1.日時 :平成8年5月14日(火) 10時00分〜12時00分 2.場所 :合同庁舎4号館 第2特別会議室 3.議題 :取引所における先物・オプション取引のリスク管理の改善 4.議事内容 冒頭、事務局より、ベアリングズ事件に対する我が国の取引所等の対応及び海外取引 所のリスク管理に関する諸制度の紹介と我が国における証拠金制度の概要等が説明され た。 次に、野口委員(大阪証券取引所専務理事)より取引所としての立場から、システミ ック・リスクの回避及び顧客資産の保護についての意見陳述が行われた。 さらに、川上委員(大和証券専務取締役)より取引の仲介業者としての立場から意見 陳述がなされた後、委員による質疑応答が行われた。 <主な意見> ○値洗い資金等の差入れ期限が、現行の4日目であるものを、短縮していくことが必 要である。 ○取引証拠金について、自己−委託及び顧客間で分別管理し、顧客を会員業者の信用 リスクから遮断することは必要である。 ○委託証拠金について、現金で積み立てている部分は無利息であり、顧客側からする と非効率であり改善を望みたい。また、現在の追証制度から値洗制度への移行、委 託証拠金の計算方法をグロス方式からネット方式へ移行することについて検討して もらいたい。 ○海外の取引所では清算機関制度がとられているが、我が国ではその制度はとられて いないために、取引の実態が法的に明確でない。取引参加者の関係について改善が 必要ではないか。 ○顧客の資産保全を考えると、現行のリスク管理の改善は必要である。ただし、その ために会員業者にコストがかかるという問題を念頭においた上で、制度の変更は現 実的なタイムフレームをもって行われるべき。 ○証拠金等の顧客資産の保全が法律的にどのように確保されるのかという点について は検討が必要ではないか。 (以上) ┌────────担当者及び連絡先─────────┐ │大蔵省証券局総務課調査室 貝塚、星野 │ │TEL 3581-4111 │ └─────────────────────────┘