平成26年1月24日

証券取引等監視委員会

Liaison Japon証券株式会社(旧商号:プロフィット証券株式会社)に対する検査結果に基づく勧告について

  • 1.勧告の内容

    関東財務局長がLiaison Japon証券株式会社(東京都新宿区、代表取締役社長 杉山 里恵子(すぎやま りえこ)、常勤役職員14名、第一種金融商品取引業、第二種金融商品取引業)を検査した結果、下記のとおり、当該金融商品取引業者に係る法令違反等の事実が認められたので、平成26年1月17日、証券取引等監視委員会は、内閣総理大臣及び金融庁長官に対して、金融庁設置法第20条第1項の規定に基づき、行政処分を行うよう勧告した。

  • 2.事実関係

    • (1)純財産額が法定の最低純財産額に満たない状況

      Liaison Japon証券株式会社(以下「当社」という。)は、具体的な返済計画や回収可能性について十分な議論をしないまま短期貸付を実施した結果、当該短期貸付金の回収が不能となったこと等に伴い、平成26年1月7日現在で貸倒引当金を計上した。この結果、当社の純財産額は、金融商品取引法第29条の4第1項第5号ロの規定に基づく同法施行令第15条の9第1項に定める金額(5千万円)に満たない状況となっている。

      当社の純財産額が法定の基準に満たない状況は、金融商品取引法第52条第1項第3号(同法第29条の4第1項第5号ロに該当することとなったとき)に該当するものと認められる。

    • (2)業務の運営に関し、投資者保護上重大な問題が認められる状況

      当社は、平成25年1月から4月までの間、A合同会社及びB合同会社(以下「両合同会社」という。)が発行する社債(以下「本件社債」という。)の私募の取扱いを行い、15顧客に対し16件、計5千万円の販売を行った。

      本件社債を発行する両合同会社は、質屋事業を営むC社の発行する社債に投資することを事業目的としており、C社の発行する社債からの利払いを収入源とし、当該収入により、本件社債を取得した顧客に対する利払いを行うとしている。

      当社は、本件社債の勧誘・販売に当たり、営業を行う者がいなかったことから、C社と密接な関係を有する名古屋の事業会社の事務所の一部に当社の名古屋営業所を開設し、当該事業会社の従業員を当社の歩合外務員として採用し、本件社債の販売・勧誘を行わせていたが、

      • 本件社債は私募であるにもかかわらず、営業員が新規顧客開拓のために何名の者に勧誘を行っているのか、その人数についてさえ把握していない、

      • 当社の役職員ではないA合同会社の代表社員に当社の営業日報を渡し顧客に係る個人情報等を閲覧させている、

      • 平成25年5月27日に、当社の営業部長が名古屋営業所に立ち寄ったところ、同営業所が当社の知らない間に閉鎖されていたが、当社経営陣はその事実を事前に把握しておらず、さらに、当社は、同営業所に保管されているべき業務に関する書類等の所在も確認できない状態にある、

      等の事実が認められており、業務管理が著しく杜撰な状況の下で本件社債の販売業務を行っていた。

      さらに、契約締結前交付書面の未交付や個人情報等の管理不備などの法令違反行為等も認められており、当社の業務管理は著しく杜撰な状況であった。

      こうした当社の業務運営の状況は、金融商品取引業者として極めて不適切なものであり、金融商品取引法第51条に規定する、「業務の運営に関し、公益又は投資者保護のため必要かつ適当であると認めるとき」に該当するものと認められる。


(参考条文)

金融商品取引法(昭和23年法律第25号)(抄)

(登録の拒否)

第二十九条の四 内閣総理大臣は、登録申請者が次の各号のいずれかに該当するとき、又は登録申請書若しくはこれに添付すべき書類若しくは電磁的記録のうちに虚偽の記載若しくは記録があり、若しくは重要な事実の記載若しくは記録が欠けているときは、その登録を拒否しなければならない。

一〜四 (略)

五 第一種金融商品取引業又は投資運用業を行おうとする場合にあつては、次のいずれかに該当する者

イ (略)

ロ 純財産額(内閣府令で定めるところにより、資産の合計金額から負債の合計金額を控除して算出した額をいう。)が、公益又は投資者保護のため必要かつ適当なものとして政令で定める金額に満たない者

ハ〜へ (略)

六 (略)

2〜5 (略)

(金融商品取引業者に対する業務改善命令)

第五十一条  内閣総理大臣は、金融商品取引業者の業務の運営又は財産の状況に関し、公益又は投資者保護のため必要かつ適当であると認めるときは、その必要の限度において、当該金融商品取引業者に対し、業務の方法の変更その他業務の運営又は財産の状況の改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

(金融商品取引業者に対する監督上の処分)

第五十二条 内閣総理大臣は、金融商品取引業者が次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該金融商品取引業者の第二十九条の登録を取り消し、第三十条第一項の認可を取り消し、又は六月以内の期間を定めて業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。

一・二 (略)

三 第一種金融商品取引業又は投資運用業を行う金融商品取引業者が、第二十九条の四第一項第五号イ又はロに該当することとなつたとき。

四〜十一 (略)

2〜5 (略)

金融商品取引法施行令(昭和40年政令第321号)(抄)

(金融商品取引業者の最低資本金の額等)

第十五条の七 法第二十九条の四第一項第四号(法第三十一条第五項において準用する場合を含む。)に規定する政令で定める金額は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める金額とする。

一・二 (略)

三 第一種金融商品取引業又は投資運用業(適格投資家向け投資運用業(法第二十九条の五第一項に規定する適格投資家向け投資運用業をいう。以下同じ。)を除く。)を行おうとする場合(前二号に掲げる場合を除く。) 五千万円

四・五 (略)

2 (略)

(金融商品取引業者の最低純財産額)

第十五条の九 法第二十九条の四第一項第五号ロ(法第三十一条第五項において準用する場合を含む。)に規定する政令で定める金額は、第十五条の七第一項各号(第四号を除く。)に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める金額とする。

2 (略)