評定制度研究会(第9回)議事要旨
1.日時
平成17年4月13日(水)13時30分~15時30分
2.場所
中央合同庁舎第4号館4階 共用第2特別会議室
3.議題
○事務リスク管理態勢
○システムリスク管理態勢
○信用リスク管理態勢
4.議事内容
○新しく委員となった、梅森委員の紹介があった。
○事務局より、事務リスク管理態勢、システムリスク管理態勢及び信用リスク管理態勢についての説明があった。
【自由討議での主な意見等】
(システムの内部監査・外部監査について)
外部監査は、内部監査が機能しているかどうかを改めて外部に監査を委託するということである。そういう意思決定をすること自体が透明性・客観性を求めているということなので、加点評価できるのではないか。また、外部監査結果を内部管理態勢に反映させている場合、さらに加点評価できるのではないか。
外部監査を受けている金融機関において、内部監査の外部委託が行われている場合は外部監査との区別が行われているかを確認する必要がある。
(システムの外部委託について)
共同センターを利用している金融機関と自前のシステムを運用している金融機関を一つの基準で評価するのは難しいのではないか。
共同センターを利用している場合の検証範囲の限界については、運営主体が中央金融機関の場合、中央金融機関の検査という形で検証が可能な場合もある。
金融機関ごとにシステムの運営方法が違うことによって、最終的に評価に微妙な差が出るとしても、金融機関が抱え込んでいるリスクに対してどの程度の管理がされているかを横並びではなく個別に評価しているということであれば問題とはならないのではないか。
システムを外部委託している場合でも、システムダウン等で顧客サービスが劣化すること自体は銀行のリスクであり、最終的なシステムリスクは銀行にある。どのような方法でシステムを運営していても、顧客サービスの品質が保証されていないのであれば、評価は低くなるのではないか。
(評定項目間の重複について)
金融検査マニュアルは、同じ事象も色々な角度から見ることにも意味があるという観点から、あえて重複をいとわないという形で作られている。ただ、評定をする際には、あまりダブルカウントにならないよう工夫する必要があるのではないか。
総合評価をするのであれば、重複は避けた方がよいが、総合評価をしないのであれば、ある程度重複してもいいのではないか。
(信用リスクについて)
事務リスク・システムリスクは、リスクをなるべく抑えることを目的として管理していくものであるが、信用リスクについては、ある程度リターンを確保するためにはリスクをとることを前提にして管理するものであり、やや異質なものであるということを勘案して議論していくべきである。
営業推進部門と審査管理部門との分離等の体制整備について、規模の小さな金融機関においては、検査による指摘に対し、改善は進めているものの、人員に限りがあるため、全ての課題を無くすことは困難な場合がある。そういった場合、金融機関の取組み姿勢も評価すべきではないか。
(絶対水準の評価について)
管理態勢がどのように整備されているかという点に軸足を置いて評定制度を考えていくべきであり、絶対水準がどうかという議論は別個に存在するのではないか。
旧評定制度については分類率が評価項目であったし、現在でも民間格付機関の格付においては不良債権比率が重要な意味を持っていることを勘案すると、水準の評価についてどうすべきかは十分議論する必要があるのではないか。また、検査と監督の分担の問題もある。
自己資本比率とは違って、不良債権比率については絶対的な水準について、どのぐらいがいいのかコンセンサスがあるわけではなく、また、ビジネスモデルによって適正な不良債権比率は異なり得るので、特定の数値基準をもって評定するというのはなじまないのではないか。
お問い合わせ先
金融庁 TEL 03-3506-6000(代表)
検査局総務課 瀬戸口(内線2575)
横山(内線2576)
木村(内線2517)
本議事要旨は、暫定版であるため、今後修正があり得ます。