第28回金融トラブル連絡調整協議会議事要旨

1.日時:

平成17年1月31日(月)10時30分~12時10分

2.場所:

中央合同庁舎4号館 金融庁特別会議室AB

3.議題:

苦情紛争事例のケース・スタディ など

4.議事内容

1.苦情紛争事例のケース・スタディ

  • 国民生活センターより、資料1に基づいて説明が行われた。

  • 東京都消費生活総合センターより、資料2に基づいて説明が行われた。

    • 金融機関は形式的に顧客窓口を本社に設置しているものの、実際はほとんど機能していないように感じることがある。

    • 2年前に変額年金保険の窓販が始まったが、銀行よろず相談所においても、この窓販に関する相談件数は増加傾向にある。特に高齢者に販売した場合、銀行側は関係法令等に留意して説明したものの、顧客側は銀行が勧めた商品だから安全と思い込んだ、という事例がよくある。そのような申出については、個別行に伝えるとともに、顧客サービス部署との定期的な会合においても、顧客が説明を理解したというサインをもらえばよいということではなく、本当に顧客が理解したのかをよく確認しなければならない旨、申し伝えている。

      本部に苦情窓口があるのに、苦情を申出るとすぐ現場の担当者に回してしまうという問題は、以前よりかなり改善していると思う。全銀協では、本部の窓口一覧を作成し、全国の消費生活窓口に配布し、苦情があれば活用してもらうようにしている。

      商品を販売した営業店が実際に行った説明方法に起因する苦情も多く、営業店に聞かなければわからないこともあるが、最近は、少なくとも現場の苦情は必ず本部でも実態把握をするようになったと聞いている。

      個々の事例の中には不満な点もあるかもしれないが、改善の努力を続けていることを理解してほしい。

    • 銀行よろず相談所と個別行との連携は、どのような状況か。

    • 相談所が苦情と認知しない限り、個別行へ伝えないというようなことはなく、単なる問合せ等についても、個別の銀行名が出てくれば、必ず伝えるようにしている。非のあるなしを問わず、銀行の対応如何によっては顧客側の不満が大きくなる場合がある、と説明している。

    • 銀行よろず相談所と個別行との関係について、申出を個別行に伝えることはしているが、それ以上のことができているのか疑問である。同様のことは、その他の業界団体にもいえる。

      協議会で作成したモデル規則には、必ずテーブルにつくこと、資料を提供すること、事業者は結果を尊重すること、という3本の柱があるが、実際の場面で機能しているのか危惧している。個別の機関に伝えるだけでなく、テーブルに着いて解決を促す姿勢を業界全体がとるべきである。

      昨年、消費者保護基本法が改正され、消費者基本法が制定された。今後、同法に基づき、消費者基本計画を策定し、5年間で様々な政策を推進することとしている。そこで、国民生活センターが各省庁等に政策提言できるよう、消費者基本計画に盛り込むことが考えられる。

    • 消費者ADRとして苦情・紛争を扱っているが、事業者が紛争解決のテーブルに着くということが必ずしも行われていないように感じる。

      また、偽造キャッシュカード問題は、預金者の貴重な財産が知らない間になくなってしまうということであり、それがほとんど補償されないということは大変問題である。

    • 苦情は公共財であるという言葉もある通り、苦情は単に個別案件の問題にとどまらず、数の多いもの、構造的に被害が拡がっていくものについては、ある法律のある部分に問題があるといったことがわかる場合がある。その場合、国民生活センターとして所管官庁や業界団体に要望するようにしている。

      東京都の報告で、事実調査の後に本社から報告すべきと言う現場の声があったが、クレジット業界において以下のような事例があるので紹介したい。

      金融業界とクレジット業界では、割賦販売法上の抗弁の問題など、単純な比較はできないが、クレジット業界では、加盟店管理について様々な問題を抱えている。苦情の申出があり、本社に連絡すると、本社の顧客窓口担当者と支社や支店の当事者が来て解決に向けて話合うのが一般的だ。一方、金融業界では、トラブルの実際の当事者は出てこないことが多い。顧客窓口担当者が来て事情は全部わかっていますからとは言うものの、トラブルに至る詳しい説明を求めれば、結局実際の当事者に聞かなければわからないということがよくある。

      申出人の主張が全て事実なのかわからない。常に事業者に問題があるわけではないと思う。にもかかわらず、同じテーブルで話合いの席にも着かないということが問題である。

    • 一般に、個別金融機関の支店に申出ても解決しなければ本社に、本社で解決しなければ業界団体のADRが支援する仕組みになっているが、実際にはうまく機能していないように感じる。業界団体側は努力をしているというが、消費者側からみるとまだ不満が多い。

      この問題を解決する方策として、業界型ADRを個別法で法定化し、実効性を持たせること、業界団体が自主規制機能を発揮すること、が考えられる。後者が本来あるべき姿と思うが、なかなか道遠しといった印象である。

      後で、金融庁が新たに設置する「金融サービス利用者相談室」の説明があるとのことだが、この相談室は、個別紛争については適切なADR機関を紹介することになっている。個別の金融機関は、金融庁から紹介されたら何かしなければならないと圧力すら感じるかもしれない。逆にいえば、相談室の紹介がないものは、後回しになる可能性がある。ADRの窓口が形骸化することを懸念している。

    • 本日、国民生活センターと東京都消費生活総合センターから紹介された事例は、大変興味深く、かつ制度論に関わってくる問題も含まれている。是非、業界団体、金融庁は真摯に受け止めてほしい。

2.海外のADR事情報告

  • 事務局より、資料3に基づき報告が行われた。

3.金融サービス利用者相談室について

  • 事務局より、資料4に基づき報告が行われた。

    • 相談室の設置に向けて、個別に意見を聞くだけでなく、検討グループのようなものを設置し、多くの方に議論に参加してもらうべきである。

      また、申出に対してどのように対応するかという説明はあったが、受け付けた苦情をどのように活用していくかという論点もある。今後、ぜひ総合的な設計図を示してほしい。

    • ご指摘を踏まえ、どのように進めて行くべきか、検討したい。

    • 先程のご意見は、当協議会に相談室の設置に向けた検討の場を設けるべきと言うことか。

    • そのようなことは必ずしも意図していない。個別に意見を聞くだけでなく、グループで議論する場を設けるべきという趣旨である。

    • 個別紛争について、あっせん・調停・仲裁等を行っている外部紛争解決機関を紹介するとしているが、国民生活センターや東京都消費生活総合センターは手一杯の状態であり、申出内容によっては、他の専門的なADR機関を紹介することがある。例えば、国民生活センター等が金融庁の相談室を紹介した場合、金融庁ではあっせん・調停・仲裁はできず他のADR機関を紹介するということになれば、二重たらい回しの状態になってしまう。また、あっせんもしないで、問題の本質的な部分がつかめるのか疑問である。調停や仲裁は困難かもしれないが、少なくともあっせん程度はやっても良いと思う。

    • 二重たらい回しにならないよう、各紛争処理機関とも相談の上、対応方法を工夫していきたい。また、個別の相談を金融行政にどのように活かしていくかという問題もあるので、関係部局との連携についてもよく検討していきたい。

    • 金融庁の相談室が設置された場合、他のADR機関が相談室を紹介することも出てくると思う。そうするとたらい回しの問題が現実になってくるので、きちんとした対応をお願いしたい。また、資料では「相談内容、処理状況等は体系的記録・保管」としているが、外部の紛争処理機関を紹介するだけでは処理とはいえないと思う。

    • これまであまりオープンな議論が行われていないことを危惧している。利用者相談室は、まさに利用者のためのものであり、業界型ADRとの調整も必要だが、利用者の視点が入らなければ信頼をもって利用されないし、誤解されるおそれもある。また、二重たらい回しリスクも高い。想定している年間相談受付数2万5千件というのは、相談室のない現状を踏まえたキャパシティであり、相談室が設置されれば件数が増加し電話がつながらないという問題が起きる可能性もある。このような問題も含め、もっとオープンな議論をするべき。

    • いろいろと検討されているものと思うが、本日の意見も参考に、さらに検討してほしい。

  • 資料5にもとづき、裁判外紛争処理の改善に向けた取組について、全国銀行協会、不動産証券化協会、金融庁から報告があった。

    • 金融先物取引法の改正については、不召請勧誘の禁止規定等が入り、高く評価している。

      また、金融先物取引協会が行うADR業務について、従前は苦情処理しか入っていなかったが、あっせん手続が108条で新設されることになり一歩前進だと思う。具体的な制度作りにあたっては、海外の事例等も踏まえ、実効性のあるものにしてほしい。

  • 議事資料の公表について了承された。

問い合わせ先

総務企画局企画課
電話03-3506-6000(内線3517)
本議事要旨は暫定版であるため、今後修正がありえます。

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