第32回金融トラブル連絡調整協議会議事要旨

1.日時:

平成18年12月6日(水) 13時00分~15時00分

2.場所:

中央合同庁舎4号館 特別会議室

3.議題:

  • (1)業界団体の苦情紛争解決支援手続の運用面等改善の取組みについて

  • (2)金融サービス利用者相談室における相談等の受付状況等について

  • (3)裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律(ADR法)の平成19年4月施行に向けた事前説明について

  • (4)金融商品取引法の認定投資者保護団体制度の活用について

  • (5)本人確認法施行令等の改正について

4.議事内容:

業界団体の苦情紛争解決支援手続の運用面等改善の取組みについて

日本損害保険協会の坂本委員から資料1-1及び資料1-2に基づき説明が行われた。

  • 高橋委員 何点か質問をさせて頂く。一点目は、自賠責保険共済紛争処理機構と交通事故紛争処理センターの二つが、自動車保険に関する機関だと認識しているが、この他に日弁連交通事故相談センターとの関係はどのようになっているのか。二点目は、自賠と任意の自動車保険がはっきりこのように分かれていることは、一つの事故に対して二つの機関で対応がされるため、消費者にとっては必ずしも使い勝手がいいとはいえない点があるが、それについて何か検討されているのか。

  • 坂本委員 資料にある紛争処理機関は、損保業界が設立等に深く関わっているものについて整理したものである。日弁連交通事故相談センターの機能とは重なる部分があるが、整理しているのは、損害保険業界関係の機関についてだけである。また、御指摘の自賠責保険共済紛争処理機構と交通事故紛争処理センターの設立の詳しい経緯については、分かりかねる。

  • 高橋委員 一点目は、一般の消費者にとって、事故が起きた時にどこに相談に行けばよいのか、日本損害保険協会の紛争処理機関ではないところとの関係はどうなっているのかについての質問である。二点目は、自賠責保険共済紛争処理機構と交通事故紛争処理センターと組織が分かれていることによる問題があるのであれば、いかに改善していくのかを聞いている。

  • 坂本委員 日本損害保険協会及び関係の相談窓口に寄せられた相談は、相談内容に従って適切な機関への振り分けを行っている。組織が分かれている点については、基本的に独立の組織形態で運営されているものであり、日本損害保険協会としてそれぞれの機関について、申し上げる立場ではないものと考えている。

  • 高橋委員 二点目についてだが、もちろん組織が分かれているが、日本損害保険協会として、何かできることがあるのではないかということを質問している。以前は、ホームページにも自賠責保険共済紛争処理機構が載っておらず、リンクがはられていなかったが、その後リンクをはって頂いた。次は使用面での改善をお願いしたい。次に、『「消費者の声」諮問会議』の報告を受けて、業界として募集ツールについてのガイドラインを作っているとの説明があったが、トラブルの原因は、募集ツール以上に、複雑な商品性にあったと思う。もっとシンプルな商品にするなど、商品性についても検討して頂きたい。

  • 坂本委員 複雑な商品性の是正については、損害保険各社が今回の問題分析の中で意識をして取組みをしていると聞いている。

  • 石戸谷委員 損保業界で信頼回復に向けての取組みを活発にされているのはわかるが、それにしても不払いの件は大変なことである。日本損害保険協会の規則にも発生原因の解明と再発防止に努めるとあり、各社が解明するのは当然だが、今後、協会自体としてこの規則に則り、解明と再発防止についてまとめ、公表することが、信頼回復や苦情処理につながると思うのでお願いしたい。その上で、現状を教えて頂きたい。

  • 坂本委員 日本損害保険協会に寄せられる苦情について、各保険会社に解決を依頼し、結果の報告を求めているが、原因及び再発防止策についても極力回答を求めるようにした。今後は、フィードバックされてきたものについて、広く開示していくことを検討していきたい。

  • 蓮澤委員 日本損害保険協会の取組みが説明のとおり進められていけばよいと思う。金融庁の指導がなくても、業界や各社の中でこのようなことが行われていくことが大事であり、そういう意識を他の業界団体も持って運営して頂きたい。また、協会から各社の代理店への周知が不十分と思われるが、そこへの周知こそが大切であり、消費者への周知も含め努力して頂きたい。もう一点、日本損害保険協会に参加していない事業者も多いが、それらについてはどのような取組みをしているのか。

  • 坂本委員 代理店まで含めて意識を浸透させるのは、なかなか難しいところではあるが、現在検討を進めているところである。また、日本損害保険協会に加盟していない損害保険会社あるいは、共済についての組織的な取組み等については、本日は準備をしていない。

  • 原委員 『「消費者の声」諮問会議』の話があったので、メンバーの一人として意見を述べさせて頂く。『「消費者の声」諮問会議』は9月にスタートしており、12月の来週に第3回目が開催されるが、医療保険、火災保険という保険本体の不払いにも問題が生じてきており、矢継ぎ早に検討を進めているところである。進め方としては、一つ一つの場面についてどこに問題があったのかを検討しており、出口のところで、具体的な提言をすることにしている。これが、募集ツールや広告についてのルール化である。今できることをまず先に行っているところである。紛争解決のしくみや商品性の問題についても、今後、個別具体的に検討していく課題になると考えている。また、検討した結果については、代理店などにも話を聞いて頂きたいため、ホームページに議事録を掲載している。この問題については、業界全体の全ての社に問題があると言われているわけで、本当に真剣に取り組まなければ、不払い問題に端を発した損保業界の信頼回復はないものと考えている。日本損害保険協会にはしっかりとやって頂きたい。

  • 高橋委員 先ほどの蓮澤委員の質問と関連して、損保の場合は、他業界と違って、外国損害保険協会が別にある。外国損害保険協会は、制度の面や権利の主張に関しては、非常に活発に動いており、金融審議会や最近では法制審の保険法部会も傍聴されているが、金融トラブル連絡調整協議会には出席されたことがないと思う。海外の損害保険の問題も非常に深刻であるが、裁判外ではなかなかテーブルについて頂けないので、金融当局においても、傍聴やオブザ-バ-等での参加を要請して頂きたい。

  • 石戸谷委員 不払いの問題について、日本損害保険協会からは取組みの紹介があったが、生命保険協会にも同様な問題があったと思うので、取組状況を聞きたい。

  • 竹中委員 生命保険協会は、前回6月の協議会の場において説明をしたところであるが、取組みそのものの分析については、個社の分析結果を四半期毎に会員各社にフィードバックしている。苦情対応については、経営層が直接に知ることがきわめて大事だという認識を持っており、生命保険協会の役員から経営層に対し、直接、提言や改善勧告ができるようになっている。個社版のレポートについても、特徴を明記し、業界全体の中における自社の状況が、数字の上でも、代表的な事例についても明確にわかるようになっている。また、「消費者の声事務局」を生命保険協会内に設けており、裁定諮問委員会での提言や相談室で分析したもの、消費者団体の方々との懇談会において提言があった問題を事務局で吸い上げ、業界の課題として取り上げている。今までには、配当の問題などをテーマとして取り上げた。また、各社の取組みの中でよい事例については共有化しようと生命保険協会主導で行っている。

  • 井口委員 国民生活センターで、損保関係の調査をした際に、損保業界の特徴として、接客対応に関する苦情が非常に多かったという結果がでている。この点について、どのように対応していくのか聞きたい。もう一点は、日本損害保険協会の相談室に専門性の高い相談員の方を配置されて対応されているが、もう一つ親身な対応がなされないとの声を聞くが、その点について、今後どのように強化するのか聞きたい。

  • 坂本委員 接客態度の問題は日本損害保険協会に寄せられる意見の中でも多い。各社においても今必死に是正しているところであり、また、ガイドラインの中にも記述をしている。日本損害保険協会の相談室の問題については、相談員の親身な対応、スキルアップについて今後も努力をしていかなければいけないが、個別の問題について立ち入れないのは、やむを得ないと考えている。ただ、一般論として言えることは、説明している。

金融サービス利用者相談室における相談等の受付状況等について

金融サービス利用者相談室長の伊藤委員から資料2に基づき説明が行われた。なお、伊藤委員から説明の最後に、前回の協議会において提案のあった相談室に関する満足度調査について、今後実施する旨の発言があった。

  • 石戸谷委員 分類として、銀行での金利スワップは「預金・融資等」に入ると思うが、銀行で投資信託を買ったとか、個人年金保険を買った場合は「預金・融資等」の分類の中に入るのか。

  • 伊藤委員 これまでの報告では、「預金・融資等」として集計しているが、今後については、検討していかなければいけないと考えている。

  • 高橋委員 今の質問に関連して、現在、商品分野別の集計になっているため、「預金・融資等」の「等」の中に投信やデリバティブ商品、変額年金保険が入っていると思うが、金融ビッグバン後、製販分離が進んで、それに伴うトラブルが発生しているわけなので、販売業者に問題があるのかメーカーに問題があるのか、この点について究明して、改善につながるような分類にする必要があると思う。商品分野別の統計も、統計の継続性上は必要かもしれないが、製販分離に伴う問題が明らかになるような統計も併せて行って頂きたい。もう一点は、この利用者相談室での受付状況も参考とし、監督、検査を行っていると思うが、その状況について、もう少し報告して頂けないか。

  • 伊藤委員 行政の活用については、公表文の「利用者から寄せられた相談等の活用状況」の中で報告している。現状、当相談室にすべての情報がフィードバックされているわけではない。いずれにしても、連携を強化して活用事例を公表し、利用者利便の向上に資することは大変重要と考えているので、今後検討を深めていきたい。

  • 蓮澤委員 業界団体の方も、分野別の割合の増減や相談内容等について、情報収集を行っていると思うが、先ほど御発言のあった、生・損保以外の業界では、これらの情報をいかに活かしているのか聞きたい。

  • 神門委員 全国銀行協会としても、金融庁の相談室に寄せられている相談については注視しており、参考にしている。今日の報告にも、本人確認手続等について例示されているが、1月から施行される本人確認法施行令改正についての相談事例が増えてきている。今後、各地の「銀行とりひき相談所」において適切に対応できるように、説明、指示をしたところである。全国銀行協会としても、金融庁の相談室とは引き続き連携を図っていきたいと考えている。

  • 原田委員 金融先物取引業協会の会員180社のうちの約120社が外国為替証拠金取引の業者である。当初400~500社いたとうわさされる業者が、120社まで減少したともいえ、その関連で苦情・相談の件数も相当減った。金融先物取引業協会では、苦情は30~40件しか受けていないが、相談は100件ほどきている。現在、金融先物取引業協会としては、どこを経由したかについて確認をしていないが、今後は確認しようと考えている。なお、金融先物取引業協会においては、金融庁から登録を受けた業者であるから大丈夫だとは考えていない。平成10年の外為法の大改正を受けて平成12年頃から証拠金取引を行っている社は多数あるが、競争が激しくなっており、何社か既にやめている。金融先物取引業協会に入っているからといって安心な社ではないことは強調しておく。

  • 原委員 近未来通信のIP電話の基地局の設置についての投資話についてだが、各地の消費者センターには相談という形では入っていると思うが、金融サービス利用者相談室には入ってきていたのか、入ってきていたとすれば、「金融行政一般・その他」の分類のところに入っているのか、その対応も含めて聞きたい。事業者としては総務省の管轄かもしれないが、出資法も絡んでいるとなると、一種の事業の投資への取引として金融庁も関係があると思うが、いかがか。

  • 伊藤委員 相談が寄せられたのは事実であるが、わずかな件数である。1年程前に平成電電に関する相談があったが、信用性の照会については、お答えを差し控えさせて頂いている。被害を被ったということになると、消費者センターや弁護士会等を紹介している。なお、分野としては、「投資商品等」の中に含まれている。

  • 松尾室長 補足だが、御指摘の件の報道はよく承知している。いわゆる事業型ファンドは、現行法上は証券取引法の対象ではない。ただ、来年の夏頃の施行を目指している金融商品取引法では、集団投資スキームの包括定義を置いて、いわゆる投資型ファンドでなく事業型ファンドについても、対象になるようにしている。御指摘の件の場合がどうなるかについては、個別の事実関係を見なければわからないが、一般論としては、そうした包括的な定義が金融商品取引法では設けられ、広く投資家を募る場合には登録義務が発生する可能性があることを申し上げておく。

  • 土田代理(青山委員の代理) 利用者相談室の受付処理件数の処理というのは、どの程度をもって処理と言っているのか。

  • 伊藤委員 相談室では、そのあとのフォローアップまで行っていないので、相談に対して他機関の相談所を紹介した場合など、電話等での対応が終了した段階で1件処理と集計している。

  • 石戸谷委員 「相談等の受付状況等」を見ると、法律に基づく自主規制機関がないところに苦情が集中している。外国為替証拠金取引については、金融先物取引法の改正で金融先物取引業協会が金融先物取引法上の自主規制機関として位置づけられて、減少しており、そのような機能も考えていかなければいけない。

  • 神作委員 相談室において、どのくらいの割合、他の業界団体等を紹介しているのか。また、物の販売を伴った、例えばカード取引における苦情のようなものが寄せられているのか、寄せられている場合はどのような対応をしているのか聞きたい。

  • 伊藤委員 どのくらい業界団体等を紹介しているかであるが、全体の受付件数からいうと、約15%程度紹介している。二点目のカード会社に関する質問については、物品等の販売にかかる相談の場合、経済産業省の相談所を紹介しており、貸金に関する相談は金融庁の相談室で対応している。

裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律(ADR法)の平成19年4月施行に向けた事前説明について及び金融商品取引法の認定投資者保護団体制度の活用について

法務省大臣官房司法法制部の内堀部付検事から資料3に基づき説明が行われた。

続いて、金融庁総務企画局市場課金融商品取引法令準備室の松尾室長から資料4に基づき説明が行われた。なお、松尾室長から説明の最後に、本日参加の団体のうち自主規制機関以外の団体においては、この活用を検討してもらいたいこと、また、今後その検討状況についてフォローアップをさせてもらいたい旨の発言があった。

  • 蓮澤委員 それぞれについて、業界団体で申請を検討しているところがあったら、教えて頂きたい。申請には至らなくても、何らかの検討をしているところがあったら教えて頂きたい。

  • 竹中委員 正式に検討しているというコメントにはなりえないかもしれないが、生命保険協会では、ADR法の認証について、検討を始めたところである。日本損害保険協会もそうだが、現行は、業界団体としてもっているADRは、金融審議会答申を受けて平成13年度から運営をし、裁定審査会の機能強化も図ってきた。そういう中で、この認証を申請するかしないかの判断時期も含めて、現行の機能と認証を受けた場合の機能との比較について関係者から意見を聴取し始めたところであり、総合的に検討しているところとお考え頂きたい。

  • 石戸谷委員 時効中断効があるとないとで、利用者側の選択が変わってくるので、検討の際、その点も加味して頂きたい。

本人確認法施行令等の改正について

金融庁総務企画局企画課長の桑原委員から資料5に基づき説明が行われた。なお、桑原委員から説明の最後に、1月4日の施行に向けて利用者への周知、広報について、参加団体に対して協力を要請する旨の発言があった。

その他

  • 事務局 次回の協議会では、各参加団体における苦情紛争解決支援の運用面の状況等について、議題とさせて頂きたいと考えているが、前回の協議会で、アンケートについて改善できないかとの意見があったことを踏まえ、次回の協議会の前に各業界団体に対して行うアンケートは、事務局にて改善して実施することを考えているので、その旨よろしくお願いしたい。

  • 土田代理(青山委員の代理) 司法支援センター(法テラス)については、運営されてから間もないと思うが、次回にその運用について御紹介頂けないか。

  • 岩原座長 それでは次回御報告頂く事にしたい。

以上

お問い合わせ先

金融庁総務企画局企画課内 金融トラブル連絡調整協議会事務局
電話番号:03-3506-6000(内線3682、3647)
担当:丹下、杉谷

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