【金融改革プログラム】

Q1

金融改革プログラムとはどういうものなのですか?

A1
  • 「金融改革プログラム」(以下、「プログラム」)とは、平成17・18年度の2年間の金融行政の指針として、平成16年12月に策定されたものです。また、平成17年3月には、プログラムに盛り込まれた諸施策の具体的な実施スケジュールとして「工程表」が策定されています。

  • 「プログラム」が策定された背景には、わが国金融システムを巡る局面が、不良債権問題への緊急対応から将来の望ましい金融システムを目指す未来志向へと転換しつつあることや、少子高齢化、グローバル化が更に進展するとともに、インターネット取引の比重が高まる等経済社会全体の情勢が大きく変化していることが挙げられます。

  • このような背景を踏まえ、「プログラム」では、今後の金融行政の目標として、多様で良質な金融商品・サービスを利用者が身近に利用できる金融システム、即ち「金融サービス立国」を、「官」の主導ではなく「民」の活力で実現することが掲げられています。

  • この目標を達成するため、「プログラム」では、以下の5つの視点に立って、今後進めるべき改革の内容を整理しました。

    • @民間活力を引き出し、利用者利便を向上させるための制度設計と利用者保護ルールの整備・徹底(利用者ニーズの重視と利用者保護ルールの徹底)

    • AITの戦略的活用等による金融機関の競争力の強化及び金融市場インフラの整備

    • B国際的に開かれた金融システムの構築と金融行政の国際化

    • C地域経済への貢献

    • D信頼される金融行政の確立

  • 現在、金融庁では、金融商品・サービスの利用者の満足度が高く、国際的に高い評価が得られ、地域経済にも貢献できるような金融システムの実現を目指し、「プログラム」に盛り込まれた諸施策を着実に実施しています。

  • 詳しくは以下にアクセスしてみて下さい。

    金融改革プログラム

【金融商品販売法】

Q2

「金融商品の販売等に関する法律」(金融商品販売法)によって投資家にとっては、どのようなメリットがあるのですか?

A2
  • 金融商品販売業者(金融機関・証券会社など)が金融商品を販売する際には、その金融商品は元本割れするおそれがあるものがどうかなど、金融商品がもっているリスク等の重要事項について、金融商品を購入する投資者などの顧客にきちんと説明する義務が生じます。

  • 業者がこの説明義務を怠り、そのために顧客が損害を被った場合には、その業者は損害賠償責任を負わなければなりません。

    ただ、金融商品販売法ができる前は、民法第709条の不法行為による損害賠償責任の有無が争われていたため、業者が適切な説明をしたかどうかや、損害の因果関係について原告である顧客の側に立証責任があり、これが重い負担となっていました。金融商品販売法が施行されたことにより、業者側の説明義務の存在が明記されたので、説明義務の存在についての争いがなくなり、原告の立証負担の軽減が図られることになりました。

  • 更に、金融商品販売法では業者が金融商品を販売するための勧誘をする際には、あらかじめ勧誘方針を策定し、公表しなければならないこととしており、これによって勧誘の適正さを確保するための業者の自主的な努力が促進されることが期待されます。

Q3

金融商品販売業者から説明される重要事項とはどのようなものでしょうか?

A3
  • 元本欠損(元本割れ)が生ずるおそれがあるときは、その旨及びそれがどのような要因で起こるおそれがあるか(元本欠損が生ずる要因)についての説明がなされます。

    〔元本欠損が生ずる要因〕

    • 金利、通貨の価格や、有価証券市場における相場の変動その他の指標に係る変動
    • 金融商品販売業者などの業務または財産の状況の変化
    • その他、新しいタイプの元本欠損要因が出てきた場合には適宜政令で追加されます。

    〔説明される重要事項の主な例(金融商品別)〕

    • 株式:
      • 株価の下落や発行者の信用状況の悪化等により、損失を被ることがあります。
    • 債券:
      • 金利の上昇等による債券価格の下落や発行者の信用状況の悪化等により、損失を被ることがあります。
    • 投資信託:
      • 組入資産(株式・債券・不動産等)の値下がり等による基準価額の下落により、損失を被ることがあります。
  • ワラントやデリバティブなどについては、権利を行使できる期間の制限や、解約期間の制限についての説明がなされます。

  • なお、今国会に提出している証券取引法等改正法整備法案の中で、金融商品販売法について、金融商品販売業者の説明義務等に関し、以下のような拡充を行うべく、改正を行うこととしています。

    • @当初元本を上回る損失が生じるおそれがあるときは、その旨及びそれがどのような要因で起こるおそれがあるかについての説明を行うこと。

    • A金融商品の販売に係る取引の仕組みのうちの重要な部分についての説明を行うこと。

    • B@及びAの説明は、顧客の知識、経験、財産の状況及び金融商品の販売に係る契約を締結する目的に照らして、顧客に理解されるために必要な方法及び程度によるものでなければならないこと。

    • C断定的な判断を提供してはならないこと。

【金融商品取引法】

Q4

金融商品や投資サービスに関する横断的な法律ができるとお聞きしましたが、どういうものなのですか?

A4
  • 証券取引法を改組して金融商品取引法とする今回の法改正により、幅広い金融商品・サービスについて横断的な制度が整備されます。この改正の目的は、従来型の縦割り、個別法に基づく規制の下では、規制のすき間が生じ、投資者保護が十分でない事態も生じていたことから、幅広い金融商品・サービスについて、横断的な制度を整備し、利用者保護ルールの徹底を図ることです。

  • まず、利用者保護ルールを徹底するため、規制の対象となる「有価証券」に包括的な定義による「集団投資スキーム(ファンド)」を追加するとともに、有価証券や金利・通貨等を中心に幅広い原資産・指標を対象とするデリバティブ取引を業規制の対象とするなど、規制を横断化しています。

    これにより、ファンドについて組合その他いかなる法形式によるか、どのような事業・投資を行うかを問わず、@複数の者から金銭などの拠出を集め、A拠出された財産を用いて事業・投資を行い、Bその事業から生じる収益等を拠出者に分配するもの、に該当するものであれば金融商品取引法の対象となります。このほか、現行法上規制の対象とされていない金利・通貨スワップ、クレジットデリバティブ、天候デリバティブなどのデリバティブ取引が金融商品取引法の対象となります。

    また、これまでデリバティブ預金や変額保険・年金については、銀行法、保険業法等でそれぞれ程度・種類の異なる規制が課せられていました。今回の法改正により、同じ経済的性質を有する金融商品には同じルールを適用するとの基本的考え方の下、デリバティブ預金や変額保険・年金のように、株式や社債、デリバティブ取引などと同様の投資性の強い性格を持つものについては、金融商品取引法の販売・勧誘ルールを、それぞれの法律において準用する形で規制の同等性を確保しています。

【本人確認】

Q5

銀行に口座を開設しようとしたら、免許証など、本人の確認ができる書類の提示が求められました。金融機関における本人確認とはどのようなものですか?

A5

金融機関における本人確認についてのコーナーをご覧下さい。

【マネー・ローンダリング】

Q6

マネー・ローンダリングっていう言葉を最近よく聞くのですが、どういう意味ですか?何か対策を行っているのですか?

A6

マネー・ローンダリング対策のコーナーをご覧下さい。

【企業会計基準】

Q7

有価証券の時価会計とは何ですか?

A7
  • 一般に「有価証券の時価会計」と言われますが、これには「有価証券の時価評価」と「有価証券の強制評価減(減損)」と言われるものがあります。これらは混同されやすいのですが、別々の会計処理です。

  • 「有価証券の時価評価」は、平成11年に企業会計審議会が公表した「金融商品に係る会計基準」に基づき、「売買目的有価証券」(平成12年度から)及び持合株式などの「その他有価証券」(平成13年度から)を時価評価することを言います。一方、「有価証券の強制評価減(減損)」は、昭和37年から商法(現在は会社計算規則)に規定されており、時価が著しく下落したときは回復すると認められる場合を除き時価を付すこととされています。この強制評価減は「金融商品に係る会計基準」においても踏襲されています。

  • 例えば、持合株式は、貸借対照表の資産の部に時価で計上しますが、評価差額(含み損益)は損益計算書に計上せず、貸借対照表の資本の部に増減を表示します。時価評価では、時価が上昇した場合も下落した場合も差額を資本の部に計上し損益には反映しません。ただし、時価が著しく下落したときには、強制評価減の規定の適用を受けて、損益計算書に評価損が計上されることになります。

  • なお、会社計算規則では、株式の評価は、原価法、低価法(原価と時価のいずれか低い価格を付す)及び時価評価のいずれを採用することも可能となっておりますが、上場会社など証券取引法の適用を受ける会社や会社法上の大会社(資本金5億円以上又は負債200億円以上)は、公認会計士の監査を受けることが義務づけられており、会計基準に従った処理を行っていない場合には、会計監査において財務諸表が適正とされないことになります。一方、上場会社や大会社以外の会社については、時価評価が強制されているわけではありません。

    (参考)「金融商品に係る会計基準」における有価証券の評価方法

    有価証券は、次のように保有目的ごとに区分し、その区分ごとに決められた評価方法を採用することとされています。「有価証券の時価評価」とは、@やCの有価証券を時価評価することを言います。

    • @売買目的有価証券

      「売買目的有価証券」とは、金融機関等のトレーディング業務のように、時価の変動により利益を得ることを目的として保有するものを言い、貸借対照表に時価で計上するとともに、簿価と時価との差額(差損益)を損益計算書に計上します。したがって、時価の上昇も下落もすべて損益計算書に計上されることになります。

    • A満期保有目的の債券(満期まで保有する公社債)

      債券を満期まで保有すれば額面金額で償還されますので、保有期間中の時価の変動を考慮する必要がありません。したがって、「満期保有目的の債券」は取得原価で貸借対照表に計上します。なお、割引発行の場合には、額面と発行価格との差額を償還期間までの間に金利として配分します(償却原価法)。

    • B子会社及び関連会社株式

      「子会社株式」や「関連会社株式」は、売却を目的とせず、子会社等を通じた事業投資と考えられますから、取得価額で貸借対照表に計上します。ただし、連結財務諸表には子会社や関連会社の純資産や業績が織り込まれることになります。

    • Cその他有価証券

      いわゆる持合株式や事業遂行上長期に保有している有価証券など、保有目的や売却可能性に多様な性格を有しているものは、上記@からBの保有目的に当てはまらないので、一括して「その他有価証券」として区分します。「その他有価証券」は、期末に時価評価し、貸借対照表に時価で計上します。ただし、「売買目的有価証券」とは異なり、簿価と時価との差額(差損益)は損益計算書に計上せず、貸借対照表の資本の部に「その他有価証券評価差額金」という科目を設けて計上します。なお、計上する含み損益の額は、税効果会計を適用した額(有価証券を売却したと仮定した場合の税金分を加減した額)とされています。

      (注)強制評価減(減損)は、上記A〜Cのいずれについても適用されます。

Q8

固定資産の減損会計(固定資産の減損処理)とは、どのようなものですか?

A8

企業が持つ事業用の土地や建物などの固定資産の収益性の低下により、投資額の回収が見込めなくなった場合に、一定の条件の下で回収可能性を反映させるように、資産又は資産グループの帳簿価額を回収可能価額まで減額する会計処理のことです。

すなわち、固定資産の減損処理とは、事業用資産の過大な帳簿価格を減額し、将来に損失を繰り延べないために行われる会計処理と考えることができます。

Q9

減損会計は、どのような手順によって行われるのですか。

A9
  • 企業が持つ事業用の土地や建物などの固定資産に関して、概ね独立したキャッシュ・フローを生み出す最小の単位にグルーピングします。

  • 次に、資産グループに関して、以下のような事象(減損の兆候)が発生しているかどうかを把握します。

    • 営業活動から生じる損益、キャッシュ・フローが継続してマイナス
    • 事業の廃止・再編成
    • 経営環境の著しい悪化
    • 市場価格の著しい下落
  • 上記に示したような減損の兆候がある場合、固定資産から将来生ずるキャッシュ・フローの総額(割引前)と帳簿価額を比較し、減損の損失を認識するかどうか判定します。

  • 判定の結果、減損の損失を認識する場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額します。なお、回収可能価額とは、

    • 使用価値(資産又は資産グループの継続的使用と使用後の処分によって生じると見積もられる将来キャッシュ・フローの現在価値)と
    • 正味売却価額(資産グループの時価から処分費用見込額を控除して算定される金額)

    のいずれか高い方の金額です。

  • この減少額(減損損失)を当期の損失として損益計算書に計上します。

【公認会計士】

Q10

企業の粉飾決算が相次いで起きておりますが、金融庁は公認会計士に対してどのような指導を行っているのですか?

A10
  • 公認会計士は、監査及び会計の専門家として、独立した立場において財務書類の信頼性を確保することにより、投資者等の保護を図るという公共性の高い使命を負っています。

    財務書類の監査証明業務は、公認会計士又は監査法人(組織的監査を目的として、5人以上の公認会計士が設立する法人です。)のみが行うことができる業務です。

  • 金融庁では、公認会計士が故意又は過失により、虚偽等のある財務書類を虚偽等がない

    ものとして証明した場合や、公認会計士の信用を傷つける行為を行った場合など公認会計士法の規定に違反した場合には、懲戒処分(戒告、2年以内の業務停止、登録抹消)を行っています。

  • また、公認会計士監査の充実強化を図るため、平成15年に公認会計士法を改正し、公認会計士のローテーションルールの導入など公認会計士の被監査会社からの独立性を強化したほか、公認会計士・監査審査会を設立し、日本公認会計士協会が行う監査法人等の監査の品質管理に関する調査を審査し、必要に応じて監査法人等に対し検査を行う仕組みを導入しました。

  • さらに、平成17年10月25日には、公認会計士をめぐる最近の非違事例等を踏まえ、公認会計士・監査審査会、日本公認会計士協会とも連携し、四大監査法人に対する早急な検査等の実施や公認会計士のローテーションルールの強化等を内容とする「適正なディスクロージャーと厳正な会計監査の確保に向けた対応策」をとりまとめ、公表しました。

  • 詳しくは、以下にアクセスしてみてください。

    適正なディスクロージャーと厳正な会計監査の確保に向けた対応策

  • 今後も、この対応策を着実に推進するなど、会計監査の信頼性確保等に向けて、引き続きしっかりと取り組んでいくこととしております。

【審議会等】

Q11

金融庁には、どのような審議会などがあるのですか?

A11

金融庁に置かれた審議会等には、金融審議会、企業会計審議会、自動車損害賠償責任保険審議会などがあります。

  • 金融審議会は、国内金融に関する制度等に関して調査審議しています。

    金融審議会の下には、金融分科会、金利調整分科会のほか、部会等が設置されています。

  • 金融審議会の委員、活動状況等については、以下にアクセスしてください。

    金融審議会

  • 企業会計審議会は、企業会計の基準及び監査基準の設定、原価計算の統一、企業会計制度の整備改善その他企業会計に関する重要な事項について調査審議しています。

    企業会計審議会の下には、第一部会、第二部会、企画調整部会が設置されています。

  • 企業会計審議会の公表した意見書等及び議事録については、以下にアクセスしてください。

    企業会計審議会

  • 自動車損害賠償責任保険審議会は、自動車損害賠償責任保険に係る保険料率、約款の変更などについて、調査審議を行っています。

  • 自動車損害賠償責任保険審議会の公表した意見書等及び議事録については、以下にアクセスしてください。

    自動車損害賠償責任保険審議会

【相談窓口】

Q12

金融行政・金融サービスに関する相談等については、どこに連絡すればいいですか?

A12

金融庁では、金融サービス利用者の利便性向上の観点から、金融行政・金融サービス等に関する利用者の皆様からの電話・ホームページ・ファックス等を通じたご質問・ご相談・ご意見等に一元的に対応させていただくため、17年7月19日に、金融サービス利用者相談室を開設していますので、詳しくはこちらにご連絡ください。

Q13

相談等の内容はどのように扱われるのですか?

A13

利用者の皆様から寄せられた相談等は、利用者全体の保護や利便性向上の観点から、当該金融機関に対する検査における検証や監督におけるヒアリング、報告徴求、行政処分等、金融行政を行う上での貴重な情報として活用しています。

また、金融サービス利用者相談室に寄せられた相談等の受付状況や主な相談事例等について、四半期毎に公表しています。なお、公表資料等の詳しい情報につきましては、こちらをご覧ください。