第1回公認会計士制度に関する懇談会議事録

1. 日時:平成21年12月10日(木曜日)9時30分〜11時09分

2. 場所:中央合同庁舎第7号館12階 金融庁共用第二特別会議室

○岳野審議官

おはようございます。定刻になりましたので、ただいまから第1回公認会計士制度に関する懇談会を開催させて頂きます。

大塚副大臣におかれましては、公務のため、少しおくれて入室されますが、間もなくお見えでございます。

本日は、皆様、ご多忙のところご参集頂きまして、大変ありがとうございます。

この懇談会は金融担当副大臣が座長、政務官が座長代理となっております懇談会でございまして、会議の運営は副大臣、政務官のリーダーシップのもとで行われるというものでございます。ただ、会議の運営の事務的な補佐役は金融庁の事務方が務めさせて頂くこととしておりまして、私、総務企画局の市場担当審議官の岳野でございますが、私が便宜、副大臣、政務官のご指導のもとで会議の進行を担当させて頂きます。できる限り円滑な運営に心がけてまいりますので、皆様のご協力をよろしくお願い申し上げます。

それでは、まず、順番から申し上げますと、副大臣のごあいさつを賜るところでございますが、先に金融担当の大臣政務官、田村政務官よりごあいさつを頂きたいと存じます。

○田村座長代理

おはようございます。ただいまご紹介頂きました金融担当政務官の衆議院議員の田村謙治でございます。

本日、大変お忙しいところ、この懇談会にお集まりを頂きまして、そして今後いろいろ何回もご議論頂く、お集まり頂きまして、誠にありがとうございます。

本来は、もうすぐ参ります副大臣が先にお話をして、私はついでにごあいさつするだけでしたので、後で副大臣が多分ちゃんといろいろとお話しになると思います。

ご案内のように新しい政権になりまして、政治主導というものをいかに実現をしていくか、そういった中で、従来ですと、この公認会計士制度につきましても、金融審議会の中で制度部会があって、そちらで議論をして頂いたわけであります。どういった形で政策を決定をしていくのか、政務三役が決定をしていくのか。例えば、現在私が事務局長をしております貸金業制度に関しては、プロジェクトチームというのは関係3省庁の副大臣、政務官、政治家、政務三役だけで構成をして、そのプロジェクトチーム、そのもとに事務局会議というものをつくっておりますけれども、その政務三役が個別にヒアリングを行っていくという形態をとっています。そういう意味では、この懇談会というのはやや中間的な、従来の審議会形式と、そういう本当に政務三役だけのプロジェクトチームですとか、いろいろ省庁によって名前も違いますが、ワーキングチームとかいろいろなテーマについての枠組みができて動いておりますけれども、その中間的な形になっておりまして、座長が副大臣で、私が座長代理を務めさせて頂くと。そして専門の方々の皆様からのご意見をしっかりと聞きながら、政策決定をしていくということであります。

いずれにしましても、公認会計士制度につきましても、基本的にはあらゆる政策はそうですけれども、日本の経済のため、国民のためにどういった制度が最もふさわしいのかという観点、常に政務三役、それを基準に考えておりますので、皆様の貴重なご意見を拝聴しながら、最終的には我々三役でしっかりと、皆様に納得頂けるような案をつくっていきたいというふうに考えているところでございます。

ちょうど副大臣が参りましたので、前座の私のあいさつはこれで終わらせて頂きます。どうぞよろしくお願いします。

○岳野審議官

政務官、どうもありがとうございました。

大塚金融担当副大臣が入室されましたので、それでは、副大臣からごあいさつを頂きたいと思います。

○大塚座長

改めまして、おはようございます。大変遅参をいたしまして、恐縮でございます。

今日は公認会計士制度に関する懇談会第1回でございますが、大変ご多忙の中を委員にご就任頂く皆様方にご参集頂きまして、本当にありがとうございます。

この懇談会の趣旨等については、もう重々ご承知頂いていることかと思いますが、日本の会計士制度、ひいては監査制度、よりよい方向に進めるためにぜひ皆様方のご尽力を賜りたいというふうに思っております。

なお、この会議は、基本的に公開ということで、議事録も後日公表するという対応で進めさせて頂きたいと思いますので、ぜひとも忌憚のないご意見、ご指導を賜りたいと思っております。どうぞよろしくお願い申し上げます。

○岳野審議官

ありがとうございました。

それでは、ここでカメラさんは退室をお願いいたします。

(カメラ退室)

○岳野審議官

それでは会議を進めさせて頂きたいと思います。本日は第1回目でございますので、通常であれば、メンバーの皆様のご紹介から入るということも考えられるわけでございますけれども、時間の関係もございまして、恐縮でございますが、お手元のメンバー表、あるいは配席図でご確認を頂ければと思います。

それでは、まず、事務方から配付資料の確認、それから制度の概要と最近の活動状況、及びこの懇談会で議論して頂くための考えられ得る論点につきまして、ご説明をさせて頂きたいと思います。

○土本参事官

それでは、まず配付資料の確認からしたいと思います。

資料1が、懇談会のメンバー表でございます。資料2が、公認会計士制度に関する懇談会の開催についてという1枚紙でございます。資料3が、現行の公認会計士制度についてという資料でございます。資料4が、公認会計士試験合格者等の育成と活動領域の拡大に関する意見交換会中間取りまとめ、右上に7月31日金融庁と書いてございます。資料5が、公認会計士試験合格者と公認会計士の活動領域の拡大に向けてという冊子でございます。資料6、上場企業等における会計専門家の育成・確保に向けてという冊子でございます。資料7、考えられる論点(例)、1枚紙でございます。資料8、参考資料集でございます。最後、資料9、平成22年度以降の合格者数のあり方についてという1枚紙でございます。資料がない方におかれましては、事務局までご連絡頂ければと思います。

それでは続きまして、資料のご説明に入らせて頂きたいと思います。

まず資料2でございますが、懇談会の開催についてということで、これは先日、12月8日付で大塚副大臣からプレス発表をして頂きました懇談会の趣旨の紙でございます。

概要を申し上げますと、現在の公認会計士制度は、監査業界のみならず経済社会の幅広い分野で、公認会計士あるいは会計専門家が活躍することが期待されるという考え方に基づきまして、15年に公認会計士法が改正をされて、社会人を含めた多様な人材でも受けやすいような試験制度になったということで、18年より新しい制度が実施されております。

(2)でございますが、しかしながら、現状においては、合格者等の経済界等への就職は進んでおらず、また、想定していました社会人の受験者、合格者についても十分増加していないなど、現行の制度のねらいは道半ばの状況にあると。また、現状のまま推移した場合、これは後ほど詳しくご説明しますが、公認会計士の資格登録のためには2年間の実務経験を満たすということが要件になってございますが、こういう要件がございまして、試験に合格しても資格を取得できないというおそれが高まるということが懸念されていまして、結果的に試験制度の魅力が低下するという可能性もあります。

ということで、公認会計士試験・資格制度等についての検討を開始するため、本懇談会を開催するというものでございまして、検討事項としましては、試験制度のあり方について、資格取得要件のあり方について、その他ということでございます。

続きまして資料3に移りまして、現行の公認会計士試験制度の概要について、ご説明をさせて頂きたいと思います。基本的な考え方については、今の趣旨の紙でもありましたように、従来、監査業界、監査証明業務ということに専ら従事した公認会計士の方ですが、拡大・多様化している監査証明以外の業務、ここではコンサルティングとか、あるいは企業などにおける経理・財務の専門的な実務の担い手ということが期待をされている、経済社会のあらゆるところで活躍することが期待されているということで、現行制度ができ上がってございます。

制度の具体的な内容につきましては、2枚おめくり頂きまして、横長のフローチャートがございます。一番上の段が旧試験制度ということで、平成17年まで運用してきたものでございます。一番下の段が現行の試験制度で、18年から実施をしております。旧制度の概要を申し上げますと、1次試験、2次試験、3次試験という3段階の試験に分かれておりまして、また2次試験は短答式と論文式の2回、3次試験については筆記試験と口述試験の2回ということで、3段階5回の試験制度でした。途中、2次試験合格段階で実務経験の要件というのが入っておりまして、これを経て3次試験を受けるということでございます。2次試験合格段階で会計士補という資格が与えられておりました。

現行の制度でございますが、この3段階5回の試験が大幅に簡素化されまして、1段階2回の試験ということで、短答式試験、通常5月ごろ行われます。それから論文式試験、これは8月ごろ行われる、という2回の試験を経て両方合格した場合に、右側に行きまして、実務教育環境の要件ということで、上の横長の箱が、いわゆる勤務経験、業務経験ということで2年以上というのが要件になってございます。用語としましては、監査業界で働くのを業務補助と呼んでおりまして、他方、企業等の経済界での実務経験でもよいということになっておりまして、これは実務従事と呼んでおります。

ちなみに、旧制度ではこの実務経験要件は、3次試験の受験要件、2次試験合格後ということでございましたが、現行制度では、そもそも短答式の前にこういう実務経験を積んでもよいということで、社会人の受験者に配慮したものとなってございます。

もう一つがその下にございます座学研修ということで、実務を座学形式で学んでいくということで、1年から3年間の幅がありますが、実務補習が必要でございまして、最終的に公認会計士協会が実施する修了考査に合格することが要件となっておりまして、この2つができて資格取得という形になってございます。

ちなみに、真ん中の改正というところを見て頂きますと、現行制度、社会人などの多様な受験生に配慮をするということで、さまざまな免除制度が用意されてございます。例えば、短答式の合格者、これは1年目に短答式を受けて合格をして、8月の論文で落ちた場合なんですが、翌年以降は短答式を再度受けることなく論文式から進めるという2年間の免除期間が設けられている。あるいは、論文については、必修科目が4科目、選択科目が1科目ということでございますが、科目別の合格制度というのがございまして、ある科目について合格すると2年間はその科目について再受験することが免除される。あるいは、企業などでの実務経験者につきましては、財務会計論が免除になる。あるいは、会計専門職大学院で高度な教育を受けた者につきましては、短答式試験、現状4科目あるわけですが、そのうちの3科目が免除になるというさまざまな免除制度が用意されてございます。

試験の実施状況ですが、4ページをお開け頂きますと、18年から新しい制度に移ってございまして、合格者の新試験のところを見て頂きますと、18年が1,372、19年が2,695、20年が3,024、21年が1,916という形で推移をしてございます。ちなみに18年以降の旧試験と書いてございますのは、旧制度で2次試験まで合格された方が、新制度では3次試験がございませんので、新制度の2次試験の一部を受けて合格という形でございます。

続きまして5ページをお開け頂きますと、合格者あるいは受験者の分析を若干つけてございます。5ページを見て頂きますと、年齢構成でございます。一番右の合格者の構成比を見て頂きますと、20歳以上25歳未満が41.3%、25歳以上30歳未満が34.2%ということで、この年齢層で7割強を占めている。高齢の方については、60歳以上で合格した方もいらっしゃる。一番下の欄外に書いてございますが、直近時点の最終合格者の平均年齢が26.8歳という年齢層になってございます。

6ページは、今の年齢構成を時系列で百分率であらわしたということで、下の最終合格者のところを見て頂きますと、一番左の黒いバーがだんだん伸びている。20歳から25歳の年齢層がだんだん増えてきているという傾向が見てとれます。

続きまして、最終学歴のところでございます。これは8ページまで、ちょっと送って頂ければと思いますが、棒グラフがございます。下の最終合格者のところを見て頂きますと……。

失礼しました。学歴別の棒グラフ、すみません、ページ数が入っておりません、後ろから3枚目でございます。

構成で申し上げますと、まず一番左の白い枠のところ、これが会計専門職大学院の在学生、あるいは修了生ということでございまして、順次合格者数が増えているという経緯がございます。それから、その右側、2つ飛んだグレーのところ、だんだんシェアが減ってきているのが、大学卒業生が減少している。その右側、斜めの線ですが、これは大学の在学生、これがだんだん増えている。それから、棒グラフの右から2つ目、今の大学在学生の隣ですが、これは最終学歴が高校の方ということで、一時期増えて、今一定のシェアを占めるということになってございます。

また2枚飛んで頂きまして最後のページでございますが、職業別の構成比ということでございます。ここでは、左から2つ目の黒い、一番濃いところを見て頂きますと、これがいわゆる社会人の方でございます。上の短答式の受験者のところを見て頂きますと、黒いところの社会人というのが順調に増えてきておりまして、現状20%程度のシェアを占めるということでございます。他方、下の最終合格者のところを見ますと、10%弱ということで、ほぼ横ばいということで、受験生は増えているが合格者が増えていないという傾向が見てとれるかと思います。

続きまして資料4でございます。右上に7月31日というふうに書いてございます。これにつきましては、現行制度を変えることなく、前提とした上で、合格者の活動領域の拡大、経済界等への拡大ということをどう実現をしていくかということで、関係者で集まって議論した結果がまとめられたものでございます。メンバーにつきましては、2枚めくって頂きますと、メンバー表がございまして、経団連、全国銀行協会、日本証券業協会、生命保険協会、損害保険協会、それから公認会計士協会、それと金融庁、それから試験を実施しております公認会計士・監査審査会が入りまして、議論を約4カ月続けてきたものが公表されてございます。

1ページにまた戻って頂きまして、概要を申し上げます。下のほうにございます2.の中間取りまとめのポイントというところでございます。

1つは、経済界における周知活動ということで、公認会計士資格合格者、あるいは公認会計士の採用に非常に熱心な企業もあらわれておりますが、数として見ると必ずしもまだ多くないと現状を分析して、結論としまして、近年、内部統制・四半期制度が導入され、将来的には国際会計基準ということもにらんだときに、企業における会計対応能力というのを強化する必要があって、専門家の拡充が必要であろうと。必ずしもそのところについての企業側の認識が十分でないということと、会計専門家を企業が確保・育成する上で、試験合格者という人材プールの存在が必ずしも企業の人事採用者に認識をされていないんじゃないかということで、このあたりの周知。あるいは、どうしても日本の経済界、卒業予定の若い人を採用するという慣行が強うございまして、他方、現行の平均の合格年齢が26.8歳ということで、なかなか採用まで結びついていないということで、このあたりの周知をしていくという、積極的な求人情報を出してもらうように呼びかけようということでございます。

それから次のページをめくって頂きまして、(3)の合格者の意識改革というところでございますが、他方、合格者の意識をいろいろ分析してみますと、やはり合格したからには監査業界で働きたい、監査業界に就職が保証されているんじゃないかという一部誤解があったり、あるいは実務経験の要件も、企業で働いても実務経験要件として認められて会計士の資格が取れるわけなんですが、このあたりの周知が十分になされていないということを、やはりちゃんと周知していくべきだろうと。

また、どうしても合格者は自分の専門領域に固執する傾向がございます。他方、企業側の要望としましては、専門領域は持った上でいろいろな分野にも幅を広げていく、多様なキャリアパスを考えてほしい、将来的には経営参画というような意欲を見せてほしいという期待も示されているわけで、このあたりにやはり合格者の意識改革というのが必要であろうということが言われてございます。

それから(4)でございますが、合格後の教育環境ということで、座学研修が要件になってございますが、平日夜間の座学研修は、なかなか同僚が残業している中で出にくいというような話、あるいは、そもそも企業側が求めている人材というのは、監査証明能力まで必ずしも必要なのかというご意見もございました。また、現行の試験制度、必ずしも企業内で経理業務を長くやっていた方が受かりやすいような試験になっていないというようなご意見も頂いたところでございます。

こういった取りまとめを踏まえまして、資料5でございますが、これは合格者の意識を変えていこうということで、つくって配布をしたものでございます。内容については詳しくご説明しませんが、例えば、6ページ以降は、企業内で、経済界で働く上で実務経験として過去認められたものが書いてございまして、いわゆる経理・財務だけではなくて、子会社管理、海外子会社管理であるとか、あるいはアナリストあるいはコンサルティング、年金関係の業務、株式公開、内部統制、あるいは工場の原価計算、銀行の貸付等々、かなり幅広く認められている実例を示してございます。

また、9ページ以降は、試験に合格をして監査業界に入らずに企業等で実務をやっていらっしゃる方の体験談を書いて頂いておりまして、この冊子を過去約9,000部刷りまして、今年の夏の論文式試験の受験生全員に配っております。また今週の日曜日には短答式の試験が始まりますので、1万8,000部ほどつくって、これも配布しようというふうに考えております。

続きまして資料6でございますが、これは企業側に対する周知ということで、企業の会計能力を上げるために人材育成をしましょうということで、先行企業の実例も載せながら冊子になってございまして、これを経団連さん、全銀協さん、日証協さん等に協力頂きまして、会員企業に配布するとともに、全取引所を通じまして、約4,000社の上場企業に周知をかけているという状況でございます。

最後になりますが、資料7でございます。僣越でございますが、事務局のほうでたたき台のたたき台ぐらいの感じで考えられる論点の例を用意させて頂きました。1番は現状ということで、合格者の経済界等への就職の状況をどう考えるか。それから社会人の受験者、合格者の増加の状況をどう考えるか。それから実務経験を満たせないゆえに、合格しても資格取得できないという者の存在をどう考えるかなどでございます。

それから2番、考えられる論点(例)としまして、試験制度でございますが、試験合格の魅力やキャリアパスの多様化をより促すような制度設計はどうあるべきか。あるいは、これ、実は日本の制度では受験要件として何も学歴要件が入ってございません。先ほどご説明しましたように、高校卒業が最終学歴という方が一定割合を占めるようになってございますが、こういった状況をどう考えていくか。それから資格取得要件として社会人の合格者を含む最終合格者が円滑に資格取得できるような制度設計、未就職者にとっての実務経験要件、あるいは社会人にとっての座学研修、こういったところをどう考えるか。

その他ということで、資格を取った以降も公認会計士については高い倫理性と専門性の維持というのが求められるわけでございまして、この資格取得後の公認会計士の質の確保についてどう考えるか、どうあるべきかというものでございます。

以上でございます。

○岳野審議官

それでは、自由討議に入らせて頂きたいと存じます。

本日は第1回目の会合ということでございますので、論点を絞らずに、ただいまご説明申し上げました内容に対するご質問、あるいは皆様方が日ごろお持ちになっております問題意識のご披露、あるいは今後この懇談会で何を議論していくべきかといった点につきまして、幅広くご意見を頂戴できればと存じます。

また、副大臣、政務官から随時ご質問なりご指摘があろうかと思いますので、皆様方、緊張感を持って臨んで頂ければと思います。

それでは、事前にシナリオは何も用意しておりませんので、どなたからでもご発言を頂きたいと思いますが、ご発言なさりたい方は、恐縮ですが、挙手を頂ければと存じます。よろしくお願いします。

増田会長、お願いします。

○増田委員

それでは口火を切らせて頂きます。

一昨日の記者会見のときの記事が新聞に出ておりまして、その中で、新しい資格制度を設けたらどうかというようなことも議論するというようなことが出ておりました。前に、何年か前だと思いますけれども、前政権の時代に「金融士」というようなことで、別な資格をつくったらどうかというようなことが議論されたことがあったような気がします。

会計士の資格じゃなくて、経済界での需要を満たすために、新しい会計専門家の制度も考えているというようなことを、ある一つの新聞社だと思いますけれども、そういう会計士に準ずる新資格を与える案が浮上しているというようなことがはっきり書いてあるんですけれども、こういうことを言われたわけですか。その辺を先にお聞きしておきたいなと思います。

○大塚座長

私もお聞きしたかったんですけれども、私は記者会見、冒頭20分ぐらいいましたけれども、その後、席を外していますので、私が発言した中では、そういう事実はありません。だから、私も記事を見たときに大変びっくりしたんですが、冒頭から緊張感を与えるような発言をして恐縮ですが、やはりこういう、私ども政治サイドで仕事をさせて頂いている立場のものが知らない情報が新聞に踊るということは、我が国の運営にとってあまりいいことではないなと思っておりますので、私も会長と同じ質問をちょっとさせて頂きたいと思っております。

○土本参事官

事務局からご説明させて頂きます。

先日の副大臣からの記者発表の後、私が事務的なブリーフィングをさせて頂きましたが、こういう新しい資格制度というような説明は一切しておりません。この懇談会で、努めて自由闊達なご議論を頂くように、議論の方向性につながるようなお話も一切しておりませんので、おそらく某新聞社の独自の取材、お考えなのではないかと思います。

○大塚座長

これですべてわだかまりは溶けたと思いますが、私も、ちょっと余談になりますけれども、いろいろ世間をお騒がせしました中小企業等金融円滑化法案ですね、あの過程でも、新聞は本当に我々があずかり知らないことを勝手に書きますので、新聞報道等はぜひ信用なさらないで頂きたいなというふうに思います。土本参事官も含めて、きちっと対応して頂いておりますので、信頼関係を持って議論を進めて頂きたいなと思います。よろしくお願いします。

○岳野審議官

それでは経団連さんから、どうぞ。

○阿部委員

最初にまずご質問なんですが、おそらく会計士協会にお伺いするのが一番確かかと思うんですが、現行制度の監査業務を主体とした公認会計士制度のあり方のもとで、一体適正な数というのは、将来的にIFRSが入ることを前提として、何人ぐらいとお考えになっているんですか。

○増田委員

会計士協会ご指名ですのでお答えしたいと思います。

我々の資格は、ほかの専門士業も同じだと思いますけれども、非常に実務的な資格なんです。今の試験制度自体が企業内会計士を増やそうというようなことで来ているわけですけれども、いずれにしましても実務経験というのが非常に重要な役割を果たしております。ただ、試験に合格しただけで会計士になれるというわけではない。お医者さんでもそうですし、弁護士さんもそうだと思いますけれども、そういう実務的な経験を経ないと、ちゃんとした専門家になれるわけではありません。実務経験を経ないと、経団連さんが言われている役に立つ会計士といいますか、社会のニーズにこたえられるような会計士になれないわけです。

そういった中で、現状、そういう実務経験を経る場としまして、会計業界といいますか監査業界といいますか、そちらのほうのキャパシティーというのは限界があるわけです。それともう一つは、企業内のほうの受け入れ態勢、企業内においてそういう実務経験を経る時間、場所といいますか、いわゆる実務従事と先ほどご説明ありましたけれども、その実務従事の場というのが限られているという状況の中で、今日、資料の9に金融庁側の考え方として2,000名程度というのが出ていますけれども、現状ではそれはちょっと多いんじゃないかなと思います。これは私の私見ですけれども、最近の受験生の増加傾向だとか、それから合格者の状況、それから実際のそういう実務経験を経る場としての会計業界、会計士業界といいますか、そこと企業の側の受け入れ態勢といいますか、そういったものを考えますと、やはり1,500人から1,800人ぐらいの間だろうというふうに思っています。

この最近の4年間の新しい試験制度においての平均の合格者と、その採用状況を見ますと、今のところ、非常に大きな需要のあった内部統制制度が昨年導入されましたので、それなりに昨年はたくさんの方が会計事務所にも入ったんですけれども、多分この後、その反動が来まして、二、三年はそこまでいかないだろうということを考えますと、マックスでも1,800人ぐらいかなというふうに思っています。私自身の意見ですので、これは会計士協会で調査したわけではありません。企業側の受け入れ態勢について、いろいろご努力頂いていますので、そちらのほうで1,000人とか採用できるというような話があれば別ですけれども、現状を見ますと、平均してみても100人いっていないというような状況ですので、倍増しても200人ということなんで、実業界側、産業界側の採用は少ない状況です。そういう状況を考えますと、2,000人では非常にきついなという感じはします。

○岳野審議官

大崎さん、どうぞ。

○大崎委員

ありがとうございます。これからの議論における視点ということでちょっと問題提起をしたいと思うんですが、今、増田会長からお話があったような現状というのは、従来の会計士像を前提にした話ではないかと思うのです。私はこの従来の会計士像というのは、ある意味では、全員監査という、監査証明を出すという業務が一人前にできるか、すぐできるようになる人であるということを前提にして、すべてが組み立てられておったような気がするんですね。試験の内容にしても、特に旧試験はそうでしたが、新試験についても、監査実務に即したような補習を受けて一定の理解をしているということが、最終的な資格取得の要件になっているようですし、どうしても監査証明というところに特化しているような気がいたします。

それに対して、普通の会社で、会計知識が、ごく普通に大学を出てきた人よりはすぐれているというような人間として、どういう人を期待しているかというと、必ずしも監査ができて監査証明が書けるということではないんだと思うんですね。そこにやっぱりギャップがあるのと、監査実務をできる人間になるには、やっぱり監査実務をやるしかないということで、皆さん監査法人にとにかく入って、少なくとも資格が取れるまでは監査をやっておかないと一生資格が取れなくなっちゃうというふうに合格者の人も思っちゃっていると。この辺に、やっぱりなかなか難しい問題があるように私は感じております。

ですから、我々が会計士という士業に対して、どういったことを期待するのかというのをまず、根底からと言うとちょっと言い過ぎですけれども、白紙で考え直してみて、その上で、どういう人材が必要かということに対して、その必要性を満たしているかどうかをチェックする試験制度というような考え方をとっていったほうがいいんじゃないかなと。

そういうふうに考えていくと、例えば、どのぐらいの数を社会がそういう士を吸収できるかということについても、従来の職場の数で考えたのとはちょっと違った見方になってくるのかなという気がいたします。

若干余談的ですけれども、私は会計教育には全然携わったことがないですし、会計士でもない、ある意味では部外者なんですが、今、民間の研究調査機関に勤務するかたわら、ロースクールで実務教育というのをやっておりまして、ロースクールにも、ある意味共通の問題点があるように思っています。つまり、ロースクールから司法修習を経て弁護士資格、いわゆる法曹資格を取得するという過程で、裁判実務が、やや過度に重視されているような気がするんですね。つまり、裁判所できちっと裁判のできる人間をつくるという、弁護士、検察官、裁判官、どの立場であれ、ということに、かなり傾斜がかかっちゃっているように思います。そういう育成体系になっているものですから、試験に受かった人も、どうしても裁判に直接かかわる可能性のある職業に、どうしてもつきたいというふうになってしまって、例えば民間企業の法務部門とかではちょっと肌が合わないというようなことになりがちです。現実に今、法曹資格を取っても就職できない人がかなりの数、私の身近なところにも出ていまして、これも結構大きな問題だと思うんですが、そういう監査とか裁判とかいう、本来は会計とか法律とかいう、広いプロフェッションの携わる仕事の中では一部、一部といってはちょっと言い過ぎかもしれません、非常に重要なパートではあるんですけれども、しかし全部ではないはずのものに、かなり傾斜をかけてしまって、人生の航路を決めてしまっているような人たちが出てくるので、そうすると、せっかく資格を取っても就職できないとか、そういう資格を取るような人をたくさん増やしても社会のためにならないというような議論になってしまうんだと思うんですね。

○岳野審議官

ありがとうございます。

松井さん、ちょっと待ってください。先ほど島崎さんと小山田さんから手が挙がっていましたので、すみませんけれども、松井さんはその次ということで、まず島崎さん、お願いします。

○島崎委員

先ほど増田先生のほうから、公認会計士の人数の話が出ましたので、その辺について、意見を申し上げたいと思います。

確かに、公認会計士が、監査法人に入って監査証明業務を行なう、ということからすれば、先ほどおっしゃったような人数感というのは出てくるんだろうと思いますが、ただ、その場合であっても、過去の監査法人の採用数を見ていると、我々、民間企業が以前にやっていたように非常に景気のいいときにはたくさん採用して、景気が悪くなると途端に採用を絞るというような傾向があると思います。

この業界の将来を考えれば、そのときそのときの景気に関係なく、ある程度安定した人数を採用していくべきではなかろうか。最近企業もそういう採用の方法に変わってきているところもあるわけですが、そういうようなことも考えていく必要があると思います。更に、先ほどのお話があった監査法人として1,500から1,800人ぐらいというのであれは、あとは民間企業とか官公庁などの監査法人以外でどの程度のニーズがあるのかということだと思います。

特に新しい会計士の試験制度が発足して以来、企業での公認会計士資格者の採用というのは増えてきていまして、我々の会社でも今、15名ぐらいの日本の公認会計士資格を持っている人がおります。USCPAもおそらく同じぐらいいるわけで、30人ぐらいが今、会計専門家として働いておりまして、ゼロの状態からこの四、五年でこの数になってきているわけです。

また、企業に会計士試験合格者が新卒採用で入ってくるというケースもありますが、こういう方の中には、企業で実務を経験してから監査法人に変わって行くという逆のケースもあるわけで、企業と監査法人間での人的流動性が出てきていると思います。今後日本の会計制度が変わって行くとするならば更に質の高い企業内での会計専門家は必要になってくると思うので、その辺のところも考えた人数感というのが必要なんだろうなと思います。

先ほど、試験の資格の話が出ましたけれども、私は以前から申し上げていましたが、公認会計士が監査証明をするための資格を取るというのと、企業がある一定レベル以上の知見を持った会計専門家を雇うときの一つのメルクマールとしての公認会計士の試験というのがあって良いと思っています。後者は公認会計士試験には受かってはいるけれども、監査証明の必要はないわけです。何か昔の会計士補のような資格制度があると、これは会計専門家としての一定程度のレベルを判断する目安になるのかなと思いまして、新聞に出ていた件については、こういう考え方もあるかと思ったわけです。その辺のところももう少し議論をして頂ければよろしいのかと思います。

以上です。

○岳野審議官

それではすみません、小山田さん、松井さんの順で、よろしくお願いします。

○小山田委員

今、先ほど大崎さんのほうからありました将来の会計士像をどう、本当に描いていくのかというのは、非常に大事なポイントだろうというふうに思います。今、私どもも、グローバルにいろいろ活動しておりますし、国際会計基準ということでルールも大きく見直されていくという中で、こういう会計専門人材に対するニーズは非常に強まっておりまして、我々も今、まさに会計専門のキャリアを積んで頂くような、戦略財務会計コースというのを作りまして、そこで採用も行っています。このコースで採用した方は、基本的にジェネラリストというよりは、会計領域を中心に頑張って頂きたいということで、この2年ぐらいで10人から15人ぐらい採用して、できれば公認会計士を目指してほしいとも考えておりますので、そういうことのインセンティブをつけながらも我々も取り組んでいるところです。

ただやはり、先ほど、やはりこの監査証明といいますか、監査が目的になりますと、ここはちょっとやはり我々のニーズとも少し違ってまいります。我々は監査も大事だと思いますけれども、やはり、企業での財務戦略とか、あるいは銀行の立場ですと、お客様のニーズにどう応えていくかという、更にもう少し広い土俵の中で会計の知識のレベルアップをぜひ図って頂きたいと考えています。そういう中で、この試験というのは一つのインセンティブづけといいますか、知識の体系化とかいう意味で非常に重要な機能を果たしているのであろうと思います。ですから、試験に受かって知識を体系化して、それをぜひ自行の戦略とか、あるいはお客様のいろいろな対応に役立てていきたいと、そういうことで、我々としても組織立って対応していきたいと思っておりますが、今の試験制度が、そういう意味でのフレキシビリティーを増していくと、まさに会計の専門家を作っていくということと、監査は監査でまた一つの何か別の試験をするのもよろしいのかもしれませんけれども、そういう少しバラエティーを用意して頂けるとやりやすくなってくるなと思います。

それから、またちょっとこれもお話が出ましたけれども、やはり監査法人で監査業務をやられた人が銀行に入って頂くと、またいろいろな見方も増えますし、我々の会計をやっている人間の中でやはり監査もやりたいということで、また監査業界にも転職し、人材の流動化を図るということも非常に大事だろうと思います。

そのときにやはり、最初から、もう監査しかないという、割合と狭いキャリアパスで考えるのではなくて、もう少し広い土俵を与えて頂くような試験制度であったり、あるいは実務のやり方であったり、そういうことをぜひ今回、こういう議論の中でいろいろ詰めていって頂ければ、非常に私どもとしてはありがたいというふうに思います。

以上でございます。

○岳野審議官

松井さん、お待たせしました。お願いします。

○松井委員

先程大崎さんから話もあったんですけれども、この会計士制度の改正も、司法試験制度の改正も、ちょうど平成十四、五年に、大体同じころ始まっているんですね、今から五、六年前。全く性格の異なる分野ではありますが、合格者数を大きく増やそうという点では共通しています。古典派経済学でセイの法則というのがあります。簡単に言うと、供給がそれ自身の需要を生むという、これがセイの法則なんですね。ただしこれは前提があって、代替財がないときに初めて成り立つ法則なんです。

どうも、このセイの法則というのを前提にして制度改正をしてしまったのではないか、その点でちょっとナイーブ過ぎたのではないかと感じます。

要するに、代替財に関して言えば、例えば会計士で言いますと、確かに外部監査というのは、これは独占的に会計士がやるんで、企業としては、語弊を恐れずにいえばリラクタントリーに受け入れざるを得ない。一方で、社内監査や会計業務というのは社内の担当者の役割です。これは簿記2級程度の、1級でも2級でもいいんですけれども、知識自体はその程度で十分堪えうるようなものをベースに実務で鍛えていくものです。例えばこれからIFRSだとか、その他いろいろな制度改革が出てきたときに、それを吸収する能力を持った経験ある人間を社内に抱えた上で会計士と競争させると、このセイの法則というのが成り立たない。企業内の社内監査担当者や会計担当者はいってみれば代替財ですが、会計士がそうした一般代替財を知識で圧倒しえない。

一方で、セイの法則は、価格を下げれば需要が増え幾らでも供給を吸収するということも言っている。では本当に価格が下がるのか。どうも代替可能な分野がある中で、単純に供給を増やして、それが自然に吸収されるという論理はあまりにもナイーブ過ぎるんじゃないかなと、そういうふうに思えてならないんですね。

アメリカなどでは、会計士は30数万人いますが、別にライセンスなどという大層なものではなくて、形式的な資格と割り切って普通に一般企業に入っている者も多く含まれている。もし、日本の社会がそういった状況を受け入れられるんだったら、それはそれでいいんですけれども、日本の社会はそういう風にはなっていない中で、単純に供給だけを増やすということは、果たして現実的なのかということで、その辺の問題からまず最初に議論すべきじゃないかなと。今から五、六年前に、例えば会計士総数5万人態勢にするとか、そういう話を前提にして始まったわけですけれども、その議論からもう一回やり直すべきなんじゃないかなというふうに思います。

○岳野審議官

ありがとうございました。それでは、挙手が早かったので増田会長、それから藤沢さんということでお願いします。

○増田委員

参考までなんですけれども、今おっしゃられた中で、ほかの国でどうやっているかというのがあります。

一つは、今お話のあったアメリカの場合、確かに36万人の会計士がいますけれども、ここは資格登録というのと、それから開業登録というのと別なんですね。つまり監査をするときは、ちゃんと各洲政府の開業を認められないと、監査はできないとなっているんです。だから、36万人の人全部が簡単に監査ができるという仕組みではないんですね。前の議論のときも、この資格登録制と開業登録制の両方あったらいいんじゃないでしょうかという話もあったかと思います。監査をする場合は、ちゃんとそういう一定の条件があって監査ができるようにするという仕組みであれば、先ほどおっしゃられた試験合格しても必ずしも会計士だからといって、すぐに監査ができるわけではないですね。そういう仕組みをつくったらどうかというのがあります。

いろいろな話の中で、会計士に対する、あるいは会計専門家に対する社会的ニーズについては、我々も同意するところでございまして、企業内会計士、あるいは公会計の分野、これは会計プロフェッションが絶対に必要だというのは、我々もそう思っています。

問題は、先ほどちょっと申し上げましたけれども、要するにちゃんと使えるといいますか、使用者側が、この人は会計専門家として役に立つというような会計士を排出していかなければいけない。アメリカの場合も、決して試験だけで会計士になるわけじゃないんですね。それなりのきちっとした教育をして、それで会計士となっていくわけですね。ですから、会計士という資格を持っていても、実務教育を受けていなければどうにもならないわけですけれども、日本の場合はそういった条件をきちっとやろうということで二年間の実務経験という、そういう場を設けているんだと思いますので、その辺についてはぜひご理解を頂きたいというふうに思います。

○岳野審議官

藤沢さん、お願いします。

○藤沢委員

ありがとうございます。松井社長のお話にも大変共鳴をして、意見をと思ったんですけれども、私も、私の知人でやはり弁護士の方が、資格を取った後、仕事がないということで、弁護士を会社に派遣するというか、コーディネートするという仕事をしている人がいるんですけれども、大変苦戦をしていて、やはり企業側がその弁護士の方を受け入れるというときに、資格はあるんだけれども、実務の経験があまりない方をというと、給料を高く払いたくないということで、受け入れたくないということで、結局、有資格者の弁護士の方というのの人材あっせん業をやってみたんですけれども、全然ビジネスにならなかったという話をしていて、もしかしたら会計士も同じことなんではないかということを感じていて、実際に私もいろいろな企業のIRとかお手伝いしていると、企業のIR部門の方は今の監査のことを考えたりすると、やはり会計士の方に入って頂きたいとおっしゃるんですけれども、なかなかそういった企業のIRの部門でお任せできるような実力のある会計士さんというのはいらっしゃらないんだという話をされていて、そういう方はどこにいるんですかというと、やはり監査法人で経験がある人だったら雇いたいという話をされている。

一方で、じゃ、ただ資格だけを持っている人というと、そういう人にはまず幅広く、資料の中で住友商事さんのお話が載っていましたけれども、あのような感じで、まず幅広くいろいろなキャリアを会社で積んで頂いて、高い給料を払うんではなくて、一般の採用と同じように入って頂けるならありがたいんだけれどもというお話をされている。

と考えると、ひとつ今後、新たに公認会計士の資格について議論をするときに、もしかしたら2段階の資格制度というのはあるんじゃないかなというふうに思います。監査業務をきちんと経験した上での方、そして一方で資格は持っているけれども、まさに松井社長もおっしゃっていたように、いわゆる資格ですと、そういうものという扱いをしてもいいんではないかと。

もう一つ、こういった資格を取る人のモチベーションというのを考えたときに、多分、今大変就職も厳しい、いつ仕事がなくなるかわからない、資格を持っていることによって将来のキャリアが安定するんではないかと考える人もまずいると思います。特に女性というのは、子供を生んだ後というのはしばらく休まなくてはいけない、そのときに復帰できるという意味でも資格を取っておきたいという思いはあると思うんですけれども、これは医師界で起きていることですが、今の日本の医大というのは半分ぐらい女性ですけれども、結婚して子供を生むとやめてしまうので、結局医師不足になっているんですね。なので、そういう問題から考えても、これから公認会計士制度というのを考えるときに、やはり2つに分けて、1つはずっと仕事を、ライセンスとしてできるように継続教育というもの、こういうものをきちんと入れていくことによって、一度業務が、キャリアが断絶した人も引き続きこの業務をライセンスを持ってできるようなものというのが必要であるなと思います。

もう1点つけ加えるとしますと、これからの日本経済、元気にしていくためには新しい産業もなければいけない。ベンチャーの企業、どんどん生まれてくるわけですけれども、やはり日本というのはそういうベンチャーが立ち上がっていくときの財務のアドバイスをする人が大変少ないわけです。シリコンバレーでしたら、たくさんいるんですけれども、日本には少ないと。そういう人はなかなか、もちろん採用することも難しいということを考えると、やはりきちんとしたライセンスというものを持った公認会計士とそうでない会計士さんというのを分けることによって、そういったところにも参加できる人が増えていくんではないかなと、そんなふうに思っています。

以上です。

○松井委員

先程ちょっとわかりにくい言い方をしたんで、反省しているんですけれども、大塚副大臣にも申し上げたいのは、これはやはり綺麗ごとじゃ通らないんで、増やすということは、言ってみれば、競争せよということなんですね。競争せよということは、かなりの部分が落ちこぼれて職にあぶれるということなんです。これは既に弁護士でも始まっていますし、会計士でも、かなりの人たちがあぶれる。これを許容できるのかどうかと、こういう問題ですね。これを避けて綺麗ごとで言っても、この問題はどうも解決できない。

何よりも我々実業界が、強制されて会計士を採らざるを得ないなんていう制度をつくったら、これは堪らないなということで、その辺を踏まえた上での議論をして頂きたいなと。

○岳野審議官

それでは八田先生、お願いします。

○八田委員

ありがとうございます。まず平成15年に、公認会計士法が改正になって、幾つかの制度改革がなされ、試験制度もその中の一環として行われたということです。その適用から実際に4年、5年たった段階で、こういった形で再び制度全般を見直すということをお考えになったということに対しては、私は敬意を表しております。

実は、平成15年のときの会計士法の改正のときには、私は直接発言する場はなかったわけですけれども、例えば一つ、試験制度に関して申し上げると、私はあのときの改正は失敗であったということを公でも申し上げたことがあります。それは、一つには、いわゆる入り口要件である受験資格要件を撤廃したこと。それからもう一つは、これは今日もう何人かの方々がお話になっていますが、多分お読みになったことがないのでそういうご発言があると思うんですが、公認会計士法の第1条には、我が国の公認会計士は使命規定として、「監査及び会計の専門家」ということで、先に監査が来ているということです。つまり、こうした考えがずっと昭和23年制定の証券取引法以来、国を支えている監査制度の根幹にあるわけですから、公認会計士自体についてのコンセプトをどういうふうにとらえるかによって、制度についても大きく流れが変わると思います。

ただ、私もこれに対しては、当時、基本的には反対した立場であります。つまり、最初に会計ありきではないかと。そしてその後に税務とか監査とか、あるいは会計をベースにしたコンサルがあっていいのだろうということです。そうした理解を踏まえたうえで、どういう形で試験制度がかかわることになるのかは、また考え方があるのだろうということです。ただ前回の会計士法の改正では冒頭から、もう最初に監査ありきということで、当局のお考えもあって始まったわけです。

しかし、この会計及び監査社会を向上させるということは基本的には、その背後にあるマーケットの成熟度合、更にはそれを支える教育の環境が整っていなければだめだということがあって、さまざまな改革が行われたと思います。しかし、結局、内容的には、試験の中身がいわゆる平易になったということに尽きるのではないかと。それは私が旧試験制度のときに3年間、それから新試験制度で2年間、試験委員を拝命して議論したわけですけれども、普通に勉強してまじめに学習してくれば受かるであろうという試験、それでいいんだということです。その後、これだけ複雑化、高度化し、国際化する中で、さまざまな知識を吸収しなくてはいけないので、一回だけの試験合格で人生すべてがハッピーになるということではないんだということがあって、実務補習所での教育とか、継続教育があるのでしょうが、この部分というのは、ほとんど日本公認会計士協会に全面的に丸投げされたということがあって、多分、会計士協会のほうは、この人数の多さにおいて、対応に苦慮するくらいに悲鳴を上げていると思うんですね。

したがって私は、考えて頂きたいのは、わが国の公認会計士制度について、こうした問題を知った上で議論するならば、基本的に4つの点で考えなくてはならないということです。まず第1点は、我が国の場合に国家試験として行っている公認会計士のあるべき将来像、姿、これをどう見るのかということを明確に示すということです。先ほどから、監査人は要らないとか、会計の専門家であれば監査の知識は要らないという意見が出ていますが、会計という大きな枠組みのさらに上位の概念として監査プロフェッションを置くということは大いに賛成ですが、それよりも質を下げるような制度を念頭に置くというのであれば、それは我が国にはほかにも各種の検定試験とか簿記の検定とかいろいろありますから、そちらに任せればいいわけであって、何も国家がかかわる必要はないと思います。

と同時に、やはりこの監査については公認会計士の独占業務として、世界の中での共通の尺度として必要な市場を支えるインフラになっているわけですから、日本だけが会計士の質を落とすということは、日本の経済というか日本の国の威信にかかわる問題だと思っていますから、絶対にこれは下げられないと思います。

そしてあと3つの視点とは、第1にいわゆる会計士資格取得前の入り口要件、つまり、会計士としてどういう人たちを受け入れるのかということ。つまり、受験資格要件について、これを明確にして頂きたいと思います。それが決まってくれば、第2の視点として、どういう試験制度にすべきなのか、あるいはいかなる科目を試験科目として選定すべきかということが問われることになります。そして第3番目が資格取得後の教育です。これについては現に行われているCPE(継続的専門研修制度)のやり方を考えるということです。ただ、これについては当然ながら、監査をしない方であるならば、それに合った科目等についてのCPEがあってもいいかもしれませんが。あるいは、これは他の正式の高等教育機関にゆだねてもいいのかもしれないということがあるわけですが、そうしたことをちゃんと識別して考えていかないと、議論が紛糾するだけだと思います。

おそらく、今回こういった形で問題提起されて懇談会が設置されたのは、突然のように合格者の人数が多くなったということ。それと、おそらく企業のほうで受け入れてくれると思って期待したところ実際にはほとんど受け入れられていないということがあるのだと思います。先ほどのご報告にもありましたけれども、今年度の最年少合格者は18歳です。我が国でも三大国家試験と言われる医師と弁護士と会計士という資格試験の中で、18歳で合格する国というのはないと思います。いわゆるプロフェッションとしての要件を満たしていないわけです。プロフェッションというのは正規の高等教育機関と密接にリンクした上で養成されるべき職業人であり、それは公共の利益に資し、奉仕の精神にのっとって倫理観が高く、そして国際性に長けた職業人であるというのですが、残念ながら、ほとんどそれに合致していないわけです。したがって、当然ながら企業側のほうでも18歳の人、19歳の人を受け入れてくれるかといったらあり得ないわけです。

先ほどご紹介の中で会計士の数が必要になるだろうという制度的条件として、四半期開示とか内部統制に関する制度とか幾つかあったという説明がありましたけれども、実は内部統制報告制度も、四半期もそうですし、今後始まるIFRS(国際会計基準)対応も、別に素人が欲しいわけじゃなくて、経験豊かな熟練会計士が欲しいというわけです。アメリカでも同じ問題が内部統制対応で生じました。ところが、その熟練会計士の先生方は、やっぱり責任が重いし仕事が多いということでどんどん監査事務所を離れちゃっているというのです。仮に若い人たちにとって監査業界が魅力ないものになってしまうという状況がもし現実のものになると、いい人材は絶対に来なくなってしまうということがありますので、この辺をやはり今回、貴重な時間をお使いになって議論されると思いますので、根本的にお考え頂いて、やはりいい制度に持っていって頂きたいと願っております。

特に、このプロフェッションといいますか、これは日本の場合にはやはり一番、初等中等教育がしっかりしているという国だと言われていますので、やはり文科省の、学校等の設置に関する議論ともうまくすり合わせをしながら、それがちゃんと吸収できる形の資格制度にして頂きたいということが我々の考えであります。

私は今、会計専門職大学院の教員をやっていますけれども、会計教育の現場は、完全に疲弊しております。その一つは、例えば会計士試験を受けるためにこういった高等教育機関で学んだことがうまい形で反映されるかというと、ほとんど反映されていないという現実がある。つまり、いまだに受験予備校に全部ゆだねている。では、将来の予備軍として企業人を養成するためにはIFRS対応をしなければいけないと。でも、それは試験には出ませんということで、もう混乱状態が続いているわけですから、やはり早い段階でこの辺の整理もして頂きたいということで、できるだけ制度改革を早くして頂きたいと思います。

○岳野審議官

それでは、先に阿部さん。次、井上さん、お願いします。

○阿部委員

実は八田先生とここまで同じ意見だとは思わなかったんですけれども、あえて2つ付け加えさせて頂きます。

7月に試験合格者の活動領域についての中間取りまとめができまして、それについても経団連もいろいろなことをやっているんですが、やはり今の監査を前提とした公認会計士制度試験、あるいは合格者では無理があります。監査が前提である限り、今の仕組みで何を努力しても限界があるかと思っております。そういう意味で、公認会計士制度あるいは試験全体を、監査ではなくて、企業会計財務に対する資格認定試験あるいは能力認定試験というものに変えていく必要があるかと思っております。

その上で監査については、これも八田先生がおっしゃられたように、これから近い将来、IFRSを導入するという前提で考えるならば、今の資格者についてももう一度試験をしてもらいたいぐらいでありまして、何らかの形で将来、監査を行うに当たって必要な資格というものを今の公認会計士制度の中、あるいは上につくる必要があるかなと思っております。

以上です。

○岳野審議官

先ほど手を挙げられた井上さん。

○井上委員

私は日本商工会議所、どちらかというと中小企業の集まりということなわけですけれども、中には大企業もおられるわけでして、一言言わせて頂きますと、公認会計士の試験制度を何で変えたのか、先程八田先生からもお話が出ておりましたけれども、理由は資格人を増やすためにそうされたのかどうなのかなというような感じを受けております。

やはり公認会計士というのは、監査をする職務につかれる人はそれなりの実務経験をしっかりと持った人がその試験を受けてなるべきであろうと。ですから、やはりここでも、ちょっと2年以上ということになっていますけれども、新しい制度では。これは2年でも少なすぎると。少なくとも5年ぐらいの経験をすべきと考えます、2年では、世の中を、やっとわかったぐらいというような感じじゃないのかなと思います。それから、やはり先ほど八田先生からも言われた、高校出ぐらいの子が、その資格を取ったからといってというのは、私はちょっと、本当に世の中のことを知らない人がこの監査ができるのかというようなことを考え、非常に不審に思ったぐらいでして、やはりそれなりの人格のある者が試験を受けるということが必要ではないのかなと。ただ若ければいいという問題でもないというふうに思います。

それと、やはりそういう経験を受けた人が本当に公認会計士としての試験を受ける。だから、会計士と公認会計士というのは、会計士から公認会計士という順番を経たような仕組みにすると、理解ができるのかなというような感じをちょっと、今お聞きして感じたわけであります。

ちょっと感じたことをお話しさせて頂きました。

○岳野審議官

ありがとうございました。宮口さん、手を挙げておられたですね。お願いします。

○宮口委員

宮口でございます。ありがとうございます。

今、皆さん方の意見を拝聴しておりまして、私、税理士会から参っておりますので、反対意見を言う代表として来ているのかなという感覚でおりましたが、まさに同感の議論がされているということを、非常にありがたく存じております。

15年の改正のときにも参加させて頂きましたが、経済界への進出、また社会人の受験等々、その裏にあったのは、今、問題になっています規制改革会議の話かなというふうに思っています。規制改革は善だということで、我々も公認会計士さんと同じ試験にしろというふうなことが、先日発表された資料でも、まだ言い続けられている。同じ試験といいますか、共通項を持っていけということでありますが、むしろ、税理士という職業は、公認会計士の先生方とは違う税務の専門家としての立場を持っているということで、それなりのプロフェッションを果たしていくんだという責任感を持って仕事をしているつもりですが、公認会計士の先生方は既に八田先生がおっしゃったように監査と会計の専門家だということであります。

そのような人たちが、もう既に話題に出ましたが、18歳の合格者でそれでできていくんだろうかというふうなことは非常に問題だろうというふうに思っております。公認会計士の資格を有する者または公認会計士になられた方は、税理士法の規定により税理士の資格を取得できるということになっております。このごろ受験校で受験生の間、あるいは会計専門職大学院の生徒さんの間で言われていますのが、公認会計士で仕事がなかったとしても税理士になれるよというふうな、いかにも隘路としての税理士業務、税理士のあり方ということが指摘されておるわけであります。15年の改正のときにも一緒にご議論に金融庁の先生方と参加させて頂いたわけですが、そのときは、むしろ高い会計人ができてくるだろうと、そのような方であれば租税法も全うして頂ければ、税理士業界としてもこれを歓迎しますよというふうな意図ででき上がった法律改正が、とてもじゃないが違うほうへ行っちゃったなというのが、非常に感じるところであります。税理士会のほうでも実は4,000人、3,000人という公認会計士試験の合格者の数がそのまま我が方へ流れてきていると、資格だけで流れてくるんじゃないかという意図が、危機感を非常に会員が持って、しかもその方々は仕事ができないというふうな、先ほどからお話が出てきております共通項がございます。

ぜひ、新しい試験制度等を目指されるのであれば、税理士業務との関連もぜひお考えの中に入れて頂いて、ご議論願えればありがたいというふうに思います。

以上です。

○岳野審議官

それでは、大崎さん。

○大崎委員

ありがとうございます。

先ほど八田先生がおっしゃった中で、質を落とすことがあってはいけないというご指摘があって、これは非常に大事だなと思いました。ただ、質を落とさないというのと人数をどうするかというのとは、必ずしも一対一対応ではないように思っていまして、八田先生も別に質を落とさないために人数を絞れということをおっしゃっているわけではないと思うんですけれども、私はやっぱり教育が充実してくれば、少し人数が増えてもある程度の質を維持するということはできるはずだと思うんですね。実際、もし人数と質というのが、一対一対応だとすると、日本人は、これから日本は人口が減ってくるから問題ないのかも知れませんが、これまで増えてきた、人口が増えてくる過程ではどんどん質が落ちてきたということになりかねません。しかし、そんなことは全くないわけで、むしろ日本社会の人的資本の質は人口が増えるのに伴って上がってきたわけですね。これはやっぱり教育で十分補完できるというか、教育がきちっと伴えば、人数が増えても質は維持できるはずだと思うんですね。

そういう意味で、私も何人かの方から出ていますけれども、大学卒という受験資格すらなくていいのかという指摘には賛同するところがありまして、大学で総合的な教育をすることで、会計士になる人間の質を底上げするということはあるかもしれませんし、それから、先ほど八田先生がおっしゃった会計プロフェッション研究科みたいな、ああいうところとの連動性みたいなものを持たせて、いわゆる受験詰め込み教育だけじゃ受からないような試験にする工夫というのも要るんだろうなというふうに思います。また、監査に偏したというと、言い方はちょっとよくないのかもしれませんが、その辺の内容を変えていくことも、質を落とさずに人数を増やす、かつ、いろいろな企業だとかいろいろな場所で活躍できる人材をつくるという観点から重要なのかなと、こんなふうに思った次第です。

○田村座長代理

2点ありまして、意見ではなくて、むしろ関連してご意見をいらっしゃる先生方のご意見をまたさらにお伺いしたいんですけれども、1点、せめて大学卒業の資格をと、もちろんそれは基本的にそうなのかなというふうに思うところはあります。それこそロースクールですとか、あるいは民主党では従来から、教員の資格も大学院というのを主張しています。

ただ、私もこの20年近くの大学教育というのは直接知りませんので、20年前より随分ましになっているんだと思いますけれども、まさに大学院ではない、アンダーグラデュエートの大学4年間というのが一体どれだけの価値があるんだろうかと。それはもちろん一生懸命勉強している方には十分価値がありますけれども、現状、実は私の大変偏ったイメージかもしれませんので、そこは先生方初め、正して頂きたいんですが、結局、大学の教育というのはほとんどろくに、大学の教授の教えというのはほとんど受けずに予備校に行って試験を通っているという、極めてそういう典型的というか、現状がそうでないんだったらぜひ教えて頂きたいんですが、もしそうだとすると、あまり大学卒業というのがどれだけの、高卒とどれだけ意味があるんだろうかという問題意識はあります。ぜひ、その点についてご意見を伺いたいと思います。

あともう1点、常に資格試験の場合には出てくる議論でありますけれども、まさに質を高めるという話におきまして、まさにペーパー試験で人数を絞ることというのが、最終的に質を高めることになるのかと。それは結局、よりまさに松井社長がおっしゃっておられましたように、人数を増やすと当然、それはあぶれる人がいると、競争が厳しくなると。それは逆に申し上げるとあぶれる人は当然いるわけですので、いろいろな面でもう今までもご議論なさって、今まで、今日に限らず昔から議論になっていることだと思いますが、競争が厳しくなって、より上の水準が高まると。逆にペーパー試験で落とした中にも、より会計士になれた場合には、ペーパー試験では点数が上だった人よりも結果的に優秀になる人も出てくる可能性はあると。そこはだからこそ適正人数というのは難しいんだと思うんですけれども、ペーパー試験だけで質が高められるというのでは、私は個人的にはあまり思っていないところがありまして、そこは、それについても、まさにそういうことをずっと今後議論していくんだと思いますが、その2点について、どなたでもご意見を頂ければと思います。

○岳野審議官

それでは、ただいまの政務官からのご質問に対して、どなたでもご発言をお願いしたいと思います。八田先生が真っ先にお手を挙げられまたので、八田先生。それから上柳先生、次にお願いいたします。

○八田委員

的確なご質問だと私は敬意を表します。

まず、第1点の大学云々ですけれども、これは私どもが議論するというよりも、そもそも我が国の大学というのは設置申請の許可をとった上で、現在は第三者評価等々が入っていて、文部科学省がその監視をしているわけですから、それを我々がとやかく言う立場にはないと思います。

ただ、実質的には今、政務官がおっしゃったように、各大学での教育についてはばらつきはあると思います。それは常識で考えても、たとえば高校を終えて4年制大学への進学率が優に過半を超えております。本来なら大学に来ないでほかの所で能力を発揮したほうがいいと思われる者がいたり、あるいは、かえって大学に来たために、どんどん就業年限がおそくなってしまうということで、日本全体の労働力が枯渇してきているという意見もありますので、その点ではおっしゃる意味も理解できます。

ただ、少なくとも、私どもが大学云々と申し上げているのには大きな理由があるのです。今日ご説明がなかったんですけれども、たまたま配付されております資料8の参考資料のところで、実は、会計の世界には、国際会計士連盟という110カ国、117ぐらいの会計専門職団体の集まっている世界組織の団体があります。2000年5月から2002年10月までは日本の前の公認会計士協会の会長、藤沼先生が会長をされたわけですけれども、ここが、国際会計基準以外の会計周りのすべての基準づくりをしているわけです。たとえばその一つに国際監査基準があります。また、その一つに国際教育基準というのがあります。これももう既に現実問題になってくるわけですが、この中で、会計士の資格取得前教育、それから試験について、その試験科目、それから取得後教育はどうあるべきかということで、IESと略称するのですけれども、International Education Standardが8号まで出ていまして、この中の一つに入り口議論として大学卒業程度の要件ということが明確にうたわれているわけです。したがって、大学の運営自体は国によって違うと思いますけれども、そういった大学教育レベルの基礎知識がないと、プロフェッションとして認めませんよという流れが起きてきているということなのです。

これについては皆さん、たかがと思われるかもしれませんが決して侮れるものではないということです。国際会計基準がもう現実のものになりました。そして、国際監査基準は、日本公認会計士協会でつくっている監査基準委員会報告書においてもう全部に近いくらい、99%整合性を持って規定されています。したがいまして、あえて主観を持って申し上げますが、向こう10年以内に必ず国際社会において各国の会計士の資格相互承認の議論が現実のものになると思います。すでに英語圏諸国では一部起きております。そうしたときに、今の日本の試験制度の合格者は、仄聞の限り、国際的には認めてもらえないということです。それは入り口での要件を満たしていないから。試験のレベルが高いとか、偏差値が高い試験だというのとは関係なく、ベースになっている教育要件をちゃんと満たしているのかどうか、科目が合致しているのかどうかということが必須なのであって、私どもとしては正規の高等教育機関の受け入れを考えて頂きたいということです。その場合も、私は今大学と言って説明していますが、文学部を出たとか、他のいずれの学部を出たからよいという話ではないということです。当然に、ちゃんとその中には会計、経営といったコアの基本科目を何単位以上取っていなくてはならないという要件も実は入っているんです。そういうのを絡めて教育要件をということです。

それから2つ目の質を高めるということですが、これは明らかに試験のやり方、あるいは科目の設定の問題だと思います。そもそもプロフェッションというのは、特定の優秀者が一部いればいいというのではなくて、その職業にかかわっている職業人全体を、世の中の人はイメージとしてつかみますから、一部に異分子がいたから、それだけ排除すればいいというんじゃなくて、やっぱり特定の会計士が何か違法行為をしたとか、何か処分があると、業界全体がそれによって評価を受けることになるということを肝に銘じなくてはならないということです。

これも今日頂きました資料の最後のところに行政処分の一覧が出ています。これを見て、数が多いか少ないか、私はわかりませんけれども、少なくともまあまあそこそこ数が出ていると思われます。ただ、これは昔からあったのかどうかわかりませんが、処分されている事務所、あるいは人数は全体の人数からいったら1%にも満たないかもしれません。しかし、これは社会的にすごく大きな問題としてインパクトを与えているわけです。したがって、全体の底上げをしなくてはならない。特に、高度な倫理観の保持というのはペーパー試験には絶対に反映できませんから、今、政務官がおっしゃったように、例えば試験制度として、いま一度面接を導入するとか、そういうやり方はあってもいいのではないかと思います。

○岳野審議官

ありがとうございました。それでは先ほど手を挙げておられていた上柳先生から先に。次に、増田会長。

○上柳委員

恐れ入ります。

私は弁護士なんですけれども、どちらかというと消費者であるとか、あるいは投資家の立場に立って物を言ってきたつもりなんですけれども、そういう視点から言うと、やっぱり会計士さんに対する信頼といいますか、質の確保というのは大変大事だろうというふうに思うんですね。

公認会計士さんが入って頂いて、それこそ監査、あるいは会計のレベルでも公認会計士さんが会計をやっていらっしゃるということで信頼がある。あるいは、私も会社の監査役をしているんですけれども、その場面でも、私も数字が少しはわかるつもりなんですが、全体として本当に正しいかどうか、実態を反映しているかどうかということについては、公認会計士さんが関わっているから信頼できるということで、やっぱりその信頼が出発点であるということは間違いがないというふうに思います。

ですので、弁護士人口についても同じような論議があるようですけれども、私自身は、弁護士についてはまだ増員してもいいんじゃないかと、急に就職できない人間が出たから減らすというのはどうかなというふうに思っているんですけれども、社会からの信頼という意味では質の確保というのは大事だろうと思います。

ただ、もう一方で思いますのは、本当に制度改正をしてまだ二、三年なんですね。この制度のもとで合格されて、実務の経験をされた方もいないのに、何かこんなに簡単に変わっていいのかどうか。確かに18歳の方が合格されるのはおかしいと私も思いますけれども、だけど、それはまたその後、人生経験を積まれて、それでようやく幾つかになってからお客さんがつく、あるいは監査の仕事もされるということでもいいのかなというふうに思ったり、あるいは大学のことも、先ほどの八田先生のご意見を聞いて、少しわかりましたけれども、司法試験については、専門職大学院、法科大学院ということでみっちりやった上で、だから試験のほうは少し楽にしようと。そんなような組み合わせでないと意味がなくて、だとすると、ものすごく大きな改正ですよね。またまた、この業界なり、あるいは資格に参入しようとする人の意欲をそぐんじゃないかというふうに思いまして、と極めて保守的な意見になってしまいましたけれども、思っています。

ただ、これから議論を進めるに当たっては、もう一つ会計士協会の方にできればお願いしたいんですけれども、その若い方が会計士事務所に入りにくいということがどうしてなのか。例えば、それこそ初任給なんかの問題も含めて、その実態を教えてもらいたいなと思っています。これは弁護士と比較すると、私が間違っているのかもわかりませんけれども、業界が新人の養成過程を一定分担すると。司法修習などで、何の報酬ももらわずに、後輩に飲ませ食わせも含めて、そういう人生勉強も含めて研修しようということで今までやってきたわけですね。もちろん今、新しく司法試験に合格した人を研修のために雇おうという事務所がそれほど増えないので問題になっているんですけれども、そういうあたりの業界の体制。会計士協会のホームページにはいろいろ、準会員に対するサービスなんかもやっておられると思いますので、そのあたりを教えてもらいたいなと思っております。

以上です。

○岳野審議官

増田会長、お願いします。

○増田委員

今、いろいろなお話を頂きました、ありがとうございます。

実は、司法試験と決定的に違うところがございまして、司法修習というのは、これは国で今やっておりますけれども、会計士試験合格者の実務補習という座学の教育は、会計士協会でやっております。これは費用は本人負担ですね、しかも夜やっているという状況です。

司法試験の場合は、司法試験に合格して司法修習が終われば、検事、判事にはなれないかもしれませんけれども、少なくとも弁護士にはなれます。弁護士の資格は得られます。だけど会計士の場合は、会計士試験に合格しただけでは会計士にはなれないんですね。会計士試験に合格したというだけで何の資格にもならない。その後、実務補習と、それから実務経験の2年間、計3年、簡単にいえばそういうことですけれども、その後、今の実務補習修了確認をした上で開業登録、会計士になれるという仕組みになっているんですね。

ですから、先ほど就職問題という話をしましたけれども、就職問題というよりも、むしろ実務経験の場がなく会計士の資格そのものが取れないんですね。試験に合格したというだけなんです。そういう意味で決定的に違うわけです。

しかも、おっしゃられた会計士試験の合格者の教育だとか、会計士になった後の教育もすべて、リソースを業界で全部負担しているわけで、これも今回、教育研修財団をつくって頂いて、経済界にも参加して頂くということで、関係者にもご負担して頂くということでやっているわけですけれども、そういう状況にあるということがまず一つあります。

先ほど八田先生からお話があったので私も非常に心強く思いましたけれども、実は会計士以外のほかの資格も同じだと思いますけれども、会計士の試験を受ける前からの教育と、それから会計士の試験を受かった後の開業までの教育、それから開業登録した後の教育と、ずっと一貫した教育が必要だというのが、これは世界標準なんですね。ほかの国で、大学の教養課程を取らないで受験できるなんて国はないんです。世界でも非常にまれな制度ですね。しかも、今回受けやすくするということで、例えば、経済学等についても選択科目にしたわけですけれども、これもマクロ経済が全然わからない会計士になっちゃいますと、経済界の要望している、ちゃんと経営者と議論ができる、ディスカッションのできる、あるいはファイナンスもそうなんですけれども、そういったものができるような会計士が出てくるかというと、そんなことはあり得ないわけですね、試験に入っていませんから。しかも、今回は、いわゆる大学卒業要件だとか、いろいろな教養課程の要件だとか、あるいは年齢制限も何も、学歴要件をつけなかった。また、英語の科目が全く入っていませんので、国際化に対しては全く対応ができない。英語で試験をやればいいという話もありましたけれども、そういう問題じゃなくて、受験資格要件が全く整っていないという状況になっています。

ですから、そういう意味では世界でもまれな試験制度になっているわけです。これは先ほど八田先生からご紹介がございましたけれども、日本公認会計士協会もメンバーになっております国際会計士連盟のほうで示している国際教育基準には全く合致していない。科目の内容もそうですし、それから教養課程の単位取得の条件もありませんし、それから現状の実務経験のほうも、実は先ほど商工会議所の方からお話がありましたけれども、実務経験は5年と言われましたけれども、最低3年なんです。ドイツにしましても、世界のほかの国にしましても、もっと長いんですね。イギリスもそうですけれども、そういう実務経験が必要だということになっています。それから、少なくとも会計士という以上は、監査を知らない会計士というのは世界中でいないわけです。もちろん進んでいく道は会計のほうの専門家になる、あるいは税務の専門家になる人もいるでしょうし、コンサルの専門家になる方もいますけれども、少なくとも監査のことはベーシックなことは知っていなきゃいけない。今、会計士協会でも、実は会計士の中でも、監査から離れていて監査業務につきたいというような場合は、リフレッシュ研修をやっているんですね。つまり、どんどん会計基準も変わるし、監査基準も変わっているわけですから、それに対応していくためには、そのための研修をやらなきゃいけない、こういう状況があるんですね。その辺をちょっとご紹介しまして、質の問題、これはちょっと政務官からもお話がありましたけれども、質の問題は我々も非常に深刻に考えています。これは監査上の粉飾決算等の問題が起きますと、会計士は、監査は何をやっていたんだと、こういう問題につながっていくわけですね。それは会計士業界全体の信用の問題になります。ですから、ちゃんとした監査ができるような会計士じゃなきゃ困るわけです、我々からしましても。業界全体が沈んでしまう。これは日本の会計事務所といいますか、会計士の監査自体の信用問題になっていきます。これは何年か前にありましたけれども、国際的にもレジェンド問題というのがありまして、日本の会計監査については信用ができないから日本基準でやっているということを監査報告書に記載しろとか、そういうことを言われて他国より金利の高いジャパンプレミアム問題が起きました。だから、そういう意味じゃ、日本の会計事務所業界というよりも、日本企業の財務諸表の信頼性そのものにも影響してくるということなんですね。だから、この辺はよく検討して頂かないと、質の問題というのは、ただ会計士の監査だけの問題じゃないということになりますので、ぜひともその点はご理解頂きたいなと思います。

○田村座長代理

私の質問に対して、本当にどうもいろいろと皆様ありがとうございます。

時間ですし、これから何度も会議はあると思いますので、今後ますます、引き続きご指導頂きたいと思いますけれども、素人的な感想としてまず一つ。全体、まさに業界というか、会計士業界の全体の信用という言葉を何人もおっしゃっておられましたが、私は何となくアメリカの制度を、弁護士を含め、何となく知っているだけですので、まさにほかの国がどうかというのも今後比べながら議論していく。特に先ほど八田先生がおっしゃったように、相互承認というような話になってくるとまさに連動してくると思いますので、そこは中長期的に極めて重要な話だと思います。

全体の信用というのは、わかるようで、ただ、現時点においても処分を受けるようなひどい人は少ないのかもしれませんけれども、基本的には個別に、あの先生は優秀だ、あの先生は優秀じゃないというのを判断して、まさに顧客は依頼をしているわけでありまして、何となく一般の国民が、会計士、だらしない人がいるねと、それによって、全体の信用が落ちると具体的にどういう影響が、悪い影響があるのかと、あまり私はイメージができません。実際、日本でもそうなってきておりますけれども、まさに会計士業界全体というよりは、例えば、個別の監査法人がどうかとか、そういった、やはりそこは当然一人一人の質の問題、評価のほうが基本だと思いますので、全体の信用の重要性というのは今後教えて頂きたいのが一つ。

あと、大学の話というのは、今後いろいろ議論があると思います。文部科学省が今までいかにひどくて、大学、日本の大学教育がいかにひどいかというのは、我々は所掌外でありますけれども、民主党としても強い意識を持っています。それは今後、どうやって文部科学省の政務三役が改革をしていくのかということと連動するとは思いますけれども、そういう意味で、そこら辺と並行して考えなければいけない部分もあるんだろうなというのは私も思ったところであります。

以上です。

○大塚座長

大分お時間もまいっておりますが、大変熱心なご議論を頂いて本当に感服をいたしております。金融審議会というのが今、中断をしておりますけれども、その心は、何か予定調和のような結論を導き出すための出来レースの議論なら要らないということで中断をしているわけでございますので、今日、皆さんの闊達なご意見を拝聴していて、まさしくここは予定調和が、現状想定されていない、本当に真剣なご議論をして頂ける場だというふうに今日感じましたので、ぜひ、いい方向をお導き頂きたいなというふうに思っております。

そういう中で私なりに感じた論点、もう既に今日の中で相当ご示唆を頂きましたので、かいつまんで申し上げます。6点ほどに整理して申し上げますが、まず、第1点は、これは議論するときのディメンジョンというかベンチマークの話ですが、感じたのは、人数をどうするか、質をどうするか、それから会計士さんの仕事をどうするかという、人数、質、与えられる仕事、これらの考え方、これが大きく申し上げた1点です。

2点目は、雇う側の思いと雇われる側の思い、これも分けて考えなくてはいけないなというのが2点目であります。

それから3点目は、目的は何なのかと。我々政治、ないしは政策分野を担当してさせて頂いている人間にとっては、手段と目的が整合的であればいいはずなのに、常に手段と目的が途中からずれてくるという悩みを抱えているわけでありますが、今回の議論、あるいは会計士制度、あるいはその周辺の業界も含めた皆さんのこの議論というのは、目的は何なんだと。途中で日本経済のそもそものクオリティーが問われるというようなご趣旨の発言もあったように思いますが、目的は何なのか。そのときに、もし、日本経済の根幹にかかわるという意識で皆さんがご議論頂けるとしたら、そのときに、目的と手段の整合性をつねにゆがめるのは、ステークホルダーの利害関係なんですね。どれだけご議論に参加して頂ける皆さんが、ステークホルダーとしての利害を離れて、本当に日本経済のためになるという視点で結論を導き出して頂けるのかどうか。これが大きな3点目であります。

4点目は、今の話と関係があります。2点目とも関係がありますし3点目とも関係がありますけれども、私は、金融庁に着任いたしましたときに、職員の皆さんに訓示をさせて頂いて、他を利すると、利他という気持ちが大変重要であると。これは金融機関の皆さんにも既にお願いをしておりますけれども、顧客を育てるという意味も含めてですね。今の2点目、3点目というのは、一体このご参画頂いている議論は、今のステークホルダーの話とも関係がありますが、自利のための議論なのか、それとも我が国全体をよくするための利他の議論なのか、やや抽象的でありますが、4点目として指摘をさせて頂きたいと思います。

そして5点目は、少しこれはかなりスペシフィックな話ですけれども、何かこの新卒の若い人の話ばかり対象にしているような気がするんですが、今日の議論の中で人格的にも経験的にもいろいろなものが問われるということであるとすると、既に社会人としてかなりの経験を積んでいる30代、40代の人たちに対する視点というのはないんだろうか。しかし、そのときに、またこれは雇う側、雇われる側、ないしは自利、利他の話とも関係してきますが、じゃ、30代、40代の経験豊かな人をこういう分野に導き入れるというような議論があるときに、果たして、その人たちがそういう試験を受けるということに対して、雇っている、今所属している企業がどれだけ寛容にそれに応じられるのかとか、随分幅の広い話だと。

最後に6点目でありますが、6点目は、松井さんがセイの法則と言ってくださいましたけれども、経済学にはいろいろ示唆に富む法則がいっぱいありますが、グレシャムの法則というのもありまして、悪貨は良貨を駆逐するとも言いますし。供給はそれみずから需要を創造するという形でやってみたところ、何となくおそらくこの議論の契機になっているのは、雇われる側にとっても雇いたいけれども、十分に雇いきれない。それから会計士の領域の皆さんにとってみたら、クオリティーが維持されないかもしれないという、おそらくグレシャムの法則的な問題意識を感じておられるんではないかなと思いますが、以上、今日拝聴して感じたのは、私なりにはざっと6点ぐらいなんですが、これだけのさまざまな論点を調和させる、あるいは全員が合意できる案というのはなかなか導き出ないと思いますので、そのときに、どれだけステークホルダーとしての利害を乗り越えて結論を出せるかどうか、そういうことを我が国はちゃんとやっていかないと、多分この分野だけじゃなくていろいろな分野でどんどん劣化をしていきますので、そのことを国民の皆さんが何となく潜在的に感じているからこそ、相当不安なんだけれども非連続的な政治的な選択をしたわけであって、そういう状況下の中で従来と同じような結論しか導き出せないとしたら、残念ながら、冒頭申し上げました、随分予定調和でない本当の議論をして頂けるような場だと思いつつも、何回か経てみたら結局従来と同じ結論にしかならなかったということになりかねませんので、ぜひ、本当に厳しいご指摘を頂きつつも、ある一定の合理的なゴールに到達できるようにご協力を頂きたいというふうに思っております。

本当にどうもありがとうございました。

○田村座長代理

すみません、副大臣の話を聞いて、私も一言だけ。副大臣の続きをちょっと話したくなりました。

続きというか、私はもっと言葉が汚いので、要は今までの審議会というのは、今でも事務方と話をしていて、要は利害関係者全員がまとまったと、それは実際まとめるような、悪く言うとアリバイづくりのための審議会というのは、金融審がそうだったというつもりはありませんが、えてして、それは自民党政権であったわけです。この新しい政権においては、そういうように審議会、あるいは懇談会を利用しようという思いは全くありませんので、最終的にはまさに国民の代弁者、国民のために政治を行うという思いで日々政策決定している我々、政務三役が最後決めます。ですので、そこは決して利害関係者の調整の場という発想は全くありませんので、それは大塚副大臣の言葉に解説して申し上げておきます。

○岳野審議官

ありがとうございました。予定の時間を超過しておりまして、最初に申し上げた議事の補佐役として2つおわびがございます。

私の不手際で大変申しわけございません。一つは石川先生ほか、ご発言なさりたいというサインを頂いておきながら、ちょっと恐縮ですが、時間を超過してございますので、次回以降、ぜひともご意見を頂戴できればと存じます。

それから、資料の説明が一つまだ終わっておりません。冒頭、合格者数の望ましい水準についてというご議論がございました。私ども金融庁といたしましては、昨今の状況を踏まえた考え方を、政務三役までお諮りして、資料9として金融庁の考え方を用意してございます。この点については、ここに書いてあるとおりでございますので、このことをご報告させて頂くということで、今日の会議を終わらせて頂きたいと思います。

ありがとうございました。

以上

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