貸金業制度等に関する懇談会(第4回)議事要旨

1.日時

平成17年6月15日(水)14時00分~16時05分

2.場所

中央合同庁舎第4号館9階 金融庁特別会議室

3.議題

○ 全国クレジット・サラ金被害者連絡協議会、警察庁からのヒアリング

○ 質疑応答

4.議事要旨

全国クレジット・サラ金被害者連絡協議会 本多事務局長から報告

  • 全国クレジット・サラ金被害者連絡協議会(以下、「被連協」という)は、昭和57年にクレジット・サラ金被害の根本的な解決と被害者救済を目的として結成された。厳しい取立てに追われた全国の消費者金融被害者が、勇気を持って悲惨な被害体験を涙ながらに報告し、生の声で消費者金融被害の実態を告発することで、貸金業規制法成立の大きな力になった。

  • 被害者の会への相談では「クレジット・サラ金・商工ローンの厳しい取立てに脅え、何度も自殺しようかと思ったが死にきれなかった」「ようやく被害者の会の相談窓口にたどりつき救われた」と涙ながらに語る被害者の方が大勢いる。また、現実にようやく被害者の会の相談窓口にたどりつきながら、「生命保険で債務を返済してください」と遺書を残しマンションより飛び降り自殺をしてしまった方もいる。「テレビでサラ金のコマ-シャルを見て軽い気持ちでカ-ドを作ったのがきっかけで、多重債務に陥り、やがてヤミ金からも借りるようになった」「その取立ては脅迫、暴力的で怯えるばかり、相談する人もなく、容赦ない取立ての日々に疲れ、将来に対する不安で生きる希望を失い自殺を図った」などの体験談は被連協が出版した「借金苦私はこうして解放された~32人の告白~」に生々しく語られている。

  • 被害者の会に相談に来る方には、なぜ被害に陥ったか反省を促し、二度と被害に陥らないためにどうしたらよいか、被害から立ち直るためには今後どのような生き方をしなければならないか、報告書を作成したり家計簿をつけることにより、被害者同士がお互いに励ましあって生活を立て直し、健全な生活を取り戻すために被害者の交流を目的とした定例会を開いている。

  • 日常生活の中で急にお金が必要になる時があるが、生活が苦しい中で消費者金融より一度借り入れると、高金利の支払いを余儀なくされ、結局は借りては返すという自転車操業になる。ゼロ金利時代に現在の利息制限法の上限金利は高すぎる。出資法の上限金利29.2%で生活はやっていけるはずがない。金利29.2%は多重債務への転落の道であり、破産・自殺に追い込んでいく道である。

  • この3~4年はヤミ金融被害がクローズアップされているが、違法なヤミ金融は警察が徹底して取り締まれば被害は根絶できる。根本的な問題はクレジット・サラ金の三悪である高金利、過酷な取立て、過剰融資をなくすこと。

  • 違法な取立て、過剰融資について、大手消費者金融もヤミ金融業者と同じであり、被害者対策会議が結成されるとともに、被連協も大手消費者金融の「あなたの娘さんは100万円借りて払っていない、母親なら支払ってくれ」など支払い義務のない実家の母親に請求する第三者請求や、「今晩中に支払ってくれ」と言って玄関に居座るなどの違法取立て、収入の無い人にも50~100万円貸付ける過剰貸付けなどの貸金業規制法違反について行政処分の申立てをしている。

  • また、大手消費者金融については、認知症・心身喪失の状況にある人を保証人として不動産に根抵当権設定登記の契約をさせる不動産担保融資や、聾唖者の夫婦の不動産に抵当権を設定する不動産担保融資などが問題になっている。

  • 被連協はクレジット・サラ金・ヤミ金・商工ロ-ン被害の根絶のために、今年の活動について以下の10項目の運動方針、重点課題を掲げている。(1)出資法の上限金利の引下げ、みなし弁済規定の撤廃、出資法の特定金利の廃止を求める100万人署名運動、(2)ヤミ金融被害の撲滅を/ヤミ金融全国一斉集団告発/不法原因給付の徹底、(3)改正貸金業規制法、ガイドラインの遵守を、(4)「大手消費者金融の言論弾圧・違法提訴」を許すな/大手消費者金融の違法取立て・第三者請求・過剰融資には行政処分の申立てを、(5)大手消費者金融をはじめ消費者金融全体の違法性を暴露、告発していく運動を、(6)債務者救済のため過払い金返還請求を/全国一斉過払い金返還請求訴訟を、(7)日掛け金融・電話担保融資の特例金利(年54.75%)の廃止を、(8)市民に開かれた特定調停手続きを、(9)自治体の多重債務者対策を充実させる活動を、(10)消費者金融コマーシャルの規制を

  • 現在、被連協加盟の被害者の会は35都道府県で75団体が活動している。

  • クレジット・サラ金・ヤミ金・商工ロ-ン被害の根絶のため出資法の上限金利の引下げ、みなし弁済規定の撤廃、出資法の特定金利の廃止を強く求める。

夜明けの会 K.Fさんから報告

資料4-2 「被害体験報告」に沿って報告。

太陽の会 T.Mさんから報告

資料4-3-1 「被害体験報告」に沿って報告。

夜明けの会 S.Mさんから報告

  • 相談に行ったり、警察に対処してもらって、運良く経済的に救われたとしても根本的な救済は不可能。多重債務に陥った人は、社会的に不適格の人間という烙印を押されており、精神的打撃は消え去ることがない。国の施策によって多重債務者を生まない法整備をして、違法行為がまかり通らないようにしてほしい。過ちを起こしにくい法整備がなされていれば、自己責任を追及されても構わない。しっかりと法整備を行うことが、多重債務者といわれる金融被害者の尊厳を守ることに繋がる唯一の方法。

  • 自分の人生に悲観し精神的に追い詰められた多重債務者でも、ボタンを掛け違う前は、そのほとんどが真面目に平凡な人生を送っていた人間で、決して特別な人種ではなかったことを理解してほしい。

  • 現在の出資法の上限金利では正常な経済活動ができず、長期的に利用する意思を持って、商工ローン等の高利金融から借入れる人はほとんどいない。逼迫した資金需要をかわすための一時凌ぎに利用したつもりが、ずるずると滞留して多重債務に陥る。

  • 異常な高金利がもたらす経済的弱者の苦悩を代償に、貸金業者は暴利を得ている。貸金業者の取立ては想像を絶する苛酷なもの。金利の低下が実現できれば、一生懸命に働いても借金がほとんど減らず、一家離散や自殺といった結末を迎える人は激減する。

  • 立ち直れた人はごく稀なケースで実際には弁護士や裁判所、あるいは被害者の会までたどり着いた幸運な多重債務者はどれ程いるだろうか。一般市民で、弁護士や裁判所を身近なものと捉えている人は皆無で、せっかくたどり着いても費用の問題もあり高いハードルがある。本人訴訟という選択をしても、素人が満足な訴訟結果など勝ち取れるはずがない。警察も民事不介入を理由に、過酷な取立てにも対処してもらえないのが実情。

熊本クレ・サラ・日掛被害をなくす会相談員 吉田洋一さんから報告

  • 九州は日賦貸金業者による被害が非常に多いが、九州における破産件数の多さとも無関係でないと思っている。

  • 日賦貸金業者には、54.75%の特例金利が3要件を充たした場合に認められており、その一つに貸付けの相手として主として物品販売業、物品製造業、サービス業を営むものという規定があるが、被害者の会の統計では、貸付けの相手の90%が一般サラリーマン、パートタイマー、主婦、年金生活者等であり、法律の要件を充たさずに暴利を貪ろうとしている。そして、貸付け相手には高齢者が非常に多く、また消費者金融から借りることができない多重債務者や自己破産者が多いことが特徴である。

  • 日賦貸金業者は、自営業者でない人達にダイレクトメールを送ったり、団地のポストに広告を無作為に投げ込んだりしている。また、申込みの際に職業の欄に何か販売しているように書かせて、違法行為を正当化している。

  • 日賦貸金業者は、債務者の支払い不能を見越して、契約書の切替えをしばしば行う。平均で1ヶ月おきに切り替えており、その都度保証料ということで保証会社に5~10%、中には20%を払わせている。

  • 支払不能になると過酷な取立てが始まり、車による連れ回し、監禁行為等が行われる。保証人を強要し、複数の保証人が付けられることや、相保証といって債務者同士が保証人にされることがある。債務者を精神的に圧迫することで、法的手続きもとれず、自殺、一家離散、犯罪等を誘発する原因にもなっている。

  • 日賦貸金業者の特例金利54.75%は零細業者の支払える許容範囲をはるかに超えており、金融システムの発達した現代において、日賦貸金業者の1つの要件である100分の50日以上を集金に頼らざるを得ない業態は存在しない。江戸時代からの日銭貸し、日積貸しから始まっているが、すでにその役割と存在価値は無くなっており、日賦貸金業者の特例金利は撤廃すべき。また、日賦業者から一般月掛け業者に波及している保証会社が保証料という名目で、債務者から法定金利以上の利息を収奪するシステムも撤廃すべき。

夜明けの会 吉田豊樹さんから報告

  • 現在、夜明けの会で相談員として多くの人の相談にのっているが、気になることが3つある。1つ目は、借入れ申込時に家族に内緒かどうかについて書く欄があるが、内緒であるために、支払いが苦しくなると金策に走ることになり、どんどん借入先が増えていくということ。

  • 2つ目は、ある消費者金融で10万円が必要でカードを作ったが、50万円まで貸せると言われ、作ったカードで女性の店員がATMで50万円を引き出して渡された。その時「10万円でいい」と言ったが、「コンピュータと支払日との関係で受け付けられないので、来月の支払日に一括で40万円支払っていただければ結構」と言われたため受け取ったが結局使ってしまった。また、ATMで返済をする時、お釣が出ないATMの機械があり、他の消費者金融に返済するお金が足らなくなってしまったことがある。

  • 3つ目は、コンビニのATMで借りることも返すこともできるようになっており、いつでも返済が可能なため消費者金融にとって都合の良い取立手段になっていること。

夜明けの会 井口事務局長から報告

  • 被害者からの報告にもあったように、現在の出資法の上限金利は、生活を破壊し、事業者を倒産に追い込み、保証している者にも被害が及んでいるため、借り手の生活を破壊しない上限金利を定めることが必要。

  • 生活が苦しく、銀行や社内から借りることができない人々には金利の選択の余地がない。しかし、コマーシャルでは銀行と同じ感覚を持たせるような宣伝をし、ATMなどで簡単に借りることができる消費者金融や商工ローンのターゲットは銀行から低金利で借りることのできない低所得者層。

  • 消費者金融から借りる人達の月給は、人口比で最低から10分の1の人々が多いが、総務省の家計統計では、この層の月々の可処分所得は24万4,375円で、生活費以外に使える金額は平均で3万9,721円。日本消費者金融協会から発行されている「消費者金融白書」によれば、消費者金融等からの借入れは平均で3社、合計140万円とあるが、利息だけで3万1,500円になり、一歩間違えば多重債務者に陥る。

  • 1997年に消費者金融大手5社が協議をし、新規貸付けは3社までで4社目は厳重な審査の結果、例外的に許すことで合意したが、実際に債務整理をする多重債務者の状況をみると、5~10社が普通、最近では10社以上といった過剰融資が行われている。

  • 消費者金融4社から200万円を借りるとすると、月々4万5,000円ずつの返済が必要になるが、消費者金融から借入れを行うような人は、先程の家計統計によれば返済が不可能。仮に返済しても、金利が18%であれば6年1ヶ月で完済だが、金利1.8%の場合と比較すると利息は18.5倍支払う。また、金利27%では返済し続けても永遠に終わらない。

  • 経済的理由による自殺者が驚異的な人数になっている。被害者の方からも具体的な被害が報告されたが、現在のあらゆる悲劇に高金利の借金や、保証による被害等が関係している。

  • 必要なお金が少なくても、返済のために借金をするようになると、貸金業者間でお金が移動するだけでそこには何の生産性もなく、貸金業者にとっては莫大な利益になるという不正な仕組みになっている。

  • 消費者金融は利便性を強調しているが、それは利息を麻痺させる構造がある。最近の相談者の実例によると、最終的には収入を超す返済額になっているが、このような例は珍しくない。相談に来るほとんどの若者が、さわやかなテレビコマーシャルのせいで借りることに抵抗がなく、自分の預金からお金を下ろす感覚で借りている。

  • 銀行と消費者金融が提携することによって、知らないうちに消費者金融の利用者になっており、特に若い人に混乱が生じているという報道もある。消費者金融への銀行加担はひどいという素直な意見が新聞でみられる。

  • 国民生活センターも、市中金利に比べて貸付金利が高すぎると指摘し、利息制限法の引下げが必要と提言しているが、出資法と利息制限法で定める上限金利の引下げが必要。

  • 司法書士会では、債務整理・自己破産・個人再生等を多数手がける中で、現在の上限金利が高すぎるために人々の生活が破壊されている実情に接し、出資法の上限金利引下げ等の決議をしている県もある。

  • 金銭消費貸借における借り手は、正しい権利義務を貸金業者から知らされて契約を締結すべきだが、貸金業者は、貸金業規制法第43条により、借り手に利息制限法違反の無効な金利を正しいものと信じさせ、利息制限法の権利を奪っている。貸金業規制法第43条を憲法違反であると正面から主張する民法学者や憲法学者もいる。書面交付の要件を緩和するなど論外で人権の見地から許されず、43条は廃止すべき。

  • 私が相談を受けた具体的な例で、最初1社から29万円借りたが、その後借りたり返したりするうちに、7年目には5社に増え約定の金利で残高が約480万円までになり、支払えなくなった。しかし、利息制限法の金利に引き直したら残高が約50万円になった。資料4-7-13の表のグレーの部分が正にグレーゾーンの金利である。この相談者がずっと利息制限法を知らなかったらどうなっていたか。相談者は自殺も考えていた。このような騙しの構造の法律は悪法。

警察庁から報告

  • 警察でヤミ金融事犯と捉えているものには、(1)出資法及び貸金業規制法違反事件、(2)「信用が低いので、融資には保証金が必要」と言い、保証金だけ取ってお金を貸さないような詐欺事件、(3)「クレジットカードのショッピング枠を融資する」と言ってクレジットカードで電化製品等を買わせて、「それを送れば買い取ってお金を送る」と言って商品だけを送らせてお金を振りこまない、あるいは詐欺と言われないように非常に少額だけお金を振り込み、受け取った商品は系列の業者に売り捌く「買取詐欺」と呼ばれるもの、(4)取立てにおける恐喝、脅迫、暴行等がある。

  • ヤミ金融の典型的なものは、無登録業者が名簿屋から入手した多重債務者の名簿に基づいてダイレクトメールで勧誘をして、他人名義のプリペイド式携帯電話に連絡をさせて、高金利でお金を貸付けるというスタイル。返済金は入手した他人名義あるいは架空名義の銀行口座に振り込ませる。そして、勧誘のチラシには店の名前と携帯の電話番号しか書かず店の所在を明かさないような「090金融」と呼ばれる手口。これに対しては、平成15年のヤミ金融対策法により、無登録業者の広告が禁止され、登録業者においても登録の際に申告している場所を特定できる固定の電話番号以外は広告に掲載してはならないとの規定が盛り込まれた。

  • 東京都に貸金業登録して3年未満の業者を「都(1)」(トイチ)と呼んでいるが、東京都の業者と信用させて高金利で貸付けている業者がおり、これに対して法改正により登録要件の厳格化が図られている。

  • 代金後払いで高速ハイウェイカードや商品券を借受人に対して売る形式をとり、売ったカード商品券を系列の金券屋等で安く換金させて得た受取金額と返済金額との差額を利息とみると高金利となる「チケット金融」と言われるものがある。また、借り手の車や家具を買い上げた形をとり、その上でそれらを相手方にリースしてリース料として高金利を返済させる「リース金融」と呼ばれる手口がある。販売とかリースの形をとっているが、これらについても高金利の貸付けであると捉えて取締りをしている。

  • 過去5年のヤミ金融事犯の検挙状況をみると、平成15年7月のヤミ金融対策法の成立を受けて、全国の都道府県警察にヤミ金融事犯集中取締り本部を設置して取締りを強化した結果、平成12年、13年、14年の3年と比べて、15年、16年の検挙事件数等が倍近くあるいは倍以上になっている。15年中の検挙事件数は統計を開始した2年以降最多で、16年も最多の15年に次ぐ検挙になっている。

  • ヤミ金融の検挙では、暴力団の構成員あるいは準構成員が被疑者であった検挙事件数が全事件数に占める割合は、平成15年が約31%、16年は約29%となっており、ヤミ金融事犯に暴力団が関与して、その収益が暴力団に流れていることが伺える。

  • 平成16年中のヤミ金融の検挙状況は、無登録かつ高金利、無登録、高金利の3つあわせて検挙事件数の約94%を占めており、この3つはいずれもヤミ金融対策法により、出資法なり貸金業規制法の中で最も重い罪を科せられているが、全体の検挙の中で大半が重い罪での検挙という状況。

  • 悪質業者の検挙に重点を置いており、その1つが暴力団が関与している事件、典型的なものとして五菱会の事件がある。暴力団が関与する事件は組織的広域的に敢行されていて、被害者も多数に及ぶ傾向がある。

  • 重点のその2として、匿名ツールを悪用するヤミ金融業者のみならず、ヤミ金融業者にツールを提供する者も検挙している。他人名義、架空名義で口座を開設する行為は銀行に対する詐欺、そうした口座をヤミ金融業者に提供する行為はヤミ金融事犯の幇助で検挙していたが、昨年12月に本人確認法が改正され、他人名義での口座開設、他人への口座売却行為等が禁止されたのを受けて、本人確認法での取締りを行っている。また、ヤミ金融業者の他人名義、架空名義の口座に返済金を振り込ませる行為についても、組織的犯罪処罰法の犯罪収益等隠匿罪に当たるとして検挙している。

  • 匿名ツールの2つ目として、他人名義のプリペイド式携帯電話があるが、今年の5月に携帯電話の譲渡、譲受けが禁止され、契約時譲渡時の本人確認が義務付けられる内容の新しい法律が施行された。

  • 匿名ツールの3つ目として、「03」の電話番号が表示される転送装置がある。他人名義のプリペイド式携帯電話を使っても「03」の電話番号が相手方に表示されるため、東京23区内に事務所を構えて固定電話で営業しているまともな業者と思わせることができる。相手がヤミ金融業者と知りながら、こういったサービスを提供した通信事業者をヤミ金融事犯の幇助で検挙している。

  • ヤミ金融業者から、他人名義で都内の事務所を借りたいという依頼を受け、名義貸しをしてもいいという人にお金を払ってから名義人の提供を受け、その人を契約者・保証人としてマンションの不動産賃貸借契約を結ぶ事務所の偽名契約を行っている不動産会社の従業員がいるが、こうしてヤミ金融業者に協力した者については、家主に対する詐欺で検挙している。

  • 取締りに重点を置いているものとして、犯罪収益の剥奪がある。捕まるリスクよりも金銭的なリターンが上回れば、ヤミ金融業者、悪質業者は金儲けのために、捕まってもまたやることから、検挙と併せて金銭的に割に合わないということを思い知らせる必要がある。法改正により罰金を含めて刑罰が重くなったが、多額の罰金刑が得られるように検察と連携をして悪性を立証しようとしている。また組織的犯罪処罰法での検挙による没収、追徴判決を得たり、あるいはヤミ金業者の収益を解明して、国税当局に通報して税金を課すことにも配意している。

  • ヤミ金融対策法の施行を受けて、新設された無登録業者の広告禁止違反や、取立行為違反の積極的な適用にも配意している。また、昨年12月の貸金業規制法の一部改正により、年金等の公的給付にかかる預金通帳等を担保にとるために保管することが禁止されたが、今年の4月に検挙している。

  • 警察庁では、ヤミ金融事犯についての全国的な相談件数を持っていないが、8都府県の警察では月別でヤミ金融に関する相談の集計をしており、その8都府県の合計をみるとヤミ金融に関する相談件数は平成15年7月がピークとなっており約3,200件。それが徐々に減っており、平成16年の4月以降1,000件前後で推移している。

  • 各都道府県警察では、相談センター、相談窓口を設けて相談を受けているし、電話での相談窓口以外にも警察本部や警察署あるいは交番等々で面接による相談を受けている。相談を受けて、事件性のあるものであれば捜査を担当する部門に引き継ぎ、直ちに事件と言えないようなものについては、相談者の意向を踏まえてより適切に対応できる機関を紹介したり、防犯指導をしたりして相談対応を行っている。

  • 各都道府県警察のホームページや全国にチラシを配付したりして、ヤミ金融に関する広報・啓発活動にも努めている。

  • ヤミ金融事犯については、法改正あるいは取締りの強化等々により、一時のピークに比べると沈静化しているとみているが、依然として多くの相談が寄せられるなどまだまだ被害が多発。警察庁としては引き続き取締りを強力に推進していきたいと考えている。

質疑応答の概要は以下のとおり。

(質問)

  • ATMを利用しての返済に問題があるとのことだが詳しく教えてほしい。

  • 保証会社の取る保証料は利息の上乗せと同じようなものだということだが、実際には保証会社はどのようなことをしているのか。

  • 返済困難に陥った人は、消費者相談センターなどの公共機関をどのような経緯で知って相談するのか。そのような窓口を知らないのであれば、広報が不十分ということか。

  • 被連協では、地方公共団体とタイアップして被害者の相談活動を行っているのか。

  • 消費者金融等のコマーシャルをみて、預金を下ろす感覚で借入れを行ったり、貸付限度額を簡単に増やすことが可能なため問題を起こす若い人が非常に増えているようだが、若い人達に消費者教育も含めてどのような教育が必要か。

  • 消費者金融から生活費を借りる者が大変苦しい状況に追い込まれているようだが、何故返済能力を超えた過剰貸付けが起きるのか。非常に簡単に借りられる、虚偽申告しても審査をパスしていると感じられる。

  • 大手消費者金融では、貸付けは債務者1人に対し3社以内と言っているが、信用情報機関で調査しているにもかかわらず、実際には5~10社が貸付けていることがあり、本来なら起こりえないと思う。それについてはどのような問題点を感じているか。

  • 個人情報保護法が4月から施行され、情報管理については徹底しないといけないはずだが、名簿屋が多重債務者の情報を犯罪という形で頻繁に売買している状況なのか。

  • 生活苦のため貸金業者から借入れを行うような人に対しては、行政が対応して、例えば生活保護を受けるようにするなどの対応があると思うが、なぜ当初から相談等に行かず多重債務に陥るのか。それは行政の対応がうまくいっていないためか。

  • 多重債務問題は、家計費のための少額の借金が雪だるま式に膨らんでいく。普通の方が陥り、そこに非常に悪質な業者が絡んできている。全国的に悪徳商法と言われるものは、消費者行政の弱い地域を狙い撃ちにしているが、この点におけるクレジット・消費者金融の傾向を教えていただきたい。

  • 熊本県では家計相談の件数が多く、深刻化したために行政が事後的に出て取り組んだと認識している。現在、鹿児島と高知では家計相談が非常に増えているにも関わらず、被害者の会が無い。被害者の会を作るためには行政の配慮が必要と思うが、どのようにすればよいか。

(回答)

  • コンビニのATMで返済できるため、支払いが遅れていると夜中でも銀行のカードでお金を下ろし、その日の内にコンビニで口座にカードで入金して返済しろと9時ギリギリに電話で言われている人が多い。

  • 以前は貸金業者の身内のグループだったものが、別会社の保証会社を作り、貸金業者が貸す時に5%、10%の保証料を取っている。借入人には、その貸金業者と保証会社が同系列というのは全く判らない。日賦貸金業者の場合は、30日ぐらいで切替えを行うが、借換えを行う度に保証料を取るため、結局は高金利を取っていることと同じになる。

  • 被連協に相談に来る人は、テレビ、新聞あるいはホームページを見て知ったケースが多い。消費者センターでは、特にヤミ金とか消費者金融などについてはほとんど具体的な手立てができておらず、弁護士会や被害者の会を紹介している状況。また、ヤミ金融の相談で警察に行ったが、警察から被害者の会を紹介されて相談に来る人も多い。

  • 熊本では、ヤミ金融の問題が大きくなった時に、熊本クレ・サラ・日掛被害をなくす会、熊本県、熊本県警、消費者センター、弁護士会、司法書士会の6者協議のような形で熊本県ヤミ金融緊急対策会議という会を結成し、各行政機関との結びつきを強めて相談活動に当たってきた。

  • 相談に来る人も含めて若い人達は軽い気持ちで借りており、借入時には高い利息のことなど考えておらず利息制限法など法律のことは知らない。学校で教育がされていないため、銀行から自分の預金を下ろすような感覚で借入れを行っている。小学校の時からお金の貸し借りについて教育をしてほしい。

  • 消費者金融が無職の人や主婦にも貸しているのをみると、過剰融資になっているのは、借入人が払えなくなれば最終的には家族に請求すればいいと考えているからではないか。過剰融資に対しては、罰則を含む規制を設けてほしい。また、違法な金利の広告には、罰則や規制が必要。

  • 消費者金融は債務者の収入などを調査していないため、信用情報機関を利用して、調査してから貸すということを義務付ける必要。現在は、信用情報が悪用されて「おまとめ融資」の情報になっており、債務が膨れてくると「おまとめしませんか」というダイレクトメールが来る。

  • 日賦貸金業者や消費者金融は、法務局から流れて官報に掲載される破産者の情報を非常によく調べており、官報に掲載されるのと同時にダイレクトメールで融資の案内を送ってくる。破産者のために官報に掲載しているはずが、変な形で利用されている。

  • 被連協に相談に来る人は、収入が少なく生活保護の対象となるような人が多いため、生活保護を受けるように勧めているが、生活保護は受けたくない気持ちがある。各地方自治体には、特別融資とか小口貸付けという制度があるが、実際に利用しようとしてもいろんなことを尋ねられたり保証人を立てるように言われたりするため、あまり利用されてない状況。

  • 商工ローンの典型的な手口は、借入人が返せないと思っていても、保証人を3、4人立てて追加で貸す。保証人は、追加の借入額だけを保証すればいいと思っていたら、実は根保証で、以前借りた分とその後継続して借りる分まで保証させられる。また、最近はクレジット契約で、お年寄りの人、収入が少ない人に対して支払いが不可能な額まで枠を与えて、結果的に高額な物を買わせている。また、大手消費者金融の取立ては本当に悪質である。

  • 12の県で被害者の会がまだ無い。消費者生活相談センターには、クレジット・消費者金融に関する相談に対し、きちんとアドバイスできるようにしてもらいたい。また、被害者の会と連携して、行政と一緒に相談活動などができれば良い。長野県では、現在、被連協の人達が消費者生活相談センターに参加して相談活動を行っているが、そういった進んだ経験を持つ地方自治体の話を懇談会で聞いて、行政の参考にしてほしい。被害者の会ができないのは財政的な問題によるもので、行政の援助が必要。大分県では、被害者の会がNPO法人となって、相談活動を行いつつ助成金をもらっている。空白地帯での行政の援助が必要。

以上

問い合わせ先

金融庁 TEL 03-3506-6000(代表)
総務企画局企画課信用制度参事官室(内線3567、3553)
本議事要旨は、暫定版であるため、今後修正があり得ます。

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