平成27年10月23日

証券取引等監視委員会

東邦銀行株式に係る相場操縦に対する課徴金納付命令の勧告について

  • 1.勧告の内容

    証券取引等監視委員会は、東邦銀行株式に係る相場操縦について検査した結果、下記のとおり法令違反の事実が認められたので、本日、内閣総理大臣及び金融庁長官に対して、金融庁設置法第20条第1項の規定に基づき、課徴金納付命令を発出するよう勧告を行った。

  • 2.法令違反の事実関係

    課徴金納付命令対象者は、株式会社東邦銀行の株式につき、同株式の売買を誘引する目的をもって、平成26年6月10日午前10時59分頃から同日午後2時15分頃までの間、直前の約定値より高指値の売り注文と買い注文を対当させて株価を引き上げたり、直前の約定値より高指値の買い注文を連続して発注して株価を引き上げるなどの方法により、同株式合計157万6000株を買い付ける一方、同株式合計119万8000株を売り付け、もって、自己の計算において、同株式の売買が繁盛であると誤解させ、かつ、同市場における同株式の相場を変動させるべき一連の売買をしたものである。

    課徴金納付命令対象者が行った上記の行為は、金融商品取引法第174条の2第1項に規定する「第159条第2項第1号の規定に違反する一連の有価証券売買等」に該当すると認められる。

  • 3.課徴金の額の計算

    上記の違法行為に対し金融商品取引法に基づき納付を命じられる課徴金の額は、1517万円である。

    計算方法の詳細については、別紙のとおり。


(別紙)

課徴金の額の計算方法について

  • 1.金融商品取引法第174条の2第1項に基づき、課徴金の額は、

    • (1)売買対当数量(注1)に係るものについて、

      (有価証券の売付価額)−(有価証券の買付価額)

      と、

    • (2)当該違反行為に係る有価証券の売付数量が買付数量を超える場合の、当該超える数量に係るものについて、

      (有価証券の売付価額)−(当該違反行為が終了してから1月を経過するまでの間の当該有価証券の最低価格×当該超える数量)

      または、

      当該違反行為に係る有価証券の買付数量が売付数量を超える場合の、当該超える数量に係るものについて、

      (当該違反行為が終了してから1月を経過するまでの間の当該有価証券の最高価格×当該超える数量)−(有価証券の買付価額)

      との合計額として計算される。

    (注1)売買対当数量:当該違反行為に係る有価証券の売付数量と買付数量のうち、いずれか少ない数量をいう。

  • 2.課徴金納付命令対象者の違反行為について、本件における課徴金の額は、下記(1)及び(2)によりそれぞれ算定される額の合計 15,172,088円

    ⇒課徴金の額は、1万円未満を切り捨てるため、1517万円

    • (1)当該違反行為に係る売買対当数量は、

      • (i)当該違反行為に係る有価証券の売付数量は、1,198,000株であり、

      • (ii)当該違反行為に係る有価証券の買付数量は、実際の買付け等の数量1,576,000株に、金融商品取引法第174条の2第8項及び同法施行令第33条の13第1号により、違反行為の開始時にその時における価格(353円)で買付けをしたものとみなされる当該違反行為の開始時に所有している当該有価証券の数量453,587株を加えた2,029,587株である

      ことから、1,198,000株となる。

      当該売買対当数量に係るものについて、

      売付価額435,336,000円(注2)− 買付価額426,999,130円(注3)

      =8,336,870円

    (注2)売付価額は、

    「353円×7,000株+354円×48,000株+357円×5,000株+358円×281,000株+359円×7,000株+360円×5,000株+361円×201,000株+362円×9,000株+363円×31,000株+364円×5,000株+365円×269,000株+370円×330,000株」

    の額である。

    (注3)買付価額は、

    「352円×8,000株+353円×517,587株+354円×64,000株+355円×3,000株+357円×35,000株+358円×247,000株+359円×11,000株+360円×56,000株+361円×201,000株+362円×18,000株+363円×413株+364円×18,000株+365円×14,000株+367円×5,000株」

    の額である。

    (注4)買付価額の算定においては、金融商品取引法施行令第33条の14第5項の規定により、当該違反行為に係る有価証券の買付けのうち最も早い時期に行われたものから順次当該売買対当数量に達するまで割り当てることとなる。

    本件においては、違反行為の開始時点において所有しており、金融商品取引法第174条の2第8項及び同法施行令第33条の13第1号の規定により、違反行為の開始時点にその時における価格(353円)で買い付けたものとみなされるもの(みなし買付け)から割り当てられることとなる。

    • (2)上記(1)のとおり、当該違反行為に係る有価証券の買付数量が、売付数量を超えることから、

      当該超える数量831,587株(2,029,587株−1,198,000株)について、

      当該違反行為が終了してから1月を経過するまでの間の当該有価証券の最高価格(377円)に当該超える数量を乗じて得た額

      313,508,299円(377円×831,587株)− 買付価額306,673,081円(注5)

      =6,835,218円

    (注5)買付価額は、

    「363円×1,587株+364円×9,000株+365円×262,000株+366円×24,000株+367円×2,000株+368円×18,000株+369円×12,000株+370円×401,000株+371円×13,000株+372円×17,000株+373円×8,000株+375円×8,000株+376円×11,000株+377円×28,000株+378円×15,000株+379円×2,000株」

    の額である。

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