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平成29年3月7日
証券取引等監視委員会

旭化成株式会社の子会社の社員による内部者取引に対する課徴金納付命令の勧告について

 

1.勧告の内容

証券取引等監視委員会は、旭化成株式会社の子会社の社員による内部者取引について検査した結果、下記のとおり法令違反の事実が認められたので、本日、内閣総理大臣及び金融庁長官に対して、金融庁設置法第20条第1項の規定に基づき、課徴金納付命令を発出するよう勧告を行った。

 

2.法令違反の事実関係

課徴金納付命令対象者は、旭化成株式会社(以下「旭化成」という。)の子会社である旭化成建材株式会社(以下「旭化成建材」という。)の社員であるが、その職務に関し、旭化成建材が施工した杭工事の一部について施工報告書の施工データの転用及び加筆があったことが判明した旨の旭化成建材の運営、業務又は財産に関する重要な事実であって投資者の投資判断に著しい影響を及ぼす事実を知りながら、上記事実の公表がされた平成27年10月14日より前の同月7日及び同月9日、自己の計算において、旭化成株式合計3000株を売付価額合計271万5000円で売り付けたものである。

 違反行為事実の概要については、別図のとおり。

 課徴金納付命令対象者が行った上記の行為は、金融商品取引法第175条第1項に規定する「第166条第1項又は第3項の規定に違反して、同条第1項に規定する売買等をした」行為に該当すると認められる。

 
3.課徴金の額の計算

上記の違法行為に対し、金融商品取引法に基づき納付を命じられる課徴金の額は、63万円である。

 計算方法の詳細については、別紙のとおり。

 

4.その他

本件については、日本取引所自主規制法人より提供された情報も参考として、実態解明を行ったものである。

 

(別図)

○ 違反行為事実の概要について


 違反行為事実の概要について

(クリックすると拡大されます)

(別紙)

 

○ 課徴金の額の計算方法について
 
(1)金融商品取引法第175条第1項第1号の規定により、当該有価証券の売付けについて当該有価証券の売付けをした価格にその数量を乗じて得た額から業務等に関する重要事実の公表がされた後2週間における最も低い価格に当該有価証券の売付けの数量を乗じて得た額を控除した額。
(900円×1,000株+905円×1,000株+910円×1,000株)
-(693.6円×3,000株)
=634,200円
 
(2)金融商品取引法第176条第2項の規定により、上記(1)で計算した額の1万円未満の端数を切捨て。

                                                 

 

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