貸金業制度等に関する懇談会(第12回)議事要旨

1.日時:

平成18年3月10日(金)14時00分~16時05分

2.場所:

中央合同庁舎第4号館11階 共用第一特別会議室

3.議題:

  • 事務局説明
  • 討論(グレーゾーン問題(任意性、書面交付義務等)と金利規制のあり方)

4.議事内容:

本日から、斉藤 哲 全国銀行協会副会長・専務理事がオブザーバーとして参加することについて説明が行われた。

資料12-1に基づき、事務局から説明

グレーゾーン金利は、理論的には、廃止するか維持するか、廃止するとすればいずれかの水準に一元化して固定するのか自由化するのか、さらには貸し手や借り手の属性に応じて異なる取扱いがありうるのかに帰着すると思う。

当懇談会でこれまでに出された指摘事項や意見等を紹介する。

貸し手のビジネスモデルが不安定になっているという意見は、利息制限法の水準を上げることにより、グレーゾーンを廃止してほしいとの意見に続く場合もあれば、民事上の基本金利を動かすことが困難と考える貸し手は、グレーゾーンを維持した上で、借り手の任意性と貸し手の書面交付のみなし弁済要件の明確化を志向するという発想になっている。

2番目の意見は、みなし弁済とは、借り手はグレーゾーン金利の利息も支払う前提で契約を締結するが、実際には払わなくてもよくなるし、貸し手は本来払わなくてもいい金利ということを最初に説明する義務がないので、騙し合いを容認する制度としている。

3番目は、現時点で出資法の上限金利である29%の水準をどう考えるかということ。

その次は、一般論として適正な金利水準を考える場合、収入との見合いで無理なく返済できるかどうかが最も重要で、貸し手のコスト論は二義的であるというもの。

1ページの最後は、法律により金利水準を固定するのではなく、市中金利などに連動して政令指定するといった仕組みはどうかとの提案。

2ページの最初は、中小零細企業の返済可能性についての指摘で、借入れにより事業を行う場合の損益分岐点借入利率は11~13%で、20%以上の金利では赤字から脱却できないというもの。

これに対し貸し手の意見では、当然短期だと思うが、50%でも借りたいという現実のニーズがあるとか、自己資金や銀行借入れと組み合わせてキャッシュフローを管理しているといった指摘は、事業に必要な資金を出資法の上限金利で長期間借り入れるというモデルに疑問を呈していると思われる。

その次は、無担保無保証である以上与信コストは高く、上限金利が下がると信用リスクが高い人が借りられなくなり、さらにはヤミ金融に流れる。従って、利息制限法を上げるべき、あるいは市場メカニズムに委ねて自由化すべき、というこれまで何度も繰り返されてきた主張。

金利が高いために返済できなくなるのであれば、信用リスクの高い人は借りずに我慢したほうがいいという考え方がある一方で、返済できないのは金利と借入額の両方に依存していることと、短期であれば金利の負担もさほど大きくないということを制度論としてどう捉えるかということになる。

下から4つめの意見は、小額短期であれば借入れの返済可能性も高いし、貸し手のコストも掛かるため、ある程度の高金利は正当化されるという考え方がある一方で、大体の場合、当初は小額短期のつもりで借りるが、借換えや追加借入れを繰り返して長期化する。さらには返済のために他から借り入れて多重債務の道を歩むことになるのではないかというもの。

個人破産の原因は高金利ではなく失業や病気などのライフイベントであるという上から4つめの主張もこれまで繰り返されている。

23ページの自己破産申立て、個人再生、特定調停事件の件数をみると、自己破産申立てと特定調停事件は15年をピークに16、17年と件数かなり減っているのは景気回復と因果関係があるかもしれないが、いずれにしても複合的な要因の中から一部を取り出した主張は、懇談会における議論を噛み合わなくしてきたのではないかと感じる。

2ページの下から3つめの貸し手ではなく借り手の属性に着目してはどうか、という投資サービス法のプロアマ論と同じ意見もあった。プロであれば高金利で借りることの意味を理解しているはずであって、先ほどの50%といった高金利あるいは高額であっても、短期の場合は返済が可能であるため、契約者の自治に委ねられれば良いという発想。

それに続く2つの意見は、規制対象となる金利の範囲に関するもので、保証料を含めるべきという意見は、保証料といっても借り手の信用リスクをシェアしていることに変わりはないのではないかという認識に基づくものと思われる。

3ページの最初は、ATM手数料のような契約時・弁済時のコストなどは出資法のみなし利息に含まれるが、利息制限法では含まれておらず利息に含む範囲の差異について整理が必要ではないかというもの。この問題、実際にはグレーゾーンの有無、金利の水準とも関係してくるわけで、そもそも理屈としてどう考えるべきかという議論があると思う。

2つめと3つめは、書面交付の電子化・簡素化をめぐる2つの相反する意見で、仮にグレーゾーンがなくなるのであれば、便利にすればいいのではないかという筋合いだと思うが、なくならないとすれば利便性の追求が借り手保護の足掛かりを奪いかねないという懸念にどう応えるのかということになる。

最後の5つの意見は、日賦貸金業者の関連で、合法的に高金利を許容している仕組みの現代的意味が問われていると思う。信用リスクが高い顧客をこまめにフォローしながら与信管理するのはコストがかかるという、制度が想定しているモデル通りに運営されていないという指摘があった。下から3つめにあるように、最初から日賦貸金業者から借りるのは一部の人達であるということは、逆に言えば、高金利であっても借りる必要性のある人達がいるという前回取上げた業者間の負担の転嫁構造の指摘であり、さらにはヤミ金融にまで連鎖していくと思う。

4ページは、預金取扱金融機関に比べて貸金業者の金利が飛び抜けて高くなっているが、これは右側の2つの合算である。事業者向け貸付けには企業グループ内のファイナンス会社などが量的には大層を占めており、若干ミスリーディングかもしれない。

5ページは4ページをブレイクダウンしたもので、日賦貸金業者が突出しているが、消費者向けでも無担保か有担保か住宅ローンかで金利水準に相当差があるのが分かる。

6ページの一番上の一番右側をみると、元金50万円でも出資法の上限金利で10年間借りていれば、元金の3倍の金利を払わなければならなくなっており、高金利の場合は小口で短期でなければ負担が重いということを改めて図解したもの。リボで毎月小額返済しながら借入れを繰り替えし、借入れが長期に渡って根雪になっているようなケースでも、おそらく借り手は自覚を超える負担を負っているのではないかと思う。

7ページの国際比較は、米国では州の非免許業者以外は自由金利、英国でも自由金利、ドイツ・フランスは判例法または成文法では、金利に関し基準となる一定割合の上限がある。海外の制度の優れたところは参考にしていく必要があるが、貸金業についてはより各国の実情、どのような業者によりどういうビジネスが行われて、どういう問題が生じているのかということを踏まえた対応にならざるを得ないと思うし、また、英国では、自由金利が字の大きさまで指定する広告規制などと一体で運用されていることにも留意が必要。

討論

(意見)

事務局資料の国際比較について、誤解を生みやすい点を補足説明する。ドイツとフランスについては金利規制があるが、いろいろな手数料に金利規制が適用されない点で日本と大きく異なり、非常に複雑な契約になっている。英国貿易産業省(DTI)の調査では、フランスの場合手数料を合算した実質金利は約30%というスタディ結果も出ている。

(意見)

国際比較をする場合はきちんと事実を出すべき。

金利について議論する際には、金利規制だけでなく、過剰貸付けなどその他の様々な規制全てを含めて議論しなければ意味がない。例えば、アメリカの参入規制は厳しくなっており、そういった点を含めて今後議論していただきたい。

(意見)

これまでに出された事業者側の意見についてのコメントと私自身の意見を述べたい。2ページの3つめに「無担保・無保証であること等による与信コストの高さ」という表現があるが、実際の与信審査は非常に不十分であるという印象がある。また、無担保・無保証のためかもしれないが、大手の業者から借りられず中堅業者から借りるような人は8社ぐらいから借りている。大手から借りていたが返済ができなくなり、その返済金を借りるために中堅業者から借りるような状況に陥っており、借入先が8社ぐらいに膨らんでいる。このような理由で、与信コスト・リスクが膨らんでいると感じるのでこの意見には反対。

同じページの4つめの「個人破産の要因は、金利ではなく、失業、疾病、離婚などのライフイベントである。」についてだが、業者から借り入れているのは元々低収入の人達であるため、ライフイベントが生じると、高金利の貸付契約の返済が不可能になっている。金利は個人破産の最も大きな要因と考える。

出資法の上限金利29.2%を利息制限法の上限金利にあわせる形で、グレーゾーンを廃止することを求める。このような方法による廃止が可能な理由は3つ。

1つめの理由として、消費者金融の事業者は、1~3%台で市場から調達をしていながら20%台で貸付けを行っており、経済学的にみて非常に不可解であり、儲け過ぎていると思う。

2つめとして、貸金業者の平均貸付金利をみると、大手・中小ともに29.2%より低い利率で貸付けており、出資法の上限金利29.2%を引き下げることは可能。

3つめに、貸金業者の収益構造をみると、貸倒率が非常に高くなっており、適正な与信を行って貸倒れを回避する方策がまず考えられるべき。無人契約機で借りる場合は、収入等が自己申告で行われており、事実上、本人確認を受ければ簡単に借りることができるようになっており与信審査が非常に大雑把である。途上与信においても、信用情報機関で全件照会をしておらず、チェックが適正に行われていないため、貸倒率が高いのは当然。適正な与信審査によって貸倒れのリスクを低くし、貸付金利を引き下げることは可能。

また、出資法の金利を利息制限法の上限金利に合わせた後には、利息制限法の上限金利が適正か否かについても検討を行うべき。

(質問)

銀行と貸金業者を比較すると、銀行の場合、借り手が破綻すれば全てのリスクを銀行が被るため、貸倒れをなるべく無くすように最初の審査を行い、担保を取るなどして貸している。貸金業者については、業者間の情報交換をしっかり行い、これまでの借入れの履歴をきちんとみることによって、借り手が返済のために借りることがないようにするべきではないか。業界の意見を伺いたい。

(回答)

貸付けを行う際には説明を十分に行わなければならないと考えている。さらに途上与信が非常に重要で、これを疎かにすると非常にリスクが高まる。我々は無担保・無保証で貸し付けており、リスクの全てを抱えることになる。多重債務を生み出すことについては責任を持っており、どのように対処していくかが重要。最初の貸付け段階及び途上の段階で、例えば家計診断的なものを採用することによって貸付けが過剰にならないように、利用者とカウンセリング・相談をしながら対応していくことが重要と認識している。

(回答)

銀行系クレジットカードにおいては、利用のほとんどをショッピングが占める。

与信の考え方ということでは、入会の申込みを受ける際に顧客から入手する情報は限られているため、初期の与信リスク回避の方法としては、与信限度の引下げで対応し、基本的にはスコアリングモデルで審査をしている。

このため途上与信には一番力を入れており、ファイナンスも含めショッピングについてもデイリーで顧客の利用状況が把握でき、かつそれを利用明細書により毎月顧客に報告している。利用状況による信用チェックに加え、定期的に外部信用情報のチェックも実施している。

また、多数の顧客の途上与信を行う中で、カウンセリング対象である顧客に直接電話をして利用についての注意を促しており、ここに大きな力を注いでいる。つまり、クレジットカードの利用について、会員の啓発と会員にモラルを持ってもらうことに力を入れている。

(回答)

我々は最初に与信する時も慎重に対応しており、実際に与信を行う割合は5割を切るなど、かなり厳しく与信管理を行っている。

(意見)

最初の審査をしっかり行い、途上与信の審査にも力を入れているのは大手貸金業者の話。大手から高金利で借りた人達がさらにお金を借りる場合に中小の業者に向かうところに問題があり、大手貸金業者が与信管理をしっかり行っているから金利は高くていいという理屈は成り立たない。事業者が「少額・短期の借入れであれば、貸金需要者の返済可能性、貸金業者のコスト等の観点から、ある程度高い金利も正当化されるのではないか」と言及しているが、現実には消費者金融が上場する際に7日間は金利をとらないというノーローンを開発し、最近では10日間など期間を限定して無料で貸付けを行っている。事業者は大きなリスクはないと認識して金利ゼロで貸付けている現実があるので、少額短期の場合は高金利でいいという理屈は成り立たない。借入人は家計が苦しく必要に迫られてお金を借りており、そのような状況でリストラや病気などが重なり借入金を返せなくなっているという現実にもう少し目を向けた方が良い。

(意見)

規模の大きい業者から借りていた消費者で返せなくなった者が、中小零細業者から借りて返すというケースもあるが、一方で、第10回会合の事務局資料10-2-2にあるように、しっかりと与信管理を行っている中小零細企業もあると思う。

金利規制に関しては、基本的に市場機能を阻害するので望ましくない。しかし消費者の教育などが十分ではない現状からすると、ある程度規制するのもやむを得ないと思う。ただ、金利に関する規制が二通りでみなし弁済制度があるという状況は、取引の安定性を損なっており、早急に見直したほうがいいと思う。

みなし弁済規定については、事実上業者にとっては、利息制限法を超える利息の返還請求があれば返還するという状況であり、利用者もそれをある程度承知していることによるモラルハザードが生じる可能性があり望ましくない状況。判例をみても、みなし弁済制度の必要性をあまり認めておらず、要件を明確化するだけではあまり本質的な解決にはならないと思う。

2つある金利規制を一本化するということが現実的ではあるが、消費者の保護や健全な需要と供給の関係を壊さないことに加え、異論があるかもしれないが業界への影響についても考えるべきと思う。

金利の水準については、ある程度金額によって何らかの違いがあってもいいのではないか。長期になるほど金利が非常に負担になってくるので、借主の返済能力の他にも金額や期間もあわせてトータルに考えるべきではないか。

短期で必要最小限の少額の貸付けであれば、金利は大きな問題にならないと思うし、利息制限法でも金額毎に区分されている。ただ、利息制限法の金額区分については、昭和29年から変更されておらず現状に合わない点もあるので、見直してもいいのではないか。また、出資法と利息制限法の利息の範囲が異なっている点については、同定義で考えるべきではないか。

(意見)

これまでの経験から言うと、貸金業界は国際比較をするのが非常に難しい業界。日本の貸金業界においては本当に素晴らしいスコアリングシステムを持っているが、金利の水準や自己破産に関する制度・通念、あるいは司法制度や救済制度、社会保障、セーフティーネット、コミュニティーのあり方に関しては、それぞれの国における業界の発展度合いが異なっているので、あわせて比較をしていただきたい。

グレーゾーンについては、シンプルに考えれば、同様の業務の実施に関して複数の制度があるというのは法律の不備であり、一本化の方向で考えるべきではないか。少額短期の場合を区分して2つの制度があるのであれば分かるが、特段の差が無い現状から考えるとおかしいし、説明ができないのではないか。本当は市場機能を十分に活かすべきだと思うが、当面の問題として2つの制度があることに疑問を感じる。

消費者金融の利用者や多重債務者にインタビューをしたことがあるが、利用者の方々は、当初は金利の水準についてあまり気にしておらず、貸出枠を自分の預金があるのと同じ感覚で利用していたという場合が多くみられた。そういったことからも、貸出の額に目配りをしないとこの問題は解決しないのではないか。

(意見)

同様の意見だが、みなし弁済制度は騙しあいの根拠になっていると思う。グレーゾーンという名前自体がいかにもおかしく、一方は民事上でもう一方は刑事罰がかかることになっているが、これだけの判例が出されているのであれば、一定の経過期間は必要かもしれないが何らかの対処を行うのが当然と思う。

多重債務の問題というのは、事業者と消費者のどちらかと言えば、極めて消費者の側の問題で、事業者向けの貸付けについては少し違う視点から考えざるを得ない。例えば、消費者が生活のためにお金を借りるとすれば、場合によっては20%より低い水準でも返せなくなる状況が生じうる。しかし、短期で返すような事業資金は必要だと思うし、そのような形のファイナンスについては、貸金業者のみならず銀行や政策金融機関が行えるように包括的な手当を考えていく必要がある。

消費者に着目した場合には、規制のない他国において多重債務を引き起こしていることを踏まえると、金利はリーズナブルな水準で、なんらかのはっきりとした規制が必要。額については、大手消費者金融業者の原則3社までという申合せが過剰貸付け防止のために機能していない実態を踏まえて、考える必要があると思う。

消費者向け貸付けの場合、短期の貸付けであっても実態として長期化していくという点が一番大きい問題であろう。例えばリボ貸付けの場合、確かに月々の支払いはそれほど多くはないとしても、ずっと払い続けていくような場合には破綻に繋がる可能性もあり、このような場合を含めて金利のあり方を考える場合、その時々の市場金利を反映した連動金利というものも一つの考え方としてありえるのではないか。

(意見)

事業者金融までを含めて一律の規制を課すのはどうしても無理があると考える。資料12-1の2ページ下から3つめに「3億円以上の株式会社への貸付けなどプロ向きのマーケットでは」とあるが、このような切り分け方ではなく、資金需要者が法人か個人かで切り分けるべき。その理由は、法人企業は利益追求の器であり、例えば時代の変遷とともに競争力がなくなってマーケットから退出するというのも止むを得ない。一旦退出しても再度出直せばよく、途中には倒産というようなことがあっても企業活動を活性化する意味で、新陳代謝は止むを得ないという理解をすべきではないか。一方、個人は決定的にマーケットから退出するというわけにはいかず、多重債務を整理して必ず再生する必要がある。

資金需要者が法人か個人かで切り分ける時には、代表者が保証人になっているような保証人の問題などの境目の議論がある。個人が保証する時は個人の領域、法人が保証する時は法人という切り分けを徹底して行う。その上で、法人と個人に関する議論を進めていくのがより効率的な考え方ではないか。なお、1人とか2人で事業を行っている業者については個人の領域に入る。

(質問)

実際には法人と個人を切り分けるのは大変困難だと思う。切り分けを提案される場合、法人向け貸付けにおいては、個人の保証人を取らないという前提で分類することを想定しているのか。現在行っている法人向け貸付けで、個人保証を付ける割合がどのくらいか教えていただきたい。また、法人向け貸付けで個人の保証人を付けているものについては、全体について個人向けの金利を適用するという理解でよいのか。

(回答)

個人保証の場合、最終的には自己破産になる場合もあると思うが、いずれにしても回収できる額は限定的である。しかし、その場合は貸し手が慎重に与信を行うのであまり問題は生じないのでは。また、個人については第5回会合で報告させていただいたが、民事再生法に「個人保証債務に関する特則」を追加することで吸収できる。

当社においては、回収できる場合に限定して法人向け貸付けに代表者の個人保証を付けている。

基本的には、まず法人への与信については一義的には法人がすべて返済し、返済できない時にのみ保証人に請求するが、保証人には保証の限度、個人の財力という限度があり、限度以上の請求はしない。それは元本でも利息でも同じである。

(意見)

金利について考える場合、過払い返還請求に対応する費用も金利コストの中に入っている。全国貸金業協会連合会の登録業者数は、以前は約4万7千あったが現在は1万強となっており、その中に12の業態が存在し、さらに大小の格差がある。平成12年の商工ローン問題を受けて金利が40.004%から29.2%に下げられたが、当時は取立が問題となっていたにもかかわらず、金利を下げれば解決するだろうということで金利を下げた。ところが金利を下げた後、その翌年からヤミ金融問題が顕在化し14年にピークとなった。当連合会傘下の地域に密着して1件当たり3~5万円を貸し付けている小規模業者も採算が取れなくなって廃業し、その結果、資金需要者の行き場所が無くなってしまった。平成14年に47都道府県の協会で行ったヤミ金融問題に関する調査においても、1件当たりの貸付金額が3万円ぐらいの小規模業者に関する違反行為から、3~5万円の利用者層が金利引下げによる影響を受けていることが明らかになったので、利用者層にとっては、金利引下げでは問題が解決できないということが立証されたと思う。

貸金業規制法が昭和58年に制定された時には対面営業が本来の姿であったが、ATMが発達している現在は、当時と比べ業務の実態と法律のギャップが非常に著しくなっているので、現在の業務に合うように法律を改正する必要がある。

43条のみなし弁済規定については、最近の判例で形骸化しており、良心的な古い業者の中には返還請求を受けることを警戒して、廃業する例が最近出ている。これによって一番困るのが利用者層であるということを考えた場合、我々業者のエゴではなく利用者のことをまず根本的に考えなくてはならないのではないか。出資法の上限金利が40.004%から29.2%に下がっただけでも影響を受けているので、利息制限法を廃止してグレーゾーンを無くし、現在の上限金利29.2%を維持するのが業界としては一番望ましいことではないかと考える。

(質問)

金利を引き下げても、ヤミ金融をしっかり取り締まっていれば、どこからでもよいので借りなければならないといった少額の3~5万円の資金需要については、健全な業者の方に向かうのではないか。

(回答)

ヤミ金融が増えるような場合の対処としては、カウンセリング制度が非常に重要と思う。現在、貸金業協会ではクレジット産業協会、全銀協と協力してカウンセリングを行っているが、このカウンセリングを充実することにより、ヤミ金融に借りに行く前に相談が受けられるようにしていかなければならない。

(質問)

ヤミ金融と金利の関係については毎年議論になっているが、3年前にはヤミ金融対策法による法改正を行い、結論としては金利を下げなかった。ヤミ金融対策を行ったにも関わらず、金利を引き下げるとまたヤミ金融に向かうという意見がある。ヤミ金融対策法は意味がなく、ヤミ金融と金利は別の話だという考えも当然有りえるが、このあたりについてヤミ金融対策法の効果も含め、警察庁からお聞きしたい。

冒頭の議論では与信管理が中心になっていたと思うが、きちんと与信管理を行うことがカウンセリングの第一歩であるという考え方と、与信管理は別で、事後的なカウンセリングが必要であるという考え方の2つの考え方があるように見受けられた。カウンセリングというのはそもそも最初の与信管理ではないかと思う。過剰貸付けの禁止は貸金業規制法13条1項に規定されているにも関わらず、与信管理が無人契約機などによってできていなかったのではないかという意見の一方で、貸金業界は対面小口元利均等でこれまで営業してきたという意見もあり、業界の中の業態によって意見が分かれている。現実に法律を合わせるか、法律に現実を合わせるかという議論は別の問題である。

(回答)

警察としては、違法行為には厳正に対処するという姿勢で臨んでいる。高金利事犯については出資法違反として立件しているが、高金利を伴わない無登録営業の場合にも勿論検挙をしている。制度の問題について発言することは差し控えるが、法違反があれば今後とも厳正に取締りを行う。

(回答)

ヤミ金融問題のピークは平成14年で翌年にヤミ金融対策法が成立した。同法の施行後、当協会の会員も大幅に減少した一方で、ヤミ金融金業者も大幅に減少している。

(質問)

取締りの運用を強化したという運用面と、金利による効果をどのように検証するか教えていただきたい。

(回答)

ヤミ金融業者のほとんどが無登録業者である。協会会員の中にいるヤミ金融業者というのはごく一部である。ヤミ金融対策法の施行以来協会加入率が非常に高くなり、ヤミ金業融者もかなり減ってきている。また、破産件数は毎年3万件程度上昇していたが、平成16年をピークにその後減少傾向にある。

(意見)

顧客のリスクに合った金利というものも必要。当社はリスクの低い顧客に対しては20%程度、リスクの高い顧客に対しては約27%で契約し、平均が24%程度。リスクの高い需要者に対して融資ができなくなった場合、その超過需要をどのように解消していくかということを考えていかなければいけない。多重債務問題については、業界の問題でもあり、解決していかなければならない。消費者教育・啓発、また最初の新規与信や途上与信における顧客に対するカウンセリング・相談等を十分に今後していく必要がある。不幸にして返済ができなくなった多重債務者で相談する所がないという方々に対しては、再発防止を考えた金銭教育や心理的ケア等を行って、そのような消費者を再生していくカウンセリング機能を今後充実させていく必要がある。

(質問)

貸金業者は、過払返還請求額が費用として負担にはなっているが、大手業者についてはグレーゾーン以下の金利で貸し付けても利益が上がる構造になっている。なぜ市場原理により貸付金利が下がらないのか。

(回答)

最近貸金業界に、銀行やIT関連企業等も参入しており、当然、今後競争原理によって、金利は下がってくるだろう。現在の低金利の状況下でも、調達コストは大手では1.7~2%、中小においては、4%、5%。中には8%という業者もあることを認識いただきたい。さらにリスクの高い利用者に対してはそれなりの金利帯というのも必要。当方の分析では費用の貸付残高に対する比率は16.5%程度になっているが、その場合にリスクの低い顧客に貸すことができても利益は1.5%程度となる。金利が今後、景気回復等によって上がってくることを考えると、利息制限法内での営業は非常に難しいと理解していただけるのではないか。

(意見)

普通の貸出市場では、リスクに応じて金利が高くなれば需要が減ってくるが、消費者金融においては、どうしてもその日にお金を借りなければならない、金利がいくらであろうがとにかく借りたいという人がいる。そのような方々にカウンセリングやきちんとした教育がない限り状況は変わらないので、業界も含めて教育制度等をきちんとしていく必要があると感じる。

(意見)

貸金業者を大手、中小、零細という区分けで考える際、大手の事業者と中小の事業者の貸付金利が非常に近似しているが、資金調達の面からみて違和感がある。長者番付等には消費者金融大手の社長の名前が上位に並んでいることもあり、一般の人からは非常に儲かっているように見えるが、この真偽についてもう少し財務状況等の分析をしていただきたい。

貸金業者の利用者については、(1)CMやATMをきっかけとして安易に借り始め、リボルビング中毒になっていく層、(2)3~5万円の少額を金利が高いにもかかわらず、借りては返済に充てて回しているような層、(3)生活苦で困り、どうしようもなく借りに行くような層、という3つに分けて、それぞれきめ細かく対策を立てるということが必要。ATMで貸し出しているような国があるかどうかということや、広告の総量のようなものについても国際比較をお願いしたい。

破綻後の事後のカウンセリングは行っているが、借入人が借り入れる際に与信の一環として、借入人が破綻をする前の事前のカウンセリングを行うべき。

最高裁の判決以後、訴訟で過払い金の返還請求を行えば返還を受けられる状況ではあるが、過払いとなっている全ての人達が返還を受けられるように出資法の上限金利を引き下げるべき。

(質問)

銀行においても消費者への貸付けで、例えばミドルリスク・ミドルリターンとか、非常に安全な形で様々な借り手のニーズがあると思われるが、意見があればお願いしたい。

(回答)

消費者金融については、現在のように大きな問題になっている時には、実際に起きていることについてどこまで妥当な解決ができるのか、というのが喫緊の課題。多重債務問題について、銀行協会として行えることについてだけ紹介すると、カウンセリングについてはクレジットカウンセリング協会の方にお願いをしているが運営についての協力をすると共に、当協会も手広く各地に相談所を設けており、消費者が困ったりした場合については、当協会としても相談を受けている。さらに、非常に長い期間に渡ってきっちりとした教育をしないと、金銭感覚はなかなか身に付かないと考え、中学生から一般の方を対象に幅広い啓蒙活動を行っている。例えば、高校の先生方あるいは高校生に対して、その時々の状況に応じて分かり易い形で様々な教材を提供して金銭教育を行っており、このような地道な努力が必要であると考えている。

金利そのものについては、銀行協会では話をしておらず、議論もできないことについてはご容赦願いたい。

(質問)

ATMなどが利用されている現在の社会情勢で、日賦貸金業者に関する特例金利についてどのように考えるか、全国貸金業協会連合会の意見を伺いたい。

(回答)

日賦の特例金利がちょうど109.5%から54.75%に下がると同時に、3つの要件が設けられたが、その要件を遵守するかどうかが一番の問題ではないか。日賦の詳細についてはよく分からないが、顧客の家へ自ら集金に伺うために人件費が主に集金の手数料となっている。この集金を確実に行っているか、日賦の利用者が要件に該当する人かどうか。一般のサラリーマンや主婦に貸したといった話も聞くが、そのようなことがあってはならない。これらの要件を守った上であれば、被害は少ないのではないか。以前、熊本県から聴いた限りでは、要件を守っていない日賦業者についてはクレームが出ているとの感触を持っている。

(意見)

金利の問題について最高裁が判断したことを原点として考えるべき。これは利息制限法を軸にすべき、利息制限法を基礎に考えるべきという最高裁の考え方が万人に行き渡るようにするのが、法律なり制度を制定し運営する者の責任ではないか。ATMでの書面の問題についても、貸金業規制法43条のみなし弁済の要件になっていることを看過してはならないが、仮に43条が撤廃された後も、過剰貸付問題との関係で、債務者が今どういう状況にあるのかということを日々認識できるように、ATMにおける取引においても情報提供が確保されることが大事。

金利とヤミ金融の問題については、何か制限を付ければそこからはみ出る人は当然出てくるが、そういったヤミとか違反というものは警察等で対処するというのが基本ではないか。これはいわゆる単純な市場原理がうまく働かない状況で、多重債務に陥っているような人はその価格がよく分からないような状況になっている。

被害者の声を聞くと共に、日本の金融のあり方あるいは日本という国の姿という観点からすると、年間貸付残高が15兆円とか20兆円で、利息制限法と出資法の金利の差が10%と単純に仮定すると年間1.5兆なり2兆のお金が、いわば超過利息として支払われている。これは、貸金業者の与信管理や過払い金返還訴訟に携わる弁護士と業者のコストとしてよりも、他のことに使われた方が良いのではないか。それだけではなく、債務者の増加により税金は取れなくなり、生活保護は増え、国民保険料は取れなくなっているという実情があり、地方議会では今たくさんの決議がされている。

クレジットカウンセリングの強化については、現在法律扶助協会-10月からは日本司法支援センター(愛称「法テラス」)が法務省の管轄になる-で年間3~4万人の破産者を扱っており、かなりの国家予算が使われている。しかも、そこに来る人の半数近くは、生活保護でお金を返してきたがどうしようもなくなり法律扶助協会に駆け込んでいる。これに対しては若干の国費を使って解決しているがこれは悪循環ではないか。金融の流れを別の方向に動かすという意味で、投資サービス法とともに貸金業の分野も効率よくしなければいけないのではないか。利息制限法の金利は、本来は変動すべきものだと思うが、とりあえずは利息制限法の金利規制まで出資法の金利を引き下げるべきではないか。

(意見)

この貸金の世界というのは、儲かるからたくさんの事業者が参入して、事業者間の競争の結果大手がシェアを拡大し、銀行なども参入してきているという状況だと思うが、少なくとも中小の事業者の保護のために高金利やむなしとして、消費者保護が犠牲になるのは非常におかしい。今起きていることへの解決の第一歩のためには、金利を下げて、たくさんの多重債務に陥っている方々の借金を早く返させるということが、日本経済の活性化のために非常に重要ではないか。自殺やストレスから来る病気、家庭崩壊等の結果によって税金の滞納や社会保障支出の増大、犯罪の増加という別の社会的コストが非常にかかっているのではないか。高金利の返済に充てていたお金や過払い金額が戻ることで税金が支払われるためにも、第一歩として、利息制限法の規定を金利の上限とし、出資法の金利を下げることが必要。利息制限法の金利である20%でも非常に高く、平均貸出金利が6%で公定歩合が7.3%だった時に決まった利息制限法の上限金利を今も据え置いているのはおかしな話である。現在、預金金利は0%台、銀行の平均貸出金利も低く、また、公定歩合もまだ0.1%という状況の中、利息制限法の上限を変更することに異論は無いが、上げる方向に変更するのは幻想であり、現実をもっと見据えて利息制限法を二段目の議論としていただきたい。

(意見)

金利はできるだけ一本化した方が良く、金利が下がることに反対している訳ではないが、金利が下がれば下がるほど、市場の構造がかなりドラスティックに変わり、非常に健全な市場状態ができるとは必ずしも言えないのではないか。貸付金利の場合、顧客のリスクと経費というものを大雑把に反映しており、規模を大きくして経費を下げて生き残るというのが企業の戦略だと思うが、金利を下げれば、大手貸金業者にひたすら規模を追求されていくということもあるのではないか。今までの出資法の上限金利の引下げ時にあった事例と同様、貸金業者が与信基準を厳しくするのではなく、貸付けの量を増やすことで対応するということも有り得る。ニッチプレイヤーというのがほとんど成立しない中、競争や工夫が無くなるという影響があるということも、念頭に置いてはいいのではないか。

(意見)

制度の要素が様々に関連していると、他の要素がどうなるかということによって全く意味が変わってくるところがあり、そのような意味で金利規制だけを単体でどうすれば良いかという議論については、なかなか難しいところがある。

消費者の借入れについては、消費者側に現状の自己破産よりも簡単な手続で免責を受けられる権利を持たせるような制度を導入するのが一番有効と考えている。簡単な手続で免責を受けられるようにしておけば、お金を返すために借りるなんていうことはしなくてよい。借入人が一定の状況に陥れば免責手続きをとり、免責されてしまうということが制度化されると、当然そういうことを想定して、業者の方は行動せざるを得なくなり、きちんと返してくれる人にしか貸さないという行動になるはずなので、契約を守ることになる。約束を守ることは資本主義社会にとって非常に重要な倫理的基盤であるが、きちんとしたルールとしてそのような免責という手続を明確な形で制度化すれば、必ずしも契約を履行すべきだという社会倫理を壊すことにはならない。制度設計の際にはパッケージで考えなければいけないが、免責の制度化ができれば金利規制の話は吹っ飛んでしまう可能性が有り得る。一方で議論は順番に行わなければならないので、その議論を最後につなぎ合わせるときに、結果としてその制度が誰にどういう責任配分をすることになるかという制度全体としての整合性のようなことをきちんとチェックしてほしい。情報上、劣位なのが消費者で、優位なのが業者の方だとすると、業者に注意責任を課すというのが法経済学的な常識になるはずであり、結果として注意責任は業者にかかるような制度設計になることを望みたい。

(意見)

金利だけでなく様々なファクターをもう少しきちんと合わせて議論しないと、大変危険なことになるのではないか。グレーゾーン金利についてどのようにするかは議論があるが、一本化が必然。グレーゾーンがあってはいけない理由は、やはり分かりにくいということであろう。消費者・資金の需要者と、貸金業者の騙し合い云々ということについて、双方にどうしても情報の格差があり、そこで騙し合いをすれば業者が勝ってしまう傾向が一般的にありえる。情報がある人と無い人があったときの鞘取りが金融の基本であり、この傾向が出てしまうのがまずく、やはりこのグレーゾーンというのは無くしていくべきであろう。それ以外のファクターとして、例えば事務手数料等を全て金利換算するという今まで取ってきた考え方を改め、金利換算の外に出すべきではないか。例えば自主規制団体なり、行政なりが、どこまで事務コストを認めるかを定め、分析を行い、もう少し金利や事務手数料を分かり易くして、資金需要者の方がそれをきちんと納得して選択できるという枠組みにすべきではないか。現状は全てを金利に含めてしまっているため分からないのであり、逆にもう少し分析的に分かり易くすれば、情報に格差があってもおそらく消費者は選択ができると考えられるので、このような制度にすべきではないか。

(意見)

自己破産を認めて、きちんと貸し手側が注意して対処していけば、貸倒れリスクが減り、それに事務コスト等を足していくと、大体どれくらいの金利が適正というのは自ずと出てくるのではないか。金利規制の場合に法人と個人を分ける等、今後どのようにみていくかということはあろうが、ただ大方の意見では金利の水準が2つあるのはおかしいというようなものではなかったか。

(意見)

免責の仕組みが機能することが非常に大事であり、それが貸す側への歯止めになり、業界全体への健全性に繋がる。現在の自己破産の制度は、まだ手間がかかって分かりにくい。自己破産まで行ける人達というのは比較的エネルギーが残っていて、知的レベルも高い方達であるので、どんな人でも免責のシステムにアクセスできるようにすることが必要。特に自己破産はお金がかかり過ぎている。借金をしている人が自己破産するためにお金がかかるという仕組みは是正をするべきではないか。

(意見)

法律扶助協会に行っていただければ本当に費用はかからない。広報などの工夫が必要である。経済の原理としては自己破産手続を円滑にすれば業界側が自衛するという点は分かるが、実感で言うと、自己破産を行う人の中には最後まで悩んでいるという方が多いし、また、自己破産に関する相談に気楽に来てほしいと言っても来られない方が多い。日本人は義理堅く、特に一生懸命働く勤勉な方が、どこかで危機に直面してそのためにお金を借り始め、ズルズル行ってしかも結局家族親戚を巻き込んでという傾向になっており、日本人の気質が一挙に変われば別であるが、なかなか難しいのではないか。

(意見)

金利規制だけの議論では到底解決に及ばず、全体の制度設計をどうするかということを検討していただきたい。どういう制度設計にするかを実効性の確保から考えると、金利の規制というのは非常によく分かり有効な手段であるべきだと思うので、検討を尽くしていただきたい。

現在の貸金業の市場は規模として膨らみ過ぎており、本当に適正な状況にあるのか疑問を持っているので、今の市場を是とするのではなく、今後の市場ということを睨んで検討をしていただきたい。

新聞報道では、実際に保険とか年金のセーフティーネットからこぼれてしまう人達がいるのでどうするかということが特集で組まれている。この中で、大工だったが5年前知人の借金を肩代わりしたのをきっかけに財産の全てを失ったということが書かれており、保険とか年金の手当をしろというのが報道の主旨であるが、理由の一番の元になった借金を肩代わりして財産を全て失うという、根本的なところにメスを入れるべきではないか。保険や年金、生活保護に関する財政も大変厳しい状況になっていくということを念頭に置き、保証人のことも含めて検討を尽くしていただきたい。

(意見)

借り手の側から考えると、お金を返さないということに関しても、状況は様々である。どうしてもその日そのお金がなければ生きていけない、その日そのお金を手にすることによって何とか生き残ることができるかも知れない、という一生懸命返そうとしても返せない様々な必死の状況があると思うが、その際に簡単に免責できるようにされれば、たくさんのコストが削減され、非常に合理的で賛成である。しかし、そうすることによって、誰に貸して誰に貸さないかということを業者がもっと峻別するようになると、本来ならば一番貸してもらいたい人が借りられなくなるという状況も起こりえるのではないか、多少心配している。

一つの例として、地方において遺産相続で遺された方が田地田畑や山を売るわけにもいかず、貸金業にも借りられなくて、結局は蔵の中から物を全部引っ張り出して質屋に持ち込んだということがあり、質屋では高額な物をわずかなお金でしか貸してもらえないにもかかわらず、月々に返済するお金はびっくりする位で、そのために働いてもなお大変という状況がある。このような現実が今たくさんあり、借り手、貸し手という議論だけではなかなか把握できず、きめの細かい対応をしなければいけない問題はたくさんある。

(意見)

グレーゾーンの部分についてはなくすべき。個人破産手続きの煩雑性、お金がかかる点はそのとおりだが、あまりに安易にするとモラルハザードを引き起こす心配があるので、この点は留意していただきたい。消費者金融の現場で働いている人によると、顧客のなかには借りたいだけでいくら金利の説明をしても金利は眼中にないような人も多くいるとのことであり、そのような人の存在も前提に仕組みを考えていただきたい。

(事務局)

大手と中小貸金業者の間の情報格差は大手の資本家、資本を有する企業が演出してしまっているわけだが、中小貸金業はどうすればよいのか。情報格差をなくす、公平にすべきだという話と大手企業の行為等々については今後議論が行われると思う。貸金業という定義自体ももう一回勉強したいと思っている。預金を集めないで金を貸し出す業ということだが、実際元利均等、小口で対面して切迫した資金需要者に貸す業が貸金業だという定義も一部にあり、また銀行と資本関係にある現在は貸金業という言葉の定義はどうか。

我々は定期的に、いわゆる中小企業に対しての貸し渋り対策ということで、全銀協、信金協会、信組協会、政策金融の方に、事業者に対してはしっかり資金需要に応えるようにと、お願いをしている。消費者金融のある意味での政策金融とは何かを疑問に思い、これに対し国民生活金融公庫だというご意見もあるが、果たしてそうか。

カウンセリングや教育は本当に大事であり、直感的に一瞬思った個人的な発想であるが、どこに借りればいいかを教えるコンサルタント会社等ができれば非常に儲かるのではないか。それを地方自治体が行うのも一つの方法ではないか。

出資法、利息制限法は内閣提案により成立しているが、改正にあたっては議員提案等で対応してきたが、貸金業規制法のみに光を照らすのではなく、制定当時の公定歩合に対して今の利息制限法、出資法が本当に良いのか。金利だけではなく、与信管理という点において、貸金業法で定められている過剰貸付けの禁止をどのように解釈するかという部分や、貸金業規制法に罰則がある条項とない条項がある点も本来はグレーなのではないか等、是非メンバーの方々に今後また様々な議題をして御指導いただきたい。

以上

お問い合わせ先

金融庁 TEL 03-3506-6000(代表)
総務企画局企画課信用制度参事官室(内線3567、3553)
本議事要旨は暫定版であるため、今後変更があり得ます。

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