保険商品の販売勧誘のあり方に関する検討チーム(第13回)議事要旨

1.日時:

平成17年10月25日(火)18時00分~20時00分

2.場所:

中央合同庁舎第4号館11階 共用第1特別会議室

3.議題:

保険契約における適合性原則の遵守について

4.議事内容

  • 神戸大学大学院 山田誠一教授より、「保険契約における適合性原則」について、説明が行われた。

  • 全国生命保険労働組合連合会 伊藤中央副執行委員長より、「生命保険の販売現場から見た適合性原則の現状」等について、説明が行われた。

  • 山田教授の説明に対して自由討議が行われた。主な内容は以下のとおり。

    • 適合性原則と説明義務は異なるものと考えられる。また、助言義務やベストアドバイス義務についても、適合性原則や説明義務とは異なる概念ではあるが、説明義務と較べるとより適合性原則の側に近いものといえるのではないか。

    • アドバイスするという契約上の義務を負う以上は、その内容はベストなアドバイスが求められると考えられるのではないか。明示の助言契約がなくても、取引の態様や慣行によって助言義務が募集人に課される場合はあるのではないか。

    • 保険会社と顧客との情報格差、能力格差などの理由により、顧客が募集人の行う勧誘に依存している場合が多いとすると、募集人は顧客に対して十分な説明を行う、顧客のニーズに合わない勧誘をしないなどの顧客の利益を十分擁護しなければならないのではないか。また、信義則上、契約の当事者が互いの利益を尊重し、不適切に侵害しないという義務を負うことから、結果としてそのような義務が適切に履行されなかった場合は債務不履行が認められることもあるのではないか。

    • 商品の内容が顧客にとって分かりにくいとか、勧誘により顧客が契約するかどうかの判断が強く左右されてしまうという点は、証券取引と保険に共通するものであり、証券取引を中心に形成されてきた、狭義の適合性、広義の適合性のいずれも保険取引に及ぶこととなると考えられるのではないか。ただし、証券取引における適合性原則のように、投資経験や相場変動などによる損失負担が可能かどうかではなく、保険取引における適合性原則は消費者にとって、その保険に加入することが無駄にならないかどうかといったことを念頭に置く必要があるのではないか。

    • 保険契約における、狭義の適合性原則は助言義務とは異なるものである。一方、広義の適合性原則については、証券取引における適合性原則の延長と考えるよりも、当事者間の契約交渉における信義則に基づき一方の相手方の利益を擁護する必要があることに鑑みると、顧客の保険ニーズへの適合というものが求められるのではないか。そのように考えると、実質的には極めて助言義務に近いと考えられるのではないか。またそのような側面を確保するためのルールを考える必要があるのではないか。

    • 全ての保険商品について懇切丁寧に説明するのではなく、例えば、明らかに顧客のニーズに適合しない商品や購入しないと思われる商品について、事前に募集人の側で区別の上除外するという作業をしたうえで、顧客に適合すると思われる商品のなかから説明を行うことが求められるという考え方があるが、何を根拠に求められるのか。

  • 伊藤氏の説明に対して自由討議が行われた。主な内容は以下のとおり。

    • 顧客のニーズは時間の経過とともに変化することが考えられるが、募集人の入れ替わりが頻繁に起こった場合、新しい募集人から契約の転換などを勧められても、本当に顧客のニーズを把握してくれているのか不安である。そのため、保険会社において顧客の情報が適切に管理されているか、後任者に十分な引継ぎがなされているのかが重要ではないか。

    • 数年毎に募集人が入れ替わった場合、複雑な保険商品が多い中で、研修を終えたばかりの新しい募集人が、本当に顧客に適した保険商品かどうかを判断するのは難しいのではないか。募集人の判断だけではなく、保険会社の内部において組織的にチェックする体制が整備される必要があるのではないか。

    • どのような商品が適合的なのか不適合なのか判断するのは難しく、適合性原則が色々な行為義務とか規制に入ってきた場合に実体として機能するかどうかは難しいのではないか。

    • 募集人の報酬体系によっては、保険商品を販売する時に、例えば、募集人の手数料収入が多い商品を優先的に勧めるといったバイアスのかかるような報酬体系というものは存在しないのか。

    • 報酬は商品内容や種類によって違い、大きな契約をしてもらえば大きな報酬となるが、営業の世界であるから当然のことではないか。募集人の手数料収入が多い商品を優先的に勧めるといったバイアスがかかるということは要素としてはあるかもしれないが、販売の現場においては顧客の立場が強く商品を選ぶのは顧客であり、報酬がいい商品を意図的に勧めたとしてもそのまま加入してもらえるものではなく、現実的にはなかなかおこりえないのではないか。

以上

【内容についての照会先】

金融庁 電話:03-3506-6000(代表)
監督局保険課  錦野 (内線3740)
小畠 (内線3336)
本議事要旨は、暫定版であるため、今後修正があり得ます。

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