平成25年6月26日

証券取引等監視委員会

株式会社Limit Investageに対する検査結果について

  • 1.検査結果

    証券取引等監視委員会が株式会社Limit Investage(東京都新宿区、代表取締役 田中新也(たなかしんや)、資本金1000万円、役職員6名、適格機関投資家等特例業務届出者。以下「当社」という。)を検査した結果、以下の事実が認められたので、本日、証券取引等監視委員会は、金融庁長官に対して、適切な措置を講じるための情報提供を行った。

  • 2.事実関係

    当社は、主に外国為替証拠金取引(以下「FX取引」という。)から生じる利益の一部を配当することを内容とする権利(以下「ファンド持分」という。)の取得勧誘及び出資金の運用を行っている。当社が取り扱うファンドには、既にファンド持分の取得勧誘を終了し、運用のみを行っているAファンドと、ファンド持分の取得勧誘及び出資金の運用を行っているBファンドが存在する。

    そのような中、当社の業務の運営状況を検証したところ、以下の問題点が認められた。

    • (1)金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して、顧客に対し虚偽のことを告げる行為

      当社は、平成23年6月ころから平成25年5月ころまでの間、Aファンド又はBファンドのファンド持分の取得勧誘をしているが、遅くとも平成24年9月ころ以降、当該取得勧誘の際に顧客に交付した契約締結前交付書面、パンフレット、匿名組合契約書等(以下「勧誘資料等」という。)により顧客に告知した成功報酬及び分配金の支払に関する表示は、以下のとおり、事実と著しく相違するものであった。

      • ア.当社は、遅くとも平成24年7月ころ以降、出資金を充てて行うFX取引による収益の有無に関係なく、架空の収益を計上し、当該架空の収益から顧客への分配金(当初出資金額の5%に相当する金額)を控除した額を成功報酬として収受して自己の経費等に費消する意図を有し、実際にこれに沿った取扱いを行っていた。しかしながら、当社は、遅くとも同年9月ころ以降、上記意図や取扱いを顧客には秘匿して、収益が生じない限り成功報酬を収受することはない旨を表示した勧誘資料等により勧誘を行っていた。

      • イ.当社は、遅くとも平成24年7月ころ以降、成功報酬を収受するために計上していた上記架空の収益のうち、当初出資金額の5%に相当する金額を分配金とし、出資金を原資として顧客に分配する意図を有し、実際にこれに沿った取扱いを行っていた。しかしながら、当社は、遅くとも同年9月ころ以降、上記意図や取扱いを顧客には秘匿して、収益が生じない限り分配金の支払を行わない旨を表示した勧誘資料等により取得勧誘を行っていた。

      上記行為は、金融商品取引法第63条第4項の規定に基づき適格機関投資家等特例業務届出者を金融商品取引業者とみなして適用される同法第38条第1号に規定する「金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して、顧客に対し虚偽のことを告げる行為」に該当すると認められる。

    • (2)出資金の流用

      当社は、遅くとも平成24年9月ころから平成25年5月ころまでの間、ファンドに出資された出資金を、顧客との契約内容で定められたFX取引の運用やこれに関連する費用と関係のない当社の経費の支払に充てていた。また、当社は、(3)記載の金融商品取引業の登録のない複数の者(以下「無登録業者」という。)の取得勧誘により顧客が出資した当初出資金額の3.5%ないし4.5%に相当する金額を上記無登録業者に対する報酬として2か月毎に支払っていた。

      当社は、出資金を、顧客との契約内容で定められたFX取引の運用やこれに関連する費用と関係のない当社の経費の支払に流用しているほか、無登録業者に対する報酬の支払にも充て、出資金を毀損させており、こうした行為は投資者保護上問題があると認められる。

    • (3)無登録業者への取得勧誘の委託

      当社は、無登録業者と業務委託契約を締結した上、無登録業者に勧誘資料等及び当社の名称が記載された名刺を配布するなどして、Aファンドのファンド持分の取得勧誘を行わせていた。

      当社は、ファンド持分の取得勧誘を、無登録業者に業務委託しており、こうした行為は投資者保護上問題があると認められる。


(参考条文)

○金融商品取引法(昭和23年法律第25号)(抄)

(禁止行為)

第三十八条 金融商品取引業者等又はその役員若しくは使用人は、次に掲げる行為をしてはならない。ただし、第四号から第六号までに掲げる行為にあつては、投資者の保護に欠け、取引の公正を害し、又は金融商品取引業の信用を失墜させるおそれのないものとして内閣府令で定めるものを除く。

一 金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して、顧客に対し虚偽のことを告げる行為

二〜七 (略)

(適格機関投資家等特例業務)

第六十三条 (略)

2・3 (略)

4 特例業務届出者が適格機関投資家等特例業務を行う場合においては、当該特例業務届出者を金融商品取引業者とみなして、第三十八条(第一号に係る部分に限る。)及び第三十九条並びにこれらの規定に係る第八章の規定を適用する。

5〜8 (略)