第135回自動車損害賠償責任保険審議会議事要旨

1.日時:

平成28年1月21日(木)9時00分~11時00分

2.場所:

中央合同庁舎第7号館西館13階 共用第1特別会議室

3.議題:

  • (1)料率検証結果について

  • (2)諮問事項

    • 回送運行許可証の有効期間の延長等に伴う商品自動車における保険期間の追加について

    • 自賠責共済規程の一部変更について

  • (3)報告事項

    • 平成28年度自動車安全特別会計の運用益の使途について

    • 平成28年度民間保険会社の運用益の使途について

    • 平成28年度JA共済の運用益の使途について

    • 自賠責診療報酬基準案について

4.議事内容:

  • (1)料率検証結果について

    • 損害保険料率算出機構および事務局より、平成27年度料率検証結果について説明がなされた。

      • 純保険料率の損害率は、平成27年度95.9%、28年度95.4%となり、25年4月の基準料率改定の際に想定していた予定損害率100.2%と比較すると、若干成績の改善が見込まれる状況。(損害保険料率算出機構)
      • 25年4月に基準料率改定を行った際に想定していた予定損害率と比較すると乖離率は平成27年度▲4.3%、平成28年度▲4.8%となっている。当審議会で継続的に料率検証を行うようになった昭和59年度以降の乖離率と比較すると、料率改定を行った年度における予定損害率と検証結果の乖離率の平均が11.2%、他方、料率改定を行わなかった年度における予定損害率と検証結果の乖離率の平均は4.7%となっており、今般の検証結果は料率改定を行わなかった年度の乖離率と同程度の乖離と見ることができる。(事務局)
    • 本件について出された委員の主な意見は以下のとおり。

      • 本年の料率検証結果について、料率改定を行わないという旨については、妥当と考えるが、現在の国の運用益事業の規模について、運用益だけでは賄えていない実態は改善されていない。長期安定的な被害者対策を継続していくためには、一般会計に繰り入れられている6,000億円の繰り戻しが必要で、関係省庁とも連携の上、具体的な計画を立てて進めていくことが肝要。
      • 損保会社の運用益事業について、後ほど説明があると思うが、事故被害に遭われた方に対する運用益事業が大変有効に機能していることは承知しているが、予防安全に向けた研究対策など、先行的な予防対策に向けた運用事業の投資のあり方についても十分検討に値すると思う。全体としてバランスのとれた自賠責事業が進んでいく必要がある。
      • 保険収支と直接の関係にないとはいえ、特別会計から一般会計への繰入金の問題が未解決のまま、平成25年度に自賠責保険料が値上げされたということは、現時点においても自動車ユーザーとしては極めて納得し難いこと。約定上の返済期限は平成30年度末であり、これを確実に遵守し、返済していただくことを強く求める。そして、6,000億円の全額返済を出発点として、自動車事故対策事業をさらに安定運営させるための抜本的な改革を当審議会等で検討すべきと考える。
    • 今回の料率検証結果については、損害率が、平成24年度の審議会で議論された際に想定していた予定損害率と比べて乖離が小さいこと、自賠責保険料は中期的な安定が求められていることなどを踏まえれば、今回は基準料率については据え置くことが適当であるということで了承された。


  • (2)諮問事項

    • 回送運行許可証の有効期間の延長等に伴う商品自動車における保険期間の追加について、国土交通省および損害保険料率算出機構から説明がなされた。

      • 現行では自動車の検査証の有効期間と同等の効果を有する商品自動車における回送運行許可証の有効期間は最長1年となっており、自賠責保険においても1年の保険期間が設けられている。今般、道路運送車両法等が改正され、平成28年4月1日に施行されるが、この改正において、回送運行許可証の有効期間等が、回送運行の許可の有効期間に合わせて、最長5年に延長されることとなったことに伴い、商品自動車における自賠責保険の保険期間も、最長1年から最長5年に改めることとなった。(国土交通省)
      • 平成27年12月16日に自賠責保険基準料率について、商品自動車において13か月から60か月の保険期間を追加する届出を行った。今般届出を行った基準料率は現行の基準料率を基に現行の基準料率算出で用いた保険期間延長の計算方法を適用して算出したものであり、純保険料率そのものの水準等に変動が生じるものではない。(損害保険料率算出機構)
    • 上記説明を受けて、事務局より、金融庁長官から諮問のあった回送運行許可証の有効期間の延長等に伴う商品自動車における保険期間の追加についておよび自賠責共済規程の一部変更について説明がなされた。諮問事項について審議した結果、本件諮問を受けた事項についてはいずれも異議はない旨の答申を行うこととなった。


  • (3)報告事項

    • 平成28年度自動車安全特別会計の運用益の使途について

    • 平成28年度民間保険会社の運用益の使途について

    • 平成28年度JA共済の運用益の使途について

    • 国土交通省、日本損害保険協会、全国共済農業協同組合連合会より、それぞれ説明がなされた。

    • 本件について出された委員の主な意見は以下のとおり。

      • 被害者支援事業及び自動車事故の防止対策について、あまりよく国民に知られていないことが問題で、事業そのものは非常に有益であるが、その周知という観点で、一層の努力を関係者にお願いしたい。
      • 物損事故にも関わらず、自賠責保険の支払いがなされている事例が増えているのではないか。これについては、引き続き関係省庁、団体と事実確認しながら検討し、解決していくことができればと考える。
      • メディカル・コントロール(メディカル・チェック)がしっかり効いているかが重要であり、被害者の健康に対して、自賠責保険の制度がどの程度貢献しているのかが見えにくくなり、これがうまく機能していないとすれば、問題が拡大するリスクがあると思う。
      • 内閣府の調査では、交通事故の被害が6兆円という金額であるのに対し、運用益事業の総額が160億円というのは少ないと思う。加えて、ヘルパーや医師、看護師も不足していると考える。
      • 一般会計に繰り入れられている6,000億円について、ここ2年間、被害者団体として、財務省と話し合いをしているが、平成30年度まであと2年間あるので、今後とも財務省に往訪し、返還について言っていきたい。
      • 自動車損害賠償保障法が成立して60年が経ち、この60年の間に、医学や自動車工学において、目覚しい進歩をしているが、法律の世界、あるいは保険の世界がまだまだ追いついていないと思う。具体的にはいろいろあるが、運用益事業の検討と並行して、責任論のあり方、保険の運用、保険の制度自体の大きな方向性について、どこかで検討しなければならない時期にきているのではないか。
      • 自賠責保険制度は世界に類を見ない安定的な、大変すぐれた制度であるということを、より広く国民に周知しなければならない。一方で、車そのものの安全性を高めていくことも重要であり、この両面を周知していくことが大事であると思う。
      • 1970年代にあったような車の社会的費用という点に論議が執着すると、車社会における便益とそれに伴う被害の議論になり、健全な議論に進まないという過去があったと記憶しており、「便益対被害者」という構図に持ち込まない論理展開と現実の進め方が必要だと思う。
      • 一般会計からの繰り戻しについては、他委員と同じ考え。また、交通事故の予防の観点から、先行的な投資の研究が必要という点についても同感である。
      • 衝突被害軽減ブレーキについて、名称や作動範囲等がメーカーによって異なっており、ある一定の条件下ではセンサーがうまく反応しないこともある。いわゆる通称自動ブレーキは大変有効なものであり、普及する必要があると思うが、正確な情報を提供しながら普及させる必要がある。
    • 自賠責診療報酬基準案について

    • 日本損害保険協会より、自賠責診療報酬基準案について説明がなされた。

      • 昭和59年の自賠責保険審議会の答申に基づき、平成元年に日本医師会、自動車保険料率算定会、損保協会の3者にて自賠責診療報酬基準案の合意に至った後、各都道府県単位の医師会の理解、協力を得ながら、実施・普及に努めているところ。昨年11月に山梨県についても合意に至り、全ての都道府県において、自賠責診療報酬基準案の合意を得ることができた。
      • 今後とも地区医師会との協議の場を継続し、医療機関の理解のもと、自賠責診療報酬基準案のさらなる普及に努める。
    • 本件について出された委員の主な意見は以下のとおり。

      • 日本医師会としても、損害保険協会と同じ方向で考えており、制度そのものを普及、強化していく次のフェーズに入るべきなのではないかと考えている。例えば制度化等について、関係省庁や関係団体ともしっかりと議論したうえで、一緒に考えていきたい。

以上

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金融庁 Tel 03-3506-6000(代表)

監督局保険課

(内線3375)

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