決済高度化官民推進会議(第2回)議事録

1.日時:

平成29年1月11日(水) 9時15分~11時15分

2.場所:

中央合同庁舎第7号館13階 金融庁共用第一特別会議室

 

【森下座長】     

それでは、定刻になりましたので、ただいまより決済高度化官民推進会議第2回会合を開催いたします。皆様ご多忙のところご参集頂きまして、まことにありがとうございます。

初めに、本日、参考人としてお越し頂いている方について事務局よりご紹介をお願いいたします。


【井上総務企画局信用制度参事官】 

事務局を務めさせて頂きます金融庁信用制度参事官の井上でございます。

本日、参考人として三井住友銀行上席部長代理、伊藤様、財務省国際局調査課外国為替室長、福島様にお越し頂いております。伊藤様におかれましては田村委員のお隣、福島様におかれましては財務省の日置課長のお隣にお座り頂いております。

以上でございます。


【森下座長】 

ありがとうございました。

続きまして、議事に移らせて頂きます。本会議は27年12月の金融審議会決済高度化ワーキング・グループの報告書で示されたアクションプランの実施状況をフォローアップし、フィンテックの動きが進展する中で決済業務等の高度化に向けた取り組みを継続的に進めることを目的として設置されたものであります。昨年6月8日に第1回会議を開催させて頂いたところですが、本日はそれに引き続き、全国銀行協会、経済産業省、金融情報システムセンターよりアクションプランに掲げられた各項目の進捗状況についてご説明を頂き、その後、討議を行いたいと考えております。

それでは、まず田村委員からアクションプラン全般にかかわる取組状況についてのご説明をよろしくお願いいたします。


【田村委員】 

三井住友銀行の田村でございます。皆さん、明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

本日は、全銀協の企画委員長といたしまして、一昨年12月の金融審ワーキング・グループ報告書の提言を踏まえました全銀協としての決済高度化に向けた取り組みについて説明させて頂きます。

それでは、資料をおめくり頂き、1ページの目次をご覧ください。本日ご説明する内容ですが、決済高度化に向けた取組状況として、前回、昨年6月のこの会合においてご説明した13の論点についての進捗状況を説明させて頂きます。また、別添資料として参考1から6をお付けしております。こちらの私からの説明は省略させて頂きますが、各論点の補足でございますので、適宜ご確認頂ければと思います。

ページをおめくり頂いて3ページにお進みください。ワーキング・グループ報告書では、利用者利便の向上、国際競争力強化を目的に、決済インフラに関する5つの改革をはじめとする13の取り組みが提言されました。この13の提言に係る全銀協での取組状況につきまして、昨年6月のこの会合以降の動きを中心にご説明させて頂きます。前回と同様、資料の左側に報告書の提言、資料の右側に取組状況、今後の計画をまとめております。

まず、決済インフラ5つの改革の1点目、XML電文への移行についてですが、ワーキング・グループ報告書では、資料左側のとおり、2018年ごろを目途に全銀システムの加盟金融機関が参加する新しいシステムを構築し、サービスを開始した上で、2020年を目途に企業間の国内送金指図について現行の固定長電文を廃止し、XML電文に移行することが提言されました。これを受け全銀協では、資料右側ですが、昨年12月に新しいシステムの構築を決定し、2018年のサービス開始を目指すことといたしました。この会議にご出席されている多くの関係者にもいろいろなご示唆、ご協力を頂きながら、さまざまな論点について検討を重ね、システム構築の決定までこぎ着けることができましたことをこの場を借りまして御礼申し上げます。この決定により、決済インフラの抜本的機能強化に向けた大きな第一歩を踏み出したというふうに考えております。しかしながら、当然ですが、新しいインフラを構築するだけでは企業の生産性向上、我が国の決済高度化にはつながりません。右側の2行目に記載しております通り、今後も金融界と産業界が関係当局とも連携して、中小企業等も含めた財務・決済プロセスの高度化が図られるよう取り組みを進めていく必要がございます。引き続きお力添えを頂ければ幸いです。なお、システム構築決定につきましては、全銀協のホームページに公開しており、別添の参考1にその内容をご紹介しておりますので、後ほどご覧頂ければと思います。

この決定に至るまでの昨年の主な取組内容について、資料右側で3点ご紹介をしております。1つ目ですが、平成28年7月に、「XML電文への移行に関する検討会」、以下、XML検討会と言いますが、こちらにおいてXML電文の移行に係る周知資料をとりまとめております。こちらも全銀協のホームページで公開しております。

2つ目に、8月には経済産業省さん、中小企業庁さんにおかれまして、金融EDIの標準化に向けた検討をスタートして頂きました。この検討には全銀協もオブザーバーとして出席させて頂いております。また、あわせて中小企業の決済事務等の実態把握のためのアンケートも実施して頂きました。これらの取り組みにつきましては、この後、経済産業省さんからご紹介頂けるとのことでございます。

3つ目に、10月にXML検討会を開催し、新しいシステムの仕様やEDIフォーマットの標準化に向けた今後の取り組みなどについて協議を開始し、その後、11月にも2回開催をしております。こうした対応や協議を踏まえつつ、また、ここには記載をしておりませんが、銀行界の中でも議論を重ねた上で、新しいシステムの構築を決定するに至っております。銀行界といたしましては、今後も我が国の決済高度化のため、この取り組みをしっかりと進めてまいります。

次に、2点目の送金フォーマット項目の国際標準化についてご説明します。資料左側、ワーキング・グループ報告書では、2016年度中を目途に国内の決済インフラにおけるアルファベット表記の口座名義やBIC・IBANの採用など、利用者が送金先や金額によらず単一の手続・システムで全ての決済を行うことを想定した場合の論点整理を行うことが提言されました。右側のとおり、全銀協では本年度を目途とした報告書の取りまとめに向けて論点整理を行っているところでございます。

4ページをご覧ください。3点目の国際送金におけるロー・バリュー送金の提供につきましては、左側、提言内容は、具体的な接続方法等について検討を行い、銀行界が他業態を含めた預金取扱金融機関に提示するという提言でございました。全銀協では、右側にございますとおり、スキーム案の具体的な検討を進め、10月に他業態を含めた預金取扱金融機関を対象に説明会を開催しております。さらには、12月にこのスキームに参加意向を有する金融機関で構成されるロー・バリュー送金検討会というものを設置し、事務面も含めた詳細検討を進めているところでございます。

次の4点目、大口送金の利便性向上につきましては、前回会合でもご報告いたしましたが、資料右側の通り、昨年3月に日銀ネットでの振替を活用することを決定しております。そのため、全銀協といたしましては、7月から12月にかけて日銀ネットでの振替をより一層円滑に行えるように銀行間での事務手順などの課題に係るアンケートを実施した上で、課題への対応を行いました。

続きまして、5点目の非居住者口座に係る円送金の効率性向上についてご説明させて頂きます。外為法上、居住者と非居住者の間で行われる支払い等については、国内の円送金であっても外国送金として取り扱う必要があります。資料左側、報告書の提言は、例えば預金口座開設時に外為法上禁止される取引を行わないことの確認の徹底などにより、外為法上の確認義務を引き続き確実に履行できるよう、実務的な検討を行った上で、本年度中に非居住者関連の円送金の全銀システムでの取り扱いを開始するというものでございました。この非居住者関連の円送金につきましては、実務上は全銀システムで取り扱うケースは現在でもございますが、送金依頼人から非居住者への送金で、仕向銀行、すなわち送金者側の銀行において外為法上の確認が行われていないおそれがある場合、資料右側に記載の通り、銀行によっては外為法上の確認の観点から、被仕向銀行から仕向銀行に、つまり、送られた銀行から送った銀行に一旦資金返却を行うという非効率な取扱事例が一部ございますことから、関係当局と協議の上、全銀システムでの円滑な取り扱いに向けた対応を検討しているところであります。他方、2つ目のポツにございますとおり、ワーキング・グループの報告書に記載されている外為法上の確認義務の新たな履行対応案は全銀協にて検討を行い、関係当局とも協議いたしましたが、外為法上の確認義務を果たす上で課題が残っているということを確認しております。今後、引き続き関係当局とも連携して本年度内を目途として問題解決に向けた課題・方策を整理してまいります。本件につきましては、別添の参考2にその内容をご紹介しておりますので、後ほどご覧頂ければと思います。

5ページにお進みください。ここからは金融・ITイノベーションに向けた新たな取り組みとして提言された論点についてのご説明でございます。6点目の携帯電話番号を利用した送金サービスの検討につきましては、資料右側のとおり、7月に各銀行に対し、本サービスへの関心等に関するアンケート調査を行っております。また、11月にはニーズ希望や採算などを検証するための市場調査を行ったところです。他方で、この携帯電話を活用した送金サービスにつきましては、個別銀行レベルでの取り組みが進んでおり、フィンテック企業などと連携してサービス提供に向けた検討も進んでいる状況であります。こうした状況を踏まえつつ、本年度中を目途に全銀協としての取り組みの方向性を検討してまいります。

7点目に、ブロックチェーン技術の活用可能性と課題に係る検討でございます。ブロックチェーン技術は、ご案内のとおり、現在、さまざまな銀行において研究が進められ、実用化に向けた取り組みも進められているところです。全銀協といたしましては、当局等とも連携して検討を行い、本年度中を目途に報告を取りまとめるという提言を受けまして、資料右側のとおり7月に各銀行における取組状況や活用上の課題などに関するアンケート調査を実施し、論点の洗い出しを行いました。その上で、12月には銀行界、フィンテック事業者、IT事業者、金融行政当局等をメンバーとしますブロックチェーン技術の活用可能性と課題に関する検討会を設置し、全銀協が事務局となって運営をしております。この検討会で協議を行い、本年度中を目途に報告を取りまとめる予定としております。なお、この検討会の設置につきましては公表しており、別添の参考3にその内容をご紹介しておりますので、後ほどご覧頂ければと思います。

8点目のオープンAPIのあり方に関する検討につきましても、先ほどのブロックチェーンと同様、資料右側に記載のとおり、各銀行における取組状況や活用上の課題などに関するアンケート調査を実施し、論点を洗い出しました。また、10月に、銀行界、フィンテック事業者、IT事業者、金融行政当局等をメンバーとします「オープンAPIのあり方に関する検討会」を設置し、こちらも全銀協が事務局となって運営をしております。本件につきましても今後、報告を取りまとめることとしており、セキュリティ原則や利用者保護原則を先行して議論をしているところです。この検討会につきましても公表しておりまして、別添の参考4にその内容をご紹介しておりますので、後ほどご覧ください。

6ページですが、ここ以降はその他の取り組みということです。9点目の全銀ネット有識者会議の運営見直しにつきましては、一般社団法人全国銀行資金決済ネットワーク(全銀ネット)におきまして対応を行っている項目となります。資料右側にございますとおり、全銀ネットではワーキング・グループの提言を受け、昨年7月に銀行界において継続的な取り組みが定着するよう、全銀ネット有識者会議の運営方法の見直しを実施しております。この見直しを受け、8月以降さまざまな有識者に対するヒアリングあるいはディスカッションを重ねているところでございます。見直しを行った内容につきましては別添の参考5にその内容をご紹介しておりますので、後ほどご覧頂ければと思います。

次に、10点目の電子記録債権を巡る課題への対応についてです。資料左側、提言では、電子債権記録機関間で電子記録債権を移動させることができるよう、所要の制度整備を行った上で、電子債権記録機関をはじめとする関係者間で早急に協議することが提言されております。所要の制度整備につきましては、昨年5月25日に電子記録債権法の改正案が成立しております。これを受けまして資料右側ですが、もともと前回報告時には本年度中を目途としておりましたでんさいネットにおける電子記録債権移動スキームの策定スケジュールを前倒しして、スキーム案は既に作成いたしました。今後はこのスキーム案をベースとして本年度中を目途にでんさいネット及び各行の記録機関において最終方針を決定する予定としております。

次に、11点目のCMS高度化に向けた取り組みにつきましては、まさに個別行のビジネス上の取り組みでございますが、企業ニーズを踏まえつつ、引き続き積極的に取り組んでまいります。ご参考といたしまして、別添の参考6に三井住友銀行が経営戦略上重要な位置づけとして本件に取り組んでいることにつきまして、当行のディスクロージャー誌の抜粋をご紹介しておりますので、後ほどお読み頂ければと思います。

12点目の外為報告の合理化につきましては、資料右側にございますとおり、制度面は関係当局において協議・検討を進めて頂くこととなっておりますが、全銀協といたしましても実務面から検討に参画をしております。

最後の13点目の情報セキュリティにつきましては、この後、金融情報システムセンターさんから現在の検討状況などについてご説明があろうかと思います。

以上がワーキング・グループ報告書で提言された論点に対する現時点での取組状況でございます。全銀協においては引き続きワーキング・グループ報告書の提言を踏まえまして、各テーマについてしっかりと検討を進めてまいりたいと考えております。

また、資料には記載はございませんが、一言コメントをさせてください。我が国の決済高度化に向けましては、ご提言頂いたワーキング・グループ報告書以外にもまだまだ改善や工夫の余地が大きい領域があるのではないかと考えているところでございます。例えば、法人の決済における手形、小切手の交換枚数は年々減少傾向にはございますが、依然としてかなりの枚数が取り扱われているところです。手形、小切手は紙による決済手段ですのでXML電文への移行において課題とされた売掛金の消し込みなどが自動化できない状況にあり、また、資金化するにしてもわざわざ銀行の店頭に赴く必要があります。このように生産性や効率性といった観点から企業サイドにおいても課題があるのではないかと感じているところでございます。もちろん、商慣習として古くから積み上げられてきた実績がある重要な決済手段でありますが、私が申し上げるのも僣越かもしれませんが、そろそろこの紙の手形、小切手の抜本的な電子化推進にも、オール日本として着手すべきではないかと個人的には思っております。企業の大小にかかわらずいろいろな課題があると思いますし、慎重に協議をしていく必要がある論点だと思いますが、一方で官民を挙げて決済高度化に取り組んでいる今だからこそ、前向きな観点で商慣習を大きく変える改革もできるのではないかと期待しているところです。こちらにつきましては、まず実態調査が重要というふうに思っておりますので、今後、銀行界でしっかりと調査を進めた上で検討を始めたいと考えております。

決済高度化を官民で進めている根本的な背景はITの急速な発展、少子高齢化による働き手の減少、グローバル化に係る個人・法人の行動変化など、大きなトレンド変化、そしてそれを受けた我が国の将来を見据えた場合の課題などがあり、その課題に対して今のうちから検討を重ねて対応していく、こういうことが重要だと思っております。広い意味での決済高度化に向けまして、今後も関係当局や産業界の皆様とともに前向きに銀行界としても取り組んでまいりたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

私からは以上でございます。


【森下座長】 

ありがとうございました。

それでは、引き続き経済産業省、福本課長よりXMLに関する産業界の取り組みについてご説明をお願いいたします。


【福本オブザーバー】

座長ありがとうございます。経済産業省産業資金課、福本と申します。よろしくお願いいたします。

資料2に基づきましてご説明を申し上げます。資料2、おめくり頂きまして、本日の決済高度化官民推進会議の中で先ほど田村委員からも言及がありました部分、こちらも含めまして経済産業省として政府全体で取り組んでいる部分から少し全体像をご説明したいと思います。それから進捗をご説明したいと思います。

2ページ目、経済産業省では、これまでフィンテックの課題、それから方向性についての検討会合ということを進めております。これにつきましては、金融庁も含め政府全体、それから本日お越しの皆様の中からも何名かの方に議論に参加を頂いております。検討テーマとして、フィンテックというものが経済社会に与えるインパクトというものをどう理解すべきか、それから、経済・産業の発展につながるために解決すべき課題は何か。当然、ビジネスの問題もありますし、セキュリティの問題もあろうかと思います。それから、課題を克服するために必要な官民での取り組みはどうあるべきかということを議論して頂いております。

3ページ目をおめくり頂きまして、参加者ということでこういった方々にご参加を頂いております。また、経済産業省としてはこの前にも研究会ということで幅広くフィンテックの事業者、それから金融機関の方、有識者の方、内外の方にご参加を頂いて検討を進めているところでございます。

4ページ目をご覧頂きまして、現在、この検討会合におきましてフィンテックビジョンということで、これはかなり経済社会のどういうところに影響が及ぶのかということを政府としてどう認識をしているのかということを広く見ていく必要があろうということで、その未来像、それから課題、対応、施策というものを示していけないかということで考えております。構成はまだ案でございますけれども、先ほどの検討課題に沿った構成ということで考えております。

次のページをご覧頂きまして、これは1枚で示しておりますので少し煩雑でございますけれども、フィンテック全体が与える影響ということで、真ん中にさまざまな革新的なフィンテックサービスが出現するということで書いてございます。フィンテックの事業者としては、当然、ベンチャー企業から、金融事業者の方、それから非金融事業者の方、それぞれ新しいサービスということで展開をされているかと思います。このサービスが出ることで一番左に書いてございますが、個人の生活が変わっていくのではないかという面、それから中小企業をはじめとする企業の収益力あるいは経営が改善されるのではないかというのが大きなフィンテック社会、あるいはフィンテックがもたらす影響ではないかと考えております。

フィンテックサービスの出現の右側のほうには、幾つかの課題、それを解決するために例えばどういう施策があり得るのかということが書いてございます。この中では、先ほどアクションプランの中でも盛り込まれておりました決済事業者の方々による取り組みというのも我々としてはしっかりと見ていきながら、この中で位置づけていけないかということで考えております。先ほど言及がありましたAPIもございますし、我々経済産業省の中では当然、金融機関をまたぐ形、あるいはそれにとらわれない形での決済も生じているということで、例えばクレジットカードではどういうことをしていくとよいのかということも含めて検討しているところでございます。

その下のほうには、そういったイノベーション、それから個人の生活、中小企業の経営改善のためにどういう土台づくり、仕組みづくりが必要なのかということで幾つかの考えをまとめております。この検討会合は今、検討をしている途中でございまして、いろいろなご意見を頂きながらまとめていきたいと考えております。その中の6ページ目をご覧頂きまして、先ほどの全体像でいきますと左下のほうにございました中小企業の収益力向上という点に焦点を絞ったものがこのページでございます。特にここの今回の官民会議の中での議題でもあります金融EDI対応などについても中小企業の収益力向上ということで捉えながら検討を進めています。四角の中の金融EDIというのは、幾つかのEDIの1つですけれども、資金の流れもEDIとしてつながってくるということは、その資金の表側といいますか、経済活動にも非常に影響を与えるものだろうと。これを契機に中小企業の経営の効率、あるいは資金の調達の円滑化というものが図れないだろうかということで考えているところです。

下のところに金融EDIの対応も含めた幾つかの課題、例えばクラウドベースでのITツールをどういうふうに導入していくのか。ビッグデータを活用した融資というものがどういうふうに中小企業の資金繰り、あるいは経営の強化につながっていくのかということを見ております。右側のほうをご覧いただきまして、赤字で囲っておりますけれども、中小企業の収益力が改善をするという意味では、金融EDIそのものを進めるということも重要でございますけれども、やはり経営面、特にバックオフィス業務がどういうふうに圧縮されるのか、人手が不足していく中でどういうふうにこの部分を圧縮して、本当に大事な部分に中小企業の方が経営資源、経営者の活動を集中できるのかというところが非常に大事だろうと考えております。その意味でバックオフィス業務のクラウド化というのが大事だろうということが一つ。それから、2つ目、その下にございますけれども、資金繰り、いろいろな多様な資金の決済の仕方、あるいは融資、資金調達の形が出てくることで、サプライチェーン全体の資金の循環も変わっていくのではないか。ここでは今日は詳しく触れませんけれども、我々としてはこのクラウド化率というのとサプライチェーン全体での資金循環の速度というのを指標としながら、こういう施策を進めていけないかと考えております。この2つ、経理面あるいはバックオフィス面と財務面の改善が進むことで経営を高度化、成長投資に資源の投入をしていけるのではなかと考えております。

7ページ目をご覧頂きまして、これは全国中小企業取引振興協会が出した調査でございます。中小企業とはいえ、ITの今の現状の足元からスタートをするというのも非常に重要であろうと考えております。中小企業業務のIT化の状況というのをどういうふうに見るかというのがこの図でございますけれども、表の上のほうにはどういうシステムがあるのか、そのシステムがどれぐらい導入されているのか、業種によってどう違うのかということが書いてございます。非常に大ざっぱに申し上げますと、真ん中の黄色い線で囲ってあります給与、経理業務というパッケージ導入というのは半数未満ぐらいにとどまっている。逆に、基幹業務も含めた非常に調達、販売、受発注にかかわる部分、右側のところでございますが、大体3割行かない、あるいは10%未満というような状況になっております。

こういう状態のもとで、8ページ目をご覧頂きまして、我々としても政策支援の軸をかなり変えてきている部分でございますけれども、やはり非常に重いシステムをどんどん導入していくということは、これからの時代についていくには向かないだろうと。例えばセキュリティの対策についてもクラウドベースでしっかりと更新をしていくというのが非常に重要であろうと考えております。その意味で、中小企業のバックオフィス業務を改善するためにはクラウドをどのように活用していくのかというのが一つの課題になってこようかと思います。これは先ほど中小企業庁と我々のほうでやっている実態調査の一部でございます。こういう調査を本格的にするというのは初めての事例でございまして、これについては中小企業団体の皆様にも非常にご協力頂きまして、全銀協の方にもオブザーバーで入って頂きまして、本格的な調査をしたというものでございます。これを見て頂きますと、財務・会計領域、特にバックオフィス業務で重要になる部分でクラウドサービスを活用している中小企業は1割未満。これはまだ現状でございますけれども、それでは、導入をしようと思っているのかということで、導入意向があまりないですという方が67.8%ということで、7割弱は導入意向がないというお答えを頂いております。あるいは、8ページ目の下のグラフを見て頂きますと、利用したいが導入予定はないということで、非常に敷居が高いと申しますか、まだまだこれからクラウドの可能性も含めて見えてきていない部分もあるのかなと考えております。

次のページをご覧頂きまして、こういう調査に基づきまして、もう1点、それでは付随的なサービス提供を目的とした商流情報が活用されることというのについてはどう考えるのかという点については、比較的前向きな回答が多くございました。先ほど、田村様からもご案内がありましたが、金融機関が企業の収益性・生産性向上に資するようなサービスをしていくと、そういう観点でこの情報も含めて活用できるようになるということは非常に期待があるところではないかと考えております。その意味で、この期待感と、先ほどの現実というところのギャップをどのように埋めていくのかというのが非常に重要になってこようと考えております。

10ページ目をご覧頂きまして、先ほど言及がございました金融EDIにおいて商流情報をどのように活用していくのかということで、日本再興戦略、閣議決定されている文書でございますけれども、この中でも産業界、経済産業省、それから本日お越しの皆様の中でもご参加を頂きまして、まずこの商流情報としてどういうものをのせていくといいのかということを検討頂きました。その背景として、先ほどのようなアンケートをいたしまして、現状分析、意向分析をしたところでございます。

次のページをご覧頂きまして11ページ目、そこの会議での結論といいますか、議論といたしまして、こういうシステムをつくっていくときには、これではい、終わりというようなシステムをつくっていくということではないだろうと。おそらくこれから先々どういうふうにそのシステムを成長させていくかといいますか、適用できるようにしていくのかという形でのものが望ましいだろうということで、金融EDIの中で活用すべき情報もまとまった形ではないだろうと。これは大きな議論がございまして、あまりにも現実を見た上で、少ない情報だけだと今後の活用可能性というのが狭まってしまいますし、最初から多いものをのせると誰も使わないということになってしまいますので、ここでは最低限必要な項目、それから、おそらく活用が求められるだろうという項目というふうに分けまして、幾つか項目を具体的に議論頂いております。これについては、項目はこういうことが出てまいりましたけれども、じゃあこれからどう使われていくのかということを議論を引き続き継続していこうと考えております。

12ページ目はそのあたりを書いてございますけれども、これとともに、おそらく金融EDIというもの1本で立ち上がるわけではございませんので、商流のその他のEDIというものもさまざまな実証事業をやっていたり、実用化されたりしております。この部分との接続というのをどういうふうにしていくのか、これが本当の企業のニーズとしてどういうことがあるのかということを引き続き検討してまいりたいと考えております。

早口でございましたけれども、私からは以上でございます。ありがとうございます。


【森下座長】 

ありがとうございました。

それでは、最後に金融情報システムセンター、小林委員より、フィンテックにかかわる情報セキュリティに関する取り組みについてご説明をお願いいたします。


【小林委員】 

金融情報システムセンター、FISCの小林です。私からは、フィンテックに関するFISCの取り組みについて、別添ペーパーに基づいて説明させて頂きます。

資料3をご覧ください。まず、FISCは金融機関等の情報システムに関連する諸問題を効率的かつ弾力的に処理することを目的として、約30年前に設立されました。1ページ目はFISCの概要となっておりますので、後ほどご覧頂ければと思います。

2ページをご覧ください。本会議とFISCとの関連ですが、以下の主要事項について情報セキュリティと金融情報システムの安全対策の観点から取り組みを行っております。主要事項13番、情報セキュリティのあり方に関する検討、これはFISCのフィンテックに関する有識者検討会にて、フィンテックに関する安全対策のあり方について検討中でございます。本日、次のページ以降でご説明いたします。主要事項8番、オープンAPIのあり方に関する検討。これは先ほどもありましたが、全銀協のオープンAPIのあり方に関する検討会、こちらにFISCとしても参画しております。主要事項7番、ブロックチェーン技術の活用等に関する検討。同じく全銀協のブロックチェーン技術の活用可能性と課題に関する検討会、こちらにFISCとして参画しております。なお、下段の※印1のところですが、全銀協のオープンAPI検討会において複数の銀行とAPI接続する企業等における審査対応負担を軽減する観点から、銀行がAPI接続先の適格性を審査する際に使用するAPI接続先チェックリストの制定が期待されており、銀行業界やAPI接続先の一つと考えられるフィンテック企業等の協力を得ながら、FISCが制定のための事務局となる方向で検討中です。

3ページをご覧ください。ここからFISCにおいて開催しているフィンテックに関する有識者検討会について申し上げます。有識者検討会とは、金融機関の情報システムの安全対策推進に資することを目的に、理事長の諮問機関として会員の関心が高いテーマ等について都度設置しています。これまでサイバー、クラウド等を取り上げ、実際にこれら検討会で取りまとめられた報告書を踏まえて安全対策基準、以下、安対基準と申しますが、改訂が行われてきました。安対基準改訂のプロセスは、FISC会員である業界、業態等の代表者で構成されるFISCの安全対策専門委員会、検討部会で原案を策定後、FISC会員に広く意見募集を行い、そのご意見も踏まえて策定される手続となっています。金融機関におけるフィンテックにおける有識者検討会は、昨年10月に設置しました。我が国金融機関が顧客のニーズに適応し、イノベーションの成果を最大限享受し得ることを目指して、フィンテックに関する安全対策のあり方を検討しています。座長は早稲田大学の岩原先生、座長代理には日本総合研究所の渕崎社長、委員として学会、金融界、実務界としてはフィンテックの業界団体、そしてフィンテック企業、あるいはクラウドベンダー等の役職者の方にご参加頂いています。これまで第1回を10月5日、第2回を12月1日に開催しました。それぞれの論点は記載のとおりですが、3つ主な議論を次のページにてご説明いたします。

4ページにお進みください。1番は、責務の再分配についてです。責務というのは、現在の安対基準をそのままフィンテックにも適用した場合、金融機関と連携する事業者が担う安全対策上の役割のことですが、このように安全対策の担い手として従来の金融機関、ITベンダーの2者に加えて、フィンテック企業が登場してきます。一方、従来の基準は、金融機関とITベンダーの2者を前提に策定されているため、これまでのITベンダーの役割を形式的にフィンテック企業に求めることとなりがちで、その場合、フィンテック企業の革新的な性質を損なうことが危惧されます。したがって、従来の安全対策の効果は維持しつつ、例えば金融機関がフィンテック企業に代わって、フィンテック企業の委託先のITベンダーに3者契約により直接統制を行うなど、安全対策全体の責務を金融機関、ITベンダー、フィンテック企業の3者で再配分することが可能であるとしたらどうかというものです。

2番は、外部委託基準の準用についてです。新たな業務形態の出現として、APIのようにフィンテック企業が主導し、金融機関が受動的立場となるケースがあります。これは必ずしも金融機関による外部委託と特徴づけられない多様な形態をとり得るものと考えられますが、業務の実質的内容を見れば外部委託と共通する要素が多く、また、従来の安対基準では外部委託の基準が完備されていることから、これらのケースにおいて外部委託の基準を準用することとし、必要に応じて修正を行うこととしてはどうかというものです。これは外部委託とはならないものの、金融機関に責任が生ずると考えられる部分があり、顧客に対して安全対策上の責任を負う金融機関はその部分に限定してフィンテック企業に求めるべき責務があると考えられます。それは、顧客の本人確認であるとか、金融機関がフィンテック企業に提供する顧客に関するデータの保全に関する部分であると考えています。

5ページをご覧ください。3番目、対象外となるフィンテック業務の取り扱いです。安対基準の対象は「金融機関が行う金融業務」を担う情報システムとなります。また、安対基準はFISC会員によって策定される自主基準であり、その規範性は自主基準の策定過程に参画した当事者においてのみ生ずることとなります。そのため、会員でない方々に対して一方的に安対基準を適用対象とすることには無理があります。しかしながら、利用者の立場に立てば、フィンテック業務全体においてシームレスに一体不可分な形で適切な安全対策が実施されることが期待されていると考えられます。したがって、現在、フィンテック企業やその業界団体がFISCに入会するといった取り組みも進んでいるところではありますが、これに加えて必ずしもFISCの会員でない企業や業界団体に対しても何らかの意見表明を行ってはどうかということで、6ページにお進みください。以下の意見表明(案)について委員の皆様にご検討頂いているところです。フィンテック業務における安全対策に関する意見表明となります。最終的には有識者検討会報告書に盛り込み、報告書の公表等を通じて社会的に発信していく予定です。

意見表明。金融機関におけるフィンテックに関する有識者検討会は、フィンテック業務を実施するのが金融機関であるか否かにかかわらず、フィンテック業務を担う情報システムにおける安全対策のあり方について高い関心を持っている。そうしたことから、フィンテック業務に携わる事業者においては、本検討会が策定する以下の「金融関連サービスの提供に携わる事業者を対象とした原則」を踏まえた上で、適切な安全対策が実施されることを期待する。

3つございますが、先に内容を申し上げますと、1番は何ら安全対策を実施しないということは適切ではないという内容です。読み上げます。金融関連サービスの提供に携わる事業者は、その利用者が安心してサービスを利用できることを目指し、自らが管理責任を負う情報システムに対して、適切な安全対策を実施する。

2番はイノベーションの阻害防止、また、オープン・イノベーションのための関係者の協調の内容です。金融関連サービスの提供に携わる事業者は、安全対策の実施にあたっては、イノベーションの成果が利用者の利便性向上に資するよう留意するとともに、金融機関とその他事業者がそれぞれ独自の優位性を活かせることを目指し、安全対策においても協調が促進されるよう留意する。

3番は、FISCもそうですが、関係者の協力、また、知見の集約によって諸問題の効率的な解決を目指すという内容です。金融関連サービスの提供に携わる事業者は、互いに協調して安全対策を実施するに際し、FISC安対基準を含め、安全対策に関して社会的に合意されたルールが形成されるよう努める。

次の7ページは、原則のそれぞれの項目を説明しているものですので、説明は割愛させて頂きます。なお、(3)の社会的に合意されたルールの形成と、こうしたルールと整合する安全対策の実施については、FISCとして前半述べましたAPI接続先チェックリスト策定の事務局や、フィンテック業界団体の自主基準策定の支援活動等を通して役割を果たしていく所存です。

以上、フィンテックに関する有識者検討会における議論の概要をお話ししましたが、前半に申し上げましたとおり、有識者検討会の後、安対基準の改訂を行うこととなります。会員のみならず、社会的な期待も踏まえて、タイムリーに改訂が実施されるようFISCとしても努力していく予定です。

以上、FISCの取り組みのプレゼンテーションを終わります。ご清聴ありがとうございました。


【森下座長】 

ありがとうございました。いろいろな取り組みをお進め頂きましてありがとうございます。

田村委員の資料に示されていた、決済高度化に向けた全銀協の取組状況のうち、12番の外為報告の合理化については、関係当局を中心とした検討事項とされておりますけれども、財務省、福島参考人から補足などございますでしょうか。


【福島参考人】 

財務省外国為替室の福島と申します。外為法に基づく経済制裁やFATFへの対応等を行っております立場から、本日、参考人として参加させて頂きますことにつきまして、森下座長ほか委員の先生の方、それから事務局の方々に、まずは、御礼申し上げたいと思います。ありがとうございます。

先ほど、全銀協様からのご報告の中で、資料1の4ページで⑤の非居住者口座に係る円送金の効率性向上という点と、それから、同じ資料の7ページにございます⑫の外為報告の合理化というこの2つの項目が、私どもが所管しております外為法に関係いたしますことから、この場をお借りして若干のコメントをさせて頂きたいと思っております。

まず、第1点目、全銀協様からご報告がありました非居住者口座の円送金の件でございますが、現状のこの検討状況、それから方向性に関し、私ども財務省として異論はございません。ただ、この問題の根底には、先生方ご案内のとおりでございますが、我が国の決済システムが非居住者関連の円送金は外為円決済システム、そして居住者間のものは全銀システムという2系統から成り立っているというテーマがあるという点はご指摘させて頂きたいと思います。全銀協様のプレゼンの資料の中で、提言及び取り組みについて外為法上の確認義務について言及がございますので、若干の補足説明をさせて頂きたいと思います。我が国は、国連安保理決議やG7等の国際協調により、テロリストや北朝鮮等に対する経済制裁を実施しておりまして、この制裁対象者への資金の流れを外為法に基づく財務大臣の許可制で規制しております。外為法の確認義務は金融機関に対し、顧客から依頼された送金がこうした制裁対象者と関係するものでないかを確認頂くものでして、これによって制裁措置の実効性を担保するとともに、金融機関がこうした不正な送金に悪用されないことにも寄与しているというふうに認識しております。外為法は居住者、非居住者間の支払を対象としますけれども、居住者間のものに関しても警察庁所管の国際テロリストの財産の凍結等に関する特別措置法で同様の規制がなされております。また、金融機関の実務におきましては、テロリストだけでなく、反社会勢力との取引についても慎重な確認を行っていると承知しており、今日、居住者、非居住者を問わず、何らの確認もせずに送金を処理するということが困難になっているのではないかと認識しております。こういった観点から、決済高度化に取り組むに当たりましては、こうした国際的なマネロン・テロ資金対策の要請や枠組のコンテクストにも留意するべき必要があるのではなかと思っております。いずれにしましても、この論点に関しましては、財務省といたしまして関係者の方々との今後の検討に積極的に参加してまいりたいというふうに考えております。

それから、2点目の外為報告ですが、外為報告の合理化に関しましては、全銀協様の、あるいはもともとの提言からEB、FBによる銀行へのデータ送信を報告手続と位置づけることと、ネッティングの導入が提案されてございます。この外為報告は、国際収支統計を作成する目的で関係者にご協力頂いているもので、この収集すべきデータ等に関しましては、IMF、国際通貨基金の国際収支統計マニュアルという国際基準で定められてございます。この1点目のEB、FBのデータ送金に関しましては、取りまとめをされます日本銀行さんへのデータの提供方法のお話でございますので、このIMFのマニュアルに特段拘束されるものではございません。したがいまして、このご提案に関しましては、あくまでも報告義務は支払いを行った企業にあるということと、そのデータを処理して報告書を代理作成する金融機関の事務コストとの関係で、より利便性の高い最適な方法が見出せるのであれば、それに応じた関係法令の手当をいたしたいと考えております。

他方、ネッティングに関しましては、IMFマニュアル等でグロスでの計数を収集することが求められておりますことから、如何ともしがたい面がございますけれども、報告者の利便性向上のため、例えば1カ月中の受け払いを一括して報告する方法、「一括報告」と申しておりますが、こういった方法も導入してございますので、この活用によって利便性向上にいくばくか寄与するものではないかと考えてございます。なお、この一括報告に関しましては日本銀行さんとも相談しつつ、さらなる周知も含めてより多く活用して頂けるように取り組んでまいりたいと思います。

以上でございます。ありがとうございました。


【森下座長】 

ありがとうございました。

それでは、これより皆様からご質問、ご意見をお伺いする討議の時間とさせて頂きます。どなたからでも結構ですのでご発言をお願いいたします。それでは、鳥海委員。


【鳥海委員】 

ありがとうございます。ただいま財務省の福島室長からご説明を頂戴いたしました点について早速でございますけれども、コメントさせて頂きたいと思います。

まず最初の非居住者口座に係る円送金の効率性向上についてでございますけれども、冒頭の田村委員のご説明資料の中では、早ければ平成28年度中、今年度中に取り扱い開始ということなのですけれども、3月末までにこれが実現される見込みがどのぐらいあるのか、これは必要に応じて田村様からも付言して頂ければと存じますけれども、ぜひこの辺、実現へ向けて規制当局、財務省様、それから実務を担当されている、私どもも含めた金融界と歩み寄る形で実現のタイミングを早める方向で努力していきたいと考えておりますので、この外為法上の制裁対象者のスクリーニングといった義務があることは重々承知しているのですけれども、なるべくその辺をフレキシブルに、柔軟に運用して頂く方策を考えて頂く、知恵を絞って頂くなどお願いしまして、実現へ向けて手を携えてまいりたいと考えております。

それから、後段の外為の報告ですね。国際収支統計作成のための報告につきましてですが、これも一昨年の決済高度化ワーキング・グループのときにも俎上にのぼっていまして、私もお尋ねさせて頂いたのですけれども、資料等から見ますと、実現のタイミングがいまだに明示されていないように思いまして、やや後回しになっているような印象を受けておりますので、できましたら次回の推進会議ぐらいをイメージして、実現のタイミングをお示し頂くというようなことが可能なのかどうか、ぜひその辺もご検討頂きたいというふうに考えております。


【森下座長】 

ありがとうございました。

福島参考人、何かございますでしょうか。


【福島参考人】 

ありがとうございます。ただ今のご指摘の点でございますけれども、まず外為報告の件に関しましては、先ほど申し上げましたが、日本銀行さんとも多分に関係いたしますので、調整の上、次回、何らかの回答ができるように努めたいと思っております。

それから、非居住者円送金に関しましては、これは若干繰り返しになりますけれども、グローバルスタンダードを国内履行するための外為法の確認義務ということでございますので、そこを緩和するというのはかなり厳しいと思っておりますし、2019年にはFATFの対日審査も予定されてございますので、そういったことも視野に入れつつ、何ができるかということを考えてまいりたいと思っております。


【森下座長】 

田村委員、お願いします。


【田村委員】 

私から、非居住者口座に係る円送金について、少し補足をさせて頂きます。11ページの参考2として記載しておりますが、まず、この下半分に記載している内容が外為法上の確認義務の履行に係る実務的な検討、先ほど少し早口で申し上げたのでわかりにくかったかもしれませんが、このような実務的な対応方法についていろいろと検討をいたしましたけれども、外為法上の確認は送金の取引ごとに必要とされている点でこの対応方法には課題があるということでございました。

一方で、非居住者口座に係る企業側のニーズが実際どこにあるのかという点について、さらにいろいろとヒアリングをしたところ、この上半分に書いてございますけれども、右側にあるとおり、居住者である送金の依頼人が仕向銀行に送金を持ち込むものの、その時点で受取人が非居住者であるということを明示せずに送る、したがって全銀システムを経由して仕向銀行にお金が届くわけですが、仕向銀行では受取人が非居住者であるということを認識しているという状況になります。一方で、全銀システムでは、「これは非居住者宛ての送金です」と明示する箇所があって、仮にその旨が明示されていれば仕向銀行側の確認は終わっているということが確認できますので、そのまま受取人に入金するのですが、非居住者フラグが立っていない場合には仕向銀行において送金人に関する確認ができていない可能性があるため、銀行によっては資金を一旦返却してしまうことがあります。その場合、依頼人は再度、送金手続をしなければならなくなります。そこが非常に非効率であるということを伺いましたので、解決できないかということを今後、関係当局とも協議しながら改善に向けた対応を検討していきたいと考えているところでございます。


【森下座長】 

ありがとうございました。よろしいでしょうか。

ほか、いかがでしょうか。河野委員、お願いします。


【河野委員】 

消費者の立場から、今、ご報告頂いた内容について受けとめと、それから要望を2つ申し上げたいと思っています。

この決済の高度化の対策を検討している過程で耳にしましたフィンテックという言葉なのですけれども、私たち一般国民が戸惑っている間もなく、ものすごいスピードで社会に実装が進んでいるというふうに理解しております。私たち国民から見たフィンテックの現状というのは、世代間でかなり受けとめというのは濃淡があると思っているのですけれども、簡単に言えば利便性ですとか効率性というのが前面に押し出ていて、それに対するリスクということはやはり十分に認識できていないというふうに思っております。それで、先ほどのご報告ですが、報告書ができてから短期間のうちに、本当に関係者の方のご努力でいろいろな方向性を形にされている、努力をされているということはとてもよく理解できました。また、課題もしっかりと見えてきているということで、そのあたりは適切に対応して頂ければと思いますが、私たちから見て、やはり情報セキュリティですとか利用者保護の問題というのは、すごく気になるところでして、安心してさまざまな、これまでは銀行さんという本当に安心できる機関を通してでしか決済ができなかったのが、今後は本当にさまざまな入り口から決済ということが行われるということで、安心して多様な決済システムを利用したいという点で、お願いがございます。

1点目は、先ほど、FISCさんが今後に向けて有識者検討会を置かれて、今後、顧客のニーズに適用し、イノベーションの成果を最大限享受し得ることを目指して安全対策のあり方を検討してくださっているということについてです。このことに対しまして、今後、タイムリーに、検討して頂いている内容、今日ご説明頂いたことに関しては、こういうふうに考えて頂ければとてもありがたいなということで、内容に関しては本当に大いに賛同するところです。ただ、気になるのがスケジュール感なのですけれども、先ほどタイムリーに進めていきますというふうにおしゃってくださいましたが、そんなに時間的余裕はないのではないかなというふうなイメージを持っています。例えば、いつぐらいまでにこの報告書といいましょうか、先ほどの意見表明といいましょうか、日本の国内に向けて安全対策をこういうふうにやっていきますというところでしっかりとした表明をして頂きたいのですが、スケジュール感、もう少し前倒しで早めにオープンにして頂ければというのが1点目のお願いでございます。

それから、2つ目のお願いなのですけれども、全銀ネットさんが取り組んでくださることになっている項目、13項目論点がございます。特に全銀ネットさんはこれまで金融の安全面をがっちりと守ってくださっていたのですけれども、やはりフィンテックにフレキシブルに対応していかなければいけないということで、今回、ご提示頂きました有識者会議について、お話を伺っていますと、決済の高度化には行政と金融機関だけではなく、ベンダーですとか、それから新しい参入企業さんですとか、いろいろなプレーヤーが、今まで私たち消費者がとても想像できなかったようなさまざまなプレーヤーが参入してくる。さらに国際的な動きとかもたくさんあるということで、有識者会議を本当にどうやって有効に動かしていくかというところで改善をされたということなのですが、そのあたりの、もう少し運営の見直し、具体的にどんなふうにやられるかというところを教えて頂きたいなと思っています。特に参考資料のところで変更後は継続的な取り組みの定着と実務ベースで機動的な対応を可能とする枠組を構築、強化するというふうに書いてありますが、そのあたり、本当にものすごいスピードで変わっていることに対してどのような対応をしてくださるのか。頑張ってくださいという要望なのですけれども、そのあたりをもう少しお聞かせ頂ければと思っています。


【森下座長】 

ありがとうございました。

それでは、小林委員、お願いできますでしょうか。


【小林委員】 

ご意見ありがとうございます。FISCです。

先ほどの意見表明については12月2日の前回会合で委員の皆様にご披露しまして、言葉を含めてご検討頂いているところです。有識者検討会の予定としまして3ページにあるとおり、今年の6月の終了を目指して検討を進めるところでございます。それが終わりましたら、通常の例ですと1、2ヶ月で報告書を出して、世の中に公表できるという段取りになっておりますので、いずれにしても皆様のご意見を踏まえて、いろいろな社会的な期待もございますので、タイムリーに検討を進めていきたいと考えております。


【森下座長】 

田村委員、お願いいたします。


【田村委員】 

では、まず全銀ネットの有識者会議についてご説明させて頂きます。参考資料としてつけております18ページをご覧ください。この全銀ネット有識者会議は関係銀行等の専務・常務級が参加する比較的重たい会議体でございまして、そこに有識者の方もお招きして検討・議論をしていくということですが、その前段階として、右のほうに書いてございます通り、テーマごとの検討部会におきまして多くの有識者からヒアリングを行い、その結果をDの全銀ネット有識者会議に報告して議論、検討、協議を行い、さらに理事会等に課題認識を提示して、その結果を受けて、検討部会で具体的な実務検討を行っていく、こういったPDCAサイクルを回すことを継続して行っていくというものでございます。

今年度につきましては、3つテーマを定めておりまして、「決済に関する利用者の期待」としては、これまで3名の方からヒアリング、うち2名が企業、1名がアンケート調査を外部に委託して個人の方のニーズなどを聞いております。それから2つ目のテーマが、「フィンテック等の新たな技術の活用可能性」ということで、これはフィンテック協会さんなど、2人の方からヒアリングをしております。それから、「諸外国の取組状況」についても有識者の方からヒアリングをしております。なお、今後、全銀ネット有識者会議のテーマや有識者会議の議事要旨等は対外公表をしていく予定としております。

これが全銀ネット有識者会議に関するご質問あるいはご要望へのご回答でございますが、もちろんこれでうまく回るかどうかはしっかりと検証しながら、必要に応じてレベルアップは常に考えていきたいと思います。総じて言えば、頑張りますということでございます。

それから、先ほどフィンテック企業の利用者保護や安全性についてのご要望がございましたが、この点については全銀協の資料1の14ページをご覧ください。全銀協事務局として銀行界、フィンテック事業者なども入って頂いて検討を進めている検討会でございますが、この会議体にて現在検討している項目を整理しております。セキュリティ対策や、利用者保護は非常に重要なポイントでございますので、まさに今、この点について重点的に議論をしているところでございます。


【森下座長】 

ありがとうございます。よろしいですか。

では、ほかにいかがでしょうか。山上委員、お願いします。


【山上委員】 

今、ご回答頂いた件に若干関連したコメントなのでございますが、資料1の17ページと18ページを比較して、全銀ネットの有識者会議の運営見直しの件についてなのですが、一見、一番大きく違うところというのは、やはりPDCAサイクルが回るかどうかというところに尽きるのかなと思うのですが、そもそもこの全銀ネット有識者会議は、以前からあったものを、より活用するような形でPDCAの中に組み込まれているというふうに見えるのですけれども、こういったPDCAサイクルを回すに当たって、当然、外部有識者は重要だと思うのですが、現時点での活動として全銀ネット様ご自身も、例えば海外において標準化団体の活動にご参画なさったり、いろいろな情報収集もなさっているというふうに理解しております。そういったことを含めて対外的に、英語も含めてだと思うのですけれども、全銀ネットとしてはこういう活動をしていますよということを発言、発信をなさって、さらにそれがフィードバックされていくということも考えられるのかなと思っておりまして、ある種、PDCAを回す、もしくは深めていくという観点で言うと、対外情報発信というものについてもご検討頂けるといいのではないかというふうに感じております。

以上です。


【森下座長】 

ありがとうございます。

田村委員、お願いします。


【田村委員】 

貴重なご意見ありがとうございます。おっしゃられるとおり、全銀ネットの取組について理解いただくとともに、それに対して外部の方から、例えば「この点足りないのではないか」といったご意見を賜ることは非常に重要なことだと考えておりますので、実務的な面もございますが、検討をしてまいりたいと思います。ありがとうございます。


【森下座長】 

ありがとうございました。

いかがでしょうか。では、戸村委員、その後、加藤委員、お願いいたします。


【戸村委員】 

ありがとうございます。私は田村委員に質問2件と、その後に政府側へのコメントをさせて頂きたいと思います。

私も、今、テーマにのぼりました全銀ネット有識者会議について簡単な質問があるのですけれども、このような取り組みというのは大変重要で、日本経済を支える金融インフラを強いものにしていくためには、私個人は特に事業会社側の声を継続的に反映させることが重要だと思います。頂いた資料を読みますと、現状の形ですと、その都度、外部の人間というか、外部の有識者を選んでヒアリングを行うような形に読めたのですけれども、こういう形ですと、事業会社側からアジェンダを提案するようなことが難しいのではないかと。どうしても金融界側からのアジェンダ設定のみになってしまうと、アジェンダの取りこぼしもあるのかなという印象がありまして、検討継続中ということなので、お答えできる範囲で結構なのですけれども、今後見直しにおいて事業会社側の代表が常に会議に参加するような形になるのか、検討部会、ローワーレベルでもいいのですが、その点について伺いたいというのが質問の一つです。

もう一つの質問は、でんさいネットについてなのですけれども、これは個別行という意味ではなくて、一般論としての質問なのですが、電子債権記録機関を持つような銀行が破綻した場合に、継続的に機能するのかと、受け皿機関というものが必要でないのかというのが質問の第2点です。

あとはちょっとコメントになるのですけれども、でんさいネットについてちょっと個人的な印象がありまして、限られた情報に基づいた個人的な印象なので恐縮ですけれども、現在の報道等を見ておりますと、電子債権が協力会社、債務の発行会社、大手企業だと思いますが、協力会社の囲い込みに使われているような印象がありまして、それ自体は通常の経済活動だと思うので、債務の発行会社、及びそのメインバンクが健全に業務を続けている場合はウィン・ウィンの関係になると思うのですけれども、一方、いわゆる経済学で言うネットワーク外部性のようなものを考えたときに、連鎖倒産のリスクが高まるのではないかというような印象を持っております。これは、日本銀行を含めた政府サイドへのコメントですけれども、今後、相互接続が始まって電子債権がどのように展開するのかというのはわかりませんけれども、一般論として、電子債権の普及が日本経済、金融システムの安定性を阻害しないか、継続的にモニタリングする必要があると思います。

最後のコメントは外為報告について、これは言わずもがなのことなのですが、IT技術の発展で外為規制の本旨にあるような連続的なモニタリングというのはどんどん簡単になっていくはずなので、規制の本旨というものは外す必要はないと、逆に既存の技術を使ってどのように連続的にモニタリングしていくかということが課題になっていくと思います。ただ、一方、報告の形式、書式、紙であるのか、どのような電子ファイルにするのか、政府サイドにちゃんとサーバーを用意するのか、ディテールについては改善の余地があるのかなという印象を持っておりまして、政府サイドもある種、前のめりに報告の形式を効率化していくような必要があるのではないかと思いました。特に、海外に比べて外為規制のコンプライアンスコストが高くなって、邦銀の競争力が落ちないようにするような留意が必要であるというふうに感じております。

以上です。ありがとうございました。


【森下座長】 

ありがとうございました。

それでは、田村委員、ご質問の点についてお願いいたします。

 
【田村委員】 

ありがとうございます。今の戸村委員の1つ目にございました、事業会社の声を常に聞く枠組み、例えば、事業会社側から積極的にアジェンダを設定してもらうように常に代表が参加するような形式を考えられないかという点、おっしゃられるとおりだと思います。それをどのような形で実現するかも踏まえまして、先ほど山上委員からもご意見賜りましたけれども、そうしたことも含めて検討してまいりたいと思います。

それから、個別行の電子債権記録機関について、親銀行が破綻した場合にどうなるのかという点。例えば、三井住友銀行が破綻した場合にその子会社である電子債権記録機関自身が債権者と債務者の間に立って債権債務を負っているわけではなく、単に情報を持っているだけでございますので、直接的に親銀行が破綻したからどうだというものではないとは認識しております。一方で、こういう決済システムをつかさどるものについて混乱があるといけませんので、法律でしっかりとした財務基盤を持つことなどが定められていると理解をしております。

私からは以上です。


【森下座長】 

ありがとうございます。よろしいでしょうか。

それでは、加藤委員、お願いいたします。


【加藤委員】 

日本商工会議所の加藤です。中小企業の立場から、意見を申し上げます。

まず、先ほどの全国銀行協会さんからのお話の中で、XML電文のこの1年間の動きのご説明がありました。また、経済産業省さんから金融EDIの商流情報の整理のご説明もありました。両方とも私も委員として参加していますが、1年前と今を比べると「よくぞここまで来たものだな」と個人的に感じており、関係者の皆様のご労苦に敬意を表します。

さて、私からは、5点、意見を申し上げます。1点目の「IT化」について、中小企業・小規模事業者もしっかり進めていくべきというお話は、まさに仰るとおりだと思います。IT化を推進するには、「費用対効果」「コスパ(コストパフォーマンス)」がとても重要です。要は、使いやすく、そして安いということです。私は、それを「低事務負担・低利用負担」という言い方をしてきましたが、ぜひ様々な検討において、これを意識して頂ければ幸いです。IT化の関係で、中小企業、特に小規模事業者になりますと、サーバー設置型の重装備なIT化というより、高機能だけれども安価・簡便な「クラウドサービス」を利用することが大事だと思っており、商工会議所としてもいろいろ検討しているところです。ちょうど今、追い風が吹いています。中小企業庁・経済産業省さんの平成28年度第2次補正予算で、IT化支援として、10ブロックでの大規模な展示会、100カ所でのセミナー・相談会、1万社へのIT専門家派遣、そしてIT導入補助金という、強力な4点セットをご用意いただきました。日本商工会議所としましては、全国515の商工会議所を通じて、この施策の周知・利用を進めていきます。

その際、鍵になるのが、クラウドサービス導入実務に詳しいIT専門家、私は「クラウド支援人材」と言っていますが、この発掘・育成・リスト化が大事だと思っています。加えて、クラウドサービスを実際に提供するIT事業者のリスト化・見える化も大事です。本件については、IT導入補助金において、IT導入支援事業者という名称でリスト化・見える化されるので、期待しているところです。中小企業・小規模事業者のIT化が進むと、XML電文移行に向けての準備が進んでいきますが、次のネックは、低事務負担・低利用負担でXML電文を利用できるかということになりますので、その点を考慮して、新システムの構築・運用、利用料の設定等をお願いいたします。また、資料2の11ページに「最低限の必要項目を踏まえた新システムの構築」と記載されていますので、過剰事務負担にならないようよろしくお願いいたします。

2点目は、「インターネットバンキングの導入・利用コスト」についてです。中小企業でインターネットバンキングの利用が進んでいないというのは、法人はコスト負担があるのですが、「費用対効果に合っていない」ということだと思いますので、「インターネットバンキングの導入・利用コストの低廉化」をお願いいたします。3点目は、「オープンAPI」についてです。オープンAPIが進んでいくと、インターネットバンキング経由ではなく、API経由でのXML電文の利用が進んでいくのかもしれません。その際の要望としては、セキュリティ確保は大前提ですが、さまざまな新サービスが誕生するには過剰規制では困りますので、バランスをとって頂ければ幸いです。併せて、APIを通じたサービスの利用コストについても、ぜひ低廉化をお願いします。

4点目は、経済産業省さんから説明があった「資金繰り改善」についてです。技術革新によって債権債務の確定が早期化しますが、一番大事なのは支払企業側の意識だと思います。通例、財務・経理担当者は、「キャッシュの入りは早く、出は遅く」という意識だと思いますので、その意識を改革するためにどのような方策がとれるのか。例えば、下請等の取引改善において、世耕経済産業大臣のプランに基づいて、親事業者から下請事業者に対する支払いは手形ではなくて原則現金払いにするなどの基準が示されました。このような政府の力強い動きは、資金繰り改善にも重要だと思いますので、よろしくお願いいたします。

5点目は、金融庁さんへの質問ですが、「ビットコイン」についてです。昨日のテレビ番組で飲食店のオーナーさんが、「ビットコインの支払い利用が増えている。ビットコインの事業者の利用手数料率は非常に低いので、経営上助かっている」と仰っていました。ビットコインについて、セキュリティ等の課題はあるかと思いますが、国として今後どのように対応するのか教えて頂ければ幸いです。

以上です。


【森下座長】 

ありがとうございました。

それでは、ご質問があったと思うのですが、福本課長。


【福本オブザーバー】 

加藤様のコメントとして頂いております。このあたりは我々も非常に大きな問題意識を持ってやっております。その中で個別にございました資金繰りの改善のところですね、これにつきまして一言申し上げたいと思います。ここで資金繰り改善と申し上げているのは、中小企業の資金にまつわるさまざまな可能性がフィンテックによってかなり増えてきたのではないか。いろいろな決済手段、融資手段というものが増えてきて、こういうものをなるべく柔軟に使えるようにするというのが大きな一つでございます。それとともに、先ほど加藤委員からございました、中小企業の、特に下請あるいはB to Bの中にいるサプライチェーンの中にいる企業ということになりますと、大企業との関係、あるいは取引先との関係の決済、資金のやりとりというのは非常に重要なところだと思います。今まで下請対策というのはどちらかというとサイトをなるべく短くしてという方向でやっておりましたけれども、おそらくこの技術を使っていくということで、現金が原則ということを軸にしながらも、その間でいろいろなABLとか電子債権でありますとか、こういうようなさまざまな手段を用いることが可能になってくるのではないかということで考えております。そういう意味ではそこをしっかりと我々もいろいろな形で応援をしていきたいというふうに考えております。

それから、ここにありますサプライチェーン全体の資金循環速度、先ほどの資料2の6ページ目にありますSCCCというところ、これは細かくは説明申し上げませんでしたけれども、通常の資金の循環といいますとCCCでキャッシュコンバーションサイクルということでございますが、Sを頭につけてサプライチェーンというのをつけるということでございまして、これは売掛債権、それから買掛の債務ということを、CCCの場合、通常は引き算をするわけでございますけれども、SCCCの場合はそれを足すということで、貿易でいうと輸出から輸入を引いて、純輸出を出し、貿易量というとそれは足すわけですけれども、それと同じようにサプライチェーン全体でどういう売掛債務が存在して、買掛債権、債務が存在しているのかというのを足すということです。これを基本的には減らしていくという方向の指標ということで、引き算でありますと、どちらか、誰かがサプライチェーン上、債務を負う形でやると、自分のところは非常に入りは早く、出は遅くということでできるわけですが、サプライチェーン全体見渡しますと、これ全体が減っていくという方向で一つ、新しい指標として取り組んでいけないかということもその考えのあらわれということでご理解頂ければと存じます。


【森下座長】 

ありがとうございました。

それでは、お願いします。


【井上総務企画局信用制度参事官】 

加藤委員からの最後のご質問のブロックチェーンと仮想通貨の関係ということでございます。昨年の資金決済法の改正におきまして、ご存じのとおりだと思いますけれども、仮想通貨交換業者について登録制を導入するということでございます。現在、政省令案についてパブリックコメント手続に付させて頂いておりますけれども、金融庁としてはそれをできるだけ早期に施行するように準備を進めたいと思っております。その上で、利用者の方が安全・安心にご利用できる環境の整備にも努めてまいりたいと思います。


【森下座長】 

ありがとうございました。

いかがでしょうか。


【田村委員】 

今の加藤委員から、1年前を思えばよくぞここまで来たとおっしゃられていましたけれども、当事者がこういうことを言うのも何ですけれども、率直に申し上げると、私も同感でございまして、よくぞここまで来たなと感じております。その過程では加藤委員にもXML検討会にご参加頂きまして、多大なるご協力を頂きましたし、そのほかの関係者の皆様からも、大きなご支援があったからだと思っております。ただ、これからこのシステムを活かしていくことがもっと大事なところでございますので、引き続き連携しながら取り組んでまいりたいと考えております。

ご発言の中にありました低コスト負担につきましては、新システムをまずはスモールスタートで開始をして、できるだけコストを抑制できるように取り組んでまいりたいと考えております。

それから、インターネットバンキングがあまり普及していないのは、費用対効果に合っていないからだ、もっと低コスト化というご指摘について。私から銀行界全体で手数料を下げますと発言できない立場にありますが、例えば、三井住友銀行個別行としては非常に機能を絞った廉価版などもご提供させて頂いておりまして、それでも普及が進んでいないということはまだ費用対効果に合っていないということなのかもしれませんが、ただ、アルバイトの人が月間2時間、3時間仕事を削減できたら十分ペイするくらいの手数料でもございますので、引き続き普及に努めてまいりたいと思っております。

それから、オープンAPIの点に関しまして、セキュリティ確保は重要ですが、過剰にならないようにバランスが必要だという点はおっしゃるとおりだと思います。その点も踏まえてオープンAPI検討会では検討をしてまいりたいと思います。個人的な感想ではありますが、セキュリティの確保と利便性のバランス、加えてそこに利用者の自己責任、その3つのバランスが重要なのだろうというふうに思っておりますので、そうした面でも今後、日本の将来に向けていろいろと努力してまいりたいと考えております。


【森下座長】 

ありがとうございました。

牧野委員、お願いします。


【牧野委員】 

花王の牧野です。私は、田村委員のことについて3点コメントさせて頂きたいと思います。

まず1点目は、先ほど加藤委員からもありましたが、私も全銀協と経産省主催のXML関連のメンバーとして参加させて頂いており、これらが本当に早急にいろいろ決まっていったというのが実感で、本当に感謝申し上げます。ただ、これからシステムができ上がった後、これらが本当にきちんと活用され、想定通りの運用ができるかということが大事です。企業と企業がそのメリットを理解し早期に導入し、展開していけるかがKeyとなってきます。よってシステム開発している期間に如何にそれを啓蒙できるかが今時点の最大の関心事となっております。それが1点目です。

2点目と3点目はお願いとなります。先ほどのXML電文のほうは早急に進みましたが2番目のテーマの送金フォーマット項目の国際標準化は、今後の計画についての記載がふわっとしすぎで国内のXML電文のように、海外のほうもスピードアップできないかというのが1つ目のお願いです。海外送金で手間がかかっている企業にとってはメリットがあります。

3点目はCMS関連で、ページ数で行くと6ページの11番ですが、私もいろいろな企業様と話す機会が多いのですが、導入が必要な企業様には、感覚的で申し訳ないのですが、プーリング等の基本のCMSについてはほぼ導入されていると。また、CMSも銀行の仕組みだけでなく、ソフトウエア会社のCMSを活用して同様な効果を得ているということも聞いております。そういう意味では海外に跨るCMSも普及してきたという印象を受けています。どうもありがとうございました。ただ、まだグローバル化に向けてはより高度なCMSも要求されてきます。今後ともどうぞ企業をサポート頂きたく宜しくお願いいたします。

以上、3点、コメントさせて頂きました。どうぞよろしくお願いします。


【森下座長】 

ありがとうございました。

古閑委員、その後、翁委員、お願いいたします。


【古閑委員】 

経済産業省の福本課長にご質問させて頂きたいと思います。先ほどご説明頂いた資料の中で、フィンテックサービスの出現があって、右とか左に広がっていくという図をご説明頂きましたが、フィンテックサービスは高度な技術を用いたものを世に出そうということ自体を目的としてやっているというよりは、顧客のニーズが何かということを捉えて、それを技術の力で実現できるのではないかということで進んでいっているものだというふうに認識をしております。事業者が幾ら高度なものをサービスとしてご提供しても、なかなか必ずしも使われないという現状もございまして、やっぱり顧客のニーズをきちんと把握していくということは非常に重要だろうと思っております。

そういう意味で、かなりいろいろなデータを載せて頂いてありがとうございましたというところですけれども、2点質問がございまして、もうちょっと顧客のニーズというのがどこにあるのかという観点で、もしおわかりになる点があれば教えて頂きたいと思います。一つは8ページで、クラウドサービスの利用について、利用の意向はないというところの数字がかなり大きいなという印象なのですけれども、これはなぜ利用の意向がないのか、これは進めたほうがいいのではないかということでもともと想定されていたものだと思うので、なぜここがこんなに低いのかというところがわかれば教えて頂きたいのと、もう一つは、金融EDI普及のところもそうでして、12ページの一番上のところに事業者のニーズのさらなる把握というふうに書いては頂いていますけれども、これもなかなか普及しない理由というのが、EDIそのものについてはもう相当前から長く導入を図ってきたもので、それでもまだ十分に普及していないということだとすると、それはなぜなのかという点について現時点でわかることがあれば教えて頂ければと思います。


【森下座長】 

それでは、福本課長、お願いします。


【福本オブザーバー】 

ありがとうございます。古閑様がおっしゃって頂いたところがまさにこの研究会のスタート地点でありまして、おそらく金融サービスを提供する側でありますとか、ITの製品を提供する側の視点からすると、おそらくフィンテックで何が起きているのか、何をすべきかというのは捉えられないだろうというのが大きな問題意識であります。そういう意味で使う側、それを利用して生活なりを変えていこうと、あるいは企業の活動を変えていこうとする側から見たときに何が必要で、何が起きるのかということを捉えていかないといけないというのが大きな問題意識でございます。その意味で、この検討会あるいはその前の研究会でも、どの方からも異口同音に顧客の観点から、顧客価値からと全て皆さんおっしゃっていて、ただ、それは実は10年前、20年前からもうずっと顧客第一とかお客様第一ということを言ってきたものと、今起きていることは何が違うのかというところをかなり突っ込んで議論頂いているというのが現状でございます。

その中の一つとして、やはり今までもクラウド的な話はあったし、EDIもあったけど、なぜ進まないのかというところも、今回こういう検討をして初めて中小企業におけるクラウドを起点、あるいはバックオフィス業務に当たるクラウドのところをアンケートとったのは実は本格的にやったのは初めてでございます。その前もITはどういうふうに使っていますかとか、こういう情報はあったのですけれども、こういう特化したものは初めてでして、その意味でこのアンケートではまだ「使わない理由は何ですか」というのはあまり深く聞けていない部分がございます。その意味で、ここをスタート地点に、しっかりと聞いていきたいと。先ほど、加藤委員あるいは田村委員からもありましたけれども、非常に早く進める一方で、最初は私もこの検討を始めたときは、中小企業団体の皆様の方も何が起きているのか、何なのこれはというところから始めたところでございまして、その意味で一つ一つ、こういう現状を踏まえていきながらやる必要があるなと考えております。

それから、EDIについては大きく言うと2つございまして、一つは、やはりEDIといって大きな、大がかりな仕組みをつくろうとすると進まないものだなというのは感じております。その意味で幾つか、比較的進んでいる分野というのも貿易関係でありますとか、ある部分はある業務に特化して行われているものは進んでいるということがございます。その観点からいくと、これからフィンテックのようなものが出て、軽いものが出てくるといいますか、重い仕組みを導入しなくてもクラウドなりフィンテックの新しい技術で軽く始められるといいますか、かなり応用可能性が高い部分を導入していくと、これは一つ進むのではないかというような期待は持っております。ただ、これはこれからの進めていく過程で見ていかないといけないことだろうと考えております。

それから、もう一つ、金融の部分がEDI化されてつながっていくというのは、今までのほかの商流と比べてもかなり大きなインパクトを持ち得るのではないかと思っていまして、お金の決済はどこでも生じるわけでございますので、ここの部分がしっかりとつながっていくと。先ほど加藤委員からもありましたように、低事務費用、低利用料でなるべく利便性の高いものが提供されるということでありますと、これはお金を中心にして進んでいく部分があるのではないかというふうに期待しております。その意味で先ほど来、課題はずっと長くありましたけれども、軽いシステムをしっかりとつくっていけるという状況が整っているのではないかということと、いわゆる金融機関の方だけではない接点、入り口からもそういうサービスを受けられるようになっていくと、先ほどのAPIにも関係しますけれども、そうするとセキュリティも含めて使いやすいものに近づいていくのではないかというふうな期待を持っておりまして、先ほど補正のお話が加藤委員からもありましたけれども、あの時期はもう我々としてとかく設備導入、IT機器を導入するのを応援するという視点よりは、どのように使うことができたのか、つながることができたのかというのをいろいろな方に見て頂くというようなモデルケースとして示せないかというふうに考えております。今回の補正予算も幾つかの業者の方がまたがって連携をしてどういうふうに使えるのかということを応援していくというのが一つ、大きなポイントになっておりまして、個社のパソコン導入でありますとか設備機器導入というよりは、そちらのほうに重点を置いているということで、少しそういう流れに向かっていけないかと考えております。

すみません、質問に十分お答えできていないかもしれませんけれども、以上でございます。


【森下座長】 

ありがとうございました。

では、翁委員、お願いします。


【翁委員】 

今、福本課長にお答え頂いたようなことをお伺いしようと思っていたのですけれども、私もこのXML電文、非常に難しい課題をここまでまとめられてきたということに敬意を表したいと思うのですけれども、やはり今後どういうふうにこれを使われるものとして広げていくかというのが非常に大きな課題だと感じております。使われるようにしていくということのためには、やはり福本課長からもご説明があったような、ニーズを徹底的に把握して、それに合ったものにしていくというようなこととか、中小企業に対してメリットをわかりやすく周知していくというようなこととか、それから、どういうインセンティブをつけていくのか。ネットワークでつながっていけば、そういうメリットというのは出てくるものだと思うのですが、どういうインセンティブをつけて普及させていくかとか、そういったさまざまな課題を目標の年度までにきちんといろいろ整合的にタイムスケジュールを持ってやっていく必要があるのではないかと感じました。


【森下座長】 

ありがとうございます。

鳥海委員。


【鳥海委員】 

ありがとうございます。XML化及び金融EDIにつきましては、関係者の皆様の多大なるご尽力に感謝申し上げる次第であります。と申しながら、やはりどうしても金融機関に身を置く者としては気になりますのは、マネロンの対策とか反社対応とか制裁対象者のチェックと、こういったリクワイアメントでございまして、いずれも金融界にとっては喫緊の課題となっております。田村様にお尋ねを2つ、それから経産省様にもお尋ねをさせて頂きたいのですけれども、田村様の資料の9ページに新しいXML電文移行後のイメージ図がございますけれども、ここでご説明頂いている新システムにおきましては、従来の送金指図とEDI情報とをワンセットで受領した上できちんとスクリーニングの義務を果たすことができる体制が確保されていることが重要だと思うのですけれども、果たしてそういった体制が確保できるのかどうかというのをお尋ねしたいと思います。

それから、2つ目のお尋ねは、おそらく全ての金融機関がXML対応を済ませて、新システムを介さずに直接送受信できるようになれば理屈としては、今申し上げたようなチェック体制がとれるように思うのですけれども、そうしますと、この新システムというのはあくまでも過渡的な位置づけであって、その後に次のフェーズというもの、次のフェーズへの移行というものがイメージされているのかどうか。されているのだとすれば、その時期について何かお考えがあるのかお聞かせ頂ければと思います。

同じく経産省様にお尋ねさせて頂きたいのは、今年、EDI情報の検討作業を進められたということなのですけれども、アップサイドとかシナジーについてはご説明頂きまして大変よくわかりました。ありがとうございました。ただ、今申し上げたような留意点とかリスクコントロールについての議論が果たしてあったのかどうか、必ずしも私自身、十分承知しておりませんので、その点についてお聞かせ頂きたく、もしも標準化の議論の中で、今、申し上げたような論点が必ずしも十分取り上げられていなかったのだとすれば、今後、ぜひそういった視点も取り上げながら議論を進めて頂ければと思っております。


【森下座長】 

ありがとうございました。

それでは、田村委員、お願いいたします。


【田村委員】 

今のご質問の1点目につきましては、新システムに流れてきた金融EDI情報につきまして、関係銀行は中身を見ることができて、各行それぞれでスクリーニングできるような方向で今、この新システムの要件定義を行っているところです。

2つ目の新システムは過渡期で、最終的にそれぞれの銀行がやることになるのかという点につきましては、実際にこの新システムが稼働し、各銀行がどのように対応をしてくるのかを見ながら、この新システムの更改を検討するときに検討するということになろうかと思います。


【森下座長】 

ありがとうございます。

それでは、福本課長、お願いします。


【福本オブザーバー】 

今の鳥海様の質問につきまして、おそらくご質問の趣旨のところは具体的な部分だと思いますが、1つ目のポイントといたしまして、我々のフィンテック検討会合、先ほどアップサイドの姿を示しましたけれども、あのアップサイドの姿は、放っておいてあれが実現するという意味の絵姿ではないので、ああいうものがきちんと実現するためにはリスクの面も含めてしっかりと見ていく必要があろうと、セキュリティも含めて見ていく必要があろうというのはかなり議論にもなっておりますし、前提でございます。それは非常に大きな話でございますが、先ほどの金融EDIの中でどのぐらいの議論があったのかという点、先ほどの私の資料2の10ページ目をご覧頂きまして、今回は先ほど田村委員からもございましたけれども、あえてそのシステムそのものがどう動くのかというところについては議論を焦点は置いておりませんでした。むしろそれはこれからしっかりと見ていくのだろうということで考えております。ここで見たのは、どのようなシステムになるにせよ、商流情報として有益なもの、あるいは今、現状からスタートしてどこから始めると一番使い勝手がよいのだろうかという情報の中身についての標準的なものを検討するということに焦点を置いております。その意味で、先ほど申し上げた、どういうシステムが誰によって運営されるのか、それがどういうふうになるのか、それが1つなのか、複数なのか、こういうところは実はペンディング、保留にしたまま中身をつくってきたものでございます。その意味ではこれからの議論の中で今のご指摘も含めて、じゃあ経済界としてはどういうふうに見ていったらいいのかということはしっかりと見ていきたい、参画していきたいというふうに考えております。


【森下座長】 

ありがとうございました。

いかがでしょうか。浜委員、お願いします。


【浜委員】 

どうも、浜です。牧野委員からご意見が出ました、XML電文への移行と送金フォーマット項目の国際標準化、この取り組みの中で若干スピード感に差があるよねというところで、私も同様に感じておりまして、送金フォーマット項目の国際標準化の要望が出た根底には、国内のシステム、内為のシステムと外為のシステムというのが2つありますと。アクセスするのもそれぞれ2系統、システム維持も2系統、投資も2系統、オペレーションは2つということで、これは企業サイドも金融機関サイドにとっても負担になっているというところがあって、フォーマットも1つにしちゃえばシステムも1つになって効率的になるのではないかということが根底にあったと私は思っております。

今回、XML電文への移行に伴いまして、これは企業サイドもシステム投資をする必要があります。現行の固定長のファイルからXML化にするということで変更する必要があるのですけれども、国際標準化というところがある程度視野に入っていれば、そこも視野に入れたシステム対応でシステム投資ができると思います。1つXML化やってみたけど、また次に国際標準化というところが時間差で出てきて、これまた二重のシステム投資が必要になってくるということはできれば避けたいなというふうに思いますので、できましたら送金フォーマットの国際標準化のイメージとスケジュールというのが早い段階でご提示頂けると企業サイドも対応がとりやすいのかなと思っております。

また、新聞等で拝見しておりますが、新しい仕組みとして、海外送金についてはブロックチェーンを使った送金ということで、各金融機関さんが検討されているというふうに拝見しておりますが、これは各行別々の対応なのか、金融機関として全銀協として一つのシステムとして海外送金については今後ブロックチェーンにするんだという思いでいらっしゃるのか、そのあたりをお聞かせ頂けると我々、企業サイドもシステム対応とかいう形ではやりやすいのかなというふうに思いますので、そこを教えて頂ければと思います。


【森下座長】 

ありがとうございました。

田村委員、お願いします。


【田村委員】 

ご意見ありがとうございます。1つ目の送金フォーマット項目の国際標準化につきまして、今、浜委員のほうから国内向けの送金と海外向けの送金とシステムを2つ作らなければいけないというご意見を頂戴しました。一方で、企業さんによっては、国内と海外とを別々のシステムで構築しているので、1つにまとめることはむしろ負担になるとおっしゃられるところもございます。また、1つのシステム、1つのフォーマットで国内も海外も送金したいというニーズをお持ちの企業様に対しましては、例えば三井住友銀行では、SWIFTを経由して単一のフォーマットでデータを頂き、銀行側で国際フォーマットを国内フォーマットに読みかえて送金を実施するというサービスも既に提供しております。そうした中で、まず目先のできることとして、フォーマットの統一だけではなくチャネルの統一というところのニーズも当然セットとしてあると思いますので、先ほど申し上げたようなサービスの提供を一層推進していくというのがまず目先の対応かと考えております。中長期的なあるべき姿については、いつまでにかいうタイムスケジュールを示せる段階ではございませんけれども、論点整理をしっかりとまず本年度内に行っていきたいというふうに考えております。


【森下座長】 

よろしいでしょうか。ありがとうございました。

内田委員、お願いします。


【内田(貴)委員】 

企業で実務を担当している立場として、今の点ですが、やはり2系統の内国送金、外国送金というシステムと、それから実務プロセスもそのように分けて伝統的に構築してきているところがあります。海外送金の場合には、口座が日本にあっても非居住者の口座に送るということ、単に海外、国内だけではなくて、居住者宛と非居住者宛の送金実務というものを分けている。もちろん提言のとおり、今後、方向感としてはそれが統一されていくことが望ましいのだと思うのですけれども、今日お話がありました外為の報告等の実務とか、結構密接に関連しています。実務的な面でのニーズの違いとか、今まで構築してきた実務プロセスの違いとかが若干あるのかなと思いますので、進展させていくためには少しきめ細かいところもご配慮頂きながら、先ほどの意見の方とちょっと逆ですが、慎重に見て頂けたらありがたいと思います。

以上です。


【森下座長】 

ありがとうございました。

ほか、ご意見はいかがでしょうか。

よろしいですか。ありがとうございました。本日いろいろお話を頂いた中からもかなり取り組みが進んできたということが言えるのかなと思います。新しい取り組みが進むと、またその新しい取り組みとほかの取り組みを組み合わせて、また新しい可能性ということもできてくるかと思いますので、この会議としても非常に前向きにそういった取り組みを進めていくことができればなというふうに考えております。

ほかにご意見などがないようでございましたら討議を終わらせて頂きたいと思います。皆様、本日は活発なご議論を頂き、まことにありがとうございました。本日頂きましたご意見も踏まえまして、次回以降もアクションプランのフォローアップなどを進めてまいりたいと思いますので、各委員におかれましては引き続きよろしくお願いいたします。

最後に事務局のほうから連絡等がございましたらお願いいたします。


【井上総務企画局信用制度参事官】 

次回会合の具体的な日程につきましては、皆様のご都合を踏まえた上で、後日事務局よりご案内させて頂きたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。


【森下座長】 

どうもありがとうございました。それでは、以上をもちまして本日の会議を終了させて頂きます。ありがとうございました。

── 了 ──

 

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