平成27年3月20日

証券取引等監視委員会

株式会社日本ヴェリータ及び株式会社ギフタージャパン並びにその役員1名の金融商品取引法違反行為に係る裁判所への申立てについて

  • 1.申立ての内容等

    証券取引等監視委員会が、株式会社日本ヴェリータ(東京都中央区、代表取締役 上鵜瀬良久(かみうせよしひさ)、資本金1000万円、役職員9名、適格機関投資家等特例業務届出者、金融商品取引業の登録等はない。以下「ヴェリータ社」という。)及び株式会社ギフタージャパン(東京都中央区、代表取締役 野中竹茂(のなかたけしげ)、資本金1000万円、役職員7名、適格機関投資家等特例業務届出者。以下「ギフター社」という。)に対して金融商品取引法(以下「金商法」という。)第187条第1項に基づく調査を行った結果、下記2.の事実が認められたことから、本日、証券取引等監視委員会は、金商法第192条第1項の規定に基づき、東京地方裁判所に対し、ヴェリータ社及びギフター社並びにヴェリータ社代表取締役かつギフター社関係者上鵜瀬良久(以下「上鵜瀬社長」という。)を被申立人として金商法違反行為(ヴェリータ社及び上鵜瀬社長につき、無登録で、金商法第2条第2項第5号又は第6号に掲げる権利の募集又は私募を業として行うこと、ギフター社及び上鵜瀬社長につき、金商法第63条第1項第1号に掲げる私募に係る業務を行うに当たり、金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して、顧客に対し虚偽のことを告げる行為を行うこと)の禁止及び停止を命ずるよう申立てを行った。

    なお、本申立ては、今後契約の解約等を希望する既存投資家に対し、ヴェリータ社及びギフター社において契約の解約等に必要な手続き(返金手続きを含む。)を行うことの禁止及び停止を求めるものではない。

  • 2.事実関係

    • (1)ヴェリータ社及び上鵜瀬社長(以下「ヴェリータ社ら」という。)は、平成23年12月頃から同27年2月頃までの間、いずれもヴェリータ社を営業者とする3つの名称の匿名組合契約(以下、同契約の個別の名称にかかわらず「ファンド」ということがある。)に基づく権利の私募を行い、延べ392名から約12億円の出資を受けた。ヴェリータ社の各ファンドでは、いずれも外国為替証拠金取引への投資により同社において集められた出資金の一部が運用されており、各ファンドの出資対象事業は同一である。

      適格機関投資家等特例業務(以下「特例業務」という。)の私募の要件として、6か月以内に権利を取得させた適格機関投資家以外の者(以下「一般投資家」という。)は通算49名以下でなければならないところ、ヴェリータ社らが遅くとも平成26年6月頃以降、延べ107名の一般投資家に対して行った私募は、この要件を満たしていない。

      ヴェリータ社らが業として行った上記行為は、金商法第28条第2項に規定する「第二種金融商品取引業」に該当し、ヴェリータ社らが同法第29条に基づく登録を受けることなく、上記行為を行うことは、同条に違反するものと認められる。

    • (2)ギフター社及び同社の業務の実質的管理者である上鵜瀬社長(以下「ギフター社ら」という。)は、平成26年1月頃から同27年2月頃までの間、2つの名称の匿名組合契約に基づく権利の私募を行い、延べ84名から約2億5000万円の出資を受けた。

      ギフター社らは、運用益の有無にかかわらず顧客の出資金を原資として、毎月分配上限額相当額(出資金額の1%相当額)を分配する意図を有し、実際に出資金を原資とした上記配当を継続して行っていた。しかしながら、ギフター社らは上記意図や取扱いを顧客には秘匿して、運用益が生じない限り分配金の支払いを行わない旨を表示した契約書を顧客に示して勧誘を行っていた。

      ギフター社らによる上記説明は、金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して、顧客に対し虚偽のことを告げる行為に該当する(金商法第63条第4項・第38条第1号)。

    • (3)そして、ヴェリータ社、ギフター社及び上鵜瀬社長は、こうした勧誘行為を現在まで継続しているとともに、今後も継続して勧誘を行っていくことを企図している。

      また、上鵜瀬社長は、ヴェリータ社及びギフター社で一般投資家から集めた出資金を、株式会社JBSホールディングス(東京都中央区、代表取締役 上鵜瀬良久)に集約した上で、出資金を原資として、上記分配金を毎月顧客に支払い、また、残りの大部分を各社の役職員の給与等の経費の支払いや上鵜瀬社長への個人的な貸付けに充てているところ、このような経費の支出や既存顧客への分配金支払いを今後も継続して行うためには、ヴェリータ社及びギフター社におけるファンドの取得勧誘を行って新たな出資金を得ることが不可欠な状況にある。

    以上からすれば、ヴェリータ社、ギフター社及び上鵜瀬社長は上記違法行為を今後も行う蓋然性が高く、これを可及的速やかに禁止・停止させる必要がある。

PDF参考資料(PDF:66KB)


金融商品取引法違反行為に係る裁判所への申立て
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(参考条文)

○第二種金融商品取引業・適格機関投資家等特例業務

金融商品取引法(抄)

第二条  この法律において「有価証券」とは、次に掲げるものをいう。

(略)

2 (前略)、次に掲げる権利は、証券又は証書に表示されるべき権利以外の権利であつても有価証券とみなして、この法律の規定を適用する。

一~四 (略)

 民法 (明治二十九年法律第八十九号)第六百六十七条第一項 に規定する組合契約、商法 (明治三十二年法律第四十八号)第五百三十五条に規定する匿名組合契約、投資事業有限責任組合契約に関する法律(平成十年法律第九十号)第三条第一項 に規定する投資事業有限責任組合契約又は有限責任事業組合契約に関する法律(平成十七年法律第四十号)第三条第一項に規定する有限責任事業組合契約に基づく権利、社団法人の社員権その他の権利(外国の法令に基づくものを除く。)のうち、当該権利を有する者(以下この号において「出資者」という。)が出資又は拠出をした金銭(これに類するものとして政令で定めるものを含む。)を充てて行う事業(以下この号において「出資対象事業」という。)から生ずる収益の配当又は当該出資対象事業に係る財産の分配を受けることができる権利であつて、次のいずれにも該当しないもの(前項各号に掲げる有価証券に表示される権利及びこの項(この号を除く。)の規定により有価証券とみなされる権利を除く。)

イ~ニ (略)

六 ・ 七  (略)

3 ~ 7 (略)

 この法律において「金融商品取引業」とは、次に掲げる行為(その内容等を勘案し、投資者の保護のため支障を生ずることがないと認められるものとして政令で定めるもの及び銀行、優先出資法第二条第一項 に規定する協同組織金融機関(以下「協同組織金融機関」という。)その他政令で定める金融機関が行う第十二号 、第十四号、第十五号又は第二十八条第八項各号に掲げるものを除く。)のいずれかを業として行うことをいう。

一 ~ 六 (略)

 有価証券(次に掲げるものに限る。)の募集又は私募

イ ~ ホ (略)

 第二項の規定により有価証券とみなされる同項第五号又は第六号に掲げる権利

ト (略)

9 ~ 39 (略)

第二十八条 (略)

 この章において「第二種金融商品取引業」とは、金融商品取引業のうち、次に掲げる行為のいずれかを業として行うことをいう。

 第二条第八項第七号に掲げる行為

二 ~ 四 (略)

3 ~ 8 (略)

(登録)

第二十九条 金融商品取引業は、内閣総理大臣の登録を受けた者でなければ、行うことができない。

(禁止行為)

第三十八条 金融商品取引業者等又はその役員若しくは使用人は、次に掲げる行為をしてはならない。ただし、第四号から第六号までに掲げる行為にあつては、投資者の保護に欠け、取引の公正を害し、又は金融商品取引業の信用を失墜させるおそれのないものとして内閣府令で定めるものを除く。

一 金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して、顧客に対し虚偽のことを告げる行為

二 ~ 七 (略)

(適格機関投資家等特例業務)

第六十三条  次の各号に掲げる行為については、第二十九条及び第三十三条の二の規定は、適用しない。

 適格機関投資家等(適格機関投資家以外の者で政令で定めるもの(その数が政令で定める数以下の場合に限る。)及び適格機関投資家をいう。以下この条において同じ。)で次のいずれにも該当しない者を相手方として行う第二条第二項第五号又は第六号に掲げる権利に係る私募適格機関投資家等(次のいずれにも該当しないものに限る。)以外の者が当該権利を取得するおそれが少ないものとして政令で定めるものに限る。

イ~ハ (略)

 (略)

2~8 (略)

金融商品取引法施行令(抄)

(適格機関投資家等特例業務)

第十七条の十二  法第六十三条第一項第一号に規定する適格機関投資家以外の者で政令で定めるものは、適格機関投資家以外の者とする。

 法第六十三条第一項第一号に規定する政令で定める数は、四十九とする

 法第六十三条第一項第一号 に規定する権利を取得するおそれが少ないものとして政令で定めるものは、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める要件に該当するものとする。

 (略)

二  当該権利の取得勧誘に応ずる取得者が適格機関投資家等(法第六十三条第一項第一号 に規定する適格機関投資家等をいう。)のうち適格機関投資家以外の者(同号 イからハまでのいずれにも該当しないものに限る。ロにおいて「一般投資家」という。)である場合 次に掲げるすべての要件

 (略)

 当該権利が有価証券として発行される日以前六月以内に、当該権利と同一種類のものとして内閣府令で定める他の権利(ロにおいて「同種の新規発行権利」という。)が有価証券として発行されている場合にあつては、当該権利の取得勧誘に応じて取得する一般投資家の人数と当該六月以内に発行された同種の新規発行権利の取得勧誘に応じて取得した一般投資家の人数との合計が四十九名以下となること

 (略)

金融商品取引業に関する内閣府令(抄)

(同種の新規発行権利)

第二百三十四条 令第十七条の十二第三項第二号 ロに規定する当該権利と同一種類のものとして内閣府令で定める他の権利は、有価証券としての当該権利と発行者及び出資対象事業が同一である有価証券としての権利とする。

○緊急差止命令に係る申立て

金融商品取引法(抄)

(審問等に関する調査のための処分)

第百八十七条 内閣総理大臣又は内閣総理大臣及び財務大臣は、この法律の規定による審問、この法律の規定による処分に係る聴聞又は第百九十二条の規定による申立てについて、必要な調査をするため、当該職員に、次に掲げる処分をさせることができる

一 関係人若しくは参考人に出頭を命じて意見を聴取し、又はこれらの者から意見書若しくは報告書を提出させること。

二 鑑定人に出頭を命じて鑑定させること。

三 関係人に対し帳簿書類その他の物件の提出を命じ、又は提出物件を留めて置くこと。

四 関係人の業務若しくは財産の状況又は帳簿書類その他の物件を検査すること。

 (略)

(裁判所の禁止又は停止命令)

第百九十二条 裁判所は、緊急の必要があり、かつ、公益及び投資者保護のため必要かつ適当であると認めるときは、内閣総理大臣又は内閣総理大臣及び財務大臣の申立てにより、この法律又はこの法律に基づく命令に違反する行為を行い、又は行おうとする者に対し、その行為の禁止又は停止を命ずることができる。

2 裁判所は、前項の規定により発した命令を取り消し、又は変更することができる。

3 前二項の事件は、被申立人の住所地又は第一項に規定する行為が行われ、若しくは行われようとする地の地方裁判所の管轄とする。

4 第一項及び第二項の裁判については、非訟事件手続法 (平成二十三年法律第五十一号)の定めるところによる。

第百九十八条 次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

一~七 (略)

 第百九十二条第一項又は第二項の規定による裁判所の命令に違反した者

第二百七条 法人(中略)の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関し、次の各号に掲げる規定の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人に対して当該各号に定める罰金刑を、その人に対して各本条の罰金刑を科する。

一・二 (略)

三 第百九十八条(中略)又は第百九十八条の三から第百九十八条の五まで 三億円以下の罰金刑

四~六 (略)

2・3 (略)

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