金融審議会「我が国金融・資本市場の国際化に関するスタディグループ」(第23回)議事要旨

1. 日時:

平成21年6月10日(水)10時00分~12時00分

2. 場所:

中央合同庁舎第7号館13階 共用第1特別会議室

3. 議題

上場会社等のコーポレート・ガバナンスのあり方について

  • 事務局説明

  • 報告(案)についての討議、とりまとめ

4. 議事内容

  • 上記について事務局からの説明の後、討議が行われた。

  • 主なやりとりは以下のとおり。

    • 我が国市場に対する内外の投資者等からの評価・信頼が低下していることは非常に重大な問題であり、日本の経済全体といったマクロの観点からも、現在の状況について危機感を持ち、コーポレート・ガバナンス強化の必要性を認識すべき。
    • 企業はIRを積極的に行っていると思うが、官民挙げたマクロ的な情報発信が、諸外国との相対比較において不十分なのではないか。結果として、日本のコーポレート・ガバナンスが海外から十分理解されず、むしろ過小評価されている。海外への情報発信は非常に重要であり、官民挙げた取組みが必要ではないか。
    • 大幅な支配比率の希釈化等を伴うような大規模な第三者割当増資等については、上場会社に限る問題ではなく、むしろ非上場会社に多い問題なので、本来は会社法制を含めて見直しが行われることが望ましい。キャッシュアウトについても、株主に交付される代金の多寡を争う手続が存在しないことに関しては、会社法の問題として検討すべき。また、企業集団法制の整備についても、金融庁だけでなく、法務省においても検討していただきたい。
    • キャッシュアウトについては、例えば85%とか90%以上の議決権の取得を義務付けるといった、明確な基準を規定すべき。
    • 会社法の任意法規化が進んで、契約自由の世界になった場合には、正当な理由というものが常に求められるといった解釈を展開し、判例を構築していく必要がある。その際、監査役からの意見聴取が免罪符にならないような構成を心がけていくことが必要。
    • 銀行による株式の持合いについては、自己資本比率の問題や、それが更には経済悪化時における貸し渋りにつながるといった構造的な問題がある。持合いの解消は、経済悪化時に抵抗力が増す効果が期待できる。銀行としては、取引先との関係から持合いの解消が困難な場合もあると思うので、持合いの禁止をルール化した方が、銀行としてもやりやすいのではないか。
    • 銀行としては、株価変動リスクを減らすために、銀行等保有株式取得機構などを活用しながら、保有株式の削減に取り組んでいくが、一方で、取引先の株式を持つことについては、取引先と中長期的な関係を作るという側面もあり、個別の銀行によって様々な戦略面での要請もあるため、持合いを一律に禁止するのは難しいのではないか。
    • 例えば自己資本の半分等、何らかの目標値を設定して、持合い株式を減少させた方がいいのではないか。銀行に限らず、事業会社においても、持合いは構造的にプロシクリカリティーを増幅させる要因となっていると思う。また、持合い状況については開示してほしい。
    • 持合い状況の開示については検討すべき課題だと思うが、その際、持合いの定義のあり方について、きちんと議論する必要があるのではないか。
    • 社外取締役については、導入の是非ではなく、その機能をどう充実させていくのかという議論をすべきである。
    • 社外取締役はその機能が重要であり、形式的に義務化するだけでは意味がないというのはそのとおりだと思うが、やはり社外の目を入れることには意味があると思うので、導入に向けて一歩でも進んでいただきたい。社外取締役の独立性についても、より実質的なものになるように制度改正をしていく必要があるが、このことは上場会社に限らない問題のため、会社法の問題として今後取り組んでいく必要がある。
    • 社外取締役を義務化しないという結論については、やはり、日本において、投資家の位置づけが弱いということを再確認したとの感が強い。市場には様々な参加者がいるが、本当に軸足を置くべきところは投資家であると思う。今回の結論に対しては、海外投資家だけでなく国内投資家も、日本という国は変わっていないという判断を下すのではないか。諸外国との相対的な競争にさらされている中で、この競争に負けてはならないという意識を持ち、投資家に軸足を置いた国としての戦略を打ち出してもよかったのではないか。
    • 役員報酬については、個別報酬を開示する方が、投資家にとって、成果と報酬がどう結びついているかがはっきりとわかってよいのではないか。
    • インセンティブ報酬の意義をはっきりさせるためには、役員報酬の総額ではなく、個別報酬と結びつけた形で報酬体系を説明しないと、開示として不十分なのではないか。
    • 有価証券報告書・内部統制報告書の株主総会への提出については、実務負担、ガバナンスコストの増大につながるため、コストとベネフィットの分析も含めたコンセンサスの形成を期待したい。
    • 受託者責任に基づく適切な議決権行使の徹底を図るという全体の方向性はそのとおりだと思うが、それぞれの機関投資家の性格によって求められるレベルが異なるため、一括して議論するのではなく、それぞれの監督法制の下でどこまでできるのかについて、明確にすべきではないか。
    • 議決権行使結果の開示については、発行会社等からの圧力がかかるリスクが増大するということだが、むしろ正々堂々と、機関投資家として受託者責任をきちんと果たしていることを説明するようになっていただきたい。

以上

お問い合わせ先

金融庁 Tel 03-3506-6000(代表)
総務企画局市場課(内線3615)
本議事要旨は暫定版であるため、今後変更があり得ます。

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