不公正取引規制違反に係る課徴金制度について

1.制度の概要

課徴金制度は、内部者取引等の違反行為の抑止を図り、法規制の実効性を確保するという行政目的を達成するため、行政上の措置として、以下の金融商品取引法の規定に該当する者に対して金銭的負担を課す制度です。

2.対象とする違反行為

  • (1) 風説の流布・偽計

  • (2) 仮装・馴合売買

  • (3) 現実売買による相場操縦

  • (4) 違法な安定操作取引

  • (5) 内部者取引

3.主な違反行為の金額水準

  • (1) 風説の流布・偽計

    違反行為終了時点で自己の計算において生じている売り(買い)ポジションについて、当該ポジションに係る売付け等(買付け等)の価額と当該ポジションを違反行為後1月間の最安値(最高値)で評価した価額との差額等

    • ※ 自己以外の者の計算において不公正取引を行った場合には、手数料、報酬その他の対価の額を基準として課徴金額を算定(以下(2)~(5)まで同じ。)。

  • (2) 仮装・馴合売買

    違反行為終了時点で自己の計算において生じている売り(買い)ポジションについて、当該ポジションに係る売付け等(買付け等)の価額と当該ポジションを違反行為後1月間の最安値(最高値)で評価した価額との差額等

  • (3) 現実売買による相場操縦

    違反行為期間中に自己の計算において確定した損益と、違反行為終了時点で自己の計算において生じている売り(買い)ポジションについて、当該ポジションに係る売付け等(買付け等)の価額と当該ポジションを違反行為後1月間の最安値(最高値)で評価した価額との差額との合計額等

  • (4) 違法な安定操作取引

    違反行為に係る損益と、違反行為開始時点で自己の計算において生じているポジションについて、違反行為後1月間の平均価格と違反行為期間中の平均価格の差額に当該ポジションの数量を乗じた額との合計額等

  • (5) 内部者取引

    違反行為に係る売付け等(買付け等)(重要事実の公表前6月以内に行われたものに限る。)の価額と、重要事実公表後2週間の最安値(最高値)に当該売付け等(買付け等)の数量を乗じた額との差額等

4.課徴金の加算・減算制度

  • (1) 過去5年以内に課徴金の対象となった者が、再度違反した場合、課徴金の額を1.5倍に加算

  • (2) 一定の違反行為(発行開示書類等の虚偽記載等、継続開示書類等の虚偽記載等、大量保有・変更報告書等の不提出、法人による自己株式の取得に係る内部者取引、等)につき、違反者が当局の調査前に証券取引等監視委員会に対し報告を行った場合、課徴金の額を半額に減額。

5.課徴金賦課手続

証券取引等監視委員会の勧告を受け、金融庁長官は、審判手続開始決定及び審判官の指定を行い、審判官による審判手続を経た決定案に基づき、課徴金納付命令の決定を行います。

6.課徴金制度に係る手続等の流れ

課徴金制度に係る手続等の流れの図解

※内閣総理大臣の権限は金融庁長官に委任されている(金商法194条の7、会計士法49条の4)

※金商法は金融商品取引法、会計士法は公認会計士法の略

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