日本リテールファンド投資法人に対する検査結果に基づく勧告について

平成18年4月18日
証券取引等監視委員会

.勧告の内容
 証券取引等監視委員会は、日本リテールファンド投資法人(東京都千代田区、出資総額1,815億円、役員3名)を検査した結果、下記のとおり当該投資法人に法令違反の事実が認められたので、本日、内閣総理大臣及び金融庁長官に対して、金融庁設置法第20条第1項の規定に基づき、行政処分を行うよう勧告した。



.事実関係

 

 役員会議事録の不実記載等

 

(1)

 役員会議事録の不実記載
 日本リテールファンド投資法人は、計算書類の承認や投資口の追加発行等の意思決定に際し役員会を開催した後、当該役員会の議事録を作成することとしているが、平成14年2月から平成17年8月までの間に開催した35回(うち16回は適時開示が必要な議案を付議したもの)の役員会のうち合計9回(うち9回は適時開示が必要な議案を付議したもの)の役員会において、実際に役員会が開催された日の翌日以降に開催が行われたものとして議事録を作成、保存していた。
 これは、下記(3)のとおり、当投資法人が上場している東京証券取引所規則の要請による適時開示を行っているかのように外形事実を糊塗するために行っていたものである。
 

(2)

 添付書類に不実記載のある有価証券届出書の提出
 日本リテールファンド投資法人は、上記(1)のような状況により役員会の議事録を作成していたことから、平成17年2月14日に役員会で決議した「公募による新投資口発行の件」等について、翌15日に開催、決議したとする不実記載がある役員会議事録の写しを添付した上で、同日に有価証券届出書を提出していた。
 

(3)

 適時開示規則違反
 日本リテールファンド投資法人は、役員会で計算書類の承認や投資口の追加発行を決議した場合、当投資法人が上場している東京証券取引所の適時開示規則により直ちに当該事実を公表することが義務付けられているにもかかわらず、実際には前日以前に開催していた役員会を公表する日に開催したものとして議事録を作成し、当日に決議したというプレスリリースを行い、あたかも適時開示を行っているかのように装っていた。
 

 

 当投資法人が行った上記(1)の行為は、投資信託及び投資法人に関する法律第108条において準用する商法第260条の4第2項に、上記(2)の行為は、証券取引法第27条において準用する同法第5条第5項に基づく特定有価証券の内容等の開示に関する内閣府令第12条第1項第4号に、上記(3)の行為は、東京証券取引所規則「不動産投資信託証券に関する有価証券上場規程の特例」第7条にそれぞれ違反するものと認められる。
 また、上記(1)から(3)のような一連行為が発生している当投資法人の業務の状況は、投資信託及び投資法人に関する法律第214条第1項に定める業務改善命令の要件となる「投資法人の業務の健全かつ適切な運営を確保し、投資主の保護を図るため必要がある」に該当するものと認められる。

 
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