市場へのメッセージ(証券監視委メールマガジン)

新着配信

〔8月10日(木)配信分より〕

1.日本クラウド証券株式会社に対する検査結果に基づく勧告について

 証券取引等監視委員会(以下「証券監視委」といいます。)は、平成29年6月2日、日本クラウド証券株式会社(以下本節において「当社」といいます。)に対して、金融庁に行政処分を行うよう勧告いたしました(詳細は下記リンク参照)。

平成29年6月2日 日本クラウド証券株式会社に対する検査結果に基づく勧告について
          ( http://www.fsa.go.jp/sesc/news/c_2017/2017/20170602-1.htm
【事案の概要等】
 当社は平成25年11月以降、一般事業会社等へ貸付けを行うことを事業目的とする匿名組合の出資持分の募集取扱業務(いわゆる貸付型クラウドファンディング)を行っていました。今回の検査において、当社関係会社が行う不動産開発事業に対して融資を行う案件の広告について、投資者が出資した金銭が毀損するおそれが低いかのような表示を行い、投資者の利益の見込みについて著しく事実に相違し、誤解を与えるような表示のある広告をする行為や、営業者報酬等を投資者へ還元するとしていた広告について、実際には当初から還元する意思はなく顧客に対して一切還元を行っていないなど投資者の支払う手数料等の額について著しく事実に相違するような表示のある広告をする行為が認められました。
 今後も投資家保護上問題のある業務運営については厳正に対処していきます。
 なお、当社に対しては、平成29年6月9日に関東財務局長から業務改善命令の行政処分が発出されています。
 
2.株式会社FIPパートナーズに対する検査結果に基づく勧告について

 証券監視委は、株式会社FIPパートナーズ(以下本節において「当社」といいます。)を検査した結果、平成29年6月6日、金融庁に対して行政処分を行うよう勧告いたしました(詳細は下記リンク参照)。
 
平成29年6月6日 株式会社FIPパートナーズに対する検査結果に基づく勧告について
          ( http://www.fsa.go.jp/sesc/news/c_2017/2017/20170606-1.htm
 【事案の概要等】
 当社は、自らを営業者とする匿名組合(以下「本件ファンド」といいます。)の出資持分の取得勧誘を行い、出資金全額を大韓民国所在の金融業者(以下「甲社」といいます。)に対して貸し付けています。
 しかしながら、当社は、甲社の貸付事業の実態を精査していないため、甲社が貸付先に追加で貸し付けた資金が貸付先からの利息の支払原資に充てられている可能性があることを見過ごしていたほか、甲社が貸付先から徴求している担保に関して、3年以上にわたり、甲社からの報告資料に担保評価額が記載されていない理由を確認していないなど、出資金の回収可能性について把握・対応していませんでした。
 また、当社は、甲社との契約に基づき実施している監査においても、甲社の貸付事業の実態等に対する検証を行っていないため、上記で認められた甲社のずさんな業務運営の状況を見過ごしていました。
 このように、出資金の回収可能性等を的確に把握する態勢を構築しないまま、本件ファンドの出資持分の取得勧誘を継続している当社の業務運営状況は、金融商品取引法第51条に規定する「業務の運営に関し、公益又は投資者保護のため必要かつ適当であると認めるとき」に該当します。
 また、投資家となる皆様におかれましても、ファンド販売業者のモニタリング態勢や説明態勢等も踏まえた上で、出資の検討を行うことが重要となります。
 なお、当社に対しては、平成29年6月13日に金融庁から業務改善命令の行政処分が発出されています。

3.株式会社RISEに対する検査結果に基づく勧告について

 証券監視委は、平成29年6月16日、株式会社RISE(以下本節において「当社」といいます。)に対して、金融庁に行政処分を行うよう勧告いたしました(詳細は下記リンク参照)。
 
平成29年6月16日 株式会社RISEに対する検査結果に基づく勧告について
          ( http://www.fsa.go.jp/sesc/news/c_2017/2017/20170616-1.htm
【事案の概要等】
 当社は、適格機関投資家特例業務(以下「特例業務」といいます。)として、投資目的を当社の事業への投資などとするファンドを運営し、投資家から約24億7,900万円の資金を集めていました。
 上記公表文に記載のとおり、当社は、資金の一部を代表取締役の個人的な支払いに充当するなど投資目的以外に費消しているほか、資金の管理を適切に行っていない状況等が認められています。これらの行為は、平成28年3月1日の改正金融商品取引法の施行以降も継続して行われていたため、行政処分を勧告した事案になります。
 改正法の施行により、特例業務届出者に対しても勧告を行うことが可能となり、本件のように顧客の利益を害するような悪質な業者に対しては、今後も厳正に対処していくこととします。
 また、当社は、特例業務の要件である、いわゆるプロ投資家(適格機関投資家)からの出資を受けていない上、本来、金融商品取引業の登録が必要な業務について、登録を受けていない者にこうした業務を委託しているなどの状況が認められています。これらの行為は、改正法施行前の行為であるため、行政処分の勧告の対象とはしていませんが、上記の業務運営は顧客の利益保護という観点からは大きな問題があるため、検査結果の公表を行っています。
 特例業務については、適格機関投資家が出資を行って、自己のためにファンドに関与することでファンド適正性がある程度確保されることが期待されているところ、本件のように金融商品取引法の趣旨をないがしろにする行為に対しても監視の目を光らせていくこととします。
 なお、当社に対しては、平成29年6月23日に東海財務局長から業務改善命令の行政処分が発出されています。

4.最近の取引調査に基づく勧告について

 証券監視委は、取引調査の結果に基づいて、以下の事案について課徴金納付命令勧告を行いました。
 
平成29年6月30日 海外に居住するサン電子株式会社との契約締結者による内部者取引に対する課徴金納付命令の勧告について
          ( http://www.fsa.go.jp/sesc/news/c_2017/2017/20170630-2.htm
 
【事案の概要】
 本件は、サン電子との間で契約を締結していた海外に居住する個人が、同契約の履行に関し、サン電子の属する企業集団の業績(経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益)の予想値について、投資者の投資判断に及ぼす影響が重要なものとなる差異が生じた旨の重要事実を知りながら、当該予想値公表前に、自己の計算において、海外の複数の金融機関を介した注文を発注することにより、サン電子株式を合計3万4千株(売付価額4,190万円)で売り付け、インサイダー取引を行っていたクロスボーダー事案です。
 
【事案の特徴】

  • 海外の複数の金融機関を介した注文であっても、多国間に跨る海外当局との緊密な連携を通じて追跡調査を実施し、立件することが可能となっている。
  • 海外に所在する投資者によるインサイダー取引に対する課徴金勧告としては7件目であり、課徴金額は、7件中過去最高額となっている。
  • 本件については、イスラエル証券庁(Israel Securities Authority)及び英国金融行為規制機構(Financial Conduct Authority)から支援がなされている。

 証券監視委では、海外から発注される個人のインサイダー取引による不公正な疑いのある取引についても、積極的に調査を行い、問題が認められた場合には、海外当局とも緊密に連携しながら厳正に対処してまいります。


 

 

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