(4) 貸金業に関する利用者からの相談事例等と相談室からのアドバイス等
1. 違法な金融業者からの借入れに関する相談等
【相談事例等】
○ダイレクトメールで融資勧誘をしてきた業者に借入れを申し込んだところ、「金融庁から貸付停止命令が出されており解除手数料が必要」と言われ、借入前にお金を振り込みましたが融資が実行されません。
○融資勧誘の電話をしてきた業者に借入れを申し込んだところ、「融資条件として保険を掛けることが必要」と言われ、保険料を借入前に振り込みましたが融資が実行されません。
○インターネットで検索した業者に借入れを申し込んだところ、「貸付限度額の上限となっているため事前に保証料をいただかないと融資できない」と言われ、保証料を借入前に振り込みましたが融資が実行されません。
○携帯サイトで検索した業者に借入れを申し込んだところ、「新規顧客には金利を先払いしてもらっている」と言われ、借入前にお金を振り込みましたが融資が実行されません。
○雑誌で見つけた業者に借入れを申し込み、業者の言うとおりに、信用情報登録料、公正証書作成料、供託金、信用保証料等を振り込みましたが融資が実行されません。
【アドバイス等】
- 保証料等様々な名目で融資実行前に金銭の振込みを要求してくる場合、振り込め詐欺である可能性が極めて高いので慎重に対応する必要があります。
- 借入れを行う前には、金融庁のウェブサイトや財務局、都道府県で貸金業登録の確認を行うことをお勧めします。雑誌やウェブサイト上の広告で登録番号が記載されていても実際には登録を受けていない場合もあり、注意が必要です。
* 登録の確認は、「登録貸金業者情報検索入力ページ
」をご利用ください。
・ 被害に遭われた方は、早急に振込先の金融機関に相談してください。平成20年6月21日に「振り込め詐欺救済法」が施行されましたので、振込先口座にお金が残っている場合には返還される可能性があります。詳しい手続等については、振込先の金融機関にお尋ねください。
* 振り込め詐欺救済法の詳細については、金融庁ウェブサイトの「振り込め詐欺救済法」を参照してください。
・ また、こうした被害に遭われた方は、警察にも情報提供してください。
* 金融庁ではこうした詐欺に利用された預金口座の不正利用に関する情報も受け付けています。「金融サービス利用者相談室」に情報をお寄せください。
【相談事例等】
【アドバイス等】
- 金融庁が個人の信用情報を管理したり、個別の貸付けに関与することはありません。金融庁を理由に金銭を請求してきた場合には、絶対に支払わないでください。
- 当該業者はヤミ金の可能性が高いと考えられますので、以後、連絡を取らないようにしてください。
- 無登録営業の取り締まりは警察が行うことになるので、お近くの警察へ情報提供をお願いします。
2. 強引な取立てに関する相談等
【相談事例等】
【アドバイス等】
- 債務者と連絡が取れないなどの理由も無く、勤務先や夜9時以降に督促の電話をすることは法律で禁じられています。貸金業者にそうした督促を止めるよう伝え、それでもそうした督促が続くようであれば登録先の財務局や都道府県に相談してください。
3. 取引履歴の開示に関する相談等
【相談事例等】
【アドバイス等】
- 貸金業者は、貸金業法により貸付けの金額や受領金額などの取引履歴を含む内容を記載した帳簿を保存することが義務付けられており、債務者等がこの帳簿の閲覧、謄写を請求した場合、これに応じなければなりません。
債務者等が帳簿の閲覧、謄写を行うことは貸金業法上の権利であることを貸金業者に伝え、それでも応じないようであれば、応じない理由を確認し、登録先の財務局や都道府県に相談して下さい。
4. 返済条件の変更に関する相談等
【相談事例等】
【アドバイス等】
- 一般的には契約を一方的に変更することはできません。しかし契約約款に契約事項の変更方法を定めている場合があるので契約内容を確認してください。
- 契約内容がよく分からない場合は、契約関係書類を持って消費生活センター等に相談してください。
5. 金利引下げに関する相談等
【相談事例等】
【アドバイス等】
- 出資法の上限金利の引下げは、改正貸金業法の完全施行日である平成22年6月18日から実施されています。ただし、金利の引下げが実施されても、過去の契約に遡って適用されるわけではありません。
- お申し出によると長期間の取引ですので、利息制限法の利息の制限額を超える部分を利息制限法の金利へ引き直すことにより、債務の軽減や過払金が生じる可能性もあります。
- なお、過払金が生じているかどうかは個々の取引状況によるものであり、取引履歴の開示や利息制限法の金利への引直しなどの手続も必要ですので、(財)日本クレジットカウンセリング協会や弁護士、司法書士等の法律の専門家などに相談されてはいかがでしょうか。
6. 総量規制に関する相談等
【相談事例等】
【アドバイス等】
- 借り手の年収等を基準にその3分の1を超える貸付けを原則禁止する、いわゆる総量規制のことかと思われますが、これは、改正貸金業法の完全施行日となる平成22年6月18日から実施されています。
- ただし、総量規制に抵触していない場合でも、いわゆる過剰貸付けは法律で禁止されており、貸金業者は、顧客の資力等、借入れの状況、返済計画等について調査し、返済能力を超えると認められる貸付けの契約を締結してはならないこととなっています。
貸金業者の適切な対応が求められますが、借り手の方も、無理なく返済できるかどうか借入前に十分検討する必要があります。
【相談事例等】
【アドバイス等】
- 借り手の年収等を基準にその3分の1を超える貸付けを原則禁止する総量規制の実施により、貸金業者は借入れをしようとする人の年収等の資力や信用状況、借入状況の調査が義務付けられています。○ある貸金業者から50万円を超えて借りる場合(又は50万円を超える借入枠のリボルビング契約を新たに結ぶ場合)、○他の貸金業者から借りている分も合わせて合計100万円を超えて借りる場合(又はリボルビング契約を新たに結ぶ場合)、源泉徴収票などの年収を証明する書類の提出を受けなければならないことになっています。
- 借入枠(キャッシング枠)の設定のみで借入れが無い場合であっても、「年収を証明する書類」を提出しない場合、個々の貸金業者の判断で、借入枠(キャッシング枠)が減額される場合があります。貸金業者とよくお話し合い下さい。
- また、過剰貸付けは法律で禁止されていますので、借入れを検討されている場合には、返済能力を慎重に検討し、無理のないご利用をお願いします。
【相談事例等】
【アドバイス等】
- 総量規制の実施により、貸金業者に対して、借入れをしようとする人の年収等の資力や信用状況、借入状況の調査が義務付けられています。また、借入総額が年収の3分の1を超過している場合には、利用限度額が減額され、新たな借入れが制限されます。
- ただし、既存の借入れについては、約定通りの返済を行っていれば、直ちに一括返済を求められることはないのではないかと考えられます。
【相談事例等】
【アドバイス等】
- 借り手の年収等を基準にその3分の1を超える貸付けを原則禁止する、いわゆる総量規制については、クレジットカードによるショッピング部分は対象となりません。
- ただし、クレジットカードでキャッシングを利用した場合、原則、総量規制の対象となります。
【相談事例等】
【アドバイス等】
- 借り手の年収等を基準に、その3分の1を超える貸付けを原則禁止する、いわゆる総量規制に関連した対応と思われますが、これは改正貸金業法の完全施行日となる平成22年6月18日から実施されています。
- 不動産担保ローンについては、総量規制の対象外となりますが、自宅を担保とした不動産担保ローンは、総量規制の対象となります。
- 個人事業主の借入れは、事業計画等を提出し、返済能力があると認められる場合は、借入残高が年収の3分の1を超えていたとしても、新たな借入れを行うことができます。ただし、個々の貸金業者の判断で追加的な資料等の提出が求められることがあり得ること、最終的に貸付を行うか否かは貸金業者の判断に委ねられること等の点についてご留意下さい。
- いずれにしても、収入証明を提出しない場合には、従前と同様の取引は困難になると思われます。また、支払状況や借入状況等に変化が生じた際には、今後の取引が困難になる場合もありますので、当該貸金業者や信販会社と今後の取引等について十分話合いをしてください。
- 借入れを検討される場合には、ご自身の返済能力を慎重に検討し、無理のないご利用をお願いします。
【相談事例等】
【アドバイス等】
- 収入の無い専業主婦については、配偶者の年収・借入残高と合わせて考えた場合、当該配偶者の同意を前提に、年収の3分の1まで借入れを行うことができます。なお、当該同意が真正なものであるか否かについては、各貸金業者において、慎重な判断が求められることになると考えられます。また、最終的に貸付を行うか否かは貸金業者の判断に委ねられること等の点についてご留意下さい。
- 借入れを検討される場合には、ご自身の返済能力を慎重に検討し、無理のないご利用をお願いします。
7. 都道府県登録業者に関する相談等
【相談事例等】
【アドバイス等】
- 当該業者が登録している先の○○県にお問い合わせいただくとともに、日本貸金業協会への相談をお勧めします。
8. 完済後の書面交付に関する相談等
【相談事例等】
【アドバイス等】
- 貸金業者は、債務者から返済(一部または全部)を受けた際には、その都度一定事項を記載した受取証書を交付することになっています。(貸金業法第18条)
- さらに法第22条において、「貸金業者は、貸付けの契約に基づく債権についてその全部の弁済を受けた場合において当該債権の証書を有するときは、遅滞なく、これをその弁済をした者に返還しなければならない。」と規定されており、債務者が貸金業者からの借入れを完済した際の債権証書の返還は義務になっています。
- しかしながら、債権証書の返還だけでなく、貸金業者からの借入れを完済したからといって、完済証明書等の新たな書面を作成・交付するような法的義務はありません。
9. その他
【相談事例等】
【アドバイス等】
- クレジットカード機能のうち、ショッピングクレジット(分割払い、リボ払い)については、割賦販売法の適用を受けます。このため、ショッピングクレジットに関するご相談先は、経済産業省消費者相談室になります。