スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議(第1回)議事録

1.日時:

平成27年9月24日(木)9時30分〜11時30分

2.場所:

中央合同庁舎第7号館13階 共用第1特別会議室

【田原企業開示課長】

おはようございます。本日、ごらんいただいていますように、冒頭のみカメラ撮りをしておりますので、ご了承ください。

それでは、池尾座長、お願いいたします。

【池尾座長】

それでは、定刻になりましたし、ご出席予定の方は全員おそろいですので、ただいまよりスチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議、第1回会合を開催いたします。皆様には、ご多忙中のところご参集いただきまして、まことにありがとうございます。

申しおくれましたが、このたびフォローアップ会議の座長を務めることになりました慶應義塾大学の池尾と申します。どうかよろしくお願いいたします。

初めに、事務局の金融庁の池田総務企画局長よりご挨拶をいただきたいと思います。

池田総務企画局長、よろしくお願いいたします。

【池田総務企画局長】

金融庁の総務企画局長の池田でございます。本日は、メンバーの皆様、大変お忙しい中お集まりをいただきまして、まことにありがとうございます。フォローアップ会議の第1回会合の開催ということですので、この機会に一言ご挨拶を申し上げたいと思います。

ご案内のとおり、政府・金融庁におきましては、上場企業のコーポレートガバナンスの強化に向けまして、各般の施策を講じてきたところでございます。昨年2月にスチュワードシップ・コードを策定・公表し、また本年6月にはコーポレートガバナンス・コードの適用が開始されているところでございます。

ただ、両コードを策定したことをもって、コーポレートガバナンスの強化に向けた取組みが終わるというわけではなく、これらのコードの策定はあくまで取組みのスタートにすぎないと考えております。今年6月に閣議決定されました「『日本再興戦略』改訂2015」におきましても、両コードが車の両輪となって、投資家側と会社側双方から企業の持続的な成長が促されるよう、積極的にその普及・定着を図る必要があるとされているところであります。形だけではなく、実効的にガバナンスを機能させるなど、コーポレートガバナンスの更なる充実は引き続き重要な課題であると考えております。また、こうした取組みを単にガバナンスの問題ということにとどめるのではなくて、会社の持続的成長と中長期的な企業価値の向上、ひいては経済の好循環確立というものにつなげていくことが重要であると考えております。

このため、両コードの普及・定着状況をフォローアップいたしますとともに、上場企業全体のコーポレートガバナンスの更なる充実に向けて、必要な施策を議論・提言いただくことを目的としまして、このフォローアップ会議を設置させていただくこととしました。メンバーの皆様におかれましては、ぜひ活発なご議論をいただくことをお願い申し上げまして、私からの挨拶とさせていただきます。どうかよろしくお願いいたします。

【池尾座長】

続きまして、事務局の東京証券取引所の静常務よりご挨拶いただきたいと思います。静常務、お願いします。

【静東京証券取引所常務】

ありがとうございます。東京証券取引所で上場部を担当しております静と申します。本日は、連休の合間を縫うような形でフォローアップ会議のほうにご参集をいただきまして、まことにありがとうございます。

今、ご紹介ありましたように、私ども東京証券取引所ではこの6月にコーポレートガバナンス・コードの適用を開始しております。ガバナンス・コードでは、ご存じのように複数の独立社外取締役を確保すべしということがうたってありまして、これを実行している上場会社、まだ6月に適用が始まったばかりですけれども、今年の総会が終わった時点で、昨年の2倍、50%近くに達しています。これは市場第一部ですけれども、そういう数字が把握されております。上場会社側の対応が急速に進んでいることを強く感じるわけでございますけれども、その一方で、ガバナンスをめぐる議論が今また新しい段階に入っているということも強く感じている次第でございます。

これまで問われてきたのは、社外取締役はほんとうに必要なのかという問題だったと思いますけれども、このように普及が進んだ今になっては、社外取締役をはじめとする取締役会というのはほんとうに役に立つのか、ということが問われるようになってきていると感じております。このことを最も強く端的にあらわしているのが、最近話題の不正会計の問題ではないかという気もいたします。取締役会がそこに形として存在するだけではなくて、企業価値の毀損を防ぐ、あるいは企業価値の中長期的な向上をもたらすためには一体何が必要なのか。この会議につきましては、今、進んでおります上場会社のガバナンス改革が形だけではなくて、実質も備えたものになってほしいという思いで設置をさせていただいて、金融庁と一緒に事務局を務めさせていただくことになりました。

私ども、現実の市場を毎日見ておりますけれども、これから取り上げていただくことになると思うんですけれども、例えば政策保有株式の問題、あるいは自己株式取得の問題、あるいは上場会社の発行する種類株といったさまざまな問題をめぐりまして、上場会社の皆さんの思いと投資家、あるいは株主の皆さんの思いとの間に、まだまだ一定のギャップがあるというような問題もいっぱいあるように思います。ここでの議論を通じまして、そうしたギャップが少しでも縮小いたしまして、実質を伴ったガバナンスの改革が進んでいくことを期待しております。

どうぞ、ご忌憚のない意見を頂戴しまして、ご審議をいただきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。

【池尾座長】

それでは、まず事務局から、メンバーのご紹介と、この会議の運営要領(案)のご説明をお願いしたいと思います。

【田原企業開示課長】

事務局を務めさせていただきます金融庁企業開示課長の田原でございます。よろしくお願いいたします。

ご説明させていただく前に、恐縮ですが、カメラ撮影の方はご退室をお願いいたします。

まずは事務局から、フォローアップ会議のメンバーの皆様をご紹介させていただきます。座席順にご紹介させていただきます。お手元に配席図をお配りいたしておりますので、ごらんください。

メンバーの皆様の右側から、岩間陽一郎様です。

【岩間メンバー】

岩間でございます。よろしくお願いいたします。

【田原企業開示課長】

江良明嗣様です。

【江良メンバー】

江良です。よろしくお願いいたします。

【田原企業開示課長】

小口俊朗様です。

【小口メンバー】

小口でございます。よろしくお願いします。

【田原企業開示課長】

川北英隆様です。

【川北メンバー】

川北です。よろしくお願いします。

【田原企業開示課長】

川村隆様です。

【川村メンバー】

川村です。よろしくお願いします。

【田原企業開示課長】

高山与志子様です。

【高山メンバー】

高山です。よろしくお願いいたします。

【田原企業開示課長】

武井一浩様です。

【武井メンバー】

武井です。よろしくお願いします。

【田原企業開示課長】

田中正明様です。

【田中メンバー】

田中でございます。よろしくお願いします。

【田原企業開示課長】

冨山和彦様です。

【冨山メンバー】

冨山です。どうぞよろしくお願いします。

【田原企業開示課長】

西山賢吾様です。

【西山メンバー】

西山です。よろしくお願いいたします。

【田原企業開示課長】

佃秀昭様です。

【佃メンバー】

佃です。よろしくお願いします。

【田原企業開示課長】

本日はご欠席ですけれども、資料1のメンバー表にもございますように、上田亮子様、内田章様、神作裕之様、神田秀樹様、スコット・キャロン様にもご参加いただくこととなっております。

次に、オブザーバーをご紹介申し上げます。

経済産業省産業組織課の中原課長です。

【中原経済産業省産業組織課長】

中原でございます。

【田原企業開示課長】

法務省民事局の竹林参事官です。

【竹林法務省民事局参事官】

竹林でございます。よろしくお願いいたします。

【田原企業開示課長】

なお、事務局につきましては金融庁と東京証券取引所が共同で務めさせていただきますが、時間の都合もございますので、お手元の配席表をもってご紹介にかえさせていただきます。

続きまして、フォローアップ会議の運営要領(案)についてご説明を申し上げます。お手元の資料2をごらんください。

スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議運営要領(案)とございますが、本日申し合わせという形にさせていただければと考えております。読み上げさせていただきます。

第1条、スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議の議事の手続その他フォローアップ会議の運営に関しては、この運営要領の規定するところによる。

第2条、フォローアップ会議は座長が招集する。2、座長は、フォローアップ会議を招集すべき日時が決まり次第、座長が適当と認める方法により、遅滞なく公表する。

第3条、座長は、フォローアップ会議の議長となり、議事を整理する。

第4条、座長は、必要に応じ、学識経験者、関係行政機関の職員その他適当と認める者の出席を求め、その意見を聞くことができる。

第5条、フォローアップ会議は公開とする。2、前項に定めるもののほか、公開に関し必要な事項は、座長が定める。

第6条、フォローアップ会議の議事録は、会議の都度作成し、公表するものとする。

第7条、フォローアップ会議の資料は、公表するものとする。

第8条、この運営要領に定めるもののほか、フォローアップ会議に関し必要な事項は、座長が定める。

以上でございます。

【池尾座長】

ありがとうございました。

このような進め方でよろしいでしょうか。基本的にオープン、全て公表するということと、適宜、弾力的に必要なことは決めるということですので、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。

では、(案)を取らせていただいて、今後、この要領で進めるということで申し合わせをさせていただいたことにします。

続きまして、金融庁から、今後の会議運営等の前提になるような確認と、東京証券取引所から、これまで出されたコーポレートガバナンス報告書に基づくコーポレートガバナンス・コードの実施状況について、それぞれご説明をいただきたいと思います。その後で、まとめてディスカッションするということでお願いします。

それでは、まず金融庁からご説明をお願いします。

【田原企業開示課長】

それでは、お手元の資料3に沿いましてご説明を申し上げます。

1枚おめくりをいただきまして、もう皆様ご承知だと思いますけれども、スチュワードシップ・コード、コーポレートガバナンス・コードの概要ということでございます。

スチュワードシップ・コードにつきましては、機関投資家の行動原則ということで、資金の最終的な出し手に対する責任を定めるものということで、平成25年の「日本再興戦略」におきまして策定が決定され、2014年2月に策定されたことになってございます。

コーポレートガバナンス・コードでございますけれども、こちらにつきましては企業の行動原則として株主やステークホルダーに対する責任を定めるものということで、「『日本再興戦略』改訂2014」におきまして策定が決定され、本年6月より適用が開始されているということでございまして、両コードが車の両輪として機能することが期待されているところでございます。

1枚おめくりいただきまして、コーポレートガバナンス・コードでございます。コーポレートガバナンス・コードにおきましては、コーポレートガバナンスにつきまして、会社が、株主をはじめ顧客・従業員・地域社会等の立場を踏まえた上で、透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を行うための仕組みと定義されておりまして、この実効的なコーポレートガバナンスの実現に資する主要な原則を取りまとめたものでございます。このページに記載されております5つの基本原則のほか、30の原則、38の補充原則からなっておりまして、全73原則ということでございます。このコードの普及・定着によりまして、2ページの上にございますように、「攻めのガバナンス」を確保し、株主はもとより、幅広い「ステークホルダーとの適切な協働」を通じた企業価値の向上、また中長期保有の株主との「建設的な対話」を充実させることを通じまして、会社の持続的な成長、中長期的な企業価値の向上を促し、ひいては経済全体の発展に寄与することが目標とされているものでございます。

1ページおめくりいただきまして、スチュワードシップ・コードでございます。スチュワードシップ責任につきまして、コードでは、機関投資家が投資先企業や、その事業環境等に関する深い理解に基づく建設的な「目的を持った対話」(エンゲージメント)などを通じまして、当該企業の企業価値の向上や持続的成長を促すことにより、顧客・受益者の中長期的な投資リターンの拡大を図る責任と定義をされてございます。スチュワードシップ・コードは、機関投資家が顧客・受益者と投資先企業の双方を視野に入れまして、責任ある機関投資家として当該スチュワードシップ責任を果たすに当たり、有用と考えられる諸原則を定めるものでございまして、本ページ下の黄色の部分に書いてございます7原則、また、この7原則に関する指針を定めてございます。

1ページ目おめくりいただきまして、スチュワードシップ・コードとコーポレートガバナンス・コードが車の両輪として機能いたしまして、機関投資家などと上場企業の建設的な対話などを通じまして、経済の好循環を実現し、経済全体の成長につながっていくことが期待されているということでございます。

1ページ目おめくりいただきますと、この点につきましては先ほど池田からもご説明させていただきましたように、「『日本再興戦略』改訂2015」におきましても確認されております。新たに講ずべき具体的施策ということで、「攻めの経営」の促進、コーポレートガバナンスの強化ということで、両コードの積極的な普及・定着を図る必要がある。コーポレートガバナンス・コードにつきまして説明・周知を図り、国際的に積極的な情報発信を行う。取引所と連携して全般的な状況の把握を行い、その結果を公表するということが定められております。また、スチュワードシップ・コードにつきましても、定着してまいりますように機関投資家によるコードの受入れ状況を把握、公表するとともに、必要に応じて機関投資家等に対するメッセージを発出することとされております。

1ページおめくりいただきまして、こちらは先週公表させていただきました「金融行政方針」でございます。この中におきましても、「日本再興戦略」も踏まえまして、企業統治改革を「形式」から「実質の充実」へと向上させると1項目置いております。両コードを策定したところであるが、これはゴールではなくスタートであるということで、先ほど池田からも申し上げましたように、今後、さらに形式から実質の充実へと次元を高めていく必要があるということで、本会議におきましてご議論いただいた上で、ベストプラクティスの情報発信や、上場会社全体のコーポレートガバナンスの更なる充実を促していくことが必要だとされているところでございます。

2ページおめくりいただきまして、本会議で議論をお願いしたい事項でございます。これまで申し上げましたように、両コードの実施・定着状況をまずフォローアップしていくことが必要であるということでございまして、両コードにつきまして形式的な受入れだけでなく、実質を伴ったものとなっているかということが1項目でございます。また、このガバナンス体制の強化が経済の好循環につながっているか。それから、企業と投資家の対話が建設的な形で進んでいるかが重要であると考えております。

2つ目といたしまして、両コードの普及・周知に向けた方策についての議論・助言をお願いしたいと考えております。

3つ目として、その先でございますけれども、コーポレートガバナンスやスチュワードシップ責任の更なる充実に向けた議論をお願いしたいということでございます。

これにとどまらず、幅広い議論をお願いできればと考えているところでございます。

本会議でございますけれども、当面、月1回程度の頻度で開催することをお願いしたいと考えております。また、先ほど池尾座長からもありましたように、今後の会合において議論・検証されるべきと考えられる事項、その他コーポレートガバナンスの更なる充実等に関しまして、一般の方々も含めて広く意見を募集することによって、オープンな形で議論を進めさせていただければと考えている次第でございます。

以上でございます。ありがとうございました。

【池尾座長】

どうもありがとうございました。

それでは、引き続き東京証券取引所からご説明をお願いいたします。

【渡邉東京証券取引所上場部課長】

それでは、右肩に資料4とあります資料を使いまして、コーポレートガバナンス・コードへの上場会社の対応状況をご紹介させていただきます。

1枚おめくりいただきまして、2ページ目をごらんいただければと思います。ご案内のとおり、ガバナンス・コードは本年6月1日から適用を開始しております。6月総会の会社から、総会終了後、順次、対応状況を開示いただくことになっておりますけれども、初年度は12月まで開示が猶予されることになっております。本年8月末までに、111社が対応状況を開示しているという状況になっております。

市場区分別の開示状況を見ますと、市場第一部が66社、市場第二部が2社、マザーズが8社、JASDAQが35社、合計111社が対応状況を開示しております。本日は、ガバナンス・コードの全部で73の原則につきまして、いわゆるコンプライ・オア・エクスプレイン、実施しない場合に理由の説明が求められております市場第一部、第二部の68社について分析を行っております。

ページをおめくりいただきまして、3ページ目でございますけれども、こちらは会社別に見たコードの実施状況でございます。市場第一部、第二部の68社のうち、ガバナンス・コードの全ての原則をコンプライしている会社は41社でございまして、約6割となっております。一方、一部の原則をエクスプレインしている会社は27社となっておりまして、約4割となっております。この27社で、延べ105個のエクスプレインがされている状況でありまして、1社当たりに直しますと平均4個ぐらいの原則をエクスプレインしていることになっております。

下のほうは、市場区分別の実施状況を帯グラフで示しております。市場第一部のほうをごらんいただきますと、62%の会社が全原則をコンプライしているという状況にございます。

こちらの状況を海外と少し比較してみますと、資料には載っていないんですけれども、ガバナンス・コードが始まって10年以上の歴史を持つイギリスのFTSE350という株価指数の採用銘柄がございますが、その採用銘柄におけるコードの遵守状況を見ますと、2013年に全コード条項をコンプライしている会社というのは57%でございます。一方、フランスの主要40社、CAC40という株価指数がございますが、そこの採用銘柄を見ますと、同じく2013年で全コード条項をコンプライしているのが36%。ドイツの主要30社、DAX30の採用銘柄でいきますと、同じく2013年で全コード条項をコンプライしているのは約7%ということになっております。

こうした海外の状況と比較しますと、適用初年度としては今まで出ている会社の数字を見ると高めになっている可能性がある、全原則をコンプライしている会社はちょっと多めに見えていると思われます。原因としてはいろいろあるかもしれないですけれども、ガバナンス体制の整備が比較的進んでいる、自社のガバナンスに自信のある会社が早期提出している可能性があると思われます。

次に、一番下の市場第二部の数字でございますけれども、こちらは一部の原則をエクスプレインしている会社が100%ということになっておりますが、市場第二部においては対応状況を開示している会社数がまだ少ない状況ですので、こちらの数字については見るときに少し注意が必要と思われます。

続きまして、ページをおめくりいただきまして、4ページ目になります。今度は、コードの原則ごとに見たときに、実施や説明をしている会社の状況を示しております。ガバナンス・コードは全部で73原則ございますけれども、そのうち全社がコンプライしている、実施していると言っている原則は、73のうち39の原則になっております。一方、一部の会社がエクスプレインを選択している原則が34個ということになっております。それを図示しているのが下の図表でございますけれども、黄色く塗っている原則が全社がコンプライをしている原則でございます。白くなっているところが、一部の会社が説明をしている原則ということになっております。

この34個の原則について言いますと、それぞれの原則につき最大で16社がエクスプレインをしているという状況になっておりますので、一つの原則につき平均3社がエクスプレインをしております。また、基本原則、原則、補充原則というコードの階層ごとに見ますと、コードの内容がより具体化、具体性を増すごとに、つまり基本原則よりも原則、原則よりも補充原則といった形で、エクスプレインがされる原則が多くなっているという傾向が見てとれます。

続きまして、ページをおめくりいただきまして、5ページ目は説明率が高い原則ということで、コードの73個の原則のうち、説明している会社が多い原則を多い順に並べております。説明している会社の比率が5%を超えるものを抽出してお示ししております。説明している会社が一番多い原則というのは、一番上にあります補充原則4−11マル3でございまして、取締役会による取締役会の実効性に関する分析・評価、結果の概要の開示という内容の原則が一番多くなっております。68社中52社が実施をしておりますけれども、16社がエクスプレインを選択されておりまして、説明をしている会社の比率は23.5%ということでございます。

次に多いのは、原則4−8の独立社外取締役2名以上の選任でございます。こちらは説明をしている会社の比率が14.7%ということでございまして、裏返して言いますと、コンプライをしている会社が85.3%ということでございます。

一方、後ほどご紹介させていただきますが、市場第一部全体で言いますと、2名以上の独立社外取締役を選任している会社というのは、今年7月時点で48%ほどの数字となっております。この数字の違いを見ますと、市場第一部、第二部で既に対応状況を開示している会社というのは、ガバナンス体制の整備が進んでいる会社群であることを示唆している数字かと思います。

ページをおめくりいただきまして、次は6ページでございます。6ページは、実際、27社がされているエクスプレインの内容を分類しているものでございます。エクスプレインの内容は、大きく3つに分類できると考えております。

一番多かったのは、ガバナンス・コードについて今はやっていないけれども、今後、実施の予定ですというような説明をしているもので、これが全体の50%程度を占めております。うち、実施時期を明示しているものが6割で、全体の3割程度、実施時期を明示していないものが4割程度で、全体の2割程度となっております。実施時期を明示しているものにつきまして中身を見てみますと、来年度から実施しますとか、あるいは報告書の提出期限であります12月までに実施しますとか、そういった説明をされているものが多くなっております。次に多いのが、コンプライ、実施するかどうかを検討中ですという説明をされているものでございまして、こちらが35%となっております。最後は、今後も実施する予定はございませんとする説明でありまして、こちらが15%程度となっております。

次のページ以降で、具体的な説明の例をご紹介させていただきます。

まず、7ページでございますけれども、マル1で書かせていただいていますが、今後、実施予定ですという例でございます。A社のように実施時期を明示する例もございますし、B社のように実施時期を明示しない例もあるということでございます。

マル2は、実施するかどうか検討中とする例でございまして、特徴的なものとしてD社を挙げさせていただいております。D社につきましては、ガバナンス・コードの中の少なくとも3分の1以上の独立社外取締役の選任が自社に必要だと考える場合には、そのための取組み方針を開示すべきという原則がございます。そうした原則につきまして、D社では形の上では半数の独立社外取締役を選任している状況にあるんですが、そもそも自社にとって3分の1以上が必要かという点についてはまだ結論が得られておらず、検討中ですというようなご説明を、あえてされている例でございます。

ページをおめくりいただきまして、8ページ目は、実施予定はございませんとする例でございます。大きく2つありまして、E社のように代替手段で目的が達成可能とする例がございます。E社の例につきましては、ガバナンス・コードの中で中期経営計画について目標未達の場合に、その原因や自社の対応について株主に説明を行うべきという原則がございますけれども、こちらの会社は中計を公表しておらず、未達の場合も特に株主に対して説明を行うわけではないということだと思いますけれども、そのかわり経営会議や取締役会といった場所で、きちんと監視、監督していますということを説明されている例でございます。

もう一つのパターンは自社の個別事情を理由とされている例でございまして、この中で特徴的なのは下のほうのG社でございます。G社の説明では、独立社外取締役は独立社外者のみを構成員とする会合、いわゆるエグゼクティブ・セッションと呼ばれているものですが、それを定期的に開催することなどで情報交換や認識共有を図るべきだというガバナンス・コードの原則につきまして、自社の取締役会の構成ですとか、あるいはガバナンス・コードで例示をされておりますエグゼクティブ・セッションという方策に対する自社、あるいは経営者の方の考え方も率直に説明しているような例でございます。

続きまして、ページをおめくりいただきまして、9ページ目になります。こちらは、コンプライ・オア・エクスプレインのエクスプレインということではないんですけれども、実施していない原則の理由のエクスプレインに加えまして、実施している原則につきまして、自社の具体的な実施のやり方というものを開示されている例でございます。こちらはH社の例を挙げておりますけれども、補充原則4−3マル1の内容を書いておりまして、その下の赤で囲ってある部分を使いまして、自社における実施の仕方をご紹介しているということでございます。H社につきましては、ほかの73個の原則についても同様に自社の実施の仕方をご紹介されております。

続きまして、ページをおめくりいただきまして、10ページ目になります。9ページまでのところでコンプライ・オア・エクスプレインについての分析が終わりとなりまして、この後は参考といたしまして、注目を集めております政策保有株式と独立社外取締役の選任につきまして、開示状況や選任状況を簡単にご紹介させていただきたいと思います。

10ページのほうは、政策保有解消の動きが始まっているという報道の例を参考までにご紹介しているものでございます。

続いて、ページをおめくりいただきまして、11ページ目になります。11ページ目は、株式の政策保有の方針の開示状況を取りまとめているものでございます。2つ目の矢尻をごらんいただければと思いますが、政策保有の方針については、全体的な方針としては不保有とか、解消の方向性とか、そういったものを打ち出すものもありますけれども、全体的には総じて経済合理性で判断しますというような方針が多くなっております。下のほうから実例をご紹介しておりますけれども、I社やJ社のように保有していないことを宣言されるような例がございます。

ページをおめくりいただきまして、12ページ目のほうは、金融機関が中心になりますけれども、政策保有は持ちませんとか、解消していきますというような方向性を打ち出すものとして、K社、M社、L社、N社の例を挙げております。この中で、L社ですとかM社のように、政策保有の保有意義だとか、経済合理性の検証プロセスについて詳細な説明開示等をするというような例も出てきている状況にございます。

続きまして、ページをおめくりいただきまして、13ページ目になります。こちらは、事業会社が中心になりますけれども、政策保有解消とか、そういう方向性は示さないものの、経済合理性を基準として線引きするというような開示をしている例でございます。

続きまして、ページをおめくりいただきまして、14ページ目になります。こちらは、政策保有株式について開示をお願いしているもう一つの基準、議決権行使の基準についての開示状況でございます。下のR社やS社のように、投資先の企業価値向上に資するかどうかというような判断基準が大多数になっております。一方、下のT社の事例のように、投資先企業の経営方針などにも配慮する例も見られる状況になっております。

ページをおめくりいただきまして、15ページ以降、残り3枚のスライドを使いまして、社外取締役、独立社外取締役の選任状況を示すグラフをつけております。

15ページ目は、市場第一部における社外取締役の選任状況でございます。10年前の2005年の数字をごらんいただきますと35%という数字でありまして、4年前の2011年にようやく過半数、51.4%ということになっておりますが、その後、急速に選任が進みまして、2015年では94.3%という数字になっております。

続きまして、ページをおめくりいただきまして、16ページ目になります。こちらは、社外取締役から主要な取引先出身の方などを除きました、独立社外取締役を選任する上場会社の比率を示しております。5年前の2010年は31.5%という数字でございましたけれども、昨年、過半数になりまして61%という数字になっています。この数字はさらに伸びまして、2015年には87%というところまで来ております。

最後は17ページ目になりますが、こちらはガバナンス・コードの原則4−8で選任すべきとされております、複数名の独立社外取締役を選任する上場会社の比率を示しております。5年前の数字では12.9%、昨年でも21.5%という数字でございましたけれども、今年、急激に選任が進みまして、2015年は48.4%という数字になっております。

資料4のご説明は以上でございます。

【池尾座長】

どうもありがとうございました。

それでは、これからメンバーの皆様からご意見、ご質問等をお伺いするフリーディスカッションの時間とさせていただきたいと思います。ただいまの金融庁及び東京証券取引所の説明を踏まえて、特に東京証券取引所からご説明していただいた、これまでのコーポレートガバナンス・コードの実施状況等についてご意見、ご感想があればお伺いしたいです。それから、今回、1回目ですので、今後のフォローアップ会議において議論・検証していくべき事項等についてご意見、あるいはメンバーの皆様の問題意識をお聞かせいただきたいと思っております。その他、コーポレートガバナンスの更なる充実等に向けて、ご自由にご意見等を出していただければありがたいと考えております。発言の順序は特に予定しておりませんので、どなたからでも結構です。今の事務局説明に対する質問等もございましたら、あわせてお願いしたいと思いますので、ご発言をお願いしたいと思います。

では、冨山メンバーからお願いします。

【冨山メンバー】

最初にしゃべってしまったほうがいいかなということで、最初に幾つか言ってしまいます。

【池尾座長】

最初に、口火を切るのは難しいかなと思ったんですが。

【冨山メンバー】

まず、いただいた資料、非常に包括的な説明、ありがとうございました。ちょっとコメントと、半分、質問っぽいところがあるんですけれども、6ページ、説明の内容のところで、私の理解が間違っていたら教えてほしいんですけれども、あまり攻めの説明はなかったということですよね。どちらかというと、言いわけがましいことが多いということですよね。だから、実施予定なしというのも、むしろコンプライしないほうがうちの会社の企業価値が高まるというものはないですよね。

これは私、個人的にはちょっとがっかりで、せっかくコンプライ・オア・エクスプレインになっているわけですから、もし形式ではなくて実質の議論をちゃんとみんなやっているのであれば、要するにこんなコードはくそ食らえである、うちの会社の状況を考えたら、むしろこうでないほうがいいのではないかということが出てきて、初めて実質の議論になるような気がしているので、この中身についてはそういう見方で、今後いろいろ出てくるエクスプレインを分析していただけるといいかなと。もしそういうものがちゃんとあれば、また教えていただきたいんですけれども、そういう感想です。

社外のところに関しては、正直、あれだけできないと言っていたわりには、やればできるではないかという感想を持ちました。

それから、問題提起ですが、私が毎日新聞に書いた経済観測のコラムが2つ出ています。これは、実は今回の実質の議論にどんぴしゃ当てはまるところを私なりに書いたつもりなので、私、歯に衣を着せるのが苦手なので具体名で言ってしまいますけれども、やはりビビッドなので2枚目から言ったほうがいいかな。2枚目は、要は東芝の問題です。

読んでいただいたらわかるんですが、東芝の問題というのは、実は実質論として日本企業のガバナンスが抱えていた、ある意味、非常に根深い病巣みたいなものが顕在化した事案だと私は思っています。10年前、非常に近似した事件としてカネボウの粉飾事件がありました。これは、もう実際、刑事事件になったので粉飾事件と言ってしまっていいんでしょうけれども、私はそのとき、ある意味で調べる側の当事者だったので鮮明に中身は覚えておりますが、手口は非常に酷似しております。要は、会社のいろいろな場所で、ある種そんたく型の現場主導みたいな感じで、粉飾行為が行われていたというところは非常によく似ています。

では、そもそも何でそういうことが起きるのか。要は、大変な名門企業で、非常にエリートな方がいっぱいいて、今回の場合、ちゃんと委員会等設置会社になっていたわけですけれども、そういう形式を整えてもなぜ実質そういうことが起きるのかということなんですが、これは2つの段階があると思っていて、2つとも今回のフォローアップに非常に重要な問題提起をしていると思っています。要は、病にかかっていて、その病が結果的にものすごく悪くなるところまで放置されているということなんです。まずなぜ病になったのか、そして最後のほうは、実際、がんになって大きくなっていたものを、どうして見落としたんですかという問題です。

これはよく出てくる議論なんですが、要はなぜ不正会計をここまで大きくなるところまで見逃したんですかということなんですが、もう直接的に言ってしまうとレポートラインの問題です。これも私自身、カネボウで経験しましたが、カネボウが産業再生機構入りということが新聞の1面に流れた瞬間に、翌日から私の机の上には密告書類、内部告発がもうゴマンと来ました。それもとてもよくできた内部告発で、そのとおり調べていったら全部手口がわかるというぐらいそろっていました。ということは、それは内部で何年も告発をしていたはずなんです。いきなり1日で資料がつくれるわけないので、おそらく今回の事案もそういったことがあったはずです。事前にいろいろなところで、いろいろな情報が、いろいろな形で挙げられていた。

ということは、結局、これはレポートラインの問題で、要は内部統制の議論を一生懸命やってみても、内部統制の議論というのは基本的にトップがちゃんと健全であることが前提なわけで、だけど権力というのは大体頭から腐るので、頭が腐っていったときに、トップにレポーティングするという、あるいは執行部のある種人事権の枠の中で、それに支配されている人が、支配している人にレポートラインするというのはやはり限界があるわけです。となると、前回のときも若干議論がありましたが、やはり社外の独立した、これは監査役でもいいし、監査委員会でもいいんですけれども、そこにどういうようにレポートラインを担保しますかということが基本的に大事だし、そのレポートする側が誰の人事権に屈するんですかという議論はやはり外せないような気がしています。ですから、こういう話はやはり出てきたという印象があります。

それから、もっとさかのぼると、ストレートに言ってしまうと、ここには社長指名の問題が横たわっていて、カネボウもそうでしたが、結局、このケースも赤字の事業部門が実質的に長期にわたって温存されていて、そこでやはり無理な会計が行われているわけです。そうすると、なぜそういったものが長期にわたり温存されたのか、あるいは温存するようなトップがずっといたのか。もっと言ってしまうと、本格的なメーカーで3日間で120億円の利益を何とかしろというのは、現場に言わせれば、もう圧倒的に負け戦になっているのに、とにかく降伏してはだめだ、だけど何とかして敵をやっつけろみたいな話になっているわけです。これはもうはっきり言って、70年前の戦争末期の沖縄戦とかに近い状態です。

こういう指示をする人がなぜずっとトップでいたんですか、という問いにやはりさかのぼるわけで、ガバナンス上、トップの任免の問題は極めて重要だということを改めてあらわしていると思います。正直言って、私は、これは今回のガバナンス・コードづくりのところで寸どめで引いたんですけれども、指名の部分について、今の日本のトップ指名でいいんでしょうかという議論を、今回、やはりちゃんとやるべきだと思います。

ストレートに言ってしまうと、日本の上場企業の多くのトップ指名は不真面目です。はっきり言って真面目にやっていない。「私の履歴書」に時々出てきますが、何か知らないけれども、社長が会長と相談して、相談役にも一言言って、Aさんに決まりましたと。それで、Aさんに電話がかかってきて、君にやってもらうと言って、大体1日返事を持ち越すんですよね。即答しないで、翌日にはいと。はっきり言って世界的に見たら、ああいう決め方は極めてシェイムです。要はOBガバナンスなんです。なぜOBで、OGがいないかというと、日本の場合、女性の経営者がほとんどいないのでOBと言っているんですが。

要は、こういうあり方というのは根本にさかのぼって、やはりガバナンスというのは当該組織の権力作用、まさしく意思決定が健全に行われているかどうかの議論です。企業にとって、5年から10年に1回の最大の戦略的意思決定というのはトップ人事なんです。私は、そのためにものすごくエネルギーと時間をかけるべきだし、ちゃんとした手続を踏んで、公明正大、客観的にやるべきだと思っています。これはもう民主主義政治を見れば明らかであります。ですから、今回、そこのところは絶対議論していただきたいと思っています。

それから、ちょっとページを戻していただいて、今度は投資家側です。こういうときは私自身をネタにしたほうが、人のことを言うのはあまり、個人の話は嫌なので自分の話をネタにしましたが、先日の株主総会で議決権行使助言会社のグラスルイス社は、私をオムロンの社外取締役として不適格としております。自分で言うのは何ですけれども、これはかなりユニークな助言でありまして、その助言はどこから来ているかというと、たまたまうちの会社がオムロン社と0.1%ぐらい取引があるんです。うちの会社の0.1%で、オムロンはもっと巨大な会社ですから0.001%ぐらいしかないんです。それをもって、形式基準に当てはめて不適格だと。

形式基準に当てはめて適格、不適格だけをやるのであれば、その作業自体は高校生のアルバイトでもできるような作業です。はっきり言って、立派な高学歴の人が集まって、高いお金をもらってやるような仕事ではないです。まさにこれはスチュワードシップ・コードの問題だと思いますけれども、やはりスチュワードシップ・コードも形式ではなくて実質の議論であります。かつ、議決権行使というのは民主政治で言えば選挙で、形式基準で投票するのかということになるわけでありますから、当然、ここで実質的にどういう助言が行われているのかということも、やはり厳しく追及されるべきであります。

実は、これは具体的な弊害が幾つか出ています。今、経済同友会や日本取締役協会等々がいろいろなデータベースをつくっています。そういうところで社外取締役のなり手を登録して、そこに問い合わせると、社外取締役探しに苦労している会社に適格な人を紹介するということをやっていますが、ここにリクエストが来る企業のほとんどは金融機関出身の人を外してくれと言うんです。これは実にばかげた議論で、多分、幾つかの助言機関の形式基準にひっかかるからなんです。

日本の今の社会の現実として、特に我々の世代ぐらいから以降、もっと前からかな、文系の人を中心に優秀な人の多くはもともと金融機関に行っています。そうすると、せっかく優秀な人の社会にいっぱいあるプールのほとんどをここで排除することになります。結局、これも同じくで、ばかばかしい形式基準だけで助言などをやっている連中がいるせいで排除されるわけで、ということは、やはり人物本位で、実質論でどういう人に社外取締役をやってもらうかということをちゃんとやっていくべきであります。そういった意味合いでいうと、やはりスチュワードシップ・コード側も形式論ではなくて、実質論としてどういう対話をやっているのか。

実際、私の事案で言うと、オムロンはグラスルイス社と対話をしておりまして、実質論として、IRサイドの人は私が適格だと言ってくれたようです。だけど、私が聞いている先方の返答は、形式基準がこうなっておりますと。ですから、実は私たちは実質審査していないということを言っているに近いんですけれども、こういうことが横行するようでは、どんどん、どんどんガバナンスが形骸化して、結果的に言うと、今回の東芝の不適切会計は、私の言葉で勝手に言わせてもらうと、一種のガバナンス粉飾なんですよね。そういった形式論で、機関投資家側、あるいは助言会社が行動すればするほど、むしろガバナンス粉飾を促すことになります。形だけ整えておけば何でもいいだろう、独立だったらその辺を歩いているお兄ちゃんを連れてきてもいいということになってしまう。ですから、この辺はぜひ問題として取り上げていただきたいと思っています。

以上です。ちょっと長くなりました。失礼しました。

【池尾座長】

どうもありがとうございました。

メンバーの方から参考で資料を提出していただいている分、今日は3種類ありますが、ご参考いただければと思います。

では、川村メンバー、お願いします。

【川村メンバー】

今の冨山メンバーのお話に関連してちょっと申し上げますけれども、最初のほうの経営陣のトップの選任、解任の話は大変重要なテーマだと思うんです。ですから、冨山メンバーのお話のとおり、ここはいろいろな場面で大いに討論しなければいかんところだろうと思います。

それに関しては、資料4の9ページに、H社の経営陣の選任、解任に関する実施状況の話が例題として出ております。こういうことが比較的オープンに行われているということを説明したいんだと思うんですけれども、こういうことも参考にしながら、ガバナンスの一番大事なところはやはりトップの選任、あるいは解任ですから、先ほど出た冨山メンバーの例でも、トップがどうして途中で解任されなかったか。内部通報でああいうことが始まったわけですから、通報が出る前の段階で内部ではもっといろいろなことがあったわけですから、どうしてそこまで行かなかったのかということは大変参考になると思うんです。そういう意味で、トップの話は非常に大事だと思います。

私どもの会社の例をここで申し上げるとちょっとあれかもしれませんけれども、一応、1年前に3人の社長候補を決めて限定公開しました。限定公開というのは、取締役会の中で公開しました。我々は委員会設置会社ですから、委員会設置会社の中でこの3人が候補だということをはっきりしまして、3人にも申し渡して、おまえたちが候補だということを言いました。ですから、社外取締役を中心とした取締役は、その3人のうち誰かが取締役会に説明に登場すると、もう興味津々で大変にいろいろな質問をしました。その事案に関する質問だけではなくて、人物のチェックとか、その他いろいろなことを当人はやられて、えらい迷惑をしておりました。そのような格好で1年間やって、一応このあたりかというように決めました。

しかし、それでも社外取締役の中の、特に外国人は不満だったんです。やはり最初の3人を選ぶところが、我々はそこにもっと関与したかった、社外の人間、全く下から上がってきていない人間をもっと入れたかったというようなことを言っておりました。したがって、この次の社長候補者になりそうな者を、今、30人ぐらい社内で選定して教育にかかっているわけですけれども、その連中をどういうように取締役会に登場させようかと考えております。

これは私どもの会社の例で、先ほどのお話と直接関係はないんですけれども、それぐらい選任、解任、特に解任のところは大事だと思います。要するに、取締役会が現社長を解任できる、この社長では業績が上がらないと。短期間の収益だけ見たのではだめですから、ある程度の期間はやらなければいけない。短期間の収益だけでやると、社長は短期対策しかしなくなります。中長期対策をきちんとやらなければいけないので、その中長期対策をも判定に使わなければいかんわけです。そこは難しいところですけれども、社長を解任できるという取締役会がちゃんと機能することが非常に大事だと思います。かつ、そういうことがあれば、経営陣、執行役陣も緊張関係のもとでいろいろなことが機能します。もちろん、取締役会が大変ぎすぎすしているということとは全く違いますけれども、ある種の緊張感というのは必要で、自分の仕事を誰かが見ているという意識が非常に大事なわけです。これはもうトップだけではなくて、実務部隊でも誰でも、誰かが自分の仕事を見ているという意識が非常に大事なので、そういう意味でも先ほど冨山メンバーがお話しされたトップ人事に関するところというのは大きなテーマだろうと思います。

以上です。

【池尾座長】

どうもありがとうございました。

順番に発言していただきますので、小口メンバー、お願いします。

【小口メンバー】

ありがとうございます。最初なので、ちょっと総花的になるかもしれません。配布いただいた私の資料、日本証券アナリスト協会の月刊誌に書いたものでもお示ししていますが、細かいところは置いておいて、まず私の基本的な考え方をお話しさせて下さい。これは世間でも言われていることですが、コードをつくった後は民に任せたらいいのではないかという考え方があります。それとあわせて、こういうコードを官につくらせるのは民として恥ずかしいといった声もあります。お手元の資料では、コードをつくっていただいた後は、上場会社と機関投資家が中長期的な企業価値の向上を目指して一緒に責任を果たしていくという、官に頼らない自立自転というものが本来あるべきだという思いを書いています。

その中で、フォローアップ会議の位置づけをどう考えるかということですが、海外でもコンプライ・オア・エクスプレインというのはなかなか時間がかかるし、いまだに完成していない。どうしても上辺だけのコンプライとか、ひな形的なエクスプレインによってコードが形骸化するリスクがあるし、海外でも実際そういうことがある。我々のコードは生まれたばかりですけれども、先ほど出たような企業の例を含めても、やはりその点については現実としてあることは認めざるを得ないと認識しています。

コンプライ・オア・エクスプレインなので、それぞれ会社が考えたらいいという考え方もあるのかもしれないですけれども、結局、みんな形式重視に走ってしまって、もともとコードが目指していた「会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上」という目標が達成できないということになると本末転倒になるということを、改めて考えておく必要があると思っています。

そして、これは正直言って各企業が考えることではないのかもしれないし、私ごときが申し上げることではないと思うのですけれども、日本全体で考えたときに、女性の活躍促進はあるにせよ、今後、労働力の投入にどうしても制限が出てくる中で、潜在成長率引上げには、これは池尾座長の専門分野だと思いますけれども、生産性向上や投資収益率改善による資本投入拡大が必要であり、せっかくつくり上げた両コードがその牽引役の一つになればという思いがあります。その意味で、どうしても官主導という声は出るのかもしれませんけれども、フォローアップ会議というのは大きな価値があるということで、自分としては前向きに参加させていただきたいと思っています。

では、これから何をするかということですが、先ほどご説明がありましたけれども、スチュワードシップ・コードが昨年2月にできて、コーポレートガバナンス・コードが今年6月から施行ということで両輪だと言われています。両コードはある程度時間差があってできたわけですが、これからは、両輪と言う以上、同期化して、企業と機関投資家の関係は「緊張と協調」両面ということになると思いますけれども、企業と投資家がそれぞれいい形で協業しながら、会社の持続的な成長、あるいは中長期的な企業価値の向上という目的に向かうためには、両コードを別々ではなくて、一体化して議論する必要があるのではないかと思っています。

それと、両輪の話ですけれども、先ほどお配りいただいたコードの序文8にも書いてありますが、まず各社がコーポレートガバナンス・コードに自律的に対応し、スチュワードシップ・コードに基づく機関投資家の対話が更なる充実をもたらすという意味で車の両輪と書いてあって、やはりあくまで会社が主だと思うのです。私のイメージとしては、企業が前輪として方向を決め、後輪としての機関投資家がそれを支えてチェックするという、前輪、後輪という意味での車の両輪ではないかと思っています。

そういった意味で、今日のお話で感心しましたのは、まず会社がコーポレートガバナンス・コードに自律的に対応していく部分で、もちろんコンプライ・オア・エクスプレインですから、コンプライしたらエクスプレインする必要はないのですけれども、あえてエクスプレインをされている企業、先ほどご説明のあったH社です。単にルールを守るというよりも、それによって投資家との対話をしよう、あるいは企業の方向性を出そうという思いが感じられ、私もH社の開示を全部読ませていただいたのですけれども、やはり書いてあるものを全部見てみると、その会社が何を考えているのかがわかるような気がするのです。

評価委員会という言葉が随所に出てくるということは、やはりそこが大事なんだとか、いろいろな意味で勉強になるし、何においても、書いてあれば対話ができるということです。コンプライだけでいいのかもしれませんが、コンプライだけだとなかなか対話に続かないという意味でいくと、コンプライのほうがエクスプレインよりいいという認識は変えていく必要があるのかなと思っています。コンプライ・オア・エクスプレインではなく、コンプライ・アンド・エクスプレインというのが一番いいのかもしれませんが、コンプライ・オア・エクスプレインがルールですから強くは言えないにしても、やはりエクスプレインすることで対話が活性化するということであれば、コンプライしながらエクスプレインするということをいかに評価できるのかを考える必要があると考えています。これはちょっと先走り過ぎですけれども、JPXインデックス400の選定において、独立取締役2名以上という項目は満たされてきている中で、項目は適宜見直しということなので見直し対象として、例えばそういう開示に前向きな企業、内容の評価は別にいろいろあると思うんですけれども、ちゃんと前向きに市場と向き合おうというところをプラスに評価するという考え方もあると思います。

もう一つは、先ほど冨山メンバーがおっしゃった話に関連して、これは両コードを一体化として議論するという話につながるのですけれども、やはり企業価値の向上を図るためには、会社が主役で、機関投資家がそれを支えるということで考えたとき、機関投資家はほんとうに企業価値向上の役に立っているのかという意味でスチュワードシップ・コードを見ていくということにしないと、スチュワードシップ・コードをつくった本来の目的が達せられないリスクがあるのではないかと思っています。

それから、もう一つだけすみません。毎度ながらのお願いになるのですけれども、会議公開ということで、コーポレートガバナンス・コードのときもスチュワードシップ・コードのときもお願いしたのですけれども、やはり海外の機関投資家がすごく興味を持って見ているので、事務局は大変だと思うのですけれども、可能な範囲で英訳していただいて、海外でも情報を同じ形で共有化できるようにしていただければと思います。先ほど意見を求めるという話もありましたけれども、国内だけではなく、海外からも広く意見を求める形でやっていただけると、結果的にプラスになるのではないかと思っています。

以上です。

【池尾座長】

ありがとうございました。

それでは、川北先生。

【川北メンバー】

ありがとうございます。皆さんいろいろ意見を言われると思いますので、私のほうは、多分、誰も言わないだろうということを1点だけ申し上げたいと思います。

それは、政策保有との関連なんですけれども、政策保有、株式の持ち合いは、ある意味ではずっと眠っている犬というか、ライオンというか、そういうように例えられるとすると、逆にギャンギャンほえる犬がいるわけです。それは、インデックス運用、パッシブな運用が議決権行使をするということは、今、言ったギャンギャンほえる犬、やかましい犬になり得るのではないか。それが経営に対してあまりよろしくない影響を与える可能性、そこも議論すべきだと思っています。

議決権行使というのは、僕はある意味ではアクティブな行動だと思います。最初に冨山メンバーがおっしゃったように、対話があって初めてほんとうに丸なのか、ペケなのか、議決権行使の方向が決まるわけですよね。そうすると、パッシブな運用、インデックス運用をやって、かつ議決権行使をするということは、ある意味では矛盾していると私は考えています。もちろん、パッシブ運用をやる上で議決権行使を否定するわけではないですけれども、パッシブ運用をやることにおいて議決権行使をしないということも選択肢としてあり得る。逆に、議決権行使をするのであれば、そのコストを誰がどのようにして負担するのかを検討する必要性があるのではないかと思います。

特に、公的年金、パッシブの運用が多いわけですけれども、片方で公的年金が今、何を考えているのか。一番大きな公的年金はどういう議論をしてきたのかというと、要は運用に係るフィー、コストをずっと低減してきた。それが自分たちの一つの目標であり、それを達成したことによって自分たちの行動に対する評価を上げよう、上がるだろうと議論をしてきたわけです。でも、それがほんとうにいいことなのかを考える必要性があるだろうと思います。パッシブ運用で、かつ議決権行使を要請するのであれば、ほんとうにパッシブな運用を受託した機関が、議決権行使に必要な体制を整えており、受託したフィーが妥当なのかを検証する必要があるのではないかと思います。

逆に言うと、パッシブな運用を受託している機関からすると、パッシブな運用の議決権行使に対するフィーをどういうようにして捻出しているのか、その検討が必要だろうと私は思います。ここで一つあり得るのは、受託機関の組織全体としてのフィーを用い、議決権行使のためにアナリストを雇っているとか、いろいろなことをカバーしているとすると、それはアクティブなファンドを委託している投資家からフィーを取ってパッシブな運用に回している、ある意味ではパッシブな投資家のフリーライダー、ただ乗りを許しているのではないか、そういう議論もあり得ると思うんです。

そういうことで、パッシブな運用の委託者、受託者両方とも、ほんとうに何が必要で、どういう行動が必要で、そのためのフィーが妥当なのかをきちんと議論することによって、スチュワードシップ・コードが本来的な役割を果たすのではないかと思います。

もう一点、議決権行使に際しまして、助言機関を利用するということがよく行われているわけです。最初の議論で2つの助言機関が出てきたわけですけれども、その場合、助言の妥当性を、やはり助言を使う側として検証する必要性があると思います。助言機関がきちんとしたアナリストを抱えているのか、分析のプロセスはどうなのか、最終的に議決権の丸、ペケを判断するときにどういう評価をやっているのか。その上で、助言会社、助言機関の助言を採用するかどうかを決めるべきだろうと思います。

以上です。

【池尾座長】

ありがとうございました。

では、高山メンバー、お願いします。

【高山メンバー】

まず、これは先ほど小口メンバーがおっしゃられたことと重なりますが、対外的な情報発信についてコメントさせていただきたいと思います。

いただいた資料の中の「『日本再興戦略』改訂2015」にありますように、現在の日本の状況に関して、国際的に積極的な情報発信を行うことは非常に重要なことだと思います。私自身は、グローバルな機関投資家の国際組織であるICGNの理事を2010年から2015年6月まで務めてまいりました。この間、海外の機関投資家の日本企業のガバナンスに対する見方というのはドラスティックに変わっています。当初の2010年から2012年ぐらいの間は、優れた企業であっても、日本企業ということだけで、一種のガバナンスのディスカウント・ファクターがつけられていた時期が続いておりました。それが、今大きく変わりました。安倍政権となって成長戦略の中にガバナンスが入り、そして、具体的な動きとして、スチュワードシップ・コードができ、それからガバナンス・コードができたことが、その理由です。この一連の流れの中で、日本企業に対する見方が大きく変化してきました。

今回のフォローアップ会議について、複数の海外機関投資家にその内容を伝えたところ、これは日本のガバナンスの更なる発展において役に立つ会議である、期待している、そして、必要であれば意見も提示すると言われました。事務局の方にはご負担をかけますが、できるだけここでの議論の内容は、英語等で国際的に発信していただくことを強く願っております。

それから、私自身の仕事に関連して、現在の企業の状況について申し上げます。現在、私は、ガバナンス・コードをベースにした機関投資家と企業の間の対話を促進するIRのコンサルティング、そして、取締役会評価等に関するガバナンスのコンサルティングを行っています。

その過程で、多くの企業の経営陣、取締役会の方とお話ししました。それらの企業がどのようにガバナンス・コードに対応しているかという現場を見てまいりました。そこでの経験をもとに申し上げますと、ガバナンス・コードは日本企業に非常に大きな影響を与えており、日本企業がガバナンスについてじっくり考えるきっかけになったと言えると思います。

これは、ある企業の取締役会の議長の方がおっしゃっていたのですが、その企業はガバナンスの体制は整っており、取締役会の実効性をより高めようという努力も今までしてきた。しかし、そもそも取締役会というのはどのようにあるべきか、その役割、機能をどのように考えたらいいかという本質的な議論は、取締役会の場でほとんどしたことがなかったとのことでした。ご存じのように、取締役会では、限られた時間で多くのことを決議しなければならない状況にあります。そのような議論は必要であるということは承知していながらも、実際にはそういう機会がなかった。しかし、ガバナンス・コードが示され、それに対して遵守するかどうかなどの対応を取締役会で議論する過程で、取締役会でガバナンスに関する本質的な議論をする、いいきっかけになったというご意見がありました。そのような状況にある企業も少なからずあります。

一方で、コード対応はどちらかというと事務局主導でやろうという企業もあります。ただ、そういう企業にとっても、幸か不幸か、ガバナンス・コードの内容というのは、先ほど静常務もおっしゃられたように、取締役会の重要な内容にかかわることも非常に多くあります。その結果、取締役会全体としてコードにどう対応するかということに取組まざるを得ない、取締役会の在り方についても自身でよく考えざるを得ない。そういった意味で、ガバナンス・コードは、企業にとって非常に大きな影響を与えていると言えると思います。

このように、コードによるポジティブな影響が多く見られますが、一方で、私が多くの企業を見てきた過程で、2つ障害になっていることがありました。

1つは、コードの各項目に対する理解についてです。ガバナンス・コードに対応しようとする際に、ガバナンス・コードの文面だけを見て、そこから対応の仕方を考えるという企業が少なからずありました。しかし、ガバナンス・コードの策定の過程を見てもわかるように、コードは何もないところから突然生まれてきたわけではありません。既にグローバルで共有されているガバナンスのベストプラクティスを背景に、それと日本の状況を兼ね合わせてできてきたものです。

日本のガバナンス・コードもそうですし、日本が参考としたOECDの原則や海外のコードもそうですが、この数十年間にわたって、投資家と企業がガバナンスに関する対話を積み重ね、その過程で、こういうことをやるとガバナンスの実効性は上がるだろう、その結果、企業の中長期的な価値は上がるだろうといった一種の経験則ができあがりました。そして、ガバナンス・コードというのは、その経験則の集大成であると、私は考えています。そういう意味で、ガバナンス・コードは、取締役会の実効性を上げたい、中長期的な価値を上げたいという企業にとっては非常に役立つ指針となるでしょう。ただ、そういったコードの背景にある文脈であるとか、ガバナンスの歴史を、必ずしも全ての企業が理解しているわけではありません。そういったところをこれから丁寧に説明することができればいいのかなと思います。

2つ目の問題ですけれども、これは今までも複数の方が指摘されていましたけれども、コードの項目を全て遵守しなくてはいけないのではないか、できるだけ遵守するべきではないかという考え方を持つ企業の方が少なくありません。既に報告書を出している企業においては、その遵守状況はかなり高いようですが、先ほどご指摘があったように、自社のガバナンス体制に自信がある企業が早めに報告書を提出しているので、そうなっているところもあります。しかし、これから出そうとしている企業の方々とお話ししても、コードの全項目は遵守しなければいけないのではないかという考え方に、結構とらわれている企業が少なくないように思います。

例えば、一種の法令と同じようにコードを捉えて、機械的に遵守しなければいけないと考えている企業もいらっしゃいます。また、別の企業では、ガバナンスでは非常に先進的な企業であるという自負を持たれているがために、自分たちはそういう企業であるからこそ、コードに関しては全項目を遵守し100点満点であることを対外的に示さなければならない、と考えている企業もいらっしゃいます。

しかし、ここのところは皆さん誤解されていると思います。先ほど私が、申し上げましたように、コードは長い過程を経て成立した経験則、その集大成であるので、非常に意味のあるものですし、時間をかけて各項目を遵守する方向に進んでいるのは正しいことだと思います。しかし、これは短期間に実行するものではないし、できるものでもない。先ほど渡邉課長がご紹介されたように、イギリスであっても遵守状況が5割を超えるという状況です。そして、それはきちんとコードに取組もうと考えている企業であれば当然だと思います。各項目を見ていった際に、自分たちの企業の文脈に落としていった場合、遵守しないほうがむしろガバナンス・コードの精神、規範、考え方に基づくということもきっとあると思います。

そういう状況をふまえて、このフォローアップ会議では、コードの方向性はすばらしいものではあるけれども、単純に100%遵守するのではなくて、一つずつよく考えながら、これを使ってガバナンスの実効性を上げてほしい、といったようなメッセージを出していけたらいいのかなと思います。

【池尾座長】

どうもありがとうございました。

それでは、田中メンバー、お願いします。

【田中メンバー】

第1回目ということでございますので、少し広目にお話をさせていただきたいと思います。

せっかくの機会でございますので、このフォローアップ会議が設置されるに至った経緯を少し勉強させていただきました。今月号の『ジュリスト』で神田先生が整理されておられますけれども、平成21年6月に出され、池尾先生が座長を務められました金融審議会の金融分科会の報告書、それから神田先生が座長を務められました経済産業省の企業統治研究会報告書、こういったものが下地になって「日本再興戦略」、スチュワードシップ・コード、コーポレートガバナンス・コードに結実していると考えられます。それから、平成26年8月の経済産業省の伊藤レポート、これも重要な役割を果たしていると思います。

先ほどご説明もありましたけれども、先週発表されました「金融行政方針」では、「金融行政の目指す姿・重点施策」の第1項目に、「活力ある資本市場と安定的な資産形成の実現、市場の公正性・透明性の確保」の具体的施策の一つとして、この会議の設置が挙げられまして、先ほど来ご説明がありますように、「企業統治改革についてはいまだに形式的な対応にとどまっているとの問題点も指摘されていることから、今後更に『形式』から『実質の充実』へと次元を高める必要がある」ということでございました。事務局の説明資料には、先ほどもありましたけれども、「フォローアップ会議で議論をお願いしたい事項」がありましたので、これに基づいて2、3点申し上げたいと思います。

第1点は、先ほど申し上げました平成21年6月の金融審議会の金融分科会の報告書、企業統治研究会の報告書、伊藤レポートというのは非常にすぐれた報告書だと思います。企業統治に関する実質とは一体何なのかということを検討するに当たって、参考にすべき文献だと私は思います。

例えば、金融審議会の報告では、なぜ企業統治改革が必要かということについて、「従来のメインバンクを中心とするガバナンス構造に代わり、市場による規律付けの重要性がこれまで以上に高まったものと捉えることができる」とされていますし、当時でも、もう6年前ですが、「上場会社等の不祥事や少数株主等の利益を著しく損なう資本政策などが後を絶たない」、それから、「上場会社等の経営が会社内部の論理で支配され、外部に対する十分な説明責任が果たされない、あるいは、経営の変革が求められる局面にあっても、対応がおくれがちとなるケースが少なくない」と書かれております。さらに、「我が国の上場会社等のコーポレートガバナンスについては、我が国市場が国際化している今日、内外の投資者等の十分な理解を得て国際的なレベルでの信認を確保できるものであることが強く求められる」というようなことが書かれております。

したがって、この文脈から考えますと、コーポレートガバナンス・コードが実質を伴ったものになっているかという点については、先ほど高山メンバーのほうからもお話ありましたけれども、やはり内外の投資家等の十分な理解を得られているかという視点からの検証が期待されているのではないかと思います。

それから、平成21年から既に6年たっているわけです。これらの報告書のどの項目が実現されて、どの項目が停滞しているかを検証することは、企業統治に関してどの項目がなぜ形式にとどまり、そして実質の充実に進まないか、どこにその問題があるのかということを理解する一助になるのではないかと思います。

第2点は、いわば担い手論みたいなものでございまして、企業統治改革の担い手は誰かというと、やはり株主に選ばれた取締役であって、取締役会であると思います。したがいまして、実質の充実というのも、やはり取締役会がその責務を負うと考えるのが自然だろうと思います。

そこで、コーポレートガバナンス・コードの基本原則4の(3)を見ますと、「上場会社の取締役会は」、ここが大事なんですけれども、「独立した客観的な立場から」、つまり取締役会が「独立した客観的な立場から、経営陣・取締役に対する実効性の高い監督を行うこと」、こう書いています。一般的に、我が国の上場会社のほとんどでは社内取締役が大半を占めています。例えば、15人の取締役会メンバーのうち2人が社外としますと13人は社内、そして、通常はその13人は執行を兼ねていまして、取締役会に上程する議案については何度も何度も議論し、経営会議などで社長以下13人の意思は既に統一されているわけです。そうした一般的なケースの場合、その13人の取締役が取締役会に臨むに当たって、いかにして「独立した客観的な立場」から改めて議論するのか。しかも、上司である社長のもとで経営会議時点と異なる意見を言えるのか。こう考えますと、各社がこの点についてどのようにコンプライ・オア・エクスプレインするのか、非常に興味深いところだと思います。

先ほど、冨山メンバー、川村メンバーのほうからトップの話が出ましたけれども、こういう一般的な形の取締役会にトップの選任や解任をタイムリーに、しかも実質を持って行わせることがほんとうに現実的なのかという点もあろうかと思います。

実は私、この6月までMUFGの副社長で、コーポレートガバナンス・コードの対応を検討していたんですが、これは非常に難しい課題で、結局、課題として後輩に残したまま終わってしまったと思っています。なぜなら、例えば「弊社には2名の社外取締役がおります」というような説明では、取締役会が独立かつ客観的な視点を持っているという原則に対する形式的な説明にはなっても、実質的な説明にはならないということが非常に明確だからであります。

加えて、原則4−3では、「取締役会は、独立した客観的な立場から、経営陣・取締役に対する実効性の高い監督を行う」と、こういう「取締役会が経営陣・取締役に対する実効性の高い監督を行う」とか、「業績等の評価を行い、その評価を経営陣幹部の人事に適切に反映すべき」とされています。通常、人事は社長がやるわけですけれども、この取締役会は部下が12人いるわけです。このような一般的な形の、社内が大宗を占める取締役会構成で、原則4−3のもとでは、社長以下の社内取締役に対する期待は一体どういうものなのか、そして基本原則4に関する実質の充実とは一体どういうものなのか、これを議論して整理することが必要なのではないかと思います。

また、この整理に当たりましては、内外投資家等の十分な理解を得ることが必要だろうと思います。これは、先ほど小口メンバーがおっしゃったことに全く同意するところでございます。

第3点は、先ほどの金融審議会報告書や、「金融行政方針」にも関係するところでございますが、スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードの企業集団への適用についてという論点があります。両方のコードとも、その企業集団への適用に関する特別な項目は設けておりません。1997年の持株会社の解禁以降、我が国の上場大企業で、事業持株会社にせよ、純粋持株会社にせよ、持株会社形態をとっていない企業はおそらくないと言ってもいいと思います。特に、金融機関は純粋持株会社形態による企業集団を形成しているところが多くて、さらに我々のようにG−SIFIsに指定されたメガバンクグループは、国際金融規制によって自動的にグループ規制に服する局面が非常に多くなってきております。

この結果、例えば「金融行政方針」の12ページには、グローバルに活動する金融機関については、「海外業務を含めたグループ・ベースの経営管理・リスク管理態勢を向上させることが重要である」とされているわけです。それから、6年前の金融審議会報告書でも、「企業集団におけるコーポレートガバナンスの徹底を図る観点から、いわゆる企業集団法制の整備が重要であり、法制面での検討を期待したい」としています。ただ、実務の立場からしますと、まだまだ会社法、銀行法の両方とも、上場している親会社及びその会社の取締役会や監査役会の子会社に対する権能や責任について非常に曖昧なところが多いのではないかと思います。

その結果、例えば「子会社の問題で持株会社の取締役が責任追及を受けないためには、持株会社の取締役はあまり子会社の情報を得ないほうがいい」と、こういう考え方を述べる向きすらあります。これでは、グループガバナンスというのは当然達成できない。持株会社法制の整備というのは、スチュワードシップ・コードやコーポレートガバナンス・コードの実態的な適用範囲にかかわることでございまして、現時点での課題をしっかり認識する必要があるだろうと思います。

なお、ご承知のように、会社法は2年後の見直し条項つきで成立しておりますし、この見直しの中でフォローアップ会議の問題意識が取り上げられることが期待されます。また、現在行われています金融審議会においても、同様の取り扱いがなされることを期待したいと思います。

最後に、9月5日のG20の財務大臣会議で、新しいOECDコーポレートガバナンス・コードが承認されております。アンヘル・グリアOECD事務総長は、「今日のようにグローバルで相互関連性の強いビジネス及び金融の世界において、信用構築は、皆がともに行動しなければ達成できない」と述べております。このフォローアップ会議においても、こうしたグローバルな認識を共有して、新しいコードに盛り込まれた論点などについて協議する機会を得たいと考えております。

以上でございます。

【池尾座長】

ありがとうございました。

それでは、西山メンバー、お願いします。

【西山メンバー】

私、セルサイドのストラテジストとして、いくつかガバナンスに関するところも調査してきたんですけれども、今回、その中で一つ、持ち合いのところだけご紹介をさせていただきたいと思っております。

持ち合いというと、日本の典型的なコードと言われているわけでございますけれども、「『第2期持ち合い解消』時代の素描(デッサン)」の2ページを見ていただきますと、こちらは、戦後、東京証券取引所が売買を再開したときから現在までの株式の持ち合い比率を時系列でまとめたものでございます。なお、私どもで持ち合いと言っておりますのは、いわゆる相互持ち合いだけではなくて、片持ちも含めた政策保有ということでお考えいただければと思っております。

まず、このグラフをごらんいただくとおわかりのように、歴史的に見ると、持ち合い自体かなり低い水準になっているということは事実でございます。ここでは青い絵になっておりますが、銀行と事業会社の持ち合いを定義した持ち合い比率、それから生保、損保の持ち分を加えました広義持ち合い比率とも過去最低という形になっています。その一方で、時価総額ベースで見ると、例えば持ち合い比率でいきますと10%を超えております。それから、広義持ち合いでいきますと15%あるということですので、もう10%まで下がったという見方もできれば、あるいはまた10%残っているという見方もあって、このあたりは投資家と話をしていても双方の意見があるところかなと考えております。

もう一つご紹介したいのは、3ページの図表2でございます。持ち合いをブレークダウンしていきますと、金融機関、銀行でありますとか保険会社の場合には、国際的な規制がある中で、持ち合いはかなり解消されてきた、政策保有株式の売却は進んできたわけでありますが、事業会社の政策保有株式に関してはまだあまり動いていないというのが実情ではないかと思っています。特に、ここでは2000年以降の絵を載せておりますが、ほぼほぼ横ばいという形になっております。

事業会社の方とこういった持ち合いのお話をする機会も多いんですけれども、いろいろお話をしていると、実際にはもう保有意義がなくなった企業を持っていて、売却をしたいという意向もあるんですけれども、一方で、なかなか持ち合いの解消を先方に言い出せないという部分があったり、あるいは、売却をされた場合、誰が次の株主になるのかといったところに関しての懸念があったり、または、随分昔から株を持っているので、売却をしたときに売却益が出るわけでありますが、税金を払ってまで持ち合いの解消をするというのは、果たして株主のためになるのかなどの意見も聞かれたりするところでございます。

いずれにしましても、事業会社に関しては、そういったレギュレーションがなかった中で売却が進んでこなかったんですけれども、今回、この2つのコードができる中で、企業の方とお話をしていますと、やはり持ち合いの解消ということに関して、政策保有株式の圧縮ということに関しては、少し力を入れていきたいということが出てきたのかなと思っております。こういったコードの中で説明が求められているということでありますので、お互いにもう一度見直しして説明、保有意義を考えていきましょうということはよく聞かれるようになってきたということでございますので、先ほど新聞記事も出ていましたけれども、事業会社の中でも持ち合い解消の動きが出始めてきたのではないかと考えています。

ただ、全体としては、先ほど申し上げたように10%という持ち合い比率が低いのか、高いのかということはあるわけでありますけれども、流れとしては緩やかなところでございまして、特に事業会社に関しては、先ほど申し上げたような理由などもあってか、コードをきっかけにしているということはあるものの、売却に実際に動いていくところはまだ少ないのかなと思っています。そもそも持ち合いがここまで下がった中で、どこまで意味があるものなのか。まだ重要であるのか、それともガバナンスを考える際にもうあまり重要ではなくなってきているのかということも、こういった中で考える必要性はあるのかなと思っております。

それから、コードの開示状況に関してでございます。私も何十社かガバナンス報告書等を見せていただいたんですけれども、第1段階としては非常に包括的なといいますか、概括的な説明が多いということで、細かな内容まで突っ込んでいるケースは少ないということがあるかと思いますし、そもそもコンプライ・オア・エクスプレインと言われている中で、コンプライしたらコンプライした、エクスプレインしたらエクスプレインしたというものが、はっきりと投資家にわからない部分もまだちょっとあるのかなと思っております。

そういった中で、先ほどから出ておりますように国際的な理解を得るという部分を考えていきますと、この会議内容の英訳ということももちろんそうなのかもしれませんけれども、例えばコーポレートガバナンス報告書のガバナンスに関するところの英訳等も検討していただくことが必要なのかなと思っております。個社でいくと、なかなかできるところと、できないところとあるかと思いますので、こういったところは一元的に行っていただくということも必要なのではないかと思っております。

ちょっと細かなところでございますけれども、私のほうからは2点でございます。

【池尾座長】

どうもありがとうございました。

佃メンバー、お願いします。

【佃メンバー】

ありがとうございます。

私も高山メンバーと同様に、取締役会の実効性評価など企業統治のコンサルティングに従事しています。それ以外にも、先ほどから議論されています経営者のサクセッションプランの支援をしています。企業の経営陣の皆さんをアセスメントしてサクセッションプランを策定します。内部に適切な経営者がいなかったら外部から招聘するところまでやっております。

今日は2点、最初でございますので、個人的な問題意識をご紹介、ご説明させていただければと思います。

まず1点目は、スチュワードシップ・コードでございますけれども、先ほど川北メンバーからもございましたけれども、運用にはいわゆるパッシブの運用もアクティブの運用もあるし、アクティブの中でもグロースだとか、あるいは戦略コンサルタント出身者をアナリストに擁しているようなディープバリューの運用スタイルをやっているような運用会社もあると思います。では、さまざまある中で、全体としてどうやってスチュワードシップ・コードの精神を徹底していくのかということを考えたときに、先日、ある日本の大手企業経営者の方とお話ししたときに、なるほどと思ったことがございました。

1つは、この方が海外のIRでいろいろ機関投資家とお話をしたときに、やはり質の高い機関投資家との対話というのは経営者に気づきを与えてくれると。これは私、ヒントがあると思いました。対話の促進は大事だと思いますが、それ自体が目的化してはいけない、対話の結果、企業経営者が気づくことが十分条件であると思います。では、それをするためにどうしたらいいのかということを考えていかなければいけないと思います。

ちなみに、この経営者の方が仰るには、残念ながらそういうような質の高い機関投資家は全て海外だと、日本にはないということでございますので、やはり今後、日本における資産運用業のレベルをいかに上げていくかという観点で、スチュワードシップ・コードをどういうようにしていったらいいか、フォローしていったらいいかということを考えるべきではないか。

そうした中で、当然ながら今、日本の資産運用会社は、保険会社や銀行、証券会社の子会社も多いです。経営陣も親会社からの天下りの人たちも多いですけれども、例えばファンドマネジャーのキャリア、そしてファンドマネジャーに限らず、資産運用業の経営陣、トップの人たちの育成をどういうように考えていくかが非常に大事かなと思います。これがまず1点、スチュワードシップ・コードです。

2点目、コーポレートガバナンス・コードでございますが、まず第一印象としては、やはりコーポレートガバナンス・コードの導入をきっかけに、明らかに企業統治改革に取組む企業が出始めているのは事実だと思います。そういった面では、コード制定に携わった皆さん、よく踏み込んで制定されたなと、すばらしいなと思いましたし、実際、一部でございますが、企業経営者の中で問題意識のある方々が真正面から取組んでいる。これはほんとうにすばらしいことだと思います。

一方で、全ての企業がそうしていますかといったら、必ずしもそうではない。むしろ、大半の企業は企業統治改革には実質未着手、ないしは緒についたばかりという企業が多いです。これは私の個人的な意見でございますが、今回のコーポレートガバナンス・コードというのは、もう読めば読むほど、ものすごく大変な、高いレベルを課していると思います。コーポレートガバナンス・コードに対応するためには、例えば取締役会の議案を見直していかなければいけない。でも、取締役会の議案を見直すということは、監督サイドだけが見直したらうまくいきますかといったら、そうではなくて、実は経営会議や、その下の執行サイドも含めて、要は監督、執行両方にまたがる経営の意思決定のプロセス全体を見直していかないと、取締役会の実効性もあがらないということなんです。だから、抜本的な経営改革を伴って初めてコーポレートガバナンス・コードへの対応ができたと言えると思います。

そうすると、一言で言ってしまうと、日本的な経営の何を残して、何を変えていくかということを決めていかなければいけない。これは非常に重たいテーマで、1年で企業統治改革が成功したと言えますかといったら、多分、1年ではできないと思います。

そういった意味で個人的に危惧しているのは、先ほど東京証券取引所からご説明がございました資料4の4ページ、コードの原則ごとの実施・説明状況というものがございます。例えば、真ん中あたりにあります38番、補充原則4−1マル3、これはまさに先ほど来、冨山メンバーはじめ、川村メンバー、田中メンバーも含めて皆さんご指摘されています。4−1マル3を読みますと、取締役会は会社の目指すところ(経営理念等)や具体的な経営戦略を踏まえ、最高経営責任者等の後継者の計画(プランニング)について適切に監督を行うべきであると。これは社長のサクセッションです。一方、先ほど田中メンバーもおっしゃっていましたけれども、15人の取締役のうち、社外役員が2、3人しかおらず、ほとんどが社内取締役で、社内取締役の中には当然、次の社長候補もいます。そうした場で、ほんとうに後継者の計画について実質的な議論ができますかといったら、私はやはりできないと思うんです。

では、それではどうしたら良いかというと、やはり指名委員会をつくるしかないんです。その指名委員会というのは、基本的に社外の人を中心に、社外プラス今の社長、場合によっては会長さんもということで、そこで深い議論をしていかないと後継者の計画などできない。先ほど田中メンバーがおっしゃっていたように、基本原則4の(3)、取締役会は独立した客観的な立場から――とありますが、では先ほどの12人の社長の部下である取締役兼務の本部長は、執行と監督を同一人格内に同居させていて、ほんとうに独立した客観的な立場から監督を適切に実行できるのかといったら、私はできないと思います。

先ほどのCEOサクセッションの話は、人事に関して今まで日本企業の慣行であった社長の専権事項を取締役会の事項とする話ですが、私は社長の後継計画を取締役会がやるのは適さない企業も現実的にはあると思うのです。売上規模であるとか、オーナー系企業とか、歴史的な背景等々もあると思いますので、何も全て取締役会でやるべきと原理主義的に主張するつもりはないです。ただし、一定規模の、国際的に活躍している日本企業においては、機関設計も含めて、ほんとうに本質を追及していくのであれば大きく変えていかなければいけない。次期社長人事に関する従来の慣行も含め、日本的経営のかなりの部分は変えていかないと、コーポレートガバナンス・コードに実質的に対応したとは言えないのではないかと思います。

多くの企業とお話ししていると、やはり皆さん今、ガバナンス報告書をいかに準備し、提出するかということに意識が向かい過ぎてしまっているので、このフォローアップ会議では、企業統治改革が日本企業で実質的に行われているかどうかという取組みの実態、先ほどの東京証券取引所による調査結果で言うと68社中65社が、CEOのサクセッション、社長のサクセッションはもうできていますと言っているんですけれども、ほんとうにそれでいいんでしょうかということを検証すべきということが私の問題意識でございます。

ちょうど私ども、東証一部上場企業を対象としまして、6月1日にコーポレートガバナンス・コードが導入されて、それへの取組み対応状況というものを調査しております。300社強の企業から回答をいただきまして、そろそろ集計結果がまとまりますので、機会がございましたら、次回のフォローアップ会議でその概要等をご紹介させていただければと思います。

ここで若干ご紹介しますと、社外取締役を3人入れておられる企業と、2人以下の企業とで取組みに大きな違いがあります。私の今時点での解釈は、次回の会議でコメントが変わるかもしれませんけれども、社外取締役を2人確保すれば良いところを、自主的に3人以上入れている企業というのは、やはりそれだけ問題意識が高いということです。問題意識が高い経営者は、企業統治や、日本企業のあるべき経営というものを突き詰めて考えていて、当然ながらガバナンス・コードの先を行くような対応をされているのではないかと思います。そのような企業の対応状況も踏まえたうえで、コーポレートガバナンス・コードを今後どのように見直すべきかについても、是非ご議論させていただければと思います。

以上でございます。

【池尾座長】

ありがとうございました。

それでは、岩間メンバー、お願いします。

【岩間メンバー】

出遅れてしまいまして、最後のほうになって話し方が難しいと思っているところでございます。

まず最初に、佃メンバーがご指摘になった点につきましては、実は私も業界としての自己反省を含めてメンションしたいと思っていたところでございますが、先制攻撃を受けまして、非常に重たくのしかかっておるところでございます。私がこの会議に臨ませていただいておるときの最大の問題意識は、ご用意いただいた事務局説明資料の4ページの流れがいかに実現できるかということで、そのキーというかスタートポイントが2つのコードである。言ってみればインフラだということで、そのインフラがちゃんと機能するために、今後、どうしていったらいいかということを、私でいいますと資産運用業界の立場から、どういう会議をしていけばいいのかということであると思っております。

そもそも日本のガバナンスがこのようにいろいろ言われて、いわば株式市場においてガバナンス割引みたいな限界要因として捉えられてきた期間が長かったというのは、やはり失われた20数年というのがあって、もともとマーケット自体が低い評価になっていったことはありますが、それに加えて、やはりガバナンスの問題が影を落としていたと私は思っております。

私は1990年から運用のほうに回ったんですが、90年代の終わりのほうに私の元いた会社もホールディングス体制をとりまして、社外役員をかなり招聘させていただいて、私もそのボードの端くれに連なっていたことがございますが、やはり明らかに見る目が違ってきたといいますか、非常に単純で素朴なご質問をいただいた場合でも、かなり的を射た、取締役会が一瞬凍りつくような緊張感が出てきたのは事実でございます。その後、私の元いた会社は、かなり国際化が進んだせいもございますけれども、監査役会設置会社でありますが、いろいろな意味でかなり改革を進めてきているのではないかと思っております。

それは元いた会社のことでございまして、私どもいわゆる運用業界といたしましては、先ほど来いろいろご指摘を受けておりますスチュワードシップ・コードをいかに具体的に、有効な形で機能させるかということに、我々がどれだけお役に立てるかということであると思っております。基本的には、やはり中長期的な企業価値の向上、すなわち中長期的な証券市場の活性化をいかに担保するかということの根底にあるものはこれであって、資産運用業界だけではだめであって、やはり資産を持っているアセットオーナー自身が、自分たちの受益ということを頭に置いて、どういう具合に働きかけをするのが必要なのかということをもう少しはっきりとさせていただいたほうが、我々はアセットオーナーのいわばエージェントとして動いているわけでございますので、お客様の意向に従って動くことが大前提でございます。そういう意味で、国民全体が裨益する形につながっていくということが極めて大事であると思いますので、そういう観点も議論していただけたらと思う次第でございます。

その際に、やはりパッシブインベスターというものは一体どう考えればいいのかということであると思います。そのパッシブインベスターが、どういう具合に行動のあり方を変えてきたのか、あるいは変えつつあるのかということが、私たちとしては非常に興味深い点で、ここ2、3年ずっとフォローさせていただいているんでございますが、従来、完全にパッシブ運用で、サイレントシェアホールディングで行くことを是としていた機関投資家であっても、やはり市場ベータそのものを上げていくのに積極的に関与すべきであると、それはやはり経済成長にみずから貢献する一つの道であると、そういう認識を持って動き始めているところが、例えばソブリン・ウェルス・ファンドもそうでございますし、あるいは機関投資家の一角を占める欧米の大手生命保険会社もそうでございますし、さらに言えば大きな年金基金もそういう角度で動き始めています。

その観点は、単にガバナンスの問題だけではなくて、企業戦略そのもの、あるいはもっと広くESGの問題も視野に捉えて、どういう具合に全体がうまく回っていくようにしていったらいいのかということを、自分たちが積極的に機関投資家に働きかけて動かす、こういう視点に立っていると思う次第でございます。そういう意味でいいますと、我々に対してどういう具合に動いたらいいのか。要するに、どういう具合に動いていったらいいのか、運用会社そのものにご注文をいろいろ出していただくということも大事なのではないかと思っております。我々の立場からいいますと、経営陣や取締役会から敬遠されない、すなわち、つまらない時間潰しのために会わなければならないというご批判を得ることのないように、非常にいいことを言ってくれたと。先ほど佃メンバーがおっしゃった非常にレベルの高い欧米の機関投資家と、その上を行くようなことを実現するようにエンゲージするにはどうしていったらいいのか、どういうことを聞いてもらいたいかを明らかにしていただくということが非常に大事なのではないかと思っております。

私どもとしては、企業統治そのものの要諦は、先ほどからいろいろな方々がおっしゃっておりますように、サクセッションプランをどれだけ意味のあるものにするか。要するに、いくらサクセッションプランを一生懸命やっても、悪い結果というのは結構あるわけでございますけれども、やはりプロセスが非常に透明で、説明力のあるものを後で修正することも極めて容易になるということにつながると思いますので、やはり日本の企業統治の根底は、外から見てもよくわからないサクセッションということでつまらない非難を、最適なチョイスをした場合であっても、結果的にはいろいろ言われる懸念があるという状況を考えますと、特にグローバルに活躍される大企業のトップの選定というのは、そういう形で担保されるというのが大きなポイントであって、そのほかの問題について言えば、やはり日本は日本だということを、我々としても説明しておかなければいけないと思っております。

そういう意味で、非常にコアになる問題提起を皆さんしておられるので、私どももその一翼を担う立場として、それを真摯に受けとめて参加させていただきたいと思う次第でございます。

【池尾座長】

ありがとうございました。

それでは、江良メンバー、お願いします。

【江良メンバー】

ありがとうございます。

まず、少し実態をご紹介できればと思いまして、発言させていただきます。スチュワードシップ・コード、あるいはコーポレートガバナンス・コードができる前から、投資家と企業の対話というのは、株主構成が変わってきていたり、こういったことに対する関心が全般的に高まってきた中で、実質的に行われていたということがやはり重要なポイントかなと思います。そういった実務の積み重ねがあった上で、スチュワードシップ・コード、コーポレートガバナンス・コードというものができたので、さらにその流れを促進するような方向に向かったことは流れとしてよかったのかなと思います。また、こういったことについて非常に関心が高まって、実際、両コードができた後も、企業との対話であったり、投資家間の意見交換というのはすごく活性化したのではないかと思っております。そこで、そういった実務について、もともとあったものについても含めてやはりきちんと整理する、あるいは考慮すべきではないかと申し上げたいと思っております。

また、コーポレートガバナンス・コードができて、より多くの企業が投資家に自分たちの取組みについて説明したい、あるいは、こういった取組みをしているというものが、実際にコンプライ・オア・エクスプレインという中で出てきています。コンプライ・オア・エクスプレインについて数多くのコメントがございましたけれども、エクスプレインの部分について独自の考えを持って、きちんと自分の言葉で書いているような会社の開示は、ちょっと言葉が変な言い方になりますけれども、勇気が要ることかと思います。そういったものについてきちんと認めて、応援してあげるということが、今、我々としてすべきことなのではないかと思っております。

スチュワードシップ・コードについては、これは自分たちの反省も踏まえてという話があるのかもしれないですけれども、数々の方から、質の高い投資家がいるのか、いないのかというポイントをご指摘いただいたかと思います。我々としても、どうやったら企業のお役に立てるような、要は対話していて、気づきを与えるという言葉はすばらしいと思いましたけれども、そういう形でお役に立てるような投資家になることについて、当然、自分たちでも考えていきますし、これは海外投資家だけではなくて日系の投資家も含めて、やはりそういったことについて関心のある人間は非常に多い。そういった方々については、有志で集まって投資家フォーラムという活動をやっていたり、投資家としてどういったところに関心があるのか、あるいは、どういうことをしていくと企業に認められるような質の高い投資家になるのか、そういったことについて考えを整理する、あるいはディスカッションするという取組みも民間で行われています。そういったところの取組内容であったり、整理などもきちんと丁寧に考慮すべきではないかと思っております。

あと、インフラ面で少し発言できればと思っております。東京証券取引所にまとめていただいた資料、大変すばらしいと思いました。実際、我々としてもこういったことをやってみようと心がけたのですが、意外とコードの対応状況について情報を集めるのが大変だったということがありまして、やはり投資家がこういった情報についてアクセスしやすい、実際の評価に時間を使えるようなインフラづくりについてもきちんとここで議論できればすばらしいのではないかと思っております。

最後に、スチュワードシップ・コードに若干立ち戻ってしまい、恐縮ですけれども、投資家もスチュワードシップ・コードの活動内容を活動報告という形で、各社、独自のフォーマット・方法で開示、あるいはお客様にご報告しておりますが、スチュワードシップ・コードに関する対応状況についての開示についても統一的なフォーマットの検討、実際はフレームワークのような形かもしれませんが、実務担当者が対話により専念できるような環境づくりを促すためにも、お客様の合意なども得ながら、統一的仕様に基づいて報告することによって、それに対応して開示していれば全てのお客様にそういったものを提供できる、あるいは幅広く活動内容を示せるということで、報告負担の軽減を図れる、といったことについてもこういった場で議論していければいいのではないかと思っております。

私が申し上げている点、全てやや実務寄りの話で恐縮ですけれども、こういった対話をさらに積極的に促すためには、やはりそれ相応のインフラ整備を考えていく時期なのではないかと思いまして、問題提起ということとさせていただきます。ありがとうございます。

【池尾座長】

ありがとうございました。

それでは、武井メンバー、お願いします。

【武井メンバー】

すみません、あと5分ぐらいしかないと思いますので、手短にお話をいたします。

このフォローアップ会議、大変大事だと思っております。特に企業さんも今、いろいろ準備されているところでございますので、今のこのタイミングで発したほうがいいかなと思うメッセージが4点あります。

1点目は、皆様おっしゃっているとおり、やはりエクスプレインを怖がらないということをはっきり外に示すべきだと思っております。エクスプレインは、コンプライ・アンド・エクスプレインとコンプライ・オア・エクスプレインと両方あって、どちらかというとコンプライ・オア・エクスプレインのエクスプレインのほうが皆さんハードル高いと感じているわけですからその点について怖がらないようにというメッセージを示すことです。今回のガバナンス・コードは、あくまで中長期目線を踏まえて、非財務情報を統合的に外に出す新しい試みなわけですけれども、まさに自社の持続的成長に向けた自社の自己診断シートでもございます。自己診断をするのにろくに自分の健康状態もチェックせずに、課題も見ずに「健康です、コンプラもできています」と言っても何も前にも進まないわけですし、また投資家の方の対話の礎にもならないわけですから、まずきちんと自社を見ましょうというメッセージを出すことです。加えて、ガバナンスというのはあくまで自社を成長させる意思の問題ですから、形式的な説明しかないということですと、ある意味、自社を成長させる意思を感じないということにもなってしまいます。まず成長への意思を示してくださいと。その観点からすると、今すぐできない今後の課題となるような事項も多々あるはずでして、外部環境との変化で、これからやっていかなければいけないこともあるということだと思います。エクスプレインを怖がらずに行い、そういった前向きな取組み姿勢を示してくださいということを一つのメッセージとして出すべきだと思います。それが1点目です。

2点目が、今のエクスプレインの話にも絡みますが、先ほど皆さんがおっしゃっていた機関投資家側に、エクスプレインを受け取る度量があるのかどうかという論点です。度量がないと、企業側がエクスプレインを一生懸命やっても、企業から見て意味がないことになります。機関投資家の方がエクスプレインをちゃんとわかってくれるといいましょうか、そういった点は結構大事だと思います。その観点から先ほど川北メンバーのおっしゃったことは私も大変大事な論点だと思います。機関投資家側が自分の善管注意義務を果たすのに、議決権助言機関に従っていれば善管注意義務を果たしているかのような実務をやってしまいますと本末転倒になりますので、スチュワードシップ・コードの形式的な遵守にならないことも注視が必要だと思います。また岩間メンバーもおっしゃったとおり、アセットオーナー側の理解も重要でして、アセットマネジャーがエクスプレインを理解しようと汗をかくことに伴うコストを、きちんとアセットオーナーも理解して払うということも大事です。インベストメントチェーンの先にあるアセットオーナーの方も取り込んだ、全体の理解を深めていくことが重要だと思います。これが2点目です。

3点目は、せっかく自己診断をするわけなので、やはり企業としては、自社の持続的な成長戦略に根ざしたストーリー性をきちんと示したガバナンス報告書を出すべきだということです。今回のガバナンス・コードで、3−1のところで経営理念、経営戦略、経営課題から始まって、それを実現するガバナンスの仕組みを説明してくださいということになっています。このコードの流れはとても良い構造になっています。ぜひこの趣旨を忘れずに、自社の成長戦略を実現する形としてのガバナンスを説明してくださいということです。日本企業のガバナンスがいま一つ海外から理解がされなかった一因として、日本企業はガバナンスの説明となった瞬間に、「当社は会社法で監査役会設置会社を採用していますから云々」みたいな突然会社法の説明になっていて、自社の成長戦略とリンクがないガバナンスを説明していたきらいがあります。そういう形式的な法定開示に伴う説明が多かったことも、一因ではないかと思っています。冒頭にもご説明があったとおり、今回のガバナンスの定義はかなり幅広い自社の成長戦略のシステムとして定義されていますので、そういった観点からストーリー性を示した開示を期待したいと思います。

今の点に関連して、社外取締役に関する説明にしても、結局、戦略性といいましょうか、どういう方が多様性で必要なのかという戦略性が肝だと思っています。形式的にこういう人を独立役員として来て頂きましたということだけでなく、その方に何を期待しているのかという戦略性、多様性を対外的に説明していくことも重要だと思います。

社外役員の部分だけでなく社内役員のほうについても、サクセッションプランのお話が先ほどもあったわけですが、社内取締役の方の多様性、戦略性の部分の対外的説明のありかたについてまだまだ改善の余地があると感じています。今回のガバナンス報告書では、前段にガバナンス・コードに関する説明があって、後段でガバナンス報告書のこれまでの開示が残っているわけですけれども、後段のガバナンス報告書の開示の箇所で社外役員については結構詳しく書かれています。そこで報告書を全体で見たときに、社外役員のことはある程度厚く書かれていますが、社内役員のことはあまり書かれない傾向が見受けられます。社内役員自身こそがまさに持続的成長なり攻めなりバリューを引っ張っていく方々なわけなので、社内役員に関する開示をもう少し充実させることもストーリー性の点から大事だと思います。

最後、4点目ですけれども、結局、日本企業の中でガバナンスを担当している部署がなかなか見当たらない現象が見られます。今回のコード対応は経営企画部、財務部、法務部、IR部といった部署が連携をとって進めている例が多いかと思いますが、結局のところ、ガバナンスを考える部署はどこなのだろうかということから考え始めている企業さんが多い状況だと思います。ガバナンス・コードは今後不断の取組みが必要なわけでもありますし、日本企業では部署がないとヒトもつかなければ予算もつかないわけですから、ガバナンスを日頃から責任をもって考える部署が必要ではないかと思います。ガバナンスを考える部署の一定の独立性も論点かと思いますが、自社のガバナンスを不断に責任をもって考える部署も見える化したほうが良いかと思います。

以上、4点です。

【池尾座長】

どうもありがとうございました。

一通りはご発言いただいたんですが、1回しか発言してはいけないというルールもないんですが、予定した時間をほぼ使い尽くしてしまいましたので、これまでのご意見を踏まえて、ぜひ一言だけ言っておきたいということがあればお願いしたいと思います。今回は一応これでいいということでしたら、そろそろ終わらせていただきます。

それで、メッセージを発信する重要性等のご指摘もあったところですので、今回ご議論いただいたご意見を踏まえて、当フォローアップ会議の今後の運営のあり方というんですか、どういうイシューを取り上げていくとか、そういうことをちょっとまとめた形の意見書というのか、メッセージを出したいと思っております。それを内外に公表して、意見を募るということです。つきましては、今日お出しいただいたご意見を踏まえた、今、言ったような意味の意見書のドラフトを事務局にて作成していただいて、それを皆様にご確認いただいて公表するという手続にしたいと思います。そのうちメールで何か来ますので、ちゃんと中身を見ていただきたいということです。そういうメッセージ発信をするということでよろしいですね。

それでは、最後、事務局のほうからご連絡等ありましたら、お願いします。

【田原企業開示課長】

本日は、ご議論どうもありがとうございました。

2点ございます。1点目は、今、池尾座長からお話しいただいたこと、あるいは今日ご議論いただいたこととも関連するんですけれども、冒頭お話ししました内外の方々から広く意見募集をするということにつきましては、先ほどの今後の進め方に先立って、できましたら、今日のうちにも金融庁、東京証券取引所のホームページに和文と英文両方で出して、意見をお寄せくださいということでやらせていただきたいと考えております。後日、今後の進め方についてもアップするということで進めさせていただきたいと思います。

2点目は、次回のフォローアップ会議の日程でございますけれども、皆様のご都合を踏まえまして、また事務局からご案内させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

以上でございます。

【池尾座長】

どうもありがとうございました。

それでは、5分ほど超過してしまいましたが、以上をもちまして本日の会議を終了させていただきます。ありがとうございました。

お問い合わせ先

金融庁Tel 03-3506-6000(代表)

総務企画局企業開示課

(内線3836、3671)