している場合ですから続けたいと。ここに対して、どういうお客様かというお話はさせていただきますけれども、いろいろな質問に対して答える。
 今アメリカの場合ですと、ペーパーレスで監査調書も全部電子化されておりますので、そこでプリーアクセプタンスが通りませんと監査調書が開けない。前へ進めないという状況になっていまして、実際に監査が継続できない形になりますので、それがまず非常に厳しい点と感じております。ですから、契約時の評価、クライアントアクセプタンス・アンド・リテンションというのが、リスクマネジメントの一番の根幹をなしていると言っても過言ではないと思います。
 通常、このエンゲージメントレター(契約書)につきましては、経理部長というよりも、例えばCEO、社長ないしはCFO宛てにお出しして、又は、しかるべくシニアマネジメントの方ということで、1担当者にお出しした契約書では、前へ進めないという状況になっております。これはあくまでも我々自分自身を守るということと同時に、お客様とのコミュニケーションの間で言葉の行き違い、それから、エクスペクテーションギャップと言っているんですけれども、我々がさせていただく業務とお客様が期待している業務に対して、齟齬があってはいけないということで、そこについてきちっとコミュニケーションしなさいということで、これは毎年契約書は書き換えてから行っております。ですから、新規のときはプリアクセプタンスのプロスィージャがございますし、継続の場合ですと、毎年契約書の更新ということで、そのときに監査報酬についてもお話しさせていただいて、契約書を毎年お出ししていくのが現状でございます。
 晴れて契約させていただいた場合に、スタッフィングエンゲージメントということなんですけれども、お客様の現状、それから、その属される産業、製造業であるのか、金融業であるのか、特殊な能力が必要なのか、会社の環境等を含めて、どういう人員をアサインしなければいけないかというのは、アクセプタンスの段階で話し合いを行うわけですけれども、そこの中での人員配置をいかに効率的にやっていくかということです。
 それと、この中にはローテーションも含まれております。SEC監査の場合は7年という形で決められております。あと、未上場の会社でございましても、原則10年というのが内規でございます。ただ、中小規模でこれから伸びていく会社にある程度の過去からの蓄積したノウハウ、知識等を活かすという意味で、その場合、原則を逸脱する場合には、担当のパートナーがやはりコンテニュアンス、継続をしていくための一つのこととして、なぜ私がこのまま続けなければいけないかという理由を書きます。上申書を出します。それを全然エンゲージメントと関係ないリージョナルパートナーないしはインダストリーのリーダーがいるわけですけれども、その人たちのアプールブをもらわないと前へ進めないという形で、逆に言えば、パートナーは、サインをして最終的責任を持つわけですけれども、その中での手続で、基本的に客観的に判断して、それがファームとして正しいかどうかという手続を必ず経なければ、前へ進めないような状況になっております。
 それから、先ほど出ましたコンカレントレビューパートナーというのがいるんですけれども、これは、例えば私がA社の監査を担当するエンゲージメントパートナーということで、最終的な責任を持って私がサインをするといたします。その場合に、その会社とは何の関わりもないが、その会社の業界知識、それから経験等に応じて、コンカレントレビューパートナーをアサインいたします。その方と監査の計画、まず始める前の段階で、どういう形で私どもが監査をしていこうかということをお話しして、そこで意見をもらいます。
 それと、今度、期中監査を行っていく中で、いろいろなアカウンティングイシューであるとか、ビジネスイシューが出た場合に、それを即座に彼と相談しながら、私はこう思って、こういう判断をしようと思っているけれども、どうだろうか。それに対して、それについては、こういうものを見た、これはやったのか。こういう形で、うちのいわゆるSEC専門の専門部隊がございまして、そこのテクニカルサポートを受けているかどうかというのを聞かれまして、それに対してそれをクリアしていく。
 それで、あと、逆に言えば、先ほど申し上げましたように、監査報告書を出していく前に、こういう形で出そうと思うと。イシューとしてはこういうものがあると。それに対して、こういう形で解決してきたと。そういう形で、まずディスカッションいたしまして、中の標準のレポートの形態についても、こういう形でディスクローズをしようと思っているけど、どうだろうかということで話をして、彼のアクセプトをもらっていくというプロセスを経ないと、正式に私どものレポートを出せないような形になっております。それがコンカレントパートナーレビューという形で、我々の中で義務付けられております。
 コンサルテーションプロセスと申しますのは、いわゆるマネジメントコンサルテーションとかそういうことではございませんで、監査をしていく中で、例えば、会社が余りにも内部統制がひどい、できない、そういうのを事前にアクセプトする前にどういう形でコンサルトしていくかどうかということについてプロセスと規制が厳しく書いてありまして、あと、どういうことをお話ししてもいい、どういうことを言ってはいけないというのは、それについて規定がございまして、それに沿った形でプロセス進めるということでございます。
 次の項目として研修というのは、もちろん事務所員の研修で、最低40時間、3年間で 120時間という形で、全員の研修時間がトラックされておりまして、年度の3カ月前になりますと、あなた今のところ、〇〇時間ですというのが来るわけです。3カ月前に、あと20時間足らないから、あなた受けられる研修は、これとこれとこれです。これを受けない場合には出ていってもらいますという通知が来ます。ですから、その形で40時間。アメリカの場合、年間40時間、3年間で 120時間ですので、40時間上回ってもいいですし、かつ、3年間で 120時間いけばいいということで、最初の年が20時間であれば翌年60時間。ただし、60時間を超えて1年以上受けても、それは無効になりますので、そういうような形で3年間で 120時間を取っていくという形で規制されております。
 この研修の部分は、リスクマネジメントということで自己責任で、我々がどれだけお客様に迷惑かけないようにするということと、我々自分自身を守る意味で、どういうことをしていかなければいけないのかということでのリスクマネジメントの研修として、どういうことをしなければいけないかというのがここに記されているわけです。
 それと、役割と責任と申し上げますのは、これは、エンゲージメントパートナーがどういうことをしなければいけなくて、最低限どういうことについて責任を持って、それと、どういうことについてはリスクマネジメントのパートナー、それからリージョナルパートナー、インダストリーにはリーダーと、どういう時点でどういうタイミングでディスカッションしていかなければいけないかということについての規定でございます。
 それと、契約の終了というのは、アセスメントしていって、どうしてもこのまま継続していくと、私どもがお出ししたい意見と会社の意見とが合わない。ですから、我々も契約を解除していただくという場合です。それから、また、お客様の方から、どうもこの事務所とはウマが合わないので、ほかに替えたいと言われた場合のその手続ですね。いわゆるお客様からまずリトンコンセントいただいて、どういう形で、向こうから切られる場合には、なぜかという理由をお聞きして、それに対してきちっとしたドキュメンとして残していく。それから、こちらからお断りする場合については、それについてどういう協力体制をするのか、そこら辺の契約終了時についてのお話等がきちっと書かれているわけです。
 特に人員配置のスタッフティングエンゲージメント、ローテーションのほかに、アメリカですと人が非常に異動しますので、監査関与者が1年以内にお客様に入られるということもあるわけですね。CFOでその会社に入るとか、1年以内に入る場合には、基本的には時期とか、向こうのお客様からのオファーをどういう形で受けたのか、そのタイミングを見て、そこで何か恣意性が入ってないか再チェックいたします。ですから、そこら辺でもお客様にする場合での、どういう形でアクセプトして、お話があった場合にどういう形で受けていくか。
 また、非常にそこは微妙でして、お客様ですから、我々の人間が入ることによって関係が強化できる反面、そこで恣意性が入ってはいけないということで、そこら辺の手続について非常に細かな規定がございます。
 それと、あと他のアルバイト等なんですけれども、独立性を確保するという意味で、事務所の中で監査に従事している人間が、例えば大学や何かで講演を開くとか、講義に行くとかいうことにつきましても、事前に文書で提出して、こういう活動を事務所の監査業務以外にするというのは、事前に承認を得ないとできないことになっております。
 そういう形で日頃のリスクマネジメントの手続をしてまいりまして、その後に品質管理、クォリティコントロール・プログラムというのを私ども持っておりまして、それが今こちらの方でも御紹介された内部監査の部分ですね。それとあとピアレビュー(同業者監査)という形で二つに分かれます。
 私どもにとって、一番怖いのは、ピアレビューよりも、内部の監査です。これは大きく分けまして、リスクマネジメント・レビューとエンゲージメント・レビューとプラクティス・ユニット・コンプライアンス・レビューに大別できます。リスクマネジメント・レビューというのはリスクマネジメント・ステップをきちっと踏んで、抜道を通っていないかどうかを監査されます。
 エンゲージメント・レビューは、それぞれの個別なエンゲージメントについて、大体今どういう会社をどういう形で監査して、アカウンティングイシューについてどういう形で結論を出して、それにドキュメンテーションがきちっとなされて、社内の内規に従った手続によって、それをドキュメントしているかどうか監査されます。
 プラクティス・ユニット・コンプライアンス・レビューは、人の採用とか、実際のアクセプタンス、お客様としてなっていただくかどうかのアクセプタンスのプロセスとこのプラクティス・ユニット、事務所単位というふうにお考えいただければいいと思うんですけれども、事務所単位できちっとそれを管理して、モニターして行っているかどうかが監査されます。実際にここで何かが出ますと、首になります。私の同僚でも、私は幸いにして首にならずに生き残れたわけですけれども、同僚でも何人か、これを原因にしてファームを退職している者がおります。
 ですから、この範囲の監査は、毎年起こるわけですけど、各事務所に監査団というのが社内の中から選出されます。通常は今後これからパートナーになっていく人間を選出しまして、それとテクニカルパートナーがチームを組んで、自分が関与してないオフィスへ行って監査をする。そこで、1年にその事務所で行われたものの3分の1を見ます。ですから、3年で全部のエンゲージメントをレビューするというのが原則でして、そういう形で監査を受けます。ですから、まず、いつ来るかということで自分たちの事務所が選ばれますと、みんなもう一度資料を全部見直しまして、大丈夫かどうかと。マネジャーなんかも話しまして、それを全部確認します。
 実際に、ここが選ばれたら嫌だなというのが大体選ばれるんですけれども、そういうものに対してどういう形でリゾルブしたか全部ディスカッションしながら、ある意味ではここで職を失うかかどうかがかかっているので、みんな命がけでこれに対して対応するわけですけれども、ある意味でそこの緊張感を持ってやっているというのが非常にアメリカでの大きな違いじゃないかと思います。
 その後ピュアレビューというのがございまして、これはビッグ・ファイブであれば、ビッグ・ファイブの中でお互いに監査人を選んで、例えばプライスウォーターハウスクーパースですと、デロイトさんにお願いして監査をする。デロイトさんは今度KPMGさんに頼んでやるという形で監査をしまして、実際に数億円というお金を相手側に払います。
 これについては、独立性についてのコントロールプログラムはどういう形になって、それをどういう形でモニターしているのか。それから、人材の研修であるとか、そういうものをどういう形でやっているか。制度的なものから実際にエンゲージメントも見られます。実際そのエンゲージメントのドキュメンテーションのやり方、それと、お客様に対する対処の仕方、問題点に対する指摘の仕方、ディスクロージャーが正しいかどうかという、いわゆる財務諸表監査的観点とクォリティコントロールをどういうふうにしているのかということで、これは私、同業者監査だから、なあなあなのかと、今ちょっと不遜な言い方かもしれないですけど、そんな日本人としてのイメージを持っていたんですけれども、非常に真剣に行われます。そこで不適正が出ますと、多分SECの監査はできなくなりますので、これは非常に会計事務所にとっては致命的なことになります。また、コンペティターが我々の事務所に入ってくるわけですから、どこまで、どういう形で対策するかというものに対して非常にピリピリした中で監査を受けています。
 幸いにも私がいたときに、3年連続してピアレビューを受けたところから無限定適正意見を受けたということで、私は当たり前なのかなと思っていたんですけど、非常に画期的なことらしくて、お客様にプロポーザルを出すときは、私どもは無限定適正意見を3年間連続して受けていますということで、何かデミング賞みたいな形でそれを非常に誇りにして出しておりましたところから見ましても、そこら辺に対する真剣度というのは非常に強かったんじゃないかなと思っております。
 以上のような形で、基本的には、独立性をいかに確保していくのか、と同時に専門能力を高めてお客様に喜んでいただくということに主眼がおかれるわけです。独立性ということは逆に言えば、個人の会計士が関与している人間だけにしておきますと、やはり情も移りますし、いろいろな問題が出てくるのを制度的に社内の制度として、いかに独立性を確保していくかというところに注力している。
 それと、ローテーションですけれども、これも癒着とかそういうことよりも、我々の方の監査をしたときの観点から申し上げますと、同じ人間が5年6年していきますとマンネリ化しますから、新しい発見がなくなるんですね。ですから、常に新しい血を入れて、新しい人間に見させるということで、よく我々、フレッシュテンキングとか、フレッシュビューとか、ニューポイントビューで見るんだということで、新しい人間が、全くその会社に関与してない人間が見ることによって、新鮮な形で新たな指摘事項であるとか、お客様にお役に立てるようなリコメンデーションを出せるという、やはり顧客サービスの観点からも必要であると考えております。SECの規制は7年ということでございますけど、社内的には、顧客サービスの観点も含めてローテーションをしていこうという形で考えていたというように感じております。
 以上、簡単ではございますが、アメリカで私が監査してまいりましたときの所感としてまとめさせていただきました。

○三原小委員長
 どうもありがとうございました。アメリカでは、いかに信頼性の前提となる専門性と独立性の確保に気を使っている、神経を使っているかという状況が大変良く分かりまして、また、関さんには、非常に短い時間に諸外国の制度の資料を集めていただきまして、ありがとうございました。
 それでは、先ほどの日本公認会計士協会からの当委員会の検討事項についての諸外国との制度の比較、また、ただいまの内田参考人からのアメリカでの監査等の経験を基にされた御意見等につきまして、あと30分ほど時間がございますので、折角の機会でございますので、御質問等がございましたら、どうぞお願いいたします。
 岸田委員、どうぞ。

○岸田委員

 全体的なことでございますけれども、先ほど主要国、特にアメリカの制度、あるいはイギリスの制度との比較がございましたけれども、今日の論点である公正な監査制度に向けてのいろいろな継続性の問題、継続性というのは継続監査するとか、それから、審査体制ですとか、署名の問題、アメリカでは法律ではなくて、自主規制で行われているような気がするわけですね。にもかかわらず、先ほど最後におっしゃったように、必ずしもAICPAには強制加入ではないと。強制加入ならば強制力持つわけですけれども、やりたくない者は、つまり強制されるのが嫌であれば、そこから出ればいいわけですよね。
 それと、今、内田参考人の話を伺っていますと、結局、アメリカでは全て市場原理といいますか、訴訟に備えてやるので、余り細かく決めないで、それぞれの機関が自主的にやる。日本で今法律を議論していますけど、必ずしも法律ではなくて、私的にやれと、そういうふうに感想として伺ったんですけれども、それでよろしいんでしょうか。

○富山委員
 アメリカではAICPAへの入会は任意だということですが、私が3年前にAICPAへお伺いしましたときに、実情をお伺いしましたが、当時36万人の会員がいる中で、AICPAに入会していないのは二百数十名ということで、例外的に入会しない人達がいるということです。
 基本的にアメリカの会計士の世界では自主規制という仕組みの中で動いていると思います。SECのチェックが非常に厳しいわけですね。SECがチェックして、何かを見つければ全部公表する、株主の利益のためにそれを公表するのが彼らの義務だと考えて行動していますので、業界外部からのチェックが厳しいという部分が相当にあると思います。そのために、外部からのチェックに対応するため、いろいろな意味で予見されるリスクを管理するために、監査手続を強化していく方向に向かうのだというように考えています。

○三原小委員長
 どうぞ、岸田委員。

○岸田委員
 日本では証券取引法とか商法でも強制監査というのがあって、それが大きな問題になっているんですが、アメリカは基本的に強制監査ではなくて、法律的に任意監査ですけれども、先ほどおっしゃったSECに書類を出すものであれば、間接的に強制されるというふうになっているわけでございましょうか。そのように考えてよろしいんでしょうか。強制でないけど、事実上強制といいますか。

○富山委員
 SECに関しては、監査を受けないと登録できないということでは強制です。

○岸田委員
 ですから、私申し上げているのは、SECに書類を出す者は受けなきゃいけないんですが、例えば日本のように証券取引法とか商法で監査を受けなかった場合に罰則があるということではないと、そのように伺ったんです。

○新原監理官
 日本でも別に有価証券報告書とか届出書とか出さなければ、証券取引法上、別に監査しなくてもいいと思います。同じだと思います。

○内田参考人
 ただ、アメリカでは監査自身が非常に慣習的に行われておりまして、監査報告書がないことの方が少なかったように思われます。例えば日本との大きな違いは、日本ですと銀行の方が融資や何かで相当会社の中に入って御覧になっている。銀行の方が詳しい。それから、アメリカの場合は、そういう方たちも中に入れない、会社の中を見れないので、会計士の監査報告書というのは基本的に任意であっても要求される。取引するために要求されるという形で一般化しているのが現状だと思いますね。

○三原小委員長
 中原委員、どうぞ。

○中原委員
 ただいま岸田委員が一言おっしゃいました自主規制で、ここまでの職業倫理と高いクォリティが確保されているという事実と、日本がこれから、我々がこれからどうやっていこうかというところで、やはり法律で物を律していこうかどうかというあたりの議論は非常に興味といいますか、難しいところだと思うんですが、何をもってそこまで高いクォリティを維持し、自主規制でやってこられたのか。それはS&L訴訟で、経済的強制で、あるいは経済的なプレッシャーでそこまで出てきた、そういう問題じゃなくて、相当長い歴史の積み重ねだと思うんですが、その辺の御意見、お感じを一つ。
 それから、日本のように公認会計士法のような法律は州においてもないんでしょうか。それで、試験はどういう主体が実施しているのかということ。
 それから、3番目に、ある意味では厳しいお客のアクセプタンスにしても、審査を経つつも、ファーム同士で競争していると。お客の方からのプレッシャーあるいは不当な要求、そういうものについて現実の御体験で、どんな感じなのか。日本の企業とアメリカの企業で違うのか、簡単に教えていただきたいと思います。

○内田参考人
 まず、今の御質問ですけれども、まさにS&Lや何かの部分が一つ目立ちまして、それでリスクアセスメントで非常に強くなってきたというのは事実ですが、それ以前から、昔ビッグ・エイトと言われた8大会計事務所。その8大会計事務所の、我々会計事務所の質というものはある意味でレピュテーション、そこによってそれを維持する。信用は1日でなくなりますけれども、それを維持するための不断の努力というものが競争力の源泉というところで、ずっと培われてきたものだと思っております。
 ですから、どれだけ質の高い監査をするかどうか。よくそれは逆にややもすれば、過大監査とか、よく揶揄されました。例えば車でロールスロイスは必要ないだろうと、そういうことを言われたりもしましたけれども、それでも、逆に言えば、我々が納得するものをやっていくんだという形は非常に頑固なほど貫いてきていると言えるのではないでしょうか。
 それと、他社との競争で、非常に厳しい競争がございます。お客様の獲得競争というのもございますし、ただ、そこでやはりプライドは捨てないということで、プレッシャーを受けたこともございます。
 例えば、「こういう形で、おたくはうちをやっているということが一つのネームバリューになるんだから、それをなくしたら困るだろう」ということを、個人的に言われることはございましたけれども、それに対して我々としても、私自身はどうしても気持ちとしてはやりたいですけど、うちの社内では無理ですと。私個人でしたら、幾らでも判こを押しますけど、それは無理ですということでお断りさせていただいていることが何回もございました。
 ですから、そういう意味では、ファーム全体がクォリティというものに対しての姿勢を持っているということがある意味で防壁になって、個人も守ってくれるというような形ですね。逆にそういう形でお客様を失った場合について、罰則とかそういうのはございませんし、そこをきちっとしませんと首になってしまうというところで、非常に倫理的に社内的なプレッシャーの方が強かったというように思っております。
 それとあと試験制度ですけれども、試験制度は各州ごとで実施されます。ただ、試験問題は同じです。各州ごとで実施して、各州ごとで資格等が多少違います。例えばカリフォルニア州で受ける場合は、会計の専門科目として20クレジット以上持っていなければいけないとか、それがなくても受けられるところ。又は、ある意味で会計必須科目、何と何と何、これは受けてないとだめ、又は会計学を専攻してないとだめとか、州によって違います。
 例えば最近、米国公認会計士というブームで、日本からも受験者が増えているんですけれども、以前はモンタナ州が会計のバックグラウンドがない方でも受けられた。外国人でも受けられたのが、今なくなりまして、基本的には外国から受けにいらっしゃる方は、アメリカの大学で会計を専攻していらっしゃらない場合は、今アラスカ州ぐらいしか受験できない。ですから、アンカレッジの試験会場に行くと、日本人が随分いるみたいです。
 ただし、そこで試験を受けて、統一の試験科目で受けて、それに合格しますと、そこの州に登録いたします。州に登録をする場合、会計士の合格という登録と、ライセンスはまた別なんですね。ある意味で実務経験がないと、例えばカリフォルニア州ですと、監査業務 500時間以上とか、そういうことがございまして、それがないと登録はできても、ライセンスはもらえませんので、会計士としての業務ができないような状況になっております。
 あともう一つ違いますのは、日本の場合には会計士補、二次試験を合格して会計士補になられて会計事務所に入られる方が非常に多いわけですけれども、アメリカの場合、36万人という人間が全部監査業務に従事しているわけではございませんで、いわゆる会計を専攻して、これから自分で会社のキャリアを積んでいく人間が、まず会計学を専攻して、いわゆるビッグ・ファイブに入所しようという形で入ります。ビッグ・ファイブに入所する場合は、指定学校制みたいなものがあるんですけれども、ある一定の学校の上位10%の人間しか入れません。それが入ってから資格を取るような形になります。業務をして、資格はあくまでもライセンスですので、2年以内に資格を取る。取って、いわゆるビッグ・ファイブの中でキャリアトラックを上っていく者もいれば、3年5年で外の民間企業に移って、そこでまた会計部門でやっていく。
 ちょっと話がそれますけれども、キャリアというものに対する考え方がアメリカと日本の大きな違いだと思うんですけれども、キャリアというのは、同じ会社に入っていろいろな部署を経験してキャリアを積むという今までの日本の伝統的な形ではなくて、キャリアというのはいわゆる会計の専門職としてのキャリアを積む意味で、ビッグ・ファイブが一つの登竜門になります。そこから他の部分に移っていく。ですから、そのような形でキャリアトラックができております。

○三原小委員長
 協会の方から何か今の点に補足的に説明することございますか。

○富山委員
 特にないと思います。

○三原小委員長
 では、伊藤委員、どうぞ。

○伊藤委員
 私の観点は少し違うのですが、私現実に会社の経営に携わって、経理をやっておりまして、当社はレジェンドクローズというのを付けられたんですね。
 ちなみに当社のことを申し上げます。私どもの会社の格付は国内ではAAとAA+をいただいている。それから、ムーディーズとスタンダード・アンド・プアーズからも格付いただいて、最近ちょっとランク下がってAになりましたけれども、もう一つの方はAA。基本的に言えば、住友グループの中で当社は最も高い格付があるということです。それが一方でレジェンドクローズをもらったと、こういうことを前提にして物事を判断して言っているわけですけど。
 つまり、今お話をずっとお伺いいたしまして、大変いいお話を拝聴して、実は内田先生には当社にも来ていただいてお話も何回か賜っておりまして、そういう点では、私もいろんなことでアメリカの会計については親しくさせていただいておりまして、今日の話も大変感銘を受けた点はあるんですけれども、しかし、この関係を見る限り、日本の会計制度も、そんなに私は変わらないんではないか。これがまず基本ですが、そんなに悪くないんではないかという感じがしたわけです。
 それで、先ほどの関さんからの御報告と比較をさせていただいたんだけれども、そんなに大きな差はないではないか。例えば、7年というのと10年が違うとか、事務所ローテーションの規定はないけれども、それなりにピュアレビューもやろうとしているし、ピュアレビューそのものは最近やろうとしたわけですけれども、基本的に、私何も公認会計士協会の肩を持つわけじゃないけど、それなりに非常にやっておられる。それから、公認会計士試験は世界に冠たる極めて厳しい試験であるということにおいて、私はこの審査会はいろいろ前向きに努力されることは非常に結構だと思うんですが、そんなに私はビッグ・ファイブに対して日本の企業会計そのものが、あるいは監査のあり方というのが卑下する必要はないんではないかと思っているわけです。
 ただ、基本的に違うのは、やっぱりアメリカの場合はビッグ・ファイブ中心で、私企業をベースとして、自主独立でやっておられるというのと、日本の場合は基本的には、政府の指導もあり、一定の基準ラインをベースとしつつ、そして公認会計士協会が中心になってやっていると、そういう大きな違いはありますけれども。
 だから、私は一つは聞きたいのは、それでは、この中で、例えば処分とか責任がアメリカは一体どういう状態になっているんだ。アメリカはものすごく多いんじゃないかという感じをちょっと持つので、実態はどうなのかよく知りませんよ。そういう形であれば、処分とか責任はほとんどないのか。日本は確かにあることはあるけれども、大きなのが極めて目立つということはありますね。今回の金融の問題なんかまさしくそうだし、あるいはゼネコンなんかもそうですね。そういうことはあるかもしれませんけれども、率から言えば非常に−−いや、これは想像ですよ。小さいのではないか。そうすると、その小さいものをものすごく厳しくしていくというやり方でどんどんやっていく方がいいのか。
 あるいはアメリカのようにもっと自由にさせつつ、結果主義でやっていくのがいいのかというところも、これは委員長に叱られるんですけれども、今頃こんなこと言うのかということになるんですけど、スタンスのあり方として、前向きでやらなきゃいけないんだけれども、必ずしもアメリカのやり方がいいのではないんじゃないかと私は思っているわけです。
 しかし、やはり今のグローバリゼーションで、我々国際的に開かれた企業経営をやろうと思えば、基本的には世界に通用するものにしなきゃいけないですから、やはり日本の基準はそういう方向に向けないと納得が得られないということはよく分かるんですけれども、日本のやり方というのはそんなに根本的に変える必要があるかどうかと、若干そう私は思ったんですけど、このあたりは先生方の御意見もちょっとお伺いしなきゃいけないんですけどね。
 もちろん今の日本の公認会計士協会のあり方について決して満足というわけではないし、奥山先生はじめ皆さんがいろいろ疑問点を持っておられるところもあるんだけれども、つまり、そういうベースのところがちょっと、今日、中村さんいらっしゃらないので、私が中村さんの言いたいこともあえてメモをもらっているので、多少中村さんと私と同じような、代わって申し上げるところもあるんですけど、若干そういうところが我々としてこの問題を今後、5月下旬まで考える立場において、考えて念頭に置いてやっておかないといかんかなという感じがするので、細かくアメリカのやり方やったら、それで我々はいいのか。
 それはそれとして、我々はやっぱり日本なりのやり方をきちっとやるのか、自主独立をどこまで貫いていくのかとか、そういう基本の路線のところは、今日拝見したところにおいては、余り変わらないのではないかというふうに私は思ったんですけど、そこは全然違うのかどうか、皆さんの御認識はどういうのかよく分からないんですけどね。それで一方でレジェンドが付けられているというところが非常に分からない。

○富山委員
 非常にありがとうございます。
 まず、公認会計士協会としては、3年前の10の提言を受けて、会計士協会内でいろいろな制度を導入してきています。一つは、CPE制度を、現在は任意の制度ですが、導入しました。あと、ピアレビューの制度も導入してきたということで、現実に改革を進めている最中なんですね。
 現在は、何をやっているかといいますと、去年のレジェンド問題について、どう対処しようかということで検討を進めております。その一つとして、会計基準が欧米と比較して違う部分があることも事実なんですね。我が国でも相当国内の基準を変更しましたので、相当キャッチアップできたと思っていますが、やはりある部分で追いついていない。例えば、たな卸資産の評価基準として原価法を認めているとか、あるいは固定資産について減損会計がないとかですが、これらの要因が利益に相当大きい影響を与えていると思うんですね。この点では国内基準を変えていくしかないと思われます。
 それから、監査の実施体制そのものが量的な面で不足しているのではないかというように見られているようです。これにつきましても、会計士協会の中の特別なプロジェクトチームで、調査を進めております。アメリカとドイツの2カ国を代表例として、幾つかの業種を選びまして、実際にどのような時間をかけて監査をしているかという調査を進めております。
 やはり時間的なボリュームの問題があるようなので、それを是正していこうと考えております。具体的な内容として何が足らないかといいますと、幾つかあります。制度的には差がないのですが、例えば内部統制についてのチェックが時間的にどうも不足しているようであるとか、幾つかの相違点が浮かび上がってきています。
 それから、先ほど内田さんがアメリカのPWCの監査のやり方の説明をされていましたが、現実に、私が所属する朝日監査法人でも、全く同じことをやっております。うちもアンダーセンのグループに入っているため、やるべきことは同じなんですね。基本的にやるべきことは変わらないんだけれど、何かが不足しているのだということを会計士協会としてよく突き詰めて、監査の実施体制のレベルアップを図る。要するに、もっと監査を強化していくという方向に向けていきます。それが実現できれば、レジェンドが取れるというように考えておりまして、どう改善すべきかを詰める作業を進めている段階です。
 それ以外にも直すべきところはあります。CPE制度を例えば強制化するとか、そういう考え方も当然出てくると思いますが、会計士協会としては急激にキャッチアップするための変革を進めている最中だということで御理解いただけたらと思っております。

○伊藤委員
 先生、一言だけ。
 つまり、日本のことを我々はもちろんアメリカに近づけなきゃいけないことも事実です。しかし、日本の特性もあって、日本のことが十分理解されてないのではないか。つまり、ビッグ・ファイブがビッグ・ファイブだけのやり方を強制してきているのではないか。では、ビッグ・ファイブと我々のやり方が基本的にどこが違うのか、どこが問題なのかというところも一体何なのかというところを明確にしていない。
 要するに、今までのやり方で我々は本当に根本的にどこが違っているということだけを明確に、そこを直せばいいじゃないか。あとはむしろ日本のやり方をもっときちっと向こうに理解させてやることの方が、より効果があるんじゃないかという感じがしないでもないんです。
 例えば、監査期間が短いということであれば、これは長くすればいい。経費は確かに企業はかかります。かかりますけれども、それは絶対的に必要なんであれば、これはやらせる。そのかわりに、それも自主で、基本的に最初から格付とか何かみんなあるわけですから、会社の格付と監査をどうするんだ。つまりゴーイング・コンサーン基準というのは、1年以内のキャッシュ・フローをどう見るかということであれば、格付基準だって同じようなもので、これを要するにファイナンスするときの格付というものだって、基本的にはキャッシュ・フローを考えて、それの負担能力の問題ですから。
 あるいはそうじゃなくて、企業会計原則がおかしくて、その会社で不正が行われているかどうかということに力点があって、それが日本の監査基準が弱いのかどうかというならば、そこのところを本当にチェックしなきゃいけない。しかし、今拝見したところにおいては、日本の会計士能力は、日本の会計基準に対する、例えば粉飾が見抜けないはずはないではないかという感じが私はしているわけです。つまり、そういうところは日本の会計基準はもういいんだと。そうすると、どこが抜けているのかというところの方が私は非常に大きな問題ではないかという感じがする。論点が少しぼやけているかもしれませんが、そういう点を最後に申し上げたい。

○内田参考人
 あと一言申し上げたいのは、アメリカのざっと御説明したんですけれども、私自身アメリカにいたとき、 150名私の下に会計士を使っていまして、その中でアメリカ人が70名ぐらい。80名、日本人の米国公認会計士。あと、日本の会計士資格持っているのも日本から研修生として呼んで使いましたけれども、えてして日本の会計士は優秀です。別に日本人だからそういうひいき目で見ているわけじゃなくて、基礎学力、そういうものに対して我々当たり外れがないと言っていたんですけれども、アメリカ人は優秀な人間は非常に優秀ですけれども、日本の会計士をアメリカで監査業務に従事させてみて、アメリカ人と劣るところはほぼないだろう。
 ただ、言葉の問題とかは多少ございますけれども、あともう一つは、ドキュメンテーションであるとか表現力の部分で、今、伊藤さんがおっしゃったような形での、きちっとやっていることをきちっと説明する能力という意味で、やはり監査だけじゃなくて、日本としてやっていることを正しく伝えるという意味では、多少損しているんじゃないかなというのはありますが、能力的には逆に日本の会計士の方が優秀だと思いました。
 ただ、もう一つあるのは、現場できちっとやっていく人間が、例えばずっと同じことを何年も同じところでやっていくのかどうか。本来その人がやるべき仕事、やりたいこととやるべきことはまた違うと思うんですけれども、そういう形の組織的な体制があるかどうかというところでは、やはりアメリカのビッグ・ファイブが全ていいとは思いませんけれども、そういう形でうまく能力を開拓していく体制というのは、アメリカの方が上手だなという感じを受けております。

○三原小委員長
 では、奥山委員、どうぞ。

○奥山委員
 今、伊藤委員のお話はまたいずれお話ししたいことがあると思うんですけれども、折角内田さんがいらっしゃるので、一つ私も東京にいて分からない点で、ぜひ教えていただきたいんですけれども、訴訟に対して監査法人、会計事務所が非常に緊張関係を持っているというのはよく分かったんですけれども、SEC、規制当局に対してその緊張関係というのは具体的にどのように対応してきたのか、そこを教えていただきたいんです。

○内田参考人
 SECに対しても非常に緊張関係を持っていまして、SEC自身が非常に強い力を持っていますので、彼らが首を縦に振らないと何もできない。我々もSECが一番怖いわけですね。
 具体的には、私どもSECの対策本部というのがコネチカットのスタンフォードにあるんですけれども、そこの事務所自身はSECのためだけに、いろいろな監査部門とか税務部門とかございますけど、税務部門は税務部門で条文ごとに担当官がいまして、議会を通る日には、その日に解説書が出るような体制をとっていましたし、SECの方でも会計原則の違いとか、審議会や何かのことも含めて、常にモニターして、誰がどういう形で、担当官が今どういう話をしているか。出したときに、彼らと一緒に我々としてのアカウンティング・リタルチャーに対する解釈を発行しております。逆にSECが間違っていると思えば、それに対してそれを正しくいくような正当な議論もします。ただし、SECが納得しないとできないものに関しては、スタンフォード事務所の人間と協調してやっていきます。
 ですから、いわゆる証取監査で提出する審査書類については、事前にSECのうちの社内の担当と話をして出すという形の体制をとっていまして、緊張関係は、ここを通せなかったら会計事務所の意味がないということで、訴訟はどこから降りかかってくるか分からないですけれども、SECに対しては、きちっと我々の態度を表明すると同時に、どういう動きがあるかというのを全部常にモニターして、我々自身一つ一つのリタルチャーについての動きを追えない部分がございますので、リサーチセンターみたいな形で活用していました。

○伊藤委員
 私、SECの関係でちょっとお伺いしたいんですけど、つまり、日本では御当局がおられて、日本でも大蔵省で法制を尽くしているわけですね。それから、関さんがおられて、東証基準というのがある。つまり、ファイナンスするにおいて上場しなければいけないから、基本的には証券取引法あるいは上場基準を満たさなきゃいけない。そういう形で絶えず新しい法令等が出てきますから、それを公認会計士協会、あるいは実務指針という形で次々展開していくわけです。その点においては日本も恐らくアメリカも同じなんでしょうね。
 ですから、その緊張関係においては常に一緒にやっておられるんでしょうね、アメリカの場合も。そこをちょっと確認をしたかったんですがね。

○内田参考人
 基本的には一緒だと思います。ただ、レジェンドクローズというのは、私の印象としては、監査の制度云々よりも、会計原則での部分の違いの方が大きいと思いますね。いわゆる税務主体で、税務の方も確定決算主義で、アメリカの場合は税務基準と会計基準は全然違いますので、確定決算主義をとっていませんので、USギャップの数字と課税所得は全然違いますので、そういう意味では、会計がある意味で理論どおりにいける部分が非常に多かった。
 日本はどちらかというと税務の確定決算主義に引きずられる形で歪められている部分が多い。日本で税務基準をとっている分、ある意味で適正という形をとらざるを得なかった背景で、やはり日本の会計基準に対する信頼度は低いことの方が、監査人に対する信頼度からくる問題よりも大きいような気が私はいたします。今の実態を完全に把握しないで言うのは、ちょっとおこがましいのかもしれないですけれども、私の感覚からそういう印象を持っておりました。

○三原小委員長
 どうも、関委員、お待たせいたしました。

○関委員
 これまで皆様方の御議論の中でいずれも出てきた論点だと思うんですが、自主規制と行政との関わり合いということについては、これは私どもの証券業務の規制におきましても、大蔵省とか金融監督庁とか、監視委員会とか、そういう行政の規制と、それから、私どもとか証券取引所の自主規制との関係ということで、共通の問題があるわけですね。
 それで、考え方は、やはり証券規制という目的、証券の方で申しますと、証券規制の目的ということを達成するためには、全て行政が直接やるよりも、日々市場に携わっている業者自らの責任において、ある部分を担当させた方が規制の目的がよりよく達成されると、こういう考え方なんですね。それで、これはいろんな議論ありまして、確かに良い面もあるだろう。ただ、自主規制にはそれなりの限界とか弊害が発生することが必ず付随しているという考え方なんですね。だから、自主規制をやらせるときには、上から行政が見ていて、自主規制そのものがうまくいっているかどうかというのは終始チェックをしなければならないのが基本的な考え方で、今の証券取引法の構成、これはもともとアメリカから引っ張ってきたものですけれども、基本的にはそうなっていると思うんですね。
 ですから、公認会計士の監査というお仕事についても、多分その自主規制の立場にある公認会計士協会、アメリカでも、それから、その上にある公認会計士制度を運用する、あるいは公認会計士協会を監督する大蔵省との関係というのは、そういう面があるんだと思うんですね。
 ですから、どこまでを自主規制かというのは、ある面ではポリシーの問題、あるいは時代の流れによって重点の置き方は変わってくると思いますけれども、少なくともこの範囲で任せたというのは、悪いところを是正するというのではなくて、それもありますけれども、もう一つは、正常に自主規制が動いているんならば、それを支援してやる、あるいは正常に自主規制が動くように上から枠組みを与えて、それをバックアップするという面も、特に監査の分野というんですか、今のアメリカではSECとアメリカの公認会計士協会との関係にはあるんじゃないかなって、私はそのように思って見ていたんです。
 それで、今日の関研究員の話の最初に出てきましたAICPAのSECプラクティス・セクションのメンバー要件として、SECクライアントの云々となっていますね。これはだから、こういうことをしないと、SECプラクティス・セクションのメンバーにはなれないということは、即、SECに出す書類の、先ほど内田さんのお話もありましたけれども、監査証明の名前を書けないという構造になっているから、多分そういうことでバックアップをしていると、このようになっているんじゃないかなという気がするんですね。ですから、ピアレビューについても、多分そういう関係があって、そこをきちんとやっておかないと、今の話のようにSECにも通らない。
 だから、日本の場合は、そこのところを行政は、自主規制はそもそもうまくいかないようになったら是正するというのはもちろんあります。自主規制に任せた部分がうまくワークするようにバックアップする。また、やりやすいような枠組みを上から用意しておく。証券業務でも公認会計士の営業と同じ面があるわけですから、そちらに流されるという危険は常にあるわけですから、そこはそういう枠組みを作らないと動かないと、こういうことだと思います。
 第2点は、確かにこうやって比較する。それから、最近は公認会計士協会あるいはこの審査会で色々な議論をしてまいりましたけれども、外国と制度の比較をして、やっぱり遅れているところは直していこうじゃないかと、向こうをモデルにしてですね、だんだん直してきていますから、形の上で非常に同じような制度がどんどん出てきているということですが、ここからは少し意見にわたる分もありますが、本当に形はできたけど、よく形を作って、実がきちっと運営されているのか。それは私どもの自主規制でも常に問題になるんですね。アメリカと同じようなルールはできているが、本当にうまく実現して、うまく適用になっているだろうかという面ありますから、形が大体似ているけれども、実も似ているところにいっているかどうか、そこをよく見極める必要があって、そこのところがこれからの色々な努力ですし、その努力をやるために、今申し上げましたように自主規制の分野、行政の分野、どういう組合せをしていったらいんだろうか、そういう問題が重要なんじゃないかなと私は思うわけですが、あとほかもありますけど、時間の関係もありますので、大きなところだけ申し上げまして、また細かいところは後日。

○三原小委員長
 回答といいますか、これはよろしいですね。

○関委員
 回答については、今私が最初に申しました資料2−1の米国のところの最初の、ここに書かれている意味内容はそういうふうに理解していいんだろうかとだけ確認していただければ結構です。

○三原小委員長
 いかがですか。

○富山委員
 今、自主規制に関して非常に良い御意見をお伺いしたんですが、アメリカでピアレビューの制度を導入するときに、SECが自らピアレビューをやろうとしたんですね。それをさせないため、アメリカはああいう国ですから、自主規制をしたいということで、ピアレビューは業界内でやりますが、それを監視するオーバーサイト・コミッティを別に作りまして、ここには会計士が入っていない訳ですが、そのメンバーがチェックするという仕組みを考え出した訳です。
 イギリスの先ほどの資料の2−3ですが、これも全く同じ仕組みだと思うんですが、要するにモニタリングする機構を別に設けて、これには会計士が関与できない仕組みを作り、資金は提供して、自らをチェックさせるという形で自主規制を客観性のあるものに変えているのだと思います。その点では、日本公認会計士協会も、こういういろんな仕組みを作っている中で、やはりこういう仕組みを入れないと、外部から十分信頼してもらえないというふうに考えております。
 品質管理レビューに関しても、外部の学識経験者の方々に審査会に入ってもらって、そこでチェックを受ける形をとっております。今後ももっと徹底していく必要があるというふうに考えております。

○関委員
 今、富山さんおっしゃったのは、ピアレビューの運営についてはSECは全くノータッチで、関係ないということなんですか。しかし、そういう制度を置いておくということについて何も関心ないんですか。

○富山委員
 いえ、もともとSECは自分のところでチェックをしたかったんですが、AICPAとしてはそれでは困るということで、AICPAが、ピアレビューの制度を作って、その制度の中に外部の人にモニタリングさせる仕組みを作ったということです。

○新原監理官
 今のに関連して質問をさせていただきたいのですが、実はアメリカのSECは企業財務局 340人、チーフアカウンタント・オフィス20人ぐらいいるんですけれども、私どもは関東財務局30人と開示担当参事官室3〜4人でやっているわけなんですが、だから、事実上、私どもは多分SECに比べると何もやってないということなんだと正直言うと思うのですが、それで、今のSECとの関係で、内田さんが、ピアレビューで問題が、不適正が出るとSEC監査はできなくなると言われたので、それはどういう手順でそうなっているのかを教えていただきたい。
 それから、もう一つ、一番最初にSECプラクティス・セクションのメンバー要件と言われたんですが、このメンバーであることがどういう意味があるのか。この二つを正確に教えていただけると大変ありがたいんですが。

○関主任研究員
 では、私の方から御説明させていただきます。
 御質問二つありまして、最初のピアレビューで問題あった場合、それがどうなるか。多分私は、ピアレビューで問題になった場合は、SEC Practice Sectionでまず改善の努力がなされるのではないかと思われます。具体的な手続きはちょっと分かりませんが、そんな大きな監査報告書が出せない程に減点になるような問題はいきなりは出てこないと思われますので、Recommendationを出して、並行して改善をさせるということでSECは受けているのではないかと思われます。
 それから、2番目のメンバー要件でございますけれども、今のPractice Review 、それから、Concurring Review なども非常に大きな条件になっているんですね。それからCPEも、いろんな条件がありまして、このメンバーになるためには、その要件を満たさなければいけない。監査人のローテーションもその一つであります。ですから、通常の会計事務所以上にSECクライアントを担当する会計事務所には、AICPAが自らが自分のメンバーに対して、プラスアルファの非常に過大な期待を課している、ということだと思います。
 だから、その条件を満たさない者はメンバーになれない。だったら、SECのクライアントは放さざるを得ないということに、極論しますと、なるのではないかと思われます。

○内田参考人
 ちょっと補足させていただきますと、その部分で不適正になった場合に、現実にはできない。ですから、それをやると業務停止というか、プラクティスできなくなってしまいますので、現実問題、不適正にならないような形でいろんな方策を打っていく。リコメンデーションをもらって、今まで不適正という形でピアレビューでビッグ・ファイブ、ビッグ・シックスで出たことはありません。ただ、期限付きの限定とか、リコメンデーションが付いているクローズ、それを来年までに直すというような形でプラクティスをしているのが実情だと思います。

○新原監理官
 それが出た場合に、このプラクティス・セクションというのに取り上げられるんですか。具体的にどんな手順で、どういう問題が起こるんでしょうか。

○富山委員
 アメリカのピアレビュー制度はカナダとちょっと仕組みが違いまして、基本的にはピアレビューの結果を公表するという形をとるんですね。したがって、もし不適正の意見が付けば、それが外部に公表されますから、事実上、監査を継続できないということがあると思います。ただし、一定期間内に是正措置をとるように勧告されますので、その期間内にそれを是正できれば、最終的には不適正にはならないで済むんだろうと思います。

○新原監理官
 何回も詰めて申し訳ないんですけど、それはSECがそのような限定意見の付いた監査法人の監査した報告書は受け付けないということではないんですね。

○富山委員
 それはないと思います。

○内田参考人
 基本的には受け付けません。そういうものについては原則としてSECは受け付けません。
 ですから、このクォリティを保って、こういう形の社内でのクォリティを保てるようなところの監査報告書しか受け付けないというのが、どこにも書いてないですけれども、彼らが持っている立場です。

○三原小委員長
 いろいろとまだ御質問、御意見あるかもしれませんが、時間がもう超過いたしておりますので、とりあえずこの辺で終了ということにさせていただきたいと思います。
 私の方から一つだけ関さんにお尋ねなんですが、先ほど時間の関係で、まだ調査できなかったという部分がありますが、この辺は、まだこれからこの小委員会は続くのですが、調査して補足してもらえる余地はあるんでしょうか。特に今の伊藤委員からの御質問の中で処分の実態ですね、どの程度あるかというような話、その辺は私もお伺いしようと思っていたのですが。その点も含めまして、また次回以降で補足できる余地があれば、例えばドイツとかフランスのところが空欄になっているところがございますけれども、この辺はもし埋められれば、その辺を含めまして、もう少し完成させていただければありがたいと思っております。
 お二方には、大変参考になる御報告ありがとうございました。
 予定の時間が参りましたので、本日の会合はこの辺で終了させていただきたいと思います。
 次回は、先ほどお諮りいたしましたとおり、当小委員会の検討事項を大きく三つに分けたものの一つでございます「適正・公正な監査の確保に向けて」ということにつきまして、事務局から簡単に概要説明を行っていただいた後に、各界の方々からの御意見を伺い、意見交換を行いたいと考えております。
 なお、次回会合につきましては、2月下旬に開催させていただきたいと思っておりますが、日程等につきましては、事務局の方から御連絡をさせていただきます。
 それでは、以上をもちまして、本日の小委員会を終了いたします。
 どうもありがとうございました。

午後4時15分閉会