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平成29年2月24日

証券取引等監視委員会

株式会社モルフォ役員及び社員9名(うち同社従業員持株会会員7名)による内部者取引に対する課徴金納付命令の勧告について

  • 1.勧告の内容

    証券取引等監視委員会は、株式会社モルフォ役員及び社員9名(うち同社従業員持株会会員7名)による内部者取引について検査した結果、下記のとおり法令違反の事実が認められたので、本日、内閣総理大臣及び金融庁長官に対して、金融庁設置法第20条第1項の規定に基づき、課徴金納付命令を発出するよう勧告を行った。

  • 2.法令違反の事実関係

    (1)課徴金納付命令対象者(1)について

    課徴金納付命令対象者(1)は、株式会社モルフォ(以下「モルフォ」という。)の役員であるが、同人がその職務に関し、同社の業務執行を決定する機関が、株式会社デンソー(以下「デンソー」という。)との業務上の提携を行うことについての決定をした旨の重要事実を知りながら、上記事実の公表がされた平成27年12月11日より前の同年8月24日及び同月26日、自己の計算において、モルフォ株式合計400株を買付価額合計159万5000円で買い付けたものである。

    違反行為事実の概要については、別図のとおり。

    課徴金納付命令対象者(1)が行った上記の行為は、金融商品取引法第175条第1項に規定する「第166条第1項又は第3項の規定に違反して、同条第1項に規定する売買等をした」行為に該当すると認められる。

    (2)課徴金納付命令対象者(2)について

    課徴金納付命令対象者(2)は、モルフォの社員であるが、同人がその職務に関し、同社の業務執行を決定する機関が、デンソーとの業務上の提携を行うことについての決定をした旨の重要事実を知りながら、上記事実の公表がされた平成27年12月11日より前の同年9月29日、自己の計算において、モルフォ株式合計400株を買付価額合計120万円で買い付けたものである。

    違反行為事実の概要については、別図のとおり。

    課徴金納付命令対象者(2)が行った上記の行為は、金融商品取引法第175条第1項に規定する「第166条第1項又は第3項の規定に違反して、同条第1項に規定する売買等をした」行為に該当すると認められる。

    (3)課徴金納付命令対象者(3)について

    課徴金納付命令対象者(3)は、モルフォの社員であったが、同人がその職務に関し、同社の業務執行を決定する機関が、デンソーとの業務上の提携を行うことについての決定をした旨の重要事実を知りながら、上記事実の公表がされた平成27年12月11日より前の同年9月17日から同年10月30日までの間、自己の計算において、モルフォ株式合計3206株を買付価額合計1118万6850円で買い付けたものである。

    違反行為事実の概要については、別図のとおり。

    課徴金納付命令対象者(3)が行った上記の行為は、金融商品取引法第175条第1項に規定する「第166条第1項又は第3項の規定に違反して、同条第1項に規定する売買等をした」行為に該当すると認められる。

    (4)課徴金納付命令対象者(4)ないし(10)について

    課徴金納付命令対象者(4)ないし(10)は、モルフォの社員又は社員であった者であるが、同人らがその職務に関し、同社の業務執行を決定する機関が、デンソーとの業務上の提携を行うことについての決定をした旨の重要事実を知りながら、下記のとおり、モルフォ従業員持株会への自らの拠出金を増額又はモルフォ従業員持株会へ入会し(注)、上記事実の公表がされた平成27年12月11日より前の同年10月26日及び同年11月26日、モルフォの他の従業員持株会会員と共同してモルフォ株式合計400株を買い付け、自己の計算において、上記増額行為又は入会行為に係る拠出金等合計で各持分合計を得たものである。

    (注)上場会社の従業員が、当該上場会社の他の従業員と共同して、当該上場会社の株券の買付けを行う場合であって、当該買付けが一定の計画に従い、個別の投資判断に基づかず、継続的に行われる場合(各従業員の一回当たりの拠出金額が100万円に満たない場合に限る)には、内部者取引規制の適用が除外される(金融商品取引法第166条第6項第12号、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第59条第1項第4号)。いわゆる、証券会社方式の従業員持株会による買付けは内部者取引規制の適用除外である。

    しかし、重要事実を知りながら持株会に新規入会したり、持株会への拠出金を増加したりすることは、「個別の投資判断に基づかず」との要件を欠き、適用除外の対象とならない。

    ○課徴金納付命令対象者(4)

    課徴金納付命令対象者(4)は、平成27年10月5日、モルフォ従業員持株会への自らの拠出金を増額し、同行為に係る拠出金等合計7万1786円で持分合計16.087株を得たものである。

    ○課徴金納付命令対象者(5)

    課徴金納付命令対象者(5)は、平成27年10月8日、モルフォ従業員持株会への自らの拠出金を増額し、同行為に係る拠出金等合計9万2036円で持分合計20.625株を得たものである。

    ○課徴金納付命令対象者(6)

    課徴金納付命令対象者(6)は、平成27年10月8日、モルフォ従業員持株会への自らの拠出金を増額し、同行為に係る拠出金等合計14万5420円で持分合計32.588株を得たものである。

    ○課徴金納付命令対象者(7)

    課徴金納付命令対象者(7)は、平成27年10月6日、モルフォ従業員持株会への自らの拠出金を増額し、同行為に係る拠出金等合計18万2235円で持分合計40.838株を得たものである。

    ○課徴金納付命令対象者(8)

    課徴金納付命令対象者(8)は、平成27年10月1日、モルフォ従業員持株会への自らの拠出金を増額し、同行為に係る拠出金等合計7万3629円で持分合計16.500株を得たものである。

    ○課徴金納付命令対象者(9)

    課徴金納付命令対象者(9)は、平成27年10月6日、モルフォ従業員持株会への自らの拠出金を増額し、同行為に係る拠出金等合計3万6814円で持分合計8.250株を得たものである。

    ○課徴金納付命令対象者(10)

    課徴金納付命令対象者(10)は、平成27年10月7日、モルフォ従業員持株会へ入会し、同行為に係る拠出金等合計4万491円で持分合計9.074株を得たものである。

    違反行為事実の概要については、別図のとおり。

    課徴金納付命令対象者(4)ないし(10)が行った上記の行為は、金融商品取引法第175条第1項に規定する「第166条第1項又は第3項の規定に違反して、同条第1項に規定する売買等をした」行為に該当すると認められる。

  • 3.課徴金の額の計算

    上記の違法行為に対し、金融商品取引法に基づき納付を命じられる課徴金の額は、下記のとおりである。

    課徴金納付命令対象者(1)133万円

    課徴金納付命令対象者(2)172万円

    課徴金納付命令対象者(3)1228万円

    課徴金納付命令対象者(4)4万円

    課徴金納付命令対象者(5)5万円

    課徴金納付命令対象者(6)9万円

    課徴金納付命令対象者(7)11万円

    課徴金納付命令対象者(8)4万円

    課徴金納付命令対象者(9)2万円

    課徴金納付命令対象者(10)2万円

    計算方法の詳細については、別紙のとおり。

  • 4.その他

    本件については、日本取引所自主規制法人より提供された情報も参考として、実態解明を行ったものである。


 

(別図)

○違反行為事実の概要について

違反行為事実の概要について
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株式の買付日及び持株会への申請日

株式の買付日及び持株会への申請日
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モルフォ従業員持株会への拠出金の増額・入会状況

モルフォ従業員持株会への拠出金の増額・入会状況
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従業員持株会による買付けへのインサイダー取引規制の適用関係

従業員持株会による買付けへのインサイダー取引規制の適用関係
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(別紙)

○課徴金の額の計算方法について

  • 1.課徴金納付命令対象者(1)

    (1)金融商品取引法第175条第1項第2号の規定により、当該有価証券の買付けについて業務等に関する重要事実の公表がされた後2週間における最も高い価格に当該有価証券の買付けの数量を乗じて得た額から当該有価証券の買付けをした価格にその数量を乗じて得た額を控除した額。

    7,320円×400株

    -(3,850円×100株+3,855円×100株+4,120円×100株+4,125円×100株)

    = 1,333,000円

    (2)金融商品取引法第176条第2項の規定により、上記(1)で計算した額の1万円未満の端数を切捨て。

  • 2.課徴金納付命令対象者(2)

    (1)金融商品取引法第175条第1項第2号の規定により、当該有価証券の買付けについて業務等に関する重要事実の公表がされた後2週間における最も高い価格に当該有価証券の買付けの数量を乗じて得た額から当該有価証券の買付けをした価格にその数量を乗じて得た額を控除した額。

    7,320円×400株

    -3,000円×400株

    = 1,728,000円

    (2)金融商品取引法第176条第2項の規定により、上記(1)で計算した額の1万円未満の端数を切捨て。

  • 3.課徴金納付命令対象者(3)

    (1)金融商品取引法第175条第1項第2号の規定により、当該有価証券の買付けについて業務等に関する重要事実の公表がされた後2週間における最も高い価格に当該有価証券の買付けの数量を乗じて得た額から当該有価証券の買付けをした価格にその数量を乗じて得た額を控除した額。

    7,320円×3,206株

    -(3,140円×900株+3,150円×3株+3,260円×900株+3,300円×3株

    +3,440円×600株+4,170円×300株+4,185円×500株)

    = 12,281,070円

    (2)金融商品取引法第176条第2項の規定により、上記(1)で計算した額の1万円未満の端数を切捨て。

  • 4.課徴金納付命令対象者(4)ないし(10)

    金融商品取引法第175条第1項第2号の規定により、当該有価証券の買付けについて業務等に関する重要事実の公表がされた後2週間における最も高い価格に当該有価証券の買付けの数量を乗じて得た額から当該有価証券の買付けをした価格にその数量(注1、注2)を乗じて得た額を控除した額。

    (注1)モルフォ従業員持株会の規約、運営細則等を踏まえ、各課徴金納付命令対象者における平成27年10月26日の当該有価証券の買付数量は、同日の持株会の買付株数200株に、(各課徴金納付命令対象者の拠出金増額分及び拠出金に応じてモルフォから支給される奨励金増額分)/(同日の買付けにかかる持株会会員の拠出金、奨励金及び前回繰越金の合計)を乗じて算出。なお、課徴金納付命令対象者(10)における拠出金増額分及び奨励金増額分とは、新規入会による拠出金分及び奨励金分を指す。

    (注2)注1同様に、モルフォ従業員持株会の規約、運営細則等を踏まえ、各課徴金納付命令対象者における平成27年11月26日の当該有価証券の買付数量は、同日の持株会の買付株数200株に、同年10月26日の買付株数200株のうち持株会会員に配分されなかった繰越株数0.023株を加算した200.023株に、{各課徴金納付命令対象者の拠出金増額分、奨励金増額分及び前回繰越金(各課徴金納付命令対象者の拠出金増額分及び奨励金増額分に対応する部分)}/(平成27年11月26日の買付けにかかる持株会会員の拠出金、奨励金及び前回繰越金の合計)を乗じて算出。なお、課徴金納付命令対象者(10)における拠出金増額分及び奨励金増額分とは、新規入会による拠出金分及び奨励金分を指す。

    (1)課徴金納付命令対象者(4)

    7,320円×16.087株

    -(4,305円×8.174株(注3)+4,625円×7.913株(注4)

    = 45,970円

    (注3)(注2)により、200.023株×48,747円 /1,192,762円=8.174株となる。

    (注4)(注1)により、200株×42,900円 /1,084,254円=7.913株となる。

    金融商品取引法第176条第2項の規定により、上記で計算した額の1万円未満の端数を切捨て。

    (2)課徴金納付命令対象者(5)

    7,320円×20.625株

    -(4,305円×10.480(注5)+株4,625円×10.145株(注6)

    = 58,939円

    (注5)(注2)により、200.023株×62,496円 /1,192,762円=10.480株となる。

    (注6)(注1)により、200株×55,000円 /1,084,254円=10.145株となる。

    金融商品取引法第176条第2項の規定により、上記で計算した額の1万円未満の端数を切捨て。

    (3)課徴金納付命令対象者(6)

    7,320円×32.588株

    -(4,305円×16.559株(注7)+4,625円×16.029株(注8)

    = 93,124円

    (注7)(注2)により、200.023株×98,744円 /1,192,762円=16.559株となる。

    (注8)(注1)により、200株×86,900円 /1,084,254円=16.029株となる。

    金融商品取引法第176条第2項の規定により、上記で計算した額の1万円未満の端数を切捨て。

    (4)課徴金納付命令対象者(7)

    7,320円×40.838株

    -(4,305円×20.751株(注9)+4,625円×20.087株(注10)

    = 116,699円

    (注9)(注2)により、200.023株×123,742円 /1,192,762円=20.751株となる。

    (注10)(注1)により、200株×108,900円 /1,084,254円=20.087株となる。

    金融商品取引法第176条第2項の規定により、上記で計算した額の1万円未満の端数を切捨て。

    (5)課徴金納付命令対象者(8)

    7,320円×16.500株

    -(4,305円×8.384株(注11)+4,625円×8.116株(注12)

    = 47,151円

    (注11)(注2)により、200.023株×49,997円 /1,192,762円=8.384株となる。

    (注12)(注1)により、200株×44,000円 /1,084,254円=8.116株となる。

    金融商品取引法第176条第2項の規定により、上記で計算した額の1万円未満の端数を切捨て。

    (6)課徴金納付命令対象者(9)

    7,320円×8.250株

    -(4,305円×4.192株(注13)+4,625円×4.058株(注14)

    = 23,576円

    (注13)(注2)により、200.023株×24,998円 /1,192,762円=4.192株となる。

    (注14)(注1)により、200株×22,000円 /1,084,254円=4.058株となる。

    金融商品取引法第176条第2項の規定により、上記で計算した額の1万円未満の端数を切捨て。

    (7)課徴金納付命令対象者(10)

    7,320円×9.074株

    -(4,305円×4.611株(注15)+4,625円×4.463株(注16)

    = 25,930円

    (注15)(注2)により、200.023株×27,498円 /1,192,762円=4.611株となる。

    (注16)(注1)により、200株×24,200円 /1,084,254円=4.463株となる。

    金融商品取引法第176条第2項の規定により、上記で計算した額の1万円未満の端数を切捨て。

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