第9回公認会計士制度に関する懇談会議事録

1. 平成22年7月30日(金曜日)14時30分〜15時34分

2. 場所:中央合同庁舎第7号館13階 金融庁共用第一特別会議室

○岳野前審議官

それでは、定刻になりましたので、第9回公認会計士制度に関する懇談会を開催させていただきます。

本日は、皆様ご多忙のところご参集頂きましてありがとうございます。

冒頭に、メンバーについてお話し申し上げます。

日本公認会計士協会からは、第1回から前回まで増田宏一会長にご出席を頂いておりました。7月7日付で山崎彰三会長に交代されておられますので、本日は山崎会長がご出席されておられます。山崎会長でいらっしゃいます。

○山崎委員

山崎です。よろしくお願いします。

○岳野前審議官

また、公認会計士協会からは、参考人としてお二人参加頂いておりましたけれども、同じく協会の役員の交代によりまして、本日は池上副会長がご参加されておられます。あと、木下専務には引き続きご参加を頂いております。

また、公認会計士・監査審査会からは、引き続き友杉会長と廣本委員にご参加を頂いております。

なお、本日付で金融庁の事務方に人事異動がございました。総務企画局長の内藤が交代いたしまして、森本が新しく局長として参っております。

また、審議官の岳野が交代をいたしまして、後任に池田参事官が参っております。

また、企業開示課長、三井課長の後任に古澤課長が参っております。

また、開示業務参事官、土本参事官の後任に斉藤開示業務室長が就任しております。

本日は、たまたまこの異動の日に開催の懇談会ということでございますので、新旧の事務方がそろって着席をさせていただいておりますことをご理解頂きたいと存じます。

また、本日の議事進行補佐役も引き続き岳野が務めさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

それでは、議事に入らせていただきますので、ここからはカメラは退席をお願いいたします。

それでは、まず、事務局から配付資料の確認をさせていただきます。

○土本前参事官

配付資料の確認でございます。資料は4点ございます。

資料1「『公認会計士制度に関する懇談会』中間報告書(案)」、資料2「今後検討すべき試験科目等について」、資料3「今後検討すべき免除要件等について」、最後、資料4「参考資料」でございます。資料のない方がございましたら事務局にお申しつけください。

○岳野前審議官

それでは、議事に入ります冒頭で、大塚副大臣からごあいさつを頂きます。

○大塚座長

改めまして、皆さん、こんにちは。今日も大変お忙しい中をお集まり頂きましてありがとうございました。

昨年の12月にスタートさせていただきました当懇談会でございますが、今日を含めて9回にわたりまして本当に熱心にご議論を頂きましてありがとうございました。私も大半はご一緒させていただきましたので、議論の経過は承知をしているつもりでございますが、まずは皆さんのご協力に心から御礼申し上げたいと思います。

そういう中で、今日はここまで大体皆さんのコンセンサスを得られたであろうということ、あるいはまだコンセンサスは得られていないんだけれども、今後の検討課題であろうということをまとめさせていただいた中間報告案をご審議頂きたいと思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。仮にこの中間報告案で是とするということになりました場合には、今後さらに検討を続けなければいけない点については、それらの取りまとめに向けて、引き続きいろいろなお立場でご協力を頂きたいというふうに思っております。

また、是とするということになりました場合には、この懇談会終了後に私のほうからプレスにはお話をさせていただきます。同時に、その後は、パブリックコメントに付させていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

たまたまこういう日に設定をいたしましたが、霞が関の皆さんは、ご自身の在任中に一区切りつかないとなかなか寝つきが悪いそうでございますので、ぎりぎり滑り込みセーフになりましたが、何とか今日のこの懇談会で中間報告案をご了解賜れば幸いと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

○岳野前審議官

それでは、事務局から資料の説明をさせていただきます。

○土本前参事官

それでは、まず資料の1でございます。表題が、先ほど副大臣からございましたように、中間報告書の案になってございます。

2ページめくっていただきまして目次の次の最初の1ページ目でございます。ここから先は時間の関係で、前回お配りしたものとの相違点だけ申し上げさせていただきます。

まず、前文のところが追加になっております。この報告書案の概要を最初に書いてございまして、前文の一番後の3行のところでございますが、懇談会として合意に至った事項等を取りまとめたものであり、より詳細な内容や残された論点等については、引き続き検討を進める予定であるとしてございます。

1ページめくっていただきまして、2ページ目です。最初のポツの下から3行目のところです。この懇談会では、今まで「就職浪人」という言葉を使っておりましたが、ここでは「待機合格者」というふうに名前を変えてございます。定義につきましては、ここにございますように「論文式試験に合格しても、公認会計士になるために必要な実務経験を満たすことができず、公認会計士の資格を取得することができない者」と、これは前回と同じでございます。

続きまして、5ページをおあけください。

5ページの大きな2.でございます。「グローバル化等の環境変化に対応した監査・会計分野の人材育成の必要性」ということで、どのような人材をこの制度を使って育成していくかというパーツでございますが、以前のバージョンではいきなり人材像に入っておりまして、監査・会計人材をめぐるグローバル化等の環境変化として何があるのかというのが書いてございませんでした。今回そこのところを大幅に加筆させていただいております。

続きまして、6ページをおあけ頂きたいと存じます。

大きな(2)「多様な非監査サービス及び企業内実務を支える人材の育成」の非監査サービスです。非監査サービス分野で働く人材育成が重要だというところでございますが、この2つ目のポツで、2行目のところですが、海外のアカウンティングファームに比べると、業務が狭い範囲に留まっている。これに加えてさらに、非監査サービス業務において合格者を含めた会計分野の素養のある人材の積極的な採用や育成というのが行えていないんではないかという、問題意識がつけ加えられております。

しばらく飛ばしていただきまして、続きまして、11ページをおあけ頂きたいと思います。

11ページ、大きな2.のところでございます。前回のバージョンでは、「フルスペックの公認会計士」と「フルスペックでない会計のプロフェッショナル」というふうに、とりあえず仮で名前をつけておりましたが、ここでは2.の表題にございますように、「監査証明業務以外は行える会計のプロフェッショナル」というふうに呼び方を変えてございます。

また、このページの上から4つ目のポツでございますが、このような観点からということで、「監査証明業務以外を行える会計のプロフェッショナル」というふうにしてございますが、この報告書でこの表現が何回も何回も出てまいりますので、読みやすさを重視しまして括弧書きで、ここから先の呼び名としては単に「会計プロフェッショナル」という、この報告書ではそういうふうに呼んでおります。

また、次の行ですけれども、現行の公認会計士というところで、括弧書きで「監査証明業務を独占的に行える会計のプロフェッショナル」と定義づけまして、「以下、『公認会計士』という。」という呼び名をここでつけてございます。

次に、12ページをおあけ頂ければと思います。

12ページの一番上のパラグラフ、これはいわゆる会計プロフェッショナルになるための要件として、二段階目試験の合格と実務経験を求めるというところでして、その実務経験の内容については今後検討すると前のバージョンではなっておりましたが、ここでは「監査・会計に関係する業務とするが、有能で意欲あふれる人材が幅広く会計プロフェッショナルを目指すことが望ましいとの意見があることにも留意しつつ、実務経験の具体的な範囲については今後検討する」というふうに加筆してございます。

続きまして、12ページの真ん中あたりの資格の名称ということで、前回の懇談会でこの資格の名称、大変活発なご議論を頂いております。ここでは、新たな整理をさせていただいてございます。最初のポツは以前のバージョンと同じでございまして、2つ目ということで、事務局なりに公認会計士のうちの「公認」という意味について、もう一度法律的な議論、昭和23年に公認会計士法ができたときに公認会計士となっているわけですが、それ以降の法律的な変遷も踏まえて整理をしたものでございます。

監査証明という極めて公共性、中立性の高い業務について、独占的に業務を行うことができる資格が与えられているということにかんがみまして、必要な専門性と実務経験を有する者ということを公的に国が認めているというのが、公認というのが法律的な整理であろうということで、ここでは位置づけさせていただいておりまして、したがいまして、会計プロフェッショナルは監査証明ができませんので、公認会計士という名前にすることは適切ではないと書かせていただいております。

1ページめくっていただきまして13ページでございます。

では、「会計プロフェッショナル」の名称として何がいいのかということでございまして、最初のポツでマル1マル2マル3と書いてございます。「プロフェッショナルとしてふさわしい職業的地位をあらわす名称」、「それから試験を受ける人にとって魅力的な名称」、「経済界等への就職を促進するような名称」と、これは懇談会で頂いたご意見でございます。

次のポツですが、会計のプロフェッショナルは、会計分野のプロフェッショナルであるということである一方、監査証明業務を行うことができない関係でそのような疑義が生じる名前はよくないであろうということでございます。公認会計士法では、会計に関する業務というのを、実は会計という言葉ではなくて財務という言葉を使っております。その下の注にございますように、「財務に関する調査、立案、相談ということで会計に関する業務」というのを使っておりまして、この場合の財務の中には監査という意味は法律的には入らないということでございまして、監査証明資格はない、監査証明ができない会計のプロフェッショナルという名前として、ここでは「例えば、『財務会計士(仮称)』」ということにしてはいかがかと考えて書いてございます。

続きまして、14ページでございます。呼び方の問題ですが、上から3つ目のパラグラフのところで、これ以降、公認会計士と会計プロフェッショナルと並べて書く場合がございますので、「2つのプロフェッショナル」というふうに略称してございます。

それから、最後でございますが、15ページをおあけ頂ければと思います。

5.のその他は今後の検討課題ということを書いたものでございますが、下から2つ目のポツでございますが、一段階目試験、二段階目試験の名称については、優秀な人材が多数目指すような魅力的な名前になるよう引き続き検討ということで、資格とは別に、試験そのものに名前をつけるというのも一案かと考えまして入れてございます。

以上が資料1の説明でございます。

なお、資料2と3は、今後この懇談会の中間報告後議論して詰めていかなければいけない大きな論点として、試験科目と免除要件というのがございます関係上、本日ご参考までに今後議論する上で何が論点になるのか、どういうイメージがあるのかということで参考までに配付させていただきました。時間の関係で資料2だけかいつまんで申し上げますと、1ページ目がイメージマル1、2ページ目はイメージマル2になっていますが、マル1につきましては、この懇談会では、監査証明業務を担う公認会計士、あるいは会計プロフェッショナル、いずれにしても幅広い常識というのが必要だということで、これは国際教育基準にもあるということで、教養科目の重要性が随分議論されました。この教養科目を一段階目試験に入れたのがイメージのマル1でございます。その関係で一段階目の受験勉強の負担を軽くするために必須科目は会計学だけにしてございまして、2段階目で監査を含めた必須科目を入れてございます。

イメージマル2は、1段階目の合格で経済界等に就職をして活躍をしていくということが期待されるということで、1段階目の試験科目は比較的経済界等で役に立つと考えられる会計学、企業法、法人税法というものにしておりまして、教養科目も含めた残りの科目が二段階目としてございます。

続きまして、資料の3でございます。これは、本来であれば試験科目のイメージができた以降に検討すべき課題であろうかと思いますが、あえて問題提起をさせていただいております。共通の論点で書いてございますのは、今申し上げましたような教養科目が一段階目か二段階目に出ることになるんですが、教養という関係上、これについては免除を設けるべきではないという考え方もあるかと思いますが、いかがかという点でございます。

それから、2つ目の丸は、この懇談会で一段階目の合格や二段階目の合格の有効期間、合格の有効期間を延長しようということで、例えば10年としてございますが、これが10年でよいのか、あるいは変えるのかと、あるいは一段階目の合格から二段階目まで、実務経験なしに受けられる年数というのを例えば2年としてございますが、これをどうするのかという点でございます。

それから、個別の論点は、各分野別の免除制度をどうするかということでございます。現状については次のページに書いてございますが、ちょっとご説明は割愛させていただきますが、大学教授や博士については現状広範な免除が認められてございますが、これについては廃止してはどうか。それから、会計専門職大学院、本文の中では連携が必要であると書いてございますが、これをどうするか。現状、会計専門職大学院を卒業しますと一律だれでも免除が受けられるということになってございますが、先般、会計大学院協会からこの懇談会に対して提言をしていただいた際には、会計大学院協会のほうで統一試験を導入して、そこで一定の成績を修めた人だけ何らかの免除を設けるということにしてはどうかといったようなご提案がございました。

また、現状、会計専門職大学院を修了しないと免除がないんですが、修了見込みということで一定の免除を認めるということにしてはどうかということでございます。それから、企業等における実務経験者の免除ということで、現状7年以上の実務経験者については、短答式の財務会計論のみが免除になっておりますが、これを広げる余地はあるか。

それから、他の国家資格合格者、例えば税理士試験、司法試験、不動産鑑定士試験等についても免除がございますが、今後科目が変わりますので、これについての免除の考え方として、とりあえず科目の比較をして、科目で同等性があれば認めるということにしてはどうかということでございます。

以上でございます。

○岳野前審議官

それでは、ただいまご説明申し上げました中間報告書(案)、あるいは今後の検討課題であります試験科目、免除要件といった今後の検討に当たっての問題点、そういったことにつきましてご意見、ご質問、ご要望がございましたら挙手をなさってご発言をお願い申し上げます。

それでは、久保田さん。

○久保田委員

ありがとうございます。最初スタートしたときは本当にさまざまな意見があって、またいろんな利害が絡んでいる中でどうなるかと思いましたけれども、大塚副大臣のリーダーシップ、あと田村政務官もいろいろご示唆頂きまして、事務局は本当にご苦労さまでございました。

こういうことでよくまとまっているのではないかというふうに思っています。経済界のほうは、一つは経済界、あるいは日本全体としての会計のレベルを上げていくという話と、それから、企業の実務家がもう少しこの公認会計士になる道を拡大してもらいたいと、こういうことで従来からやってまいりまして、そういう点からすると必ずしも100点というわけではないですけれども、少なくとも今の制度よりは大分改善されるんではないかというふうに思っております。今後、また多分各論の議論があるかと思いますけれども、またそういう中でいろいろ意見を言っていきたいというふうに思っています。

以上でございます。

○岳野前審議官

ほかの皆様、いかがでございますか。

それでは、島崎さん、上柳さんの順番でお願いいたします。

○島崎委員

私も今の久保田さんと同じ感想で、よくまとめていただいたと思います。一つ確認なんですけれども、別添1の「資格取得維持の要件について(たたき台)」についてですが、ここの名称での「会計プロフェッショナル」はこれは先ほどの説明だと「財務会計士」を考えておられるとのことですが、一段階目の合格者、「プロフェッショナルを目指す者」については何か対外的に使えるような名称を何とか考えてほしいということを再三申し上げ、会計プロフェッショナルのすそ野を広げるという意味でも必要であると申し上げてきました。この名称について土本さんのご説明は触れておりませんでしたが、どういうことを今考えておられるか、もう少しご説明頂けますでしょうか。

○土本前参事官

中間報告書(案)の10ページをおあけ頂ければと思います。

10ページの(3)「その他の論点についての検討」の、最初の「一段階目試験の合格での試験付与に係る考え方について」というところでございます。2つ目のポツでございますが、まさに今島崎委員ご提言のとおり、一段階目の試験合格者について資格を付与すべきという考え方がございます。これは、これから試験を受ける人にとっての試験の魅力を高めるとか、ある意味この段階で気持ちの切りかえをして就職活動と、あるいはその後、働きながらの資格のモチベーションという点で効果が期待されるということでございます。

他方で、この懇談会でここまでの時点ではこういう期待があるわけですが、本当に期待されるような効果が本当に、受験生、あるいはこの段階での合格者にとってあるのかというのをもう少し見極めたいということと、また、国家資格ということでほかの法律の資格も全部比べてみた上でなんですが、必ず国家資格という場合には登録制と、それに対する一定の信用失墜行為のような、ある意味名前、国家資格の名前を使って人の信用を集めて例えば詐欺的な行為をしたというような話がやっぱりどうしてもついて回りますので、そういった方について問題がある場合には処分をし、場合によっては資格を取り上げるという監督が生ずるわけなんですが、一段階目の合格者というふうになりますとかなり人数が多いという可能性もございます。まだ合格者数をどうするかというのも、これも今後の検討課題でございますが、そういう点で本当に監督しきれるかどうかというところももう少しよく詰めたいということで、申しわけございませんが、現時点では引き続き検討という扱いにさせていただきたいというふうに考えております。

○岳野前審議官

よろしゅうございますか。

それでは、上柳先生、お願いします。

○上柳委員

今日の資料1でいいますと、12ページの「会計プロフェッショナル」の資格の名称について、例えばということで財務会計士という名前が挙がっております。何度か議論してきまして、こういうものが位置づけられることは画期的なことで、これが今後どのように広がっていくのか、あるいは日本の社会の中で活動できるのかが、大事なところだろうと認識しております。

特に若い方で、こういう会計の問題、あるいは数字の問題、あるいは監査の問題に対して意欲的に参加される方がふえることというのが期待されますし、同時に、現在企業の中で、あるいはいろんな組織の中で数字を扱っておられる、あるいは管理運営をされている方が新たな資格を得て、地位を確立されていくということが大事なんだろうと思います。

ということからいうと、これからの運用といいますか、この数をどういうふうにしていくのか、少なくとも一般的に言えば、このような方がたくさん輩出されるようになるということが期待されると思います。

ついでながら申し上げれば、企業の中でこういう資格を取ることに支援があるというか、少なくとも障害があまりないと。あるいは逆にこういう資格をお持ちの方がどこまで企業に採用されるのかということが、用上のポイントだと思いますので、経済界の方々も今回懇談会でこの制度の確立なり、あるいは導入といいますか、位置づけに強い意見をおっしゃったというふうに私は思っていますので、その延長線上でぜひ支援なり、あるいはこの育成をしていただきたいなと思います。

ほかの資格試験、公認会計士試験もそうですし、司法試験もひょっとしたらそうかもわかりませんけれども、そういうかけ声のもとにいろいろ工夫をしたのに、経済情勢のこともあるのかもわかりませんけれども、合格者が必ずしも活用されていないというようなことがあってあえて申し上げる次第です。

もう一つだけつけ加えさせていただきますと、13ページの、特に中央のところに書いておりますけれども、この「財務」という名前、あるいは「公認」という文言がどんなことを意味するのかについて、改めて会計士法の構造を今回の案で解明されたことは大変大事だろうというふうに思います。財務自体も大事ですけれども、加えて監査は投資家、あるいは消費者の期待なり信用を維持するということから極めて崇高な仕事で、その位置づけを再確認できたことは重要なことだと思います。

○岳野前審議官

太田さん、お願いします。

○太田委員

ありがとうございます。途中で申し上げたんですけれども、監査業務と会計業務、公認会計士と会計プロフェッショナルという2つのプロフェッショナルの充実というのは、企業にとって非常に重要なことだと思います。今置かれている企業の環境の中で、ますますその2つのプロフェッショナルの重要性が高まっていると思いますので、そういう位置づけを明確にしていただいたということは非常に意味があると思います。ぜひこの方向で具体的に進めていただきたいと思います。

また、一方、今上柳先生からもお話ありましたけれども、企業がこういうプロフェッショナルな資格を持たれている方、あるいはそれを目指そうする方から魅力のある就職先ということになっていかなきゃいけないと思うんですね。そういう点に関しては引き続き努力したいと思いますし、いろんな場所で働きかけをしていきたいと思います。一方、人材を送り出すほうもそういう幅広い洞察力だとか経験だとか、狭い範囲のプロフェッショナルじゃない、そういう人材を送り出していただきたいなというふうに思います。

最後に、3番目でありますけれども、合格者の人数でありますけれども、やはり企業の中にこの会計プロフェッショナルを目指す人が大勢いますので、この合格者に関しては一定の人数を安定的に設定するということをぜひお願いしておきたいと思います。あまり年によって大きく振れないように、一定数を安定的にというのが重要なことではないのかなと思います。

以上でございます。

○岳野前審議官

八田先生、お願いします。

○八田委員

ありがとうございます。今日の報告書は、大塚副大臣のお話にありましたように恐らく中間的な仮案であるということですから、これからが第2ラウンドに入ると思いますので、今日頂きました資料2と資料3に関して少し考えを述べさせてもらいます。

まず、資料2のほうは、現実の問題として今後新しい試験制度になるならばということで新試験制度のイメージが出ているわけですけれども、この懇談会の早い段階でも副大臣からもお話がありましたように、若い段階で会計の道を目指す人を多く輩出する。そのためにも学部在学中ぐらいにも何か得られるような第一段階、第二段階の資格にしてほしいということですから、この第一段階はまさしく現行の正規の教育システムとリンクしていなければうまく説明がつかないということになります。

そういうふうに考えますと、例えばたたき台のイメージのマル1のほうは問題ないと思うのですが、マル2のほうは問題が多いということです。というのも、私が知る限り普通の大学の学部教育の中の2年次、3年次等に会計学という学科目はあるでしょうけれども、企業法とか法人税法はまず入っていないということ。つまり、よほど特殊な学部でない限り対応できないということで、この案は、かなり企業サイドないしは実務サイドに視点を置いているとは思うんですけれども、その辺は見直しを前提に今後十分に検討すべき点だと思います。

それらを踏まえた二段階目の試験は、まさに現行の会計士試験制度の話に近い議論だと思いますので、レベル的には大学での専門、あるいはそれ以上の大学院等のカリキュラムが念頭に置かれるべきだということで今後の検討にゆだねたいと思いますけれども、この点も十分にお考え頂きたいと思います。

それから、資料3のほうで、免除の議論があります。まず、上のほうの共通の論点ですけれども、この教養科目は免除するのかしないのかという議論の前に、冷静に一回正しい評価をしなければいけないのは旧1次試験、2次試験、3次試験があったときの1次試験が廃止になったときの経緯及びその時の論点であり、これを明確にしないで教養科目部分について教育機関とのリンクでの免除云々という議論を始めても正しい結論が出ないのではないかと思います。従いまして、これらについても今後の課題にしていただきたいと思います。

それから、2つ目のこの1段階目試験のほかに2段階目試験の科目合格、私はこういうのはあってもいいと思うのですが、合格科目についての有効期間が現行2年ぐらいというのを10年という期間というのが示されています。この懇談会でも示されたように、そういった長い期間が必要だという話は私も理解できるのですが、ご案内のように会計及び監査を取り巻く現況は激変しており、物すごく早い段階で基準等も変わってきている。この21世紀の直近10年間をかえり見ただけでも、複数回会計監査等の基準が変わったり、新設されていますから、そういう状態で果たして10年という期間は説明つくのだろうかということです。したがって、私は逆にこの10年というのは長過ぎる期間ではないかということで、もう少し合理的な期間にすべきではないかと思います。

それから、個別の論点のところで私も関係する、会計専門職大学院の関係者が5月に参考人として発言させていただく機会があったわけですけれども、あそこで述べている議論というのは、今日の土本さんの話とはちょっと違いますので確認させていただきます。つまり、新しい試験制度が決まったときに専門職大学院はどういうかかわり方があるのかということです。そこで重要なのは、一般にも言われており、また、公認会計士協会の先生方もおっしゃっているように、日本の試験の一番のネックは参入に際しての入り口要件がないということなんですね。つまり受験資格に関する基本的な要件が何も示されていないということです。

そこで、法律のほうは法科大学院等々で入り口要件が課せられているわけでが、プロフェッションの場合、どこかでそうしたハードルをしっかり決めないとやはり世界に説明できないということで、私ども会計大学院関係者は、ならば我々のところで出口要件という自主規制を主張してもいいのではないかということで統一的な試験の実施について提案させていただいたということです。結果的として自分たちの首を絞めるんじゃないかという議論もありますが、本当にいい意味での学生を輩出し、そして、しかるべき免除等の権限を堂々と認可していただくということもあって、出口要件ということで、各共通する今18ありますけれども、そこの修了した段階、ないしはその前後で、共通修了試験といった性格のものを実施してはということです。言うなら医師の国家試験の統一試験のようなものをイメージして、普通の学生であれば大体修了できているということを念頭に議論しているわけであって、ただただ一律の免除を廃止して一定の成績以上を修めた者云々という議論ではないということで、その辺は誤解ないようにしていただきたいと思います

それから、この企業等の関係者の方に対して先ほどご説明なかったんですけれども、この下のほうの大きい黒丸、2つ目のボツですけれども、試験免除ではなくて加点するという考え方もあるとの記述があります。これは、恐らく実際に企業の方が加点されるということ、つまり下駄を履かせてもらうということですよね。仮に、下駄をはかせてもらって合格しても、当人自身がプライドが持てないのではないかと思います。と同時に、これは仕事を持たないで受験勉強に専念されている真面目な受験生を失望させてしまうという可能性があるということです。ここはやはりフェアに一律のハードルを置いていただきたいということを、将来的な展望ですけれども発言させていただきました。ありがとうございます。

○岳野前審議官

藤沢さん、お願いします。

○藤沢委員

ありがとうございます。ほかの先生方もおっしゃっていらしたとおり、本当に最初はどうなることかと思いましたが、監査と会計と税務というのがきちんと仕分けられた形で制度の形が見えてきたのはすごくよかったのではないかと思っています。

読ませていただいた中で、私の読み落としなのかもしれないんですが、1つだけ教えていただきたいことがあります。それは、最初の前文にもグローバルとか、国際競争力の強化とか、国内外で幅広く活躍できると、全体を通してグローバル、国際、国内外という言葉がたくさん出てくるんですけれども、この中でも結構議論になった英語というようなことに関して要件としては特に入っていませんし、この辺の語学に関してはどのように考えるのかというものが少しあってもいいのではないかなと、そんなふうに思いました。

○土本前参事官

ご説明させていただきます。科目についての要件というのは、この懇談会で今までいろいろ議論頂きましたが、現状まだコンセンサスというところまでいっておりませんので、それで今回資料2を用意させていただきました。イメージマル1、あるいはイメージマル2、いずれも選択科目の中で、この選択科目というのは、現状の選択科目を1科目だけ選ぶということで、特定分野だけ詳しくなるというのを避けようということで、例えば50題中40題選ぶとか、そんなイメージにしているんですが、その中でマル1マル2とも英語というのをとりあえず入れさせていただいております。これについてもご議論あるかというふうに思っております。

○岳野前審議官

松井さん、お願いします。

○松井委員

先ほどの八田先生のお話に関係する点ですが、確かにこの資料3の社会人の合格者を増やすために加点するという話は考えものだと思います。事務局案の9ページ目を見ますと、実務経験を得れば、一段階目試験の合格や二段階目試験の科目別合格の有効期間が延長されるとしています。この期間を具体的に10年とすべきかどうかは別として、一定の期間は、合格していない残りの科目だけを受験すれば足りるということは、少ない時間をやりくりして受験する社会人にとっては、非常に有効なインセンティブとして機能します。これがあれば、何も加点まで行う必要はないのではないかと思います。

○岳野前審議官

ありがとうございました。

古賀さんと山崎さんから手が挙がりましたが、まず古賀さんからお願いいたします。

○古賀委員

こうして中間報告という形で方向を示されたことに対しては、そのご努力に対し先ず敬意を表したいと思います。今後議論を膨らませていかれると思われますので、あえて一点だけ申し上げたいと思います。本日会計プロフェッショナルという概念を示されたわけですけれども、12ページを見ていますと、権威づけのためだと思いますが、何かが起こったときのマイナスについての記述が縷々書いてあるわけです。せっかく今後会計プロフェッショナルというのをきちんと位置づけていこうというのですから、こうしたマイナス面よりも会計プロフェッショナルがどういう業務というか、どういう仕事に携わることが望ましいのかといったプラスの面を、もう少し具体的に示していくことがこういう範疇への志望者をふやしていくことにもつながるんだろうというような気がいたします。今後議論の過程で、こういう会計プロフェッショナルがこういう業務をしていたらもっと企業財務そのものについてプラスなんだというのを、もう少し明らかにしていただけるとよろしいのではないかなというふうに思いましたので、その点だけ申し上げました。

○岳野前審議官

ありがとうございました。

それでは、山崎さん、お願いします。

○山崎委員

ありがとうございます。

私は、かわったばかりでうまくお話しできないかもしれませんけれども、私どもは、公認会計士の制度自体のグローバルな競争にさらされておりまして、これは日本経済も同じだということなんでしょうけれども、私どもは先進国、アメリカなりイギリスなりの公認会計士と、日々いろんな意味で競争といいますか、我々の地位の向上のために努力しているわけです。そういう意味で、今度の議論というのは職業の多様な広がり、多様な人材を入れるということ、それから、そういう監査の品質を高めることが必要という中で待機合格者が多数出てきたと、まさにパズルのような話で非常に難しい話だったんですが、私の前任の増田も含めた皆様方のご議論でここまでまとまって大変結構だと思います。

ただ、今後引き続き議論をしていかなければいけないことは山のようにありまして、資料3の科目ですとか免除の話もそうですが、私どもの立場からすると、公認会計士の自主規制ということ、公認会計士も、あるいは会計プロフェッショナルも入ってくるのでしょうが、今お話ありましたけれども、問題は、自分たちの品質は自分たちで守るということを引き続き我々は追求していかなければいけませんし、それが言ってみれば、まさにグローバルスタンダードであります。そういう意味で、今日はこれで中間報告ということですが、今後、ぜひいろいろな議論をしていただきたいと考えております。

○岳野前審議官

ありがとうございました。

それでは、車谷さん、お願いいたします。

○車谷委員

私は、本懇談会には、途中から参加させていただきましたけれども、非常に上手くまとめていただきましてありがとうございました。

今回の議論は就職浪人の問題だけではなく、やはり産業界から見ますと、監査・企業財務の高度化を制度として強化、サポートしていくという意味で非常に注目しておりましたが、今回、名称は「財務会計士」と仮称になっていますけれども、こういった資格を国家資格として明確化するというのはかなり画期的なことだと私は思います。

そういう意味で、非常に大きなインパクトのある話ではないかと思いますけれども、一方で、公認会計士という資格は長年かけて非常に明確な立派な資格となっており、その印象が強いということがあります。従って、さきほど、古賀委員からもお話がありましたが、財務会計士を目指す方が、例えば企業財務であるとか、それ以外のM&Aといった様々な職業、すなわち、具体的にこういう仕事につけるんだというイメージを持てるような、誘導やオリエンテーションが非常に重要になるのではないか思っております。そういった点も含めまして今後の議論の中で、実効性のある形で、幅広い人材が財務会計士を目指すようなアプローチができるような工夫をさせていただければと思います。

以上です。

○岳野前審議官

石川先生、お願いいたします。

○石川委員

ありがとうございます。私も事務局はよくまとめていただいたのではないかと思います。また、座長を務められた副大臣、座長代理を務められた政務官、ご苦労さまでございました。ありがとうございます。

今回の中間報告書案では、公認会計士という資格名称における「公認」という用語についても、監査証明との関連において意味づけが行われており、この点も非常によくまとめられているのではないかと思います。公認会計士という資格にとっては独占業務である監査が中心であり、監査は極めて公共性の高い業務であるというのはそのとおりでございます。

ただ一言つけ加えますと、公認会計士の原語であるサーティファイド・パブリック・アカウンタントという言葉のうち、特にパブリックという言葉の意味が重要であると考えます。外国の文献などを見ていますと、プライベート・アカウンティングとパブリック・アカウンティング、プライベート・アカウンタントとパブリック・アカウンタントという用語がよく出てまいります。従来から一般的には、パブリック・アカウンティングというと役所などの公共部門の会計を意味し、パブリック・アカウンタントは公共部門で働く会計担当者という意味合いで用いられることが多いようですが、しかし最近の傾向としては、公共部門の会計だけでなく民間部門の会計も含め、会計それ自体がパブリックな性格を強く持つようになってきているという点が強調されるようになっています。アカウンティングそのものが単なるプライベートなものからパブリックな面を持つものへと大きく変化してきているという状況を踏まえると、単なるプライベートなアカウンタントの資格や職業とは別に、パブリックなアカウンタントの資格や職業が考えられることになり、もちろんその中心は監査にかかわる資格や職業ですが、会計そのもののパブリックな面の広がりが背景にあって、今回あくまでも仮称ですけれども財務会計士という新しい方向性が打ち出されることになったのではないかと思います。そういう意味では、この方向性にはまだまだ課題は多いのですが、新しい時代に向けてよい方向に一歩踏み出せる中間報告書案になっているのではないかと思っております。

それから、今後の検討になるのでしょうが、試験科目等については国際教育基準を踏まえて考えることが重要であると思います。この点については、今回資料として示されている「たたき台のイメージ」マル1およびマル2のいずれにおいても国際教育基準が求める内容を含める形になっていますが、そのような方向で検討を進めることが必要であると認識しています。

また、先ほどご意見が出ていました一段階目試験についてですが、一段階目試験の合格者に対して国家資格を与えるのは難しいという事務局からの回答については理解することができます。したがって、一段階目試験については、むしろ試験の名称を工夫することが重要であり、その上で、一段階目試験に何点で合格しましたということが実務経験を含む就職に対してアピールできる魅力を持つことが何よりも大切になるのではないかと思います。これらは今後の検討課題ですが、以上のような感想を持ちました。ありがとうございます。

○岳野前審議官

ありがとうございました。

松井さん、お願いします。

○松井委員

石川先生がおっしゃったことにも関連しますが、公認か公認ではないかという議論に関して申し上げます。

私は証券会社を経営していますが、つい10年程前まで、証券会社はある意味では金融庁管轄下の公認証券会社でした。ところが金融ビックバンで免許制という公認が外れて、登録制となり様々な業者が新規参入して自由競争の時代となりました。競争により消費者利便は増しましたが、一方で投資家保護という側面でさまざまな問題が起きています。その際に一番大事なのは自主規制という概念です。これがうまく機能しないと何が起きるかということは、金融の世界で私は嫌というほど経験しています。現在は、これまでの流れを修正するために、自主規制機能をどのように強化していくかという点について、私を含めた証券業界が、当局と一緒になって議論している最中です。

翻って公認会計士協会にくれぐれもお願いしたいことは、公認という言葉があってもなくても、自主規制機関としての立場を明確に意識し、例えばこの第一段階や第二段階の資格について、これは我々とは違うものだという態度は決して取らずに、自分たちは彼らをグリップする立場にある、自分たちは彼らに責任を負う立場にあるという意識で臨んで欲しいということです。そのために、必要なルールを自主的に作って機能させるという意識を大いに持ってもらいたいと思います。これこそが、これからの公認会計士協会の重要な役目ではないでしょうか。切にお願いしたいと思います。

○岳野前審議官

八田先生、お願いします。

○八田委員

1つだけ質問させていただきたいんですけれども、この報告書の中で、財務会計士という名称が提示されております。これは、これまでの懇談会での基本的なラインとして1系統2段階の試験で、その後、監査をしなくてもいい人はそこで終わってもいいのですが、別にそれで十分仕事ができるということも想定されているように思われます。ただ、財務会計士という名称自体が極めて独立的かつ確立された名称として今後定着するということになれば、その後、例えば最終試験で公認会計士になった人はその前の段階の名称は取られちゃうということですか。あるいは、それはそのまま温存ないしは保持できるんですか。

つまり、旧来のように会計士補とか、准会計士という名称を使うならば、それは仮の、テンタティブな仕掛の中間的な状況だということがわかるんですけれども、この名称も一つのエスタブリッシュされた名称になっているようですので、どういう扱いになるのかなと。今明確な回答はなくてもいいんですが、事務局としてはどのようなお考えになってそういうふうな議論を考えているのか、ちょっと教えていただければと思います。

○土本前参事官

正直そこまでまだ議論がついていっていないということでございます。

○大塚座長

そこについては、現状は今土本さんのおっしゃったとおりなのですが、私の印象は、この財務会計士という新たな、現状は仮称ですけれども、この名称を持たれた方々が活躍をされるようになると、仮にその後、監査研修を受けて公認会計士になられた方も公認会計士と財務会計士というタイトルを2つ名刺に刷り込みたいというお気持ちになると思うんですね。それはひとえに財務会計士というステージで今後活躍される方が、どういう活躍をされるかということにも左右されてくる面があるのかなと。現状ではそういう議論は今までしていませんので、今の先生の問題提起を受けてしっかり検討してみたいというふうに思っております。

○八田委員

副大臣のおっしゃるとおりの考え方につて、もう少し深掘りするならば、企業に関しての十分な知識を習得されている方ということでの財務会計士と、企業外部の立場での公認会計士という二本立てもありうると、世の中もそういう見方をするのではないでしょうか。つまり企業社会にあまりかかわっていないということで、外から専門に監査に関わる会計士と、企業の中にいていろんな事業活動にも精通しているというのがもしあればということで、ちょっとした思いつきですけれども。どうもありがとうございました。

○岳野前審議官

山崎さん、お願いします。

○山崎委員

先ほどから公認会計士協会に自主規制についてのご要望がありますが、公認会計士の意味については、特に公認ということの意味については記載されてありますが、我々は公認会計士といいますのは、クライアントのために仕事をするというのがパブリックだというふうに理解しております。財務会計士は、この想定ではいろいろありますが、第一義的には企業に勤めて、自分の会社のために仕事をするということでありますので、財務会計士と公認会計士のあり方の議論がいろいろあってもいいのですが、海外の同業者に説明するときに説明のできないような混同をされてしまうと、我々は非常に困りますので、その点はよろしくお願いいたします。

○岳野前審議官

それでは、あとご参加の宮口さん、青山さん、まだご発言ございませんが、何かございますか。

それでは、宮口さん、お願いいたします。

○宮口委員

ありがとうございます。宮口でございます。

以前、業際問題になったらということで発言を控えていたのですが、この財務会計士について、事務局はよくおまとめになったと敬意を表したいと思います。我々、税理士会にとりまして、新たな業際問題が生じるのかなと、それさえ感じるものでございます。従来は公認会計士、税理士というのは、それぞれ違うジャンルでやっているというお話がありましたが、その真ん中に出てくるような位置づけであれば、業際は明確にならないというおそれもございますので、ぜひそうなるところ、区分も最後でおっしゃっておられますような、他の国家試験とも関連づけて今後の議論をしていただくように切にお願いいたします。ありがとうございました。

○岳野前審議官

青山さん、お願いします。

○青山代理委員

ありがとうございます。まずは、この中間報告につきましては、よくおまとめ頂いたということで非常に感謝申し上げたいと思います。

それから、私ども、実は商工会議所の会員、中心は中堅中小でございます。大企業さんもおられますけれども、中堅中小を見ますと、なかなかこの分野の方、専門の方というのは非常に少のうございますので、なるべく企業の内部で、こういうプロフェッショナルの方がどんどんふえていくためのインセンティブをもっとつけていただくという方向性を、次のステージで大いに期待していたいと思っています。

以上でございます。

○岳野前審議官

ありがとうございました。

それでは、時間も少なくなっておりますので、今後試験科目の問題、その他、公認会計士・監査審査会の関係の検討事項もいろいろふえてまいります。本日ご参加頂いております友杉会長、廣本委員からご意見、ご要望、感想などございましたらお願いしたいと存じます。

○友杉参考人(公認会計士・監査審査会会長)

公認会計士・監査審査会というのは、試験実施主体者側でありますので、この公認会計士試験をスムーズにといいますか、つつがなく終了させるというのが最大使命であります。今回のこの懇談会では、グローバル社会で通用する公認会計士を育成し、未就職者をなくするという、そういう前提で議論が展開されました。それで、国家試験でありますので、いわゆる職業専門家としての水準を維持しなければならないということになるのですが、やはりあとこれから始まります試験科目等をどうするかとの絡みがあります。

実際、現在でも100人ぐらいの試験委員の先生方にお願いして問題をつくっております。ですから、試験科目がふえるともっと大変な問題になってくるということとか、試験の科目の水準によって受験生がふえてきますと、現在約1万7,000人が受験しておりますが、その会場も大分限界に達してきているのでどうやって探すかというような、そういった技術的な問題が絡んできておりますので、今後試験制度を考える場合、その辺も視野に入れたことを少し考えていただければと思います。できれば、長期間継続した試験制度という形でお願いできればというふうに思っています。

それとあともう一つ、免除に関してなんですが、実際今、免除の申請があります。形式的な問題の場合には非常に楽なんですが、非常に実質的判断が求められるケースがあるわけです。このためにかなりの時間とか資料請求とかコストをかけておりますので、できれば公平性の観点から免除は最低限にしていただけないかと、原則免除はなしというふうにしていただければ非常にスムーズに運営ができるんではないかというような気がいたします。免除申請に当り、非常に実質的判断が求められるといろいろ大変な問題を抱えているということをちょっとお伝えしておきたいと思います。

以上2点、要望いたします。

○廣本参考人(公認会計士・監査審査会常勤委員)

このたびは、大変なご苦労があったかと存じますが、次のステップに向けての取りまとめをしていただきました懇談会の皆様方に敬意を表したいと存じます。これで制度改革の骨子が固まったかと存じますが、信頼される試験制度、有効かつ効率的な試験制度の運用をしなければならない、その責任を負っております審査会といたしましては、むしろこれからが新制度づくりの本番であると思っております。

試験科目の問題は、制度設計において最も基本的な問題の一つでありますが、制度設計においては、試験委員など、試験実施に必要な資源の問題、資源制約の問題などもございますので、それらにも配慮して慎重に決定していただくようお願いいたしたいと存じます。

また、今会長からもお話がありましたが、審査会が最も悩まされてきた問題の一つは、試験免除でございます。現在の試験制度は、多様な免除制度が組み込まれておりますが、その中には適切に機能しているものもあろうかと思います。あるいは再検討をお願いしたいものもございます。特に廃止を視野に入れて再検討をお願いしたいのは、商学に属する科目及び法律学に属する科目の教授、准教授に対する免除、また、商学に属する科目及び法律学に属する科目に関する博士学位取得者に対する免除であります。その免除規定が設けられたのは昭和20年代にさかのぼりますが、当時とは隔世の感のある現在、その運用に大変悩まされている現実がございます。今後に予定される制度設計では、ぜひこうした点にもご配慮頂きますようお願いいたします。ありがとうございました。

○岳野前審議官

それでは、時間もまいりましたので、副大臣、政務官からごあいさつ頂きますが、その前に、事務方を代表いたしまして、前総務企画局長の内藤からお願いいたします。

○内藤前局長

内藤でございます。

本日、私、辞令を頂きまして退任するということになりまして、本当にお世話になりました。ありがとうございました。退任ということでございますけれども、こういう形で中間報告という非常に内容の濃いレポートを皆様のおかげでまとめることができまして、名実ともにほっとしたという気持ちでございます。

当初、この懇談会を始める際には、待機合格者という表現で今回の文章に書いてありますけれども、論文式試験に合格しても公認会計士になるために必要な実務経験を満たすことができないため、資格を取得できないという方々が多数発生しているという問題から検討が始まったわけですけれども、この問題を掘り下げてまいりますと、やはり経済界、金融界、実務社会において会計のノウハウやリテラシーをもった専門家をどう輩出していくのか。それは会計の問題のみならず経営の問題、あるいは資本市場の問題、そういった基盤をどう強化するかという非常に大きな問題につながっているということで、そういう問題意識を持ちながら本当に侃々諤々の議論を頂きまして、こういう形でおまとめを頂いたわけで、本当にありがたく思っております。

当初はそういうことで始まりましたけれども、副大臣そして政務官、政務の方々にも非常に多忙な中、この懇談会にはかなり高い出席率でご出席いただき、そのリーダーシップのもとにいろいろご議論頂きました。こうした形で本当に良い取りまとめになったということで、事務局として、改めて感謝申し上げる次第です。本当にどうもありがとうございました。

○田村座長代理

どうも本当にお疲れさまでございました。9回にわたる会議で本当に皆様に貴重なご議論を頂きまして、今回の報告書の方向でまとめさせていただいて大変感謝をしております。本当にありがとうございました。

ご覧のように、事務局、局長以下はがらっと事務方はかわってしまいますけれども、副大臣と私は、少なくとも代表選挙までは続投いたします。その後どうなるかは正直わかりませんけれども、いずれにせよ、皆様のこの懇談会の議論を土台にしながら今後さらに議論を進めてまいりたいと、また、引き続き皆様にもいろんな形でご意見を賜りたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。どうもありがとうございました。

○大塚座長

私からも、冒頭に続きまして重ねて本当に心から御礼を申し上げます。ありがとうございました。

もう10年も経てば、今の未成年の子供たちが社会の中心に出て、30ぐらいの人たちが出てくるわけですから、そういうことを考えますと、この懇談会で取り扱っていただいた問題も含めて、やはり今ご協力頂いた皆様方の世代、私も含めてでございますが、これから社会に参画する人たちにとって夢のある、そして、アプローチしやすい制度をつくっていくということが大変大きな役割だというふうに思っておりますので、引き続きそういう観点で今後ともご協力を頂きたいというふうに思っております。本当にありがとうございました。

○岳野前審議官

それでは、これをもちまして、中間報告書案をご了承頂いたということで、本日の懇談会を終了させていただきます。

本日はお忙しいところ、どうもありがとうございました。

以上

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