平成28年10月28日

証券取引等監視委員会

株式会社ウィンヴォル外3社に対する検査結果及び勧告について

  • 1.検査結果

    関東財務局長が株式会社ウィンヴォル(東京都千代田区、法人番号 9010001126586、代表取締役 川村 豊(かわむら ゆたか)、資本金500万円、常勤役職員4名、適格機関投資家等特例業務届出者。金融商品取引業の登録はない。)、ウィンヴォル・ステーション合同会社(法人番号 3010003016436)、ウィンヴォル・ドリーム合同会社(法人番号 5010003016450)及びウィンヴォル・ファルコン合同会社(法人番号 8010003017140)(いずれも、東京都千代田区、代表社員 株式会社ウィンヴォル、資本金10万円、常勤役職員1名、適格機関投資家等特例業務届出者。金融商品取引業の登録はない。)を検査した結果、下記のとおり、当該適格機関投資家等特例業務届出者に係る問題が認められた。

  • 2.事実関係

    株式会社ウィンヴォル(以下「当社」という。)は、適格機関投資家等特例業務(以下「特例業務」という。)として、自らを営業者とする匿名組合(以下「ファンド」という。)の出資持分の取得勧誘及び出資金の運用を行っている(出資者:延べ166名、出資総額:約5.5億円)ほか、社債を発行している。

    また、ウィンヴォル・ステーション合同会社、ウィンヴォル・ドリーム合同会社(以下「ドリーム社」という。)及びウィンヴォル・ファルコン合同会社(以下、各合同会社を併せて「合同会社3社」といい、当社と合同会社3社を併せて「当社外3社」という。)においては、当社がそれぞれの代表社員となり、合同会社3社を営業者とするファンドを組成し出資持分の取得勧誘を行い、出資金の運用を行っている(出資者:延べ376名、出資総額:約8.9億円)ほか、合同会社3社のうちの1社であるドリーム社は、社債を発行している。合同会社3社を営業者とするファンドの出資金等は、当社への貸付け又は当社発行の社債を購入する形で当社に集約され、当社を営業者とするファンドの出資金等とともに一体として、外国の上場・未上場の株式等で運用するとしていたが、今回検査において、当社外3社の特例業務の運営状況を検証したところ、以下の問題が認められた。

    • (1)無登録で投資運用業を行っている状況

      当社外3社は、前回検査結果(検査基準日:平成26年9月2日)に基づいて同年12月17日付けで関東財務局長から警告書が発せられたことを受け、同27年1月以降、新たなファンドの出資持分の取得勧誘を行うことを取りやめたものの、検査基準日(同28年6月6日)現在、運用財産として外国の上場・未上場の株式等を保有している。

      このような中、当社外3社が運用する全てのファンドに適格機関投資家として唯一出資していた甲投資事業有限責任組合(以下「甲LPS」という。)が平成26年12月31日に解散し、当該ファンドは、平成27年法律第32号による改正前の金融商品取引法第63条第1項第1号及び第2号に規定する特例業務の要件に該当しなくなったことを認識していたにもかかわらず、当社外3社は、甲LPSが解散した以降、適格機関投資家からの出資のない状態で運用を継続している。

      また、当社外3社は、特例業務に該当しなくなった旨の届出を関東財務局長に行っていない。

      当社外3社が行った上記の運用を行う行為は、金融商品取引法第28条第4項に規定する「投資運用業」に該当し、当社外3社が同法第29条に基づく登録を受けることなく、当該行為を行うことは、同条に違反するものと認められる。

      また、当社外3社の運用を行う行為が特例業務に該当しなくなったときに関東財務局長に届け出ていない行為は、金融商品取引法第63条第13項(平成27年法律第32号による改正前までは同条第6項)に違反するものと認められる。

    • (2)投資者保護上問題のある業務運営

      当社外3社は、社債発行により調達した資金を含めた自己の固有財産とファンドの運用財産とを分別して管理することや、ファンドごとの運用財産も特定することなく一体として運用を行っている。このような中、当社外3社は、前回検査において、ファンドの出資金を他のファンドの償還金や当社の販売管理費等に流用している状況等が判明し、関東財務局長から警告書の発出を受けて、当該行為を直ちに取りやめるとしていた。

      しかし、当社外3社は当該行為を直ちに取りやめるとした以降も、流用が是正されていない状況となっている。

      また、当社外3社は、警告書の発出後においても、自己の固有財産とファンドの運用財産はもとより、各ファンドに属する財産が特定できない状況のままで運用を継続しており、これら当社外3社の状況は、投資者保護上重大な問題があると認められ、金融商品取引法第63条の5第1項に規定する「業務の運営に関し、公益又は投資者保護のため必要かつ適当であると認めるとき」に該当するものと認められる。

  • 3.勧告の内容

    上記2.事実関係については、平成27年法律第32号による改正後の金融商品取引法の施行日(平成28年3月1日)以降も継続していることから、本日、証券取引等監視委員会は、内閣総理大臣及び金融庁長官に対して、金融庁設置法第20条第1項に基づき、行政処分を行うよう勧告した。

参考資料(PDF:242KB)


(参考条文)

金融商品取引法(昭和23年法律第25号)(抄)

(登録)

第二十九条金融商品取引業は、内閣総理大臣の登録を受けた者でなければ、行うことができない。

(適格機関投資家等特例業務)

第六十三条次の各号に掲げる行為については、第二十九条及び第三十三条の二の規定は、適用しない。

適格機関投資家等(適格機関投資家以外の者で政令で定めるもの(その数が政令で定める数以下の場合に限る。)及び適格機関投資家をいう。以下この条において同じ。)で次のいずれにも該当しない者を相手方として行う第二条第二項第五号又は第六号に掲げる権利に係る私募(適格機関投資家等(次のいずれにも該当しないものに限る。)以外の者が当該権利を取得するおそれが少ないものとして政令で定めるものに限る。)

イ~ハ(略)

第二条第二項第五号又は第六号に掲げる権利(同一の出資対象事業(同項第五号に規定する出資対象事業をいう。)に係る当該権利を有する者が適格機関投資家等(前号イからハまでのいずれにも該当しないものに限る。)のみであるものに限る。)を有する適格機関投資家等から出資され、又は拠出された金銭(これに類するものとして政令で定めるものを含む。)の運用を行う同条第八項第十五号に掲げる行為

2~5(略)

特例業務届出者は、適格機関投資家等特例業務として開始した第一項第二号に掲げる行為に係る業務が適格機関投資家等特例業務に該当しなくなつたときは、遅滞なく、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。

(以下、略)

(特例業務届出者に対する監督上の処分等)

第六十三条の五内閣総理大臣は、特例業務届出者の業務の運営に関し、公益又は投資者保護のため必要かつ適当であると認めるときは、その必要の限度において、当該特例業務届出者に対し、業務の運営の改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

(以下、略)

(注)第六十三条の条文は、平成28年3月1日に施行された平成27年法律第32号による改正前のものである。

サイトマップ

ページの先頭に戻る