平成28年12月6日

証券取引等監視委員会

モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社による株式会社西武ホールディングス株式に係る相場操縦に対する課徴金納付命令の勧告について

  • 1.勧告の内容

    証券取引等監視委員会は、モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社(法人番号2011001046046 以下「モルガン・スタンレーMUFG証券」という。)による相場操縦について検査した結果、下記のとおり法令違反の事実が認められたので、本日、内閣総理大臣及び金融庁長官に対して、金融庁設置法第20条第1項の規定に基づき、課徴金納付命令を発出するよう勧告を行った。

  • 2.法令違反の事実関係

    モルガン・スタンレーMUFG証券は、第一種金融商品取引業を行うことにつき関東財務局長の登録を受けている株式会社であるが、トレーディング業務等に従事していた者において、同社の業務に関し、東京証券取引所市場第一部に上場されている株式会社西武ホールディングスの株式につき、同株式の売買を誘引する目的をもって、別表1記載のとおり、平成27年9月24日から同年10月6日まで及び同年10月13日から同年10月19日までの間、合計14取引日にわたり、株式会社東京証券取引所において、買い付ける意思がないのに、最良買い気配値付近に多数の買い注文を発注するなどの方法により、同株式合計41万6500株を買い付けるとともに、同株式合計925万8000株の買付けの申込みを行い、もって、自己の計算において、同株式の売買が繁盛であると誤解させ、かつ、同市場における同株式の相場を変動させるべき一連の売買及び申込みをしたものである。

    モルガン・スタンレーMUFG証券が行った上記の行為は、金融商品取引法第174条の2第1項に規定する「第159条第2項第1号の規定に違反する一連の有価証券売買等」及び「その申込み」に該当すると認められる。

    違反行為事実の概要等については、別紙1のとおり。

  • 3.課徴金の額の計算

    上記の違法行為について金融商品取引法に基づき算定される課徴金の額は、2億1988万円である。

    計算方法の詳細については、別紙2のとおり。

  • 4.その他

    本件については、日本取引所自主規制法人より提供された情報も参考として、実態解明を行ったものである。


(別紙1)

違反行為概要図

違反行為概要図
(クリックすると拡大されます)

(別紙2)

課徴金の額の計算方法について

1.当該違反行為に係る課徴金の額は、金融商品取引法第174条の2第1項の規定により、

(1)当該違反行為に係る有価証券の売買対当数量(注1)に係るものについて、自己の計算による当該有価証券の売付け等の価額から、自己の計算による当該有価証券の買付け等の価額を控除した額

(注1)売買対当数量:当該違反行為に係る有価証券の売付け等数量と買付け等数量のうち、いずれか少ない数量をいう。

及び

(2)当該違反行為に係る自己の計算による有価証券の買付け等の数量が当該違反行為に係る自己の計算による有価証券の売付け等の数量を超える場合は、当該違反行為が終了してから1月を経過するまでの間の各日における当該違反行為に係る有価証券等に係る有価証券の売付け等についての同法第67条の19又は第130条に規定する最高の価格のうち最も高い価格に当該超える数量を乗じて得た額から、当該超える数量に係る有価証券の買付け等の価額を控除した額

を合計し、

(3)金融商品取引法第176条第2項の規定により、前記(1)及び(2)の合計額に一万円未満の端数があるときは、その端数を切り捨てる

ことで算出される。

2.本件では、

(1)売買対当数量(注2)に係る課徴金の額 171,419,318円(注3)

(注2)当該違反行為に係る売買対当数量は、以下により2,396,127株となる。

(i)当該違反行為に係る自己の計算による有価証券の売付け等の数量は、当該違反行為に係る自己の計算による売付け等の数量2,255,700株に、当該違反行為の開始時に特定関係者の計算において当該違反行為に係る有価証券を有しないで又は借り入れて売り付けており、金融商品取引法第174条の2第6項、第7項、金融商品取引法施行令第33条の12第1号及び金融商品取引法第六章の二の規定による課徴金に関する内閣府令第1条の17の規定により、違反行為開始時にその時における価格(2,296円)で売付け等を自己の計算においてしたものとみなされる140,427株を加えた、2,396,127株となる。

(ii)当該違反行為に係る自己の計算による有価証券の買付け等の数量は、当該違反行為に係る自己の計算による買付け等の数量416,500株に、当該違反行為の開始時に自己が所有しており、金融商品取引法第174条の2第8項及び金融商品取引法施行令第33条の13第1号の規定により、違反行為開始時にその時における価格(2,296円)で買付け等を自己の計算においてしたものとみなされる2,122,708株を加えた、2,539,208株となる。

(注3)算定式は別表2のとおり。

及び

(2)当該違反行為に係る自己の計算による有価証券の売付け等の数量を超える当該違反行為に係る有価証券の買付け等の数量(143,081株)に係る課徴金の額 48,461,790円(注4)

(注4)当該違反行為が終了してから、1月を経過するまでの間の各日における当該違反行為に係る有価証券の売付け等についての金融商品取引法第130条に規定する最高の価格のうち最も高い価格(2,664円)に当該超える数量(143,081株(2,539,208株−2,396,127株))を乗じて得た額(381,167,784円)から、当該超える数量に係る有価証券の買付け等の価額(332,705,994円)を控除することで算出される。

を合計し(219,881,108円)、

(3)一万円未満の端数(1,108円)を切り捨てた金額である

2億1988万円が課徴金の額となる。

【参考】課徴金の額の計算に係る考え方の例

別表1(PDF:38KB)

別表2(PDF:25KB)

アドビ社のサイトへ
PDFファイルをご覧いただくためにはAdobe Reader日本語版が必要です。
お持ちでない方は、上のボタンをクリックし、手順に従い最新のソフトをダウンロードしてご覧ください(新しいウィンドウで開きます)。