平成28年3月11日

証券取引等監視委員会

株式会社エフ・サポートほか1名の金融商品取引法違反行為に係る裁判所への申立てについて

  • 1.申立ての内容等

    関東財務局長が、株式会社エフ・サポート(東京都千代田区、法人番号4010001140575、代表取締役平岡文俊(ひらおかふみとし)、資本金1000万円、金融商品取引業の登録等はない。以下「当社」という。)(注)に対して金融商品取引法(以下「金商法」という。)第187条第1項に基づく調査を行った結果、下記2.の事実が認められたことから、本日、証券取引等監視委員会は、金商法第192条第1項に基づき、東京地方裁判所に対し、当社及び当社の実質的経営者山元伸長(やまもとのびひさ)(以下「山元」といい、当社と併せて「当社ら」という。)を被申立人として、金商法違反行為(無登録で、株式の売買及び株式売買の委託の取次ぎを業として行うこと)の禁止及び停止を命ずるよう申立てを行った。

    (注)当社の登記上の代表取締役平岡文俊は、名目上の代表取締役であり、山元が当社を実質的に支配し、経営している。

  • 2.事実関係

    山元は、当社の下記違法行為と同様の行為を行っていた株式会社データ・ファイブ(東京都中央区、代表取締役山元伸長、金融商品取引業の登録等はない。以下「データ社」という。)の資金繰りに行き詰まったことから、データ社を清算することとし、清算資金獲得のための会社として、当時、休眠会社であった当社を譲り受けた。

    そして、山元は、平成22年5月頃から、当社において、データ社の顧客の取引を当社に引き継がせて、これら顧客との間で上場株式及び新規公開株式の取引を継続するとともに、新規顧客の勧誘を開始した。

    山元及び当社の営業員(以下「山元ら」という。)は、当社に上場株式の売買の注文を行うと、これを当社が顧客に代わって証券会社に取り次いで、上場株式の売買ができるなどと説明して一般投資家を勧誘し、これに応じた一般投資家との間で上記取引を行う旨合意し、一般投資家から上場株式の売買の注文を受け付け、売買代金の入金を受けていた。

    また、山元らは、当社が割当てを受けたとする新規公開株式について売買を行うことができるなどと説明して一般投資家を勧誘し、これに応じた一般投資家との間で上記取引を行う旨合意し、一般投資家から新規公開株式の売買の注文を受け付け、売買代金の入金を受けていた。

    以上の結果、当社は、データ社から当社に引き継がれた顧客の取引を含め、遅くとも平成20年4月から平成28年1月までの間に、93名の一般投資家から約3億2000万円の入金を受けた。

    当社らの上記各行為は、いずれも金商法第28条第1項に規定する「第一種金融商品取引業」に該当するものであり、金商法第29条に基づく登録を受けずに上記各行為を行うことは、同条に違反するものである。

    そして、当社らは、本来株式売買の代金として用いられるべき金員を、一般投資家との間の合意に反して株式売買等に充てずに、山元の個人的債務の弁済及び当社経費の支払等で費消して毀損しており、当社らの違法行為を禁止・停止させなければ、一般投資家の利益が更に害されるおそれが高い。

    また、上記違法行為は長期間に及んでいる上、当社らは、顧客から受けた金員をすでに毀損していることから、既存の一般投資家からの売付注文等に対応し、返金等をするためには、新たな入金を受け続けなければならない状況にあり、平成28年1月時点においても違法行為を継続し、顧客から入金を受けている状況にある。

    以上からすれば、当社らは上記違法行為を今後も行う蓋然性が高く、これを可及的速やかに禁止・停止させる必要がある。

参考資料(PDF:498KB)


金融商品取引法違反行為に係る裁判所への申立て
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参考条文

○第一種金融商品取引業

金融商品取引法(抄)

(定義)

第二条(略)

2~7(略)

この法律において「金融商品取引業」とは、次に掲げる行為(略)のいずれかを業として行うことをいう。

有価証券の売買(デリバティブ取引に該当するものを除く。以下同じ。)、市場デリバティブ取引(金融商品(第二十四項第三号の二に掲げるものに限る。)又は金融指標(当該金融商品の価格及びこれに基づいて算出した数値に限る。)に係る市場デリバティブ取引(以下「商品関連市場デリバティブ取引」という。)を除く。)又は外国市場デリバティブ取引(有価証券の売買にあつては、第十号に掲げるものを除く。)

(略)

次に掲げる取引の委託の媒介、取次ぎ又は代理

取引所金融商品市場における有価証券の売買又は市場デリバティブ取引

(略)

四~十八(略)

9~39(略)

第二十八条この章において「第一種金融商品取引業」とは、金融商品取引業のうち、次に掲げる行為のいずれかを業として行うことをいう。

有価証券(第二条第二項の規定により有価証券とみなされる同項各号に掲げる権利を除く。)についての同条第八項第一号から第三号まで、第五号、第八号又は第九号に掲げる行為

一の二~五(略)

2~8(略)

(登録)

第二十九条金融商品取引業は、内閣総理大臣の登録を受けた者でなければ、行うことができない。

○緊急差止命令に係る申立て

金融商品取引法(抄)

(審問等に関する調査のための処分)

第百八十七条内閣総理大臣又は内閣総理大臣及び財務大臣は、この法律の規定による審問、この法律の規定による処分に係る聴聞又は第百九十二条の規定による申立てについて、必要な調査をするため、当該職員に、次に掲げる処分をさせることができる

関係人若しくは参考人に出頭を命じて意見を聴取し、又はこれらの者から意見書若しくは報告書を提出させること。

鑑定人に出頭を命じて鑑定させること。

関係人に対し帳簿書類その他の物件の提出を命じ、又は提出物件を留めて置くこと。

関係人の業務若しくは財産の状況又は帳簿書類その他の物件を検査すること。

(略)

(裁判所の禁止又は停止命令)

第百九十二条裁判所は、次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、内閣総理大臣又は内閣総理大臣及び財務大臣の申立てにより、当該各号に定める行為を行い、又は行おうとする者に対し、その行為の禁止又は停止を命ずることができる。

緊急の必要があり、かつ、公益及び投資者保護のため必要かつ適当であるとき この法律又はこの法律に基づく命令に違反する行為

第二条第二項第五号若しくは第六号に掲げる権利又は同項第七号に掲げる権利(同項第五号又は第六号に掲げる権利と同様の経済的性質を有するものとして政令で定める権利に限る。)に関し出資され、又は拠出された金銭(これに類するものとして政令で定めるものを含む。)を充てて行われる事業に係る業務執行が著しく適正を欠き、かつ、現に投資者の利益が著しく害されており、又は害されることが明白である場合において、投資者の損害の拡大を防止する緊急の必要があるとき これらの権利に係る同条第八項第七号から第九号までに掲げる行為

2~4(略)

第百九十八条次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

一~七(略)

第百九十二条第一項又は第二項の規定による裁判所の命令に違反した者

第二百七条法人(中略)の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関し、次の各号に掲げる規定の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人に対して当該各号に定める罰金刑を、その人に対して各本条の罰金刑を科する。

一二(略)

第百九十八条(中略)又は第百九十八条の三から第百九十八条の五まで 三億円以下の罰金刑

四~六(略)

2・3(略)

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