平成29年8月4日
証券取引等監視委員会

ヤマゲン証券株式会社に対する検査結果に基づく勧告について

1.勧告の内容

 関東財務局がヤマゲン証券株式会社(東京都中央区、法人番号6010001121276、代表取締役 安永 博幸(やすなが ひろゆき)、資本金21.5億円、常勤役職員36名、第一種金融商品取引業、第二種金融商品取引業)を検査した結果、下記のとおり、当該金融商品取引業者に係る問題が認められたので、本日、証券取引等監視委員会は、内閣総理大臣及び金融庁長官に対して、金融庁設置法第20条第1項の規定に基づき、行政処分を行うよう勧告した。

2.事実関係

(1) 実勢を反映しない作為的相場が形成されることになることを知りながら有価証券の売買取引の受託等をする行為
 ヤマゲン証券株式会社(以下「当社」という。)の歩合外務員Aは、平成27年1月15日から同月29日にかけて、その業務に関し、特定の上場銘柄の株式について、複数の顧客がグループを構成し、買い上がり買付けや終値関与によって、当該銘柄の株価を引き上げることを意図していることを知りながら、当該一連の買付注文を受託・執行した。
 
(2)作為的相場形成となる有価証券の売買取引の受託等を防止するための売買管理が十分でないと認められる状況
 作為的相場形成となる有価証券の売買取引の受託等を防止する上では、関連が疑われる複数の顧客の売買については一体で売買審査を行う必要があるところ、当社は、こうした売買審査について具体的な取扱方法を定めておらず、関連が疑われる複数の顧客を一体として捉えた売買審査を実施していない。
 また、自ら抽出した売買審査を行うべき取引について、売買審査が未実施となっている事例が認められたほか、売買審査の結果に応じた適切な措置を講じていない事例が複数認められた。
 
 上記(1)の行為は、金融商品取引法第38条第8号の規定に基づく金融商品取引業等に関する内閣府令第117条第1項第20号に該当するものと認められる。
 また、上記(2)については、金融商品取引法第40条第2号の規定に基づく金融商品取引業等に関する内閣府令第123条第1項第12号に該当するものと認められる。
 
 

(参考条文)

○ 金融商品取引法(昭和23年法律第25号)(抄)

(禁止行為)
第三十八条  金融商品取引業者等又はその役員若しくは使用人は、次に掲げる行為をしてはならない。ただし、第四号から第六号までに掲げる行為にあつては、投資者の保護に欠け、取引の公正を害し、又は金融商品取引業の信用を失墜させるおそれのないものとして内閣府令で定めるものを除く。
一 ~ 七  (略)
八 前各号に掲げるもののほか、投資者の保護に欠け、若しくは取引の公正を害し、又は金融商品取引業の信用を失墜させるものとして内閣府令で定める行為
 
(適合性の原則等)
第四十条 金融商品取引業者等は、業務の運営の状況が次の各号のいずれかに該当することのないように、その業務を行わなければならない。
一 (略)
二 前号に掲げるもののほか、業務に関して取得した顧客に関する情報の適正な取扱いを確保するための措置を講じていないと認められる状況、その他業務の運営の状況が公益に反し、又は投資者の保護に支障を生ずるおそれがあるものとして内閣府令で定める状況にあること。
 

○ 金融商品取引業等に関する内閣府令(平成19年内閣府令第52号)(抄)

(禁止行為)
第百十七条 法第三十八条第八号に規定する内閣府令で定める行為は、次に掲げる行為とする。
一 ~ 十九 (略)
二十 取引所金融商品市場における上場金融商品等又は店頭売買有価証券市場における店頭売買有価証券の相場若しくは相場若しくは取引高に基づいて算出した数値を変動させ、若しくはくぎ付けし、固定し、若しくは安定させ、又は取引高を増加させることにより実勢を反映しない作為的なものとなることを知りながら、当該上場金融商品等又は当該店頭売買有価証券に係る買付け若しくは売付け又はデリバティブ取引(有価証券等清算取次ぎを除く。)の受託等をする行為
(以下、略)
 
(業務の運営の状況が公益に反し又は投資者の保護に支障を生ずるおそれがあるもの)
第百二十三条 法第四十条第二号に規定する内閣府令で定める状況は、次に掲げる状況とする。
一 ~ 十一 (略)
十二 取引所金融商品市場における上場金融商品等又は店頭売買有価証券市場における店頭売買有価証券の相場若しくは相場若しくは取引高に基づいて算出した数値を変動させ、若しくはくぎ付けし、固定し、若しくは安定させ、又は取引高を増加させることにより実勢を反映しない作為的なものを形成させるべき当該上場金融商品等若しくは当該店頭売買有価証券に係る買付け若しくは売付け若しくはデリバティブ取引又はこれらの申込み若しくは委託等若しくは受託等をする行為を防止するための売買管理が十分でないと認められる状況
(以下、略)

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